「スフィア」の版間の差分

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どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[次元将ヴィルダーク]]が奪取し、自身が新たなリアクターとなった。
 
どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[次元将ヴィルダーク]]が奪取し、自身が新たなリアクターとなった。
  
他者へ抗おうとする意志によって活性化する。
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他者へ抗おうとする意志によって活性化する。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、他者へ屈服したり畏怖を抱くと力が崩壊する。
  
 
スフィア・アクトは攻撃的なプレッシャーにより、他者の力の発揮を妨げる力。
 
スフィア・アクトは攻撃的なプレッシャーにより、他者の力の発揮を妨げる力。

2015年4月29日 (水) 20:57時点における版

スフィア(Sphere)

崩壊・消滅した太極の意志の欠片。「十二の宝玉」とも呼ばれる大いなる力を引き出す鍵で、一時間軸の並行世界に一つしか存在しない(時空震動で多元世界となった場合、世界同士が融合するため、二つ以上のスフィアが一堂に会することはある)。

名前は「黄道十二星座」の属する「黄道十二宮」から取られている。

スフィアという言葉自体は「球体」を意味する英語。

基本性質

全部で12個が存在。黄道十二星座に対応した名を持ち、それぞれが対応する人間の精神の動きによって発動・行使される。

次元力を引き出すエンジンのような存在であるため、基本的に機動兵器の動力として使用されるが、覚醒が進めばそれ自体を兵器として使用することも出来る(劇中では無制限に撃てる時空震動弾としての使い方が多い)。

覚醒段階はステージで表現される。 ファースト・ステージではただの動力源であり、誰にでも使うことが出来る。セカンド・ステージ以降は引き出した次元力による事象制御が可能となるが、このステージに至るにはスフィアの司る感情を精神の根幹に持つ、つまりはスフィアに適合した資質が必要となる。この資質を持ち、かつセカンド・ステージへ覚醒させた人間をスフィア・リアクターと呼ぶ。ただし、同時にリアクターはスフィアの属性に応じた反作用を受けることになるため、大半がここで脱落・死亡する。

サード・ステージへ至るには、スフィアの司る感情を維持した上で反作用を受け、それを乗り越えて己を保つ、あるいは貫くだけの強い意志が必要となる。このステージへ至ると、リアクターは搭載機に乗っていなくてもその力を引き出し、スフィア・アクトと言う事象干渉能力を操れるようになる。また、搭載機に複数人が乗っていて、かつそれぞれが資質を持っている場合、より強く力を引き出すことが出来る。逆に、リアクターでなくとも発動キーを満たしていれば、搭載機の力をある程度使用することが可能。

また、スフィア・アクトの中には「真の力」と「中途半端な力」の二種類があり、後者はサード・ステージに至り切っていない状態で発現する。これは共鳴条件や反作用をそのまま他者に適用するだけのもので、「真の力」に比べ破られやすい。

太陽の通り道である黄道の12星座に対応し、太陽に集約されたそれぞれの星座の次元力を引き出す効果を持つ。また、それには地球上にあることが最良であり、そこに引き寄せられる。なので、地球に存在する可能性が高くなる。

相性

スフィアはそれぞれ固有の因果を持ち、相性の良し悪しが存在する。相性が良いと共鳴が発生して互いの力を高めるが、悪いと一方が一方を無力化する。判明している相性は次の通り。

  • 「知りたがる山羊」は「偽りの黒羊」の嘘を好奇心で暴く
  • 「偽りの黒羊」は「いがみ合う双子」の相反する感情を偽って無力化する
  • 「悲しみの乙女」は「怨嗟の魔蠍」の憎しみを悲しみで包み、癒す
  • 「揺れる天秤」は「沈黙の巨蟹」の虚無を強い意思で乱す
  • 「傷だらけの獅子」は「欲深な金牛」の与える痛みに耐えることで互いの力を高める
  • 「尽きぬ水瓶」は「揺れる天秤」の強い意思に触れることでその慈愛を深める

ただし、これらはリアクターの力が拮抗している場合の話であり、力の差がありすぎると無意味。また、サード・ステージの最終段階に至ると相性自体が消滅する。

ルーツ

太極の欠片と言われているが、この太極自体がいまだ正体不明であるため、その本質は今もって不明。それぞれに意志を持っている、と寺田Pによって明言されている(ただし、「意志を持っているとすればスフィアの方」という言い回しであり、本当に持っているのかは不透明)。

