明神タケル

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明神タケル(Takeru Myojin)

『六神合体ゴッドマーズ』の主人公。正義と愛を信じる平和の使者。

ギシン星に生まれた「マーズ」は父イデアと母アイーダの手で育てられた。しかし、ギシン星のズール皇帝はイデアにマーズを自分の息子として譲ることを強要し、更に科学者であるイデアが平和利用を目指して発明した反陽子エネルギーを武器転用させて、ガイヤー反陽子爆弾として搭載、一緒に赤ん坊のマーズを反陽子爆弾の起動キーとして地球破壊のため送り込む。イデアはマーズを守るため、ひそかにガイヤー以外の六神ロボを送り込んだ。

そして地球日本の明神礁で泣き叫ぶマーズを明神博士が発見し、明神夫妻の息子「明神タケル」として育てられた。その後地球防衛軍のコスモクラッシャー隊の一員として迎えられた。しかし、ギシン星の超能力者に父・明神博士が殺され、タケルは自身の超能力を開花。後にギシン星人と分かると地球人や身内のコスモクラッシャー隊隊員たちから偏見の目で見られるが、自分の力が巻き起こす状況に何度も苦悩しながらも、自分の正義を貫き通すタケルの心意気に信頼を勝ち取っていく。

そして実の兄たるマーグとの出会いで本当の自分の父と母を知り、マーグからゴッドマーズの六神ロボを呼び寄せるペンダントを渡される。しかし、マーグはズールによって精神コントロールされてしまい、タケルと敵対することになる。兄弟同士の戦いの中でマーグは、本来の自分を取り戻したのもつかの間にマーズを庇って命を落とした。その後マーグを敬愛するロゼ説得してコスモクラッシャー隊の一員として迎え、諸悪の根源たるズールを倒した。

その後マルメロ星の危機にも立ち向かい、救うことに成功。しかし、タケルの前に倒したはずのズールが出現。ズールに超能力を使うと命が削られる「デビルリング」を嵌められてしまう。それでもタケルの地球を救う心、地球人としての自分に揺らぎはなくズールに立ち向かい、そしてマーグの魂にも導かれたタケルはデビルリングの呪いを取り払い、そして地球人達の祈りにより最大限にパワーアップしたゴッドマーズでズールを完全に倒した。全ての戦いが終わった後は、宇宙の平和を守る為に一人地球を離れた。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
初参戦の『64』より約12年を経て初の声付き出演。担当声優の水島裕氏も初のスパロボ参加である。本放送当時さながらのDVEも披露している。なおゴッドマーズで必殺技を叫ぶ時だけエコーがかけられている。日本ルートでは出番が多く、たまに毒舌を発揮する。加速を持たないのが難点で、ダッシュを養成するかパーツで補おう。エースボーナスが個性的なもので、超能力が超A級超能力に変化するというもの。超能力L9固定に加えSP回復の効果も発揮するため、精神コマンドを出し惜しみせず使っていけるようになる。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
今回も超能力を生かし、白兵戦で活躍することが多い。ストーリーではマルメロ星編は飛ばされるが、暗黒の信者の黒幕としてゲシュタルトのメタールが度々出現し、デビルリングのエピソードなど原作のエピソード再現も多い。基本的な使い勝手は破界編と変わらないが、エースボーナスによるSP回復効果と特殊スキルSP回復の効果が重複し、更にシェリルのディスクやブロンズエンブレムのSP回復効果を合わせると驚異の毎ターンSP50回復が可能。難点はやはり足の遅さだが、終盤はSPの多さとSP回復に物を言わせてを連発して加速を補う運用も出来る。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
序盤から登場し、今回は常時ゴッドマーズなので戦力としては一級品。またエースボーナスも据え置きなので、再世篇の運用法がほぼそのまま通用する。
また、宇宙の地形適応がデフォルトでSなのだがゴッドマーズはAのままなのでスラスターモジュールかフル改造ボーナスでゴッドマーズ側も宇宙Sにしないといけない。
ストーリー再現は既に終了しているが敵の超能力者は引き続き登場するほか、宇宙魔王関連のストーリーに絡んでくるため存在感は大きい。また、Z世界においてはマーグと共に「闇と光の双子」であるという新たな伏線が提示されている。
なお、最終話の多元宇宙迷宮イベントでは地味に「マーズ」名義になっている。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦D
初登場の『64』と同様、最初はコスモクラッシャーのサブパイロット。今回サブパイロットの時は能力値がない。『64』程の強さはないが、条件を満たせばマーグゴッドマーズ合体攻撃が可能になった。

