ジーベル・ミステル

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ジーベル・ミステル(Siebel Mestall)

OGシリーズ」が初出のバンプレストオリジナルキャラクター。 出世欲・権力欲が強く、自らを『策士』と称して憚らず、手柄と目的のためなら手段を選ばない非情で狡猾な性格。スペースコロニー側の人間でありながら、彼らにとって最悪の禁忌である毒ガス(BC兵器)作戦を独断で実行しようとする点からもそれが伺える。

だが自分の策を過大に、相手の能力を過小に評価している節があり、『相手は自分の策通りに動いてくれる』という前提の基に立策し、当初の策が破られた時の代替策が疎かになっていることが多い。そのような詰めの甘さが災いし、いつも敵に作戦を看破、破られてしまう。当時陣営上ジーベルと同じだったゼンガー・ゾンボルトとは反りが合わず、彼によって策を阻止されることも多い。

周囲の人間を、利用するための道具としか見ていない。目上の人間へも表向きは敬意を払っているが、最終的には蹴落としてのし上がろうとする魂胆が散見される。このような性格や言動の為、敵陣営・所属陣営の人物共に、総じて彼に対する評価は低い。

コロニー・エルピスでのヒリュウ改隊との戦闘に敗れた後、エルピスに毒ガスを使うと脅し、連邦軍に降伏を迫ろうとする。だが目の敵にしていたゼンガーのグルンガスト零式によって、乗艦のペレグリンを沈められ失敗に終わった。しかし、まだ死亡したわけではなかった。

コロニー統合軍が地球連邦軍に投降した後は、アードラー・コッホを新総裁とするDC残党に合流。ハガネ・ヒリュウ改隊と交戦し戦果を挙げてDC内での地位を向上させようと企み、後には彼やゼンガーを亡き者にしてDCを支配しようと野心を巡らせていた。だが最期はリューネとマサキを罠にかけようとして敗北し、あえなく地上での乗艦ライノセラスと共に爆散、今度こそ死亡した。

スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ』には未登場だが、DWをキョウスケを主人公に据えてストーリーを再構成した漫画『スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX』には登場している。

名前の由来は恐らく、第二次大戦中に航空機を開発していた『ジーベル社』と、同じく第二次世界大戦中にナチス・ドイツが開発した特殊な爆撃システム『ミステル』だと思われる。

登場作品と役柄

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
コロニー統合軍の指揮官として登場する。その為、キョウスケ編の方が出番が多い。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
GBA版に準拠。声が付いた。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

小賢しい策を弄する割に(だけあって?)能力は低い。一般の敵よりはさすがに強いが、それだけ。ただ防御は高いので、「リューネ、そしてヴァルシオーネ」で熟練度を狙うならランページ・ゴーストで。なお、そこそこの能力の割に弱いのは地形適応が理由。陸がAであとがBと劣悪なので、キョウスケ編ではまったく真価を発揮できない。発揮する唯一の機会は地上ステージの「その男の真意」だが、ここまで来ると味方の火力がインフレ気味なので大した敵ではない。

精神コマンド

偵察 必中 狙撃 加速 ド根性 鉄壁
便利なコマンドが揃っているがかみ合わせがよろしくない。

ツイン精神コマンド

かく乱
策らしいコマンドといえばこれくらい。

特殊技能

指揮官L3 リベンジ
弱さを印象付けるのが技能の少なさ。しかも最後の出番である「その男の真意」では28レベルなので、指揮官はL2どまり、鉄壁も覚えていない。

エースボーナス

反撃時に与える最終ダメージ+5%、回避率+10%
反撃力と回避率にボーナスがかかるが、敵キャラで5%ではたかが知れている。戦艦にしか乗らないので回避率も焼け石に水である。