また、リアクターそれぞれには、スフィアの本質を表した「洗礼名」が存在する。パターンは「(星宮の守護天使)・the・○○」。

モチーフ

設定のモチーフは前述の通り十二星座。この他、共通項の多さからタロットの大アルカナがある程度参考にされていると思われる。

スフィア一覧

星座の順に表記する。

偽りの黒羊

どこかの世界の地球に存在したスフィア。資質を持った人間を外から操り、器となる搭載機を作らせるなど危険な方向で確固たる意志を持っている。

嘘、つまり自分を偽る意志によって力を発揮する。サード・ステージへ至る条件は不明だが、他のスフィアの例から考えれば、偽りの己を貫く意志であろうと考えられる。

反作用を受けると意味のある言葉を喋ることが出来なくなり、最終的には単語としてすら成立しなくなる。 真実の自分を暴かれると力が崩壊するため、あらゆる真実を好奇心で暴き出す「知りたがる山羊」との相性が悪く、再世戦争ではこの方法で無力化された。

反作用の内容だけなら一番安全であり、極まると己の死すらも嘘に出来るため、生存性もかなり高い。 スフィア・アクトを発現すると目の前の現実すらも偽ることが出来、再世戦争では実体を持った分身を多数出現させていた。

欲深な金牛

どこかの世界に存在したスフィア。プレイアデス・タウラの動力として未覚醒時から使用されていた。

何かに対する強い欲望によって力を発揮する。

スフィア・アクトは他者の力を奪い取ること。機動兵器での戦闘では相手の機体のエネルギーを強制的に低下させるという形で現れる。そのため、「欲望のままに奪う」このスフィアは、「奪われる痛みに耐える」傷だらけの獅子との相性が良く、ぶつかると互いに力を上昇させる。

いがみ合う双子

  • 星座:ふたご座
  • リアクター:ヒビキ・カミシロ
  • 搭載機:ジェニオン
  • 発動キー:「相反する感情」
  • 反作用:「精神崩壊」
  • スフィア・アクト:「霊子との同調」

惑星ジェミナイに存在したスフィア。当初はガドライト・メオンサムがリアクターであり、ジェミニアに搭載されていたが、時獄戦役末期にヒビキが奪取しリアクターとなった。

ガドライトはサード・ステージを自称し「表面化する感情の逆転」のスフィア・アクトを発現していたが、これは共鳴条件がそのまま表に出た副産物に近いもの。サード・ステージに至るには、他のスフィア同様発動キーを満たして反作用を受ける状態になり、その上でそれを乗り越える意志が必要になるが、ガドライトはここに挑まなかったのが原因である。

反作用の正体は「相反する感情の板挟みになって思考が停止する」こと。ただし、外から喝を入れる、「揺れる天秤」の力で意志を励起するなど外部から復帰させる手段はかなり多い。

スフィアの中で唯一、二つの感情を発動キーとしているのも特徴。ガドライトの場合は故郷を滅ぼされたことに対する「怒りと諦め」、ヒビキは運命に対する「希望と絶望」で稼動させている。相反する感情を両立させ、それを超える強い意志によってサード・ステージに移行する。ガドライトの場合は板挟みの状態であることに対して開き直ってしまったのが原因で移行したと考えられる。

真のスフィア・アクトは、多元世界の万物万象すべてに宿る意志、即ち霊子とリンクし、それを仲間に伝播させる力。当然ながら仲間同士の意志もリンクするため、この力を受けた者は己の肉体や乗っているマシンをより直接的に操れるようになる(ゲーム中では技量の上昇という形で表される)。

相反する感情のバランスが崩れると力が破壊されるため、その均衡を嘘でかく乱する「偽りの黒羊」に無力化される。

洗礼名は「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」。

沈黙の巨蟹

  • 星座:かに座
  • リアクター:尸空
  • 宿主:尸逝天
  • 発動キー:「虚無」
  • 反作用:不明
  • スフィア・アクト:「感情の抑圧」

鬼宿」が住んでいた世界に存在したスフィア。他のスフィアと異なり、伝説の生き物の死骸に寄生している。発動キーの「虚無」とは、分かりやすく言えば人間の心の中にある死の本能、心理学でいう「デストルドー」のことである。

