ヴァルシオン改・タイプCF

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DCAM-001MCF ヴァルシオン改・タイプCF(Valsion Custom Type CF)

元々は八房龍之助氏の漫画『スーパーロボット大戦OGクロニクル』「狡兎死して走狗烹らるか?」に登場したオリジナルメカ。その話では、ロレンツォ・ディ・モンテニャッコがパイロットであったが、キョウスケ・ナンブによってロレンツォごと葬られた。正式に採用されたOGシリーズではこの機体は様々な行く末を辿る。

正式量産型のヴァルシオン改の一機を宙間戦闘用に改良した機体。西洋甲冑のイメージがある「究極ロボ」ヴァルシオンのイメージとはほど遠い、兵器として現実的なフォルムを持つ。装甲を強化、背部に内蔵されたフレキシブルアームを宙間用スラスターに改装し、アポジモーターなども追加。宙間用ながらも大気圏内の運用も可能。また、ヴァルシオンの兵器の一つ「クロスマッシャー」を、両腕の集束装置を用いて胸部から発射する仕様に変更し、威力の底上げを図った。また、元祖ヴァルシオンの必殺兵器「メガ・グラビトンウェーブ」も装備している。その代わり近接武器の「ディバイン・アーム」が排除されたため、射撃専用に特化した機体ともなった。

北米のラングレー基地近辺に保管されていたものを、ロレンツォ・ディ・モンテニャッコが奪取。一度は彼が操縦したが、スカルヘッド(ヘルゲート)に赴いた際にはヴィルヘルム・V・ユルゲンに譲渡。ユルゲンによりODEシステムのマスターコアが搭載された。ロレンツォから銃撃され瀕死の身になったユルゲンが命を繋ぎ止めるためにこの機体に乗り込んだが、何かの変調によりユルゲンはODEシステムのマスターコアと同調して、システムそのものと化した。

バルトール事件の際には、事実上のバルトールODEシステムのマスターコアとしての働きであったが、キョウスケ・ナンブらの手で一時はユルゲン共々追い詰められるものの、ユルゲンの黒幕たるデュミナスがユルゲンを殺害。残された機体はデュミナスによって修復され、新たにシステムのコアとしてラミア・ラヴレスが組み込まれた。ラミア自身もシステムに取り込まれたまま、デュミナスに洗脳されて再びキョウスケの前に立ちふさがる。そして、デュミナスの謀略により、自爆装置「コードATA」によってキョウスケらを一手に葬ろうとする。だが、それを看破したアクセル・アルマーによりコアとなったラミアは救出され、同時にこのヴァルシオンも破壊された。

上述の機体とは別にいくらか生産されていたようであり、そのうち少なくとも2機が地上人召喚事件に巻き込まれてラ・ギアスに召喚。カークス軍の手で修復されて1機はエウリードと共にヒリュウ改の前に立ち塞がり、もう1機はシュウを屈服させるべくオレグが搭乗したが、いずれも撃破されている。なお、カークス軍においてこの機体を量産する計画があり、おそらくその時取ったデータが非合法なルートを経てアルメラ共和国のイルゼノン社に渡ったと思われる。イルゼノン社はこのデータを元にヴァルシオーガを開発している。

登場作品と操縦者

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
OG2の第5話「狡兎死して走狗烹らるか?」の後半に登場。この時は奪取のみで、交戦はなかった。2.5ではユルゲンがパイロットに。歪曲フィールドなどのバリアなどで苦戦必至のラストボスとして立ちふさがる。自軍の戦力がまま成らない状態なので、強さに一層拍車をかける。特殊弾によるアーマーブレイカーの装甲ダウンの一手が頼り。
スーパーロボット大戦OG外伝
歪曲フィールドは外されたが、耐久力はそのまま。今回は熟練度条件がターン制限のため、2.5と異なり悠長に時間をかけることは出来ない。ただし、取り巻きのバルトールがいないため、全ての火力を費やせる上、フォーメーションもやや取りやすくなっているのが救い。
中盤でラミア機も登場。ユルゲンに比べれば御しやすい。
第2次スーパーロボット大戦OG
リューネルートの第17話「超魔装機エウリード」で登場する。前作よりも撃墜しやすくなったが、熟練度獲得の為には速攻で倒す必要がある上にエウリードと同時に攻撃してくるのが厄介。
スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
本作で2機召喚されていたことが判明。1機は上記の通りであり、もう1機はなんとオレグ・ナザロフが搭乗する。

装備・機能

武装・必殺武器

クロスマッシャー
シリーズの代名詞たる螺旋状のレーザー砲。両腕の集束装置を用いて、胸部から発射する。
メガ・グラビトンウェーブ
元祖から復活。重力の竜巻で引き寄せ、エネルギー波で吹き飛ばす。

特殊能力

EN回復(大)
歪曲フィールド
OG外伝以降はオミット。
ODEシステム
エネミーフェイズ中に毎ターン命中と回避率が上昇する。
パイロットブロック
ロボットブロック
第2次OGではオミット。

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

L

機体BGM

「迷宮のプリズナー(Ver.OG)」
OGs、OG外伝でユルゲン搭乗時に設定されている。ロレンツォ、ラミア搭乗時は他のヴァルシオン改と同様、優先BGMが設定されていない。
「ヴァルシオン」
第2次OG以降は他に「ヴァルシオン」が登場しないこともあり、このBGMが優先扱いで設定されている。

関連機体

ヴァルシオンシリーズ
このシリーズに属する。
ヴァルシオン
元祖。
ヴァルシオン改
元の姿。
ヴァルシオーガ
データを元にしたラ・ギアスでの発展機。CFにオリジナルの意匠を取り入れたような姿をしている。
ヴァルシオン改・タイプGF
漫画「Record of ATX」で登場した機体であり、本機を陸戦用に改造したものである模様。パイロットはバン・バ・チュン大佐が務める。ノイエDCの新たな旗印という意図があるのか、スカートや両腕に十字の意匠がみられる。
アニメにおいてロレンツォが乗っていた機体はATXチームの邪魔をされないため、コロニー統合軍やノイエDCに渡ったのではないかという構想を元にリデザインしたもの。寺田P公認。CFが宙間戦闘仕様だったのに対し、こちらは陸戦向けとのこと。
ヴァルシオーガの存在を知ったのが発端だったためか、同じディバイン・グレイブを有する。また、まるでジェットエンジンのようなものが背部に追加されているが、これはテスラドライブを芯にした大規模なミサイルポッド(ヴァルシオンシリーズにしては珍しい実弾兵装)であり、対艦ミサイルとAPTGM(対人型兵器誘導弾)の2種類のミサイルが搭載されている。
オペレーション・プランタジネットで満を持して投入されるが、ラピエサージュによって胸部(おそらくコックピットブロック付近)を破壊される。しかし、致命傷とはならずなんとか応戦している。最終的には零距離からのメガ・グラビトンウェーブでヴィガジが搭乗するメガ・ガルガウと運命を共にした。
実は機体色を特に決めておらず(赤はビアンのヴァルシオンの物なのでNG扱い)、八房氏はバンのイメージ的に赤銅色若しくはアフリカ大陸のイメージ的に黒に近いグレーと考えている。