単独作品

スーパーロボット大戦64
初登場作品。最初はコスモクラッシャーのサブパイロットとして登場し、ガイヤーゴッドマーズのパイロットとなっていく。超能力がバグによりリアル系並の凶悪な命中&回避率を誇る。また、本人の格闘値も自軍屈指の高さ、2回行動もスーパー系にしてはLv52とかなり早く、地形適応も宇宙:A、更には奇跡までを覚える本作最強クラスのパイロットである。なおこの作品のCMは水島氏がナレーションを担当した。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

純粋なスーパー系の能力値で格闘に秀で、命中回避が低い。ただし、実際には超能力底力により数値以上の命中率と回避率を持つ。過去シリーズの64では地形適応宇宙:Bのスーパー系がほとんどだったが、彼は当初から宇宙:Aであった。

精神コマンド

スーパー系に有用な必中気合を取りそろえ、最後に奇跡など強力なものを習得する。

リンクバトラー
ひらめき必中気合熱血奇跡
64
必中ひらめき熱血気合奇跡
D
必中ひらめき気合熱血覚醒
第2次Z
根性直感気合直撃覚醒

特殊技能(特殊スキル)

超能力 超A級超能力 切り払い 底力 援護攻撃 援護防御 コンボ

パイロットBGM

「宇宙の王者!ゴッドマーズ」
オープニング主題歌。

人間関係

明神正
タケルの育ての父。2話でギシン星人に殺されてしまう。
明神静子
タケルの育ての母。芯が強い女性で、苦しむタケルを時にはやさしく介抱し、時には厳しく接して彼の力になり続ける。実家が破壊されたことによりバトル・キャンプへ勤務することになる。
大塚長官
タケルの理解者。タケルをバックアップする心強い指揮官。
飛鳥ケンジ
コスモクラッシャー隊の隊長。タケルを心配し、同時に信頼もした。
明石ナミダ
タケルに憧れる少年。彼の危機にもその身を挺して守っていった。途中でコスモクラッシャー隊員として同行。終盤超能力の素質を開花。力を行使することを叱責されるも、五神ロボの制御ペンダントを託される。
伊集院ナオト
当初彼を信用しなかったが、タケルを次第に認め、コスモクラッシャー隊員として共に苦楽を共にする。
木曽アキラ
タケルのバックアップを担当し、コンビを組む事もある。
日向ミカ
年下であるものの、敬語は使わず同じ仲間として接していく。
ロゼ
マーグの参謀として、彼を敬愛していた。その後タケルへの復讐心をタケルの母・静子に間違いだと教えられる。そしていつしかマーズを愛してしまう。
マーグ
タケルの実の兄。タケルに色々なアドバイスをし、死後もその力となった。
イデア
タケルの実父。タケルを守るために五神ロボを開発した。
アイーダ
タケルの実母。スパロボ未登場。
ズール皇帝
宿敵。