尸空は人が死ぬ時に生まれる「消滅しようとする力」を正しく導く「鬼宿」の人間であり、その「消滅しようとする力」を操る力にスフィアが同調している。

発動キーの正体は「死への志向性」であり、自らの感情を抑圧し、己の精神を死に向かわせようとする意志によって力を発揮し、その中に己を保とうとする理性によってサード・ステージに移行する。

死者は感情を動かさないため、強い意思と感情によって生を表現する「揺れる天秤」によって無力化される。

スフィア・アクトは感情の動きの抑圧。相手の戦う意志や抗う精神を無力化し、耐性のない者が受け続けると意識を喪失する。しかし、頑ななまでに自己意識を貫く「揺れる天秤」には効かず、その意志に虚無の奥の感情を揺るがされて無力化される。

洗礼名は「ムリエル・ザ・ゲート」。

傷だらけの獅子

  • 星座:しし座
  • リアクター:ランド・トラビス
  • 搭載機:ガンレオン
  • 発動キー:「忍耐」
  • 反作用:「リアクターへの激痛」
  • スフィア・アクト:「生命力の励起」

荒廃世界に存在したスフィア。ガンレオンごと前のリアクターの元から漂流してきた。

心身の痛みに耐えようとする意志によって力を発揮するが、耐え損なうと暴走して時空震動を起こすという危険な一面があり、シエロがこれによって行方不明になっている。痛みに耐えるだけでなく、痛みに負けない強い意思を貫くことでサード・ステージへ移行する。

また、ガンレオンの意志によって、メールが死亡した際に分離・融合して蘇生させた経緯があり、以後多元戦争終結までの間、機体とメールに分かれて存在していた。

スフィア・アクトは痛みに耐える生命の力を周囲に伝播させること。

洗礼名は「ウェルキエル・ザ・ヒート」。

悲しみの乙女

宇宙世紀の世界に存在していたスフィア。機体そのものではなく武器の方に搭載されている。 悲しみの感情によって力を発揮し、悲しみに負けない強い意志によってサード・ステージへ移行する。

多元戦争時にリアクターとなったセツコは反作用によって味覚が消失し、視覚も消えつつあったが、それに負けずに戦う意志を貫徹したことで覚醒が進み、いち早くサード・ステージに足を踏み入れている。

スフィア・アクトは感覚を他者にリンクさせること。セツコが再世篇で見せていた「悲しみの感情の探知」はこれの片鱗であり、連獄篇では一気にサード・ステージに移行した影響で居合わせた全員の悲しみにリンクした結果、異様なローテンションに陥った反面戦闘力が爆発的に上昇していた(ゲーム的には気力限界を振り切って200になる)。また、この力を発現すると、リンクした相手の悲しみをも力として出力を上げていく性質がある。

洗礼名は「ハマリエル・ザ・スター」。

揺れる天秤

西暦世界に存在していたスフィア。クロノ保守派が保持していたものをエルガン・ローディックが持ち出し、カルロス・アクシオン・Jrを経てスコート・ラボに持ち込まれた。

迷いの中でも折れることのない強い意志によって力を発揮し、それに振り回されず判断力と己を保とうとする意志によってサード・ステージに移行する。

反作用を受けると発動キーとなった強い意志に思考が支配され、正常な判断が出来なくなる。周囲の影響が一切及ばなくなる危険性の高いスフィアだが、筋金入りの守銭奴であるクロウは金の音を鳴らす「コイン・ドロップ・システム」でこれに対応している。

スフィア・アクトはその強い意志力を他者に伝播させること。戦闘中ならば主に集中力の上昇という形で現れる。 強い意志を持つということは、必然的にその根幹にある感情を高揚させることにも繋がるため、感情を制する理性が必要な「沈黙の巨蟹」を無力化し、自己犠牲による愛を力とする「尽きぬ水瓶」の力を高めることが出来る。

洗礼名は「ズリエル・ジ・アンブレイカブル」。

怨嗟の魔蠍

バルビエルが住んでいた世界に存在していたスフィア。

読んで字のごとく、憎しみの感情によって力を発揮する。その憎しみが薄れれば力は弱まり、なくなれば崩壊する。

スフィア・アクトは他者の抱える憎悪を暴走させ理性を失わせる力だが、元から他人を憎むという行為から無縁なガルガンティア船団のような人間達には効かず、バルビエルの場合ナノマシンを併用している関係で月光蝶やトランザムバーストにも弱い。また、ハマーンのような精神の強靭な相手、あるいはプライドの高い相手には跳ね除けられることもあり、字面ほど万能な力ではない。