人間関係

マイヤー・V・ブランシュタイン
コロニー統合軍総司令。ジーベルの事は『大事の前の小事』『惜しい駒ではない』と、割り切って部下にしていた。
リリー・ユンカース
コロニー統合軍の参謀で、マイヤーの副官。マイヤーに心酔しており、ゼンガーを信頼している彼女を苦々しく思っていた。
ゼンガー・ゾンボルト
地球連邦軍を裏切ったという立場にもかかわらずマイヤーに重用されていたり、彼に自分の策をことごとく否定・妨害されている事から、強い嫉妬心と殺意を持つ。だが、マイヤーに『ゼンガーの方が有能』と明言されてしまった。
アードラー・コッホ
特別回線を使って、彼から毒ガスを入手し、作戦に使用しようとした。DC残党に下った際、ゼンガーの他に彼も後々DCを支配するための障害になると考え、最終的には抹殺する予定だった。だがアードラーは、彼を単なる捨て駒としか思っていなかった。
リューネ・ゾルダーク
当初はビアンの娘である彼女を利用して、DC残党の復興に協力させようとしたが、サイコブラスターで拒否された。以後はDC残党内での権力のため、彼女を亡き者にしようと付け狙うが、罠に嵌めようとして返り討ちにされた。
ハンス・ヴィーパー
「Record of ATX」で共闘。お互い嫌われ者で姑息な手を使う者同士なためか、意気投合していた。そしてまとめてキョウスケに海の藻屑にされた。

名台詞

「俺の作戦を見破るとは大したものだ。だが…策は二重三重に張りめぐらせてこそよ」
無人機のゲシュペンストMk-IIを用いた作戦をエクセレンに見破られて。この直後、MAPWを持ち出すが、ゼンガーに阻止された。策を破られた時の対抗策を講じていたが、これもあっさりと破られた。
(クックック…戦力不足に悩む連中なら、あれを手に入れようとするはず)
(それすれば、時限式のネットワームが…クックック)
今度はヒュッケバインMk-IIに時限式のネットワームを仕込んで。ちなみに、今度はキョウスケヴィレッタに見破られた。なお、この時のMk-IIは、ゼンガーが回収しており、エルザムが受領し、トロンベ仕様にした。
「コルムナを再び奪回するため、お力を貸して頂きたいのです」
アードラーとの特別回線での台詞。この後、毒ガスを入手して連邦軍から奪取したタウゼントフェスラーに偽の連邦軍兵と共に仕込み、勝利を確信した彼だったが、ラーダ予知能力とブリット念動力によって感付かれて失敗する。この後、卑劣な作戦に怒ったゼンガーによって、ジーベルは鉄拳制裁と罵声を浴びる事になる。
「ククク…。貴様らが武装を解除せねば、エルピス内部の民間人は毒ガスで全て死ぬぞ?」
今度はエルピスで毒ガスの使用を盾に、連邦軍に降伏を迫った。しかし、毒ガス使用によるメリットが無い事をキョウスケに看破され、脅しは失敗した。しかし、毒ガスを用意していたのは本当であり、敗北した事で使用に踏み切るが、ゼンガーによって阻止される。
「フン…。マイヤーやビアンは非情に徹し切れなかったからこそ戦争に敗れて死んだのだ」
「だが、俺は違う! 目的のためには手段を選ばん!」
リューネの初登場マップ『リューネ、そしてヴァルシオーネ』より。この台詞は、彼の信念を最もよく物語るものである。この人間性に相容れなかったリューネやレオナは彼を見限る。
(ビアン・ゾルダークの娘…いずれは、俺が支配するDCにとって、邪魔な存在となる)
(今の内に潰させてもらうぞ、クックック…)
「いいか! ヴァルシオーネを集中攻撃しろ!」
リューネを誘き出し、包囲網を張ったときの台詞。当然、リューネは『セコい』と激怒するが、それと同時に『詰めが甘い』と一蹴している。しかも、この後エクセレンには『小物っぽい』、レオナには『大局を見ることが出来ない男』……と、散々な扱いを受けている。
「ば、馬鹿な!!」「DC戦争を生き延びた俺がこんな所で死ぬわけがない!」
「い、いずれは、ゼンガーやアードラーを倒し…DCの頂点に立つ俺が…!」
「あのような甘い考えの連中などに……!」
「倒されるわけが……うおああああっ!!!」
ジーベル最期の台詞。