ゴジラ S.P <シンギュラポイント>

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ゴジラ S.P <シンギュラポイント>
監督 高橋敦史
シリーズ構成 円城塔
脚本 円城塔
キャラクターデザイン 加藤和恵(原案)
石野聡
音楽 沢田完
制作 ボンズ、オレンジ
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2021年4月1日 - 6月24日
配信開始日 2021年3月25日
話数 全13話
初登場SRW スーパーロボット大戦Y
備考 怪獣デザイン:山森英司
軍事考証:小柳啓伍
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ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』は、ボンズ及びオレンジ共同制作のテレビアニメ作品。

概要[編集 | ソースを編集]

日本国内では史上初となるゴジラシリーズのテレビアニメ作品[1]。2016年の実写映画『シン・ゴジラ』のヒットを切っ掛けに制作された作品で、これまでゴジラに触れてこなかった層へのアピールを行っており、世界観も「それまで怪獣が存在しなかった世界に突如怪獣が現れる」など共通点が見られている。

『ゴジラ対メガロ』に登場したジェットジャガーを主役メカとして抜擢し、ジェットジャガーが各地に出没する怪獣と戦っていくという筋書きだが、シリーズ構成及び全話の脚本をSF作家の円城塔氏が手掛けており、人工知能や量子力学などを織り交ぜたSF作品としての意味合いが強く、2022年の第53回星雲賞でメディア部門を獲得するなど高い評価を得ている。

また、二人の主人公の視点から物語が描かれる作品であるものの、両者は直接対面せずに電話やチャットである程度の接点を持ちつつ、離れた場所から個別に物語に関わっていくという作風も特徴の一つとなっている。

ストーリー[編集 | ソースを編集]

2030年の日本。廃墟となった洋館から人の気配がする事で調査を受けたオオタキファクトリーの従業員・有川ユンは洋館内の鉱石ラジオから謎の音楽を聴く。 一方、ミサキオク電波観測所で教授に代わって突如鳴り出したアラームの調査にやってきた大学院生・神野銘もユンが聴いた音楽と同じものを耳にする。 その音楽が二人を繋げ、やがて世界に続々と襲来する怪獣たちとの戦いへと巻き込んで行く。

抗えない未来《ゴジラ》を、覆せ。

登場人物[編集 | ソースを編集]

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

主要キャラクター[編集 | ソースを編集]

神野銘
主人公。幻想生物の学問を専攻する大学院生。
有川ユン
もう一人の主人公。町工場「オオタキファクトリー」に勤務するエンジニア兼プログラマー。
ペロ2
ユンが開発したコミュニケーション支援AI「ナラタケ」から生まれたAI。
ユング
ペロ2同様「ナラタケ」から生まれたAIであり、後にジェットジャガーに組み込まれる。

オオタキファクトリー[編集 | ソースを編集]

加藤侍
ユンの相棒である社員で、銘の高校時代の同級生。
大滝吾郎
オオタキファクトリーの社長。私財でジェットジャガーを製造した。
金原さとみ
事務員。奇抜な格好をした女性。

日本政府 [編集 | ソースを編集]

松本常友
ミサキオク電波観測所の現所長。
佐藤隼也
ミサキオクの所員。外務省勤務の官僚。
鹿子行江
外務省官僚で佐藤の上司。松原とも旧知の仲。
松原美保
陸上自衛隊一佐。管理職でありながら現場第一主義を貫いている。

シヴァ共同事業体 [編集 | ソースを編集]

ティルダ・ミラー
シヴァ共同事業体の代表。保守的なタイプで現場とは対立が多い。
マイケル・スティーブン
イギリス保守政党の政治家。ティルダと協力関係にあるが仲は悪い。
李桂英(リー・ケイエイ)
シヴァに出向している研究者。メイの論文に興味を抱き、彼女を招聘する。
マキタ・K・中川
李の用心棒兼執事。
ベイラ・バーン(BB)
インド・ウパラに建設された研究所の研究部長。

その他 [編集 | ソースを編集]

リーナ・バーン
BBの娘。父親譲りの肝の座った好奇心旺盛な性格。
海建宏
独立自営ジャーナリストを名乗る謎の男。
葦原道幸
ミサキオクの創始者でアーキタイプ研究の第一人者。50年前に行方不明となったが、彼の残したレポートが物語の鍵となる。