憎しみに生きることを悲しみ、心を癒そうとする「悲しみの乙女」との相性が致命的に悪い。

洗礼名は「バルビエル・ザ・ニードル」。

立ち上がる射手

  • 星座:いて座
  • リアクター:ヴィルダーク
  • 搭載機:次元将の戦闘義体
  • 発動キー:「反抗心」
  • 反作用:不明
  • スフィア・アクト:「重圧による力の制限」

どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから次元将ヴィルダークが奪取し、自身が新たなリアクターとなった。

他者へ抗おうとする意志によって活性化する。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、他者へ屈服したり畏怖を抱くと力が崩壊する。

スフィア・アクトは攻撃的なプレッシャーにより、他者の力の発揮を妨げる力。

洗礼名は「アドナキエル・ザ・ジェネラル」。

知りたがる山羊

  • 星座:やぎ座
  • リアクター:不明
  • 搭載機:不明
  • 発動キー:「好奇心」
  • 反作用:不明
  • スフィア・アクト:「他者の情報の公開」

どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターからアサキム・ドーウィンが奪取しシュロウガに搭載されたが、リアクターにはなっていない。

ありとあらゆる知識を求める好奇心によって力を発揮する。前のリアクターはアサキムと接触した際、彼のことを知り過ぎたためにその心の底にあった闇に触れてしまい、死亡したらしい。

スフィア・アクトは対象者のありとあらゆる情報の開示。そのあらゆる真実を暴き立てる力ゆえに、「偽りの黒羊」の嘘を暴いて無力化してしまう。

尽きぬ水瓶

聖インサラウム王国に存在していたスフィア。王国の開祖であるキング・インサラウム1世が最初のリアクターだが、1世が殺されず天寿を全うしたため、ユーサーが目覚めさせるまでまた眠っていた。

他者への深く大きな愛によって力を発揮するが、要求されるレベルが高く、個人へのそれではなく国や組織のような大きなものに対する、自己犠牲を前提とした愛である必要がある。

その性質を体現したかのように、反作用を受けると肉体が少しずつ崩壊していき、サード・ステージに到達するには命を捨てる強い意志が必要。

要求されるのが強い意志で共通している「揺れる天秤」との相性がよく、互いに共鳴して力を高める。

夢見る双魚

  • 星座:うお座
  • リアクター:不明
  • 搭載機:不明
  • 発動キー:「夢」
  • 反作用:不明
  • スフィア・アクト:不明

どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターからアサキム・ドーウィンが奪取しシュロウガに搭載されたが、リアクターにはなっていない。

夢、つまり何かを望む意志によって力を発揮する。眠った時に見るそれではなく、未来への展望や目的などの漠然としたそれである。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、破れるか叶うかして夢を見なくなると力が崩壊する。

特殊能力「スフィア・アクト」

第3次Z時獄篇で初登場した、スフィアの力を表現した特殊能力。再世篇までは主に、パイロット側のSP回復によって表現されていた。 「いがみ合う双子」「怨嗟の魔蠍」に関してはシナリオ中でも度々登場する。再世篇での「偽りの黒羊」および「知りたがる山羊」もスフィア・アクトと思われる特殊能力を披露しているが、特殊能力としては採用されていない。

天獄篇ではスフィア名で表記されるが、検索画面では「スフィア・アクト」でまとめられている。

スフィア・アクト(いがみ合う双子)
時獄篇のジェミニアの能力。気力130以上で発動し、EP開始時にPC側の全パイロットの気力を-3する。
スフィア・アクト(沈黙の巨蟹)
尸逝天の能力。気力130以上で発動し、尸逝天から10マス以内に存在するPC側パイロットの、ターン開始時のSP回復値を0にする。イノベイターSP回復も無効。
スフィア・アクト(欲深な金牛)
プレイアデス・タウラの能力。気力140以上で発動し、プレイアデス・タウラから10マス以内に存在するPC側ユニットのENをEP開始時に-40する。
スフィア・アクト(怨嗟の魔蠍)
アン・アーレスの能力。気力140以上で発動し、アン・アーレスから10マス以内に存在するPC側ユニットに装甲ダウンの効果を与える。
スフィア・アクト(傷だらけの獅子)
ガンレオンの能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの防御を+10する。
スフィア・アクト(悲しみの乙女)
バルゴラ・グローリーSの能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの回避を+10する。
スフィア・アクト(揺れる天秤)
リ・ブラスタTの能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの命中を+10する。
スフィア・アクト(いがみ合う双子)
ジェミニオン・レイの能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの技量を+10する。