他作品との人間関係

スーパー系

デューク・フリード
似たような境遇の異星人同士という事もあり、よき理解者である。
兜甲児 (真マジンガー)
第2次Z』における親友ポジションとして接し、絡みも多い。彼の格闘術の指南役も務めていた。
錦織つばさ
『第2次Z破界篇』で静子に責任転嫁する態度をとってしまった際、彼女から厳しく叱責される。
マリン・レイガン
『第2次Z』における異星人の先輩的存在。破界篇で「ロゼに対する憎しみを抑える自信が無い」との心情を吐露した時には、己の経験を踏まえた彼からのアドバイスを受ける。
壇闘志也
『第2次Z』ではマリン同様、何かと自分を気遣ってくれる。
カミナ
『第2次Z破界篇』序盤では、彼に自身の超能力を当てにされてアーサー捕獲要員に駆り出される。
飛鷹葵
『第2次Z破界篇』序盤では仲間同士の「絆」の重要性について説いた際、彼女から冷淡なリアクションを返されるも、既に彼女達がチームとして纏まりつつある事を見抜いていた。
アースWILL
彼が人類の可能性を信じた要因のひとつとして、自身の存在を告げられる。

ガンダムシリーズ

ティエリア・アーデ
『第2次Z破界篇』での初対面時、反陽子爆弾というネックを抱えている事を知った彼から、激しく危険視される。
シン・アスカ
『第2次Z破界篇』ではマーグの説得に向かう際、彼からエールを送られる。後のズール皇帝との決戦で諸共に自爆しようとした時には、率先して救助に向かおうとする彼を制した。

リアル系

アーサー
『第2次Z破界篇』では当初、彼の探索にあまり乗り気では無かったが、結局は超能力を用いて居場所を突き止めている。
シェリル・ノーム
『第2次Z破界篇』にて直接会話することはないものの、カミナとの口論を見た際に「野生動物」「レベルが同じ」などと、さり気なく酷い発言を連発している(本人に悪気はない)。

バンプレストオリジナル

アクイラ
南極での決戦にて彼に無益な戦いを止めるように説得するが…。『第2次OG』ではこの役割はメキボスが担当している。

名台詞

「何が起こったんだ…俺は一体、誰なんだ…!?」
第1話。タケルのピンチに飛来したガイヤーにわけがわからないまま乗り込んで敵を倒した直後の台詞。
「マーグ…もう誰にも渡さない。兄さんは俺のものだ、地球のものだ!」
ズールの洗脳から逃れ、自らをロゼの攻撃から守って倒れた兄への台詞。趣旨としてはマーグはズールの走狗じゃなく、自分の同志だと言うこと。
「同じ兄弟であんなことは…もう俺たちだけでたくさんだっ!」
ロゼが妹と敵味方となり、どちらかしか生き残れない運命だと諦めかけていると身の上話を聞き、殺し合いをさせられる羽目になった自分達兄弟のことを思い出し、激怒して叫ぶ。
「俺はどちらの味方でもない! 多くの者を犠牲にする、お前たちのやり方が許せないだけだ!」
マルメロ星の超能力者の争いに巻き込まれたタケル。本来自分とは相反する能力の少女を助けた彼は、この台詞とともに追っ手をマーズフラッシュで一刀両断する。相手の命を奪うことを嫌うが、他の者に理不尽な犠牲を強いる相手は容赦しないという彼の人物像をよく表している台詞。
「黙れ! 俺は死など恐れはしない。ズールを倒すまでは地に這いつくばってでも生き抜いてやる!」
第57話より。デビルリングのために超能力を使えば命が縮むことを指摘する敵に。