登場ユニット[編集 | ソースを編集]

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

ジェットジャガー
大滝吾郎が開発したロボット。話数を重ねるたびに改修され、パワーアップしていく。
ロボゴジラ
ミサキオクの地下施設に保管されていたゴジラの骨をベースにしたロボット怪獣

怪獣[編集 | ソースを編集]

本作における怪獣は劇中で初めて登場して以降、続々と現れる既存の生態系とは全く異なる生物を指す。

ゴジラ
千葉県の伝承である終末の獣『古史羅』として語られていた怪物。
ゴジラアクアティリス
第0形態。深海から現れた当初の形態。
ゴジラアンフィビア
第1形態。陸生に適応し変異した姿。
ゴジラテレストリス
第2形態。完全な二足歩行形態。
ゴジラウルティマ
最終形態。従来のゴジラと遜色のない姿となる。
ラドン
逃尾市に突如飛来した巨大生物。劇中で初めて現れた怪獣。
マンダ
巨大な龍に似た水棲怪獣。原典は『海底軍艦』。
アンギラス
鎧龍に似た怪獣で、未来を予知するかのような直近の危機を察知する能力を持つ。原典は『ゴジラの逆襲』。
サルンガ / シャランガ
シヴァ共同事業体の地下研究施設に出現した怪獣。本作オリジナルの怪獣。
クモンガ / カマンガ / ハネンガ / ゼンブンガ
クモに似た怪獣で、再生力が強く、変態により鎌や羽を持つ。
ブロブ / グレイグー
紅塵を吸収する植物型の怪獣。本作オリジナルの怪獣。
モスラ
ヤママユガに似た昆虫型の怪獣。他のシリーズのモスラと異なり、実際の蛾と変わりのない大きさとなっている。

用語[編集 | ソースを編集]

逃尾市
作中の舞台となる都市。千葉県に存在する。
オオタキファクトリー
大滝吾郎が社長を務める町工場。重機の制作の他、ソフトウェアの開発など何でも屋に近い実態を持つ。
ミサキオク電波観測所
戦前に創設された電波観測所。その実態は赤い海に出現した謎巨大生物の骨の研究・監視を行うための施設で、地下にはその骨が今も保管されている。
シヴァ共同事業体
インドに研究施設を持つアーキタイプの国際共同事業体。
ナラタケ
ユンが開発し、オオタキの公式サイトで無料配布しているコミュニケーションAI。PCやスマートフォンにインストールすることで使用者のパーソナルな情報を読み取り、それに合わせた仕様に最適化される。
アーキタイプ
特殊な方法で生み出される新素材。本来であれば発見すら出来ない存在とされ、光を閉じ込めてそのエネルギーを増幅させるなど、既存の物理法則を捻じ曲げる様々な効果をもたらす。
紅塵
怪獣の体に付着している複雑な分子構造を持った赤い塵状の物質。怪獣の生命活動を安定させる他、一部の怪獣はこれをコントロールする能力を持っている。
アーキタイプの原料でもあり、13のフェーズの内の第一段階でもある。
オーソゴナル・ダイアゴナライザー
アーキタイプの13のフェーズの内の第十三段階。触媒のような効果をもたらし、他のアーキタイプを変質させる作用がある。怪獣に対する有効打となりうる。モチーフは「オキシジェン・デストロイヤー[2]」でありイニシャル(O.D)も同じ。容器の形状もオキシジェン・デストロイヤーを意識した形となっている。
特異点
紅塵の発生場所の呼称。怪獣発生の中心地でもあり、地下深くに存在すると考えられている。

楽曲[編集 | ソースを編集]

オープニングテーマ
「in case...」
作詞:JxSxk、作曲:松隈ケンタ、編曲:SCRAMBLES、歌:BiSH
『Y』にて採用され、プレミアムサウンド&データパックにて原曲が採用。
エンディングテーマ
「青い」
作詞・作曲:雫、編曲・歌:ポルカドットスティングレイ
映像にはシリーズから様々な怪獣が原典の姿でカメオ出演している他、銘が左利きであるなど鏡面映像となっておりパラレルワールドのような演出がされている。
挿入歌
「ALAPU UPALA」
作詞:松井五郎、作曲・編曲:沢田完、歌:Annette Philip(アネット・フィリップ)
劇中BGM
「ゴジラ出現のテーマ -シンギュラポイント-」
原作曲:伊福部昭、作曲:沢田完
シリーズではお馴染みのゴジラの代名詞とも言える登場時のBGM。後半はコーラスが入るなど今までになかった大幅なアレンジが加えられている。
『Y』プレミアムサウンド&データパックにて原曲が採用。
「ゴジラのテーマ -シンギュラポイント-」
原作曲:伊福部昭、作曲:沢田完
こちらはゴジラが都市を進撃する際のBGM。
『Y』にて採用。