人造スフィア

人の手でスフィアを模して作られた次元力制御システム。オリジナルには及ばないものの、何れも強力なパワーを有する。

ジ・エーデル、アンブローン、AGのDEMコーポレーションらも人造のスフィアを開発し、次元力を行使できる。人造のスフィアではオリジナルには及ばないにしても、安定性に優れていると言い切れる。Zの段階でジ・エーデルがオリジナル(乙女座と獅子座)を奪取する機会がめぐっても、それをしなかった理由は「オリジナルのスフィアは強大な力を行使できる半面、不安定な一面もある」ことを理解していたからだと思われる。

ZONE
インサラウムで開発された、地脈から次元力を吸い上げる装置。これは機械的に次元力を吸収する装置であり、意思の力に性能は左右されない。
ディメンション・エクストラクター
スフィアの力のうち、「次元力を引き出して強化する」という側面のみを再現した模造品。次元力をどれだけ引き出せるかがパイロットの意思の力に左右される点でスフィアに近い。
カオス・レムレース
ジ・エーデルが開発した機体。機体自体が人造のスフィアであり、サード・ステージの事象制御を可能としている。乙女座と獅子座のスフィアを参考にしているが、事象制御に関しては属性に縛られるスフィアよりも自由度が高い。
TS-DEMON
ジェニオンの動力。「いがみ合う双子」を模したイミテーションであるが、属性をもコピーしており僅かながらオリジナルの持つ「表面化する感情の反転」を備える。ただし、あくまで「いがみ合う双子のスフィアから次元力を抽出する」ための機関であったため、単独の出力はかなり低くジェ二オンのフルスペックを発揮できなかった。後に「いがみ合う双子」を奪取し、スフィアの制御機関としての機能を発揮するようになる。

メモ

  • スフィアを目覚めさせた人物を「スフィア・リアクター」と呼ぶ。
    • 完全に目覚めたスフィアの所持者を機動兵器ごと殺害することにより、殺害した者はそのスフィアを所持することが出来る。また殺されずに天命を全うした場合、器の機動兵器ごとその場に残って眠りにつき、次なるリアクターを待ち続ける。
    • スフィアの移動はセカンド・ステージ以降のリアクター間でしか起こらない。ただし例外的な事象として、資格者が複数同時に存在し、かつリアクターがスフィアを制御できなくなり、その場に別の資格者が存在し、その資格者がセカンド・ステージのリアクターと同等の条件を備え、さらに搭乗機同士が似た特質を持っているなど、いくつかの条件が整った場合、リアクターが生存したままスフィアが奪われる場合もある(「いがみ合う双子」でこの現象が確認されている)。
  • バルゴラ一号機以降のセツコの機体及びアリエティス、尸逝天が撃墜された際には「機体が爆散した後光る球体が何処かに飛び去る」というアニメーションになる。
  • ガナリー・カーバー(グローリー)は、コアとなっているスフィア部分がカーバーを取り込み、元来の機能に近い状態に再構成したものである。またアリエティスは全身が結晶体で覆われている他、コアである「偽りの黒羊のスフィア」はアイムを乗っ取る形で機体を作らせた。さらにシュロウガが現在の姿になったのは、スフィアに過度に関わったためとされている。ここからすると、スフィアとは本来「生命体」だったのかも知れない。それを証明するかのように、「傷だらけの獅子のスフィア」の器として造られたガンレオンは、自意識と魂を宿すほか、明らかに生命体と思しき行動を取っている。
  • ガイオウの台詞に「12の鍵、ソルの記憶…! 全て俺が喰らう!」というものがある。12の鍵=ソルの記憶という意味での発言だとすればスフィアの集合体を指す言葉の一つという事になり、「記憶=意思=心」と解釈すれば「ソル=太極」と考えられる。アイム・ライアードの台詞「御使いはソルの心を集めて、全ての宇宙を!」にある「ソルの心」も「ソルの記憶」と同じ意味と思われる。なおソルとはラテン語で「太陽」を意味し、すなわち「黄道十二星座を統べる存在」であることは考えやすい。