スパロボシリーズの名台詞

「マーグ…もう誰にも渡さない。兄さんは俺のものだ」
64』にてズール皇帝に洗脳されたマーグの救助に成功した時に放たれる台詞。先述の原作での台詞はマーグと死に別れてしまうときの台詞だが、スパロボオリジナル展開では助けることができる。なお、原作の台詞の後半をはしょって俺のものというのは、彼ら兄弟をネタにした多くの女性向け同人誌があふれたことを意識してだろう。『第2次Z』でも同じ改変で使われている。
「俺は…愛の金字塔を見ているのか…」
第2次Z破界篇』にてニアの料理を平気で平らげるシモンに対するコメント。元ネタはゴッドマーズのエンディングテーマ「愛の金字塔」。
「でも、もし俺が憎しみに囚われたら…」
「俺は地球を去ります。そんな人間にこの星を守る資格はありませんから」
マリンとの通信で、ロゼに対する憎しみを抑える自信が無いとの偽らざる胸中を告げる。思い詰め過ぎないようマリンから忠告されるタケルであったが…。
「そうやって悪ぶるのはやめろ、ゼロ! お前の真意は…」
ゼロレクイエムルートでのルルーシュとの戦闘前会話。悪逆皇帝となったルルーシュの真意を自身の超能力で見抜こうとするが言葉を遮られ理解することは叶わなかった。
「く、うう……!」
「世界が……終わる……? 来る……!」
「あれは……テンシ……!?」
『第3次Z時獄篇』日本ルート第11話「新世紀の序章」にて。タケルの超能力が感知した「テンシ」とは……。
「具体的な形があるわけじゃないが、白い光に包まれ、天から降りてくる……そういうイメージの集合だ」
「それが地上に降りたとき、世界は光に包まれ、破滅の時を迎えるんだ」
『第3次Z時獄篇』悪夢の中身について。明らかに世界の終焉の予知であり、スズネはこれを「まるで黙示録の世界ね」と評した。
(宇宙魔王…本当にあの時の戦いで滅んだのか…?)
(兄さんの言っていた闇と光の双子という言葉……)
(何故だ……? 何故、あの言葉がこれほどまでに気にかかる……?)
時獄篇エピローグにて。暗黒の世界から弟を見守る闇の片割れ・マーグ。その存在は、タケル……光の片割れ・マーズのこれからの戦いに、どんな意味を持ってくるのだろうか?

スパロボシリーズの迷台詞

「これは、当分女性陣から相手にしてもらえないな」
D』にてオリファーマーベットとの結婚式にて大失態を演じたボスに対する冷やかなコメント。
「この衝突は野生動物の縄張り争いみたいなものだな」
「ここまで二人のレベルが同じとは…」
第2次Z破界篇』序盤、カミナシェリルの口論を傍で見ていて発した、何気にキツイ一言の数々。下段に至ってはワッ太が「子供のケンカみたいだ」と続けて言っている。
「何だ、この邪気は…!?」
『第3次Z時獄篇』、依頼を受けないルート17話「後の祭のフェスティバル」にて。同行メンバーの美男美女ぶりに見とれるサザンカの後に発した台詞。彼女の腐った妄想力はタケルの超能力でも感知できるレベルのようだ……
「ガイヤァァァァァァァァ!!」
『第3次Z時獄篇』30話「揺れるイントゥ・ザ・ブルー」にて。敵襲に対し自らの守り神、ガイヤーを呼んだ…のではなく、ビンゴ大会の1等賞がテッサのキスだと知ってテンションが上がって叫んだ。
潜水艦の格納庫内で大会は開かれていたので本当に来てしまったら大惨事になっていただろう…。
「嫌な予感がする…」
「いや、そうじゃない…。これは経験からの勘だ」
「女神の来日」にてヒイロ達がマデューカスから召集を受けていたと聞いて。
「最小限の動きでかわすんだ…!」
ゴッドマーズで敵の攻撃を回避した時の台詞。他作品のパイロット、メカなら普通の台詞なのだが「動かない」ことで知られるゴッドマーズは回避時も不動の直立姿勢で横にスライドするだけ。確かに最小限の動きではあるのだが…。

余談

  • 原作漫画と言える『マーズ』では人間に絶望した結果、内蔵爆弾を起動させて地球を滅ぼしている。こちらも1994年、2002年にアニメ化しているが、前者の結末は原作どおり、後者(『神世紀伝マーズ』)はまた別の結末を迎える。