登場作と扱われ方[編集 | ソースを編集]

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦Y
初参戦作品。PV2ではゴジラウルティマが大トリを務めており、その際の演出に「絶望の未来に抗え…」と本作のキャッチコピーを意識したようなコピー文が添えられた。ストーリー上ではゴジラが重要な存在となっている。
オオタキファクトリーの活躍に比重が置かれているため、日本政府関係者やシヴァの面々についてはプレイヤー部隊との関わりが薄い。
なお、登場時の時系列は第6話以降となりジェットジャガーはジェットジャガーβと後期状態からのスタートとなっている。怪獣繋がりで『SSSS.DYNAZENON』とのクロスオーバーも見られる。

各話リスト[編集 | ソースを編集]

※各話サブタイトルはしりとりを用いることで立方体が完成する一種の暗号になっている。

話数 サブタイトル 登場メカ / 怪獣 備考 再現スパロボ
1 はるかなるいえじ ジェットジャガー
ラドン
2 まなつおにまつり
3 のばえのきょうふ
4 まだみぬみらいは アンギラス
マンダ
サルンガ
5 はやきことかぜの
6 りろんなきすうじ ゴジラアクアティリス
7 じかんのぎもんふ ゴジラアンフィビア
8 まぼろしのすがた クモンガ
9 たおれゆくひとの カマンガ
ハネンガ
ゼンブンガ
ゴジラテレストリス
10 りきがくのげんり ゴジラウルティマ
11 りふじんながくふ
12 たたかいのおわり モスラ
13 はじまりのふたり ロボゴジラ  

余談[編集 | ソースを編集]

  • 本作は元々Netflix独占配信作品であり、Netflix以外の動画配信サービスで視聴可能になる見込みは薄い。
    • バンダイチャンネルのスパロボY特集ページ[3]においても本作のみ「作品情報はこちら」としてNetflixへのリンクが掲載される形になっている。
  • シリーズ構成および脚本の円城塔氏が書いた小説版(集英社・刊)は単なるノベライズではなく、金原さとみ、ティルダ・ミラーやベイラ・バーン(BB)、李桂英とマキタ・K・中川、コミュニケーション支援AI「ナラタケ」などアニメとは異なる視点からも本編の出来事を描写し補完する形式となっている。

商品情報[編集 | ソースを編集]

DVD/Blu-ray[編集 | ソースを編集]

書籍[編集 | ソースを編集]

楽曲関連[編集 | ソースを編集]

レンタルビデオ・動画配信[編集 | ソースを編集]

サイト名 取扱いの有無 備考
レンタルビデオ
TSUTAYA宅配レンタル 〇 
DMM 〇 
ゲオ宅配レンタル
サイト名 取扱いの有無 備考
動画配信
TSUTAYA TV × 
DMMTV ×
バンダイチャンネル × 
GYAO!ストア ×  サービス終了
東映アニメオンデマンド ×  サービス終了
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ビデオマーケット × 
フジテレビオンデマンド ×
Amazonプライムビデオ × 
dアニメストア ×
ビデックス ×
hulu × 
ひかりTV ×
楽天TV ×
TELASA ×
J:COMオンデマンド ×
milplus ×
Netflix Netflix独占配信
アニメ放題 ×
ニコニコチャンネル(アニメ) ×
Lemino ×
AbemaTV ×

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 海外アメリカでは1978年にハンナ・バーベラ社制作のテレビアニメ版が、1999年にトライスター配給の映画『GODZILLA』の続編『ゴジラ ザ・シリーズ』が放送されており、うち『ザ・シリーズ』は国内でも衛星放送チャンネルにて放送された。
  2. 初代ゴジラに登場した、周囲の酸素を破壊する効果を持つ化学物質。シリーズで唯一明確に「ゴジラを撃滅した」存在として知られている。
  3. https://www.b-ch.com/contents/feat_suparoboy/