関連人物

アサキム・ドーウィン
死ねない身体となり、平行世界を彷徨う運命(本人曰く「無限獄」)を負わされた人物。太極に至り不死の運命から逃れるため、スフィアの所持者を追い続けている。そして、第2次Zにおいてついにその目的の一つを遂げ、「偽りの黒羊」「尽きぬ水瓶」(黒の騎士団ルートでは両方とも失敗)「知りたがる山羊」そしてもう一つ、計4つものスフィアを入手するが、その戦いで次元の狭間に閉じ込められた。
ギリアム・イェーガー
アサキム同様、平行世界を彷徨う運命を負わされていた。この運命から逃れるため、かつて至高天(=太極)を目指すべくスフィア争奪戦に参加していたことを仄めかす発言がある。後述のように、広大且つ恒常的に正と負の影響をもたらす「太陽」のアルカナに関連する可能性があるが、他のアルカナに比べるとやや関連が薄い。ただし、様々な世界で活躍する反面、ネオ・アクシズやシャドウミラーという悪の組織を招くきっかけになっているあたり、決して外れてはいない。
ダークブレイン
「至高天」を目指してOG世界にその姿を現す。

関連する用語

太極
スフィアの根源たる概念。万物全ての始まりにして終わりの真理。「ソル」とも呼ばれる。
次元力
スフィアによって引き出される「次元を越える、あるいは越えた力」。恒星を起源とし、星座などの概念から物質まで、あらゆるものに宿る「存在の力」。アークセイバーの機動兵器やシュロウガはこれを動力に稼働している。
無限力
Zシリーズの前シリーズである第2の王道シリーズ・αシリーズの根幹をなす概念。次元力と似た性質を持ち、こちらは「正」と「負」に完全に分かれている。
スフィア・リアクター
スフィアを所持し、その力を扱う人物のこと。クロウ、セツコ、ランド/メール、アイム、ユーサー、アサキム、さらにガドライト→ヒビキ、尸空、ストラウス、バルビエルが該当する。
カオス・レムレース
ジ・エーデル・ベルナルの機体。「傷だらけの獅子」「悲しみの乙女」のデータを元にしており、「人の手による鍵」「人造のスフィアのようなもの」と称される。

余談

  • アークセイバーシリーズはその全てがジ・インサーを源流としたコピー機の側面を持ち、限定的ながら次元力制御を可能としている。後に、アークセイバーの機体は搭乗者の意思に反応して出力を高める疑似スフィアとでもいうべきDエクストラクターを搭載し、さながら量産型スフィア搭載機になっている。ちなみにアークセイバーシリーズは誕生月の星座と関連がある誕生石をモチーフにしている。
  • シリーズ第1作のZ発売前に、「今回のロボットには何か路線があるのか?」などといった記者の質問を受けた際、寺田Pより「主人公機の武器は聖闘士星矢のような昔のジャンプのノリ」という回答があったが、ノリどころかそのまんまである(特に尸逝天)。加えて言うなら、黄金聖闘士らの立ち位置やその力なども割と似ている(例を挙げると、双子座は聖人と讃えられたが闇に堕ちた男と悪党だったが正義に目覚めた男、天秤座は使い手・聖衣ともに苦労性、乙女座は五感閉鎖に関する技などを持つ)。
    • シリーズ開始時、αにおける「クロスゲート」「サイコドライバー」のポジションとして考案されたもの。人間の場合そのキャラクターが死ねばそこまで、ということで、「大きな力の源であり個人でない何か→狙ったり狙われたりする『物体』が望ましい」として考案された。形状は球が完全な形であることと、デザインとして組み込みやすいために「スフィア」となった。その上で、キャラクターやマシンのモチーフにも引っ張れる、という理由から十二星座がモチーフとされた経緯がある。
  • 12基+1基からなり、超常の領域から無尽蔵にエネルギーを引き出し全てが機能し揃うことで宇宙全体の命運を握るアイテムで、適合するパイロット&機動兵器と融合することで効果を発揮、機体を変質させて生物的な意匠をもたらすという設定は、『ゼノギアス』(SRW未参戦)のアニマの器と良く似ているといわれる。
  • スフィアとリアクターの設定はタロットの大アルカナと星座の神話をモチーフにしていると推測されていたが、尸空、ストラウス、バルビエルの登場で瓦解している。ただ、新地球皇国の首都が明らかに「塔」を意識したネーミングであることからも、アルカナ・神話が設定元であるのは間違いなく、なぜこの3人だけ違うのかは不明。

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