「紫雲統夜」の版間の差分
(→単独作品) |
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;「俺とお前は一蓮托生だ。信じてくれ、俺を。何があっても、お前を守る」 | ;「俺とお前は一蓮托生だ。信じてくれ、俺を。何があっても、お前を守る」 | ||
:後半、パートナーの少女と共にフューリーの捕虜になって。出生を知って弱気になる彼女を励ます。 | :後半、パートナーの少女と共にフューリーの捕虜になって。出生を知って弱気になる彼女を励ます。 | ||
− | ; | + | ;(……司令達は最悪の場合、ガウ=ラ・フューリアを破壊するつもりかも知れないが……俺はあそこで見てしまった。刻旅の杜で眠る大勢のフューリー人を……シャナ=ミアは彼らを護ろうとしている。父さんが亡くなった今、俺が力にならないと……) |
:第35話「シャナ=ミアの言葉」より。彼の中にフューリーとしてのアイデンティティと、そして皇家の剣としての使命感が根付きつつあることが見て取れる。 | :第35話「シャナ=ミアの言葉」より。彼の中にフューリーとしてのアイデンティティと、そして皇家の剣としての使命感が根付きつつあることが見て取れる。 | ||
;「戦って、証を見せろと言うんでしょう。地球人である証を」<br/>「だけど、俺はフューリー人としても戦います。父さんから受け継いだ血を否定しないために。そして、他人に否定させないために……」 | ;「戦って、証を見せろと言うんでしょう。地球人である証を」<br/>「だけど、俺はフューリー人としても戦います。父さんから受け継いだ血を否定しないために。そして、他人に否定させないために……」 |
2016年11月16日 (水) 21:41時点における版
- OGシリーズでは「トーヤ・シウン」名義。
紫雲統夜 | |
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登場作品 | |
声優 | 島崎信長 |
デザイン | 糸井美帆 |
本名 |
「紫雲統夜」という現在の名は、本名のフューリー訛り。
|
種族 | 地球人とフューリーのハーフ |
性別 | 男 |
年齢 | 17歳 |
所属 |
概要
スーパーロボット大戦J
主人公。ごく普通のどこにでもいそうな17歳の高校生。幼い頃に母親を、後に父親を失い天涯孤独の身となった。現在はマンションで一人暮らしをしている。両親が十分な遺産を残しており生活には困っていないため、学業に専念している。 性格は内向的で引っ込み思案な所があり、人との付き合いがやや苦手。強引に物事を進められるのを嫌う。本来正義感や責任感は強いが、内向性がその発露を妨げている。
ある日、学校に3人の少女が乗るロボットが落ちてきたことにより彼の運命は回り始め、状況に流されるがままに戦いに身を投じることとなった。だが、やがて自身が戦うことになった本当の意味と、自身に異星人フューリーの血が流れている事実を知ることとなる。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
基本的にはJの時と大差はないが、北海道の札幌郊外の自宅で一人暮らしをしており、開始時点では父親が存命。父親が大企業であるアシュアリー・クロイツェルに(表面上は)務めているため、自宅からして結構大きく、さらに別荘を持てるなど、かなり裕福な様子。一方、父親が滅多に家に帰ってこないため、生活費は口座に振り込まれており、そのことで少なからず反発があった。
だが、その父セルドアことエ=セルダが謎の機体・グランティードに乗って致命傷を負ったまま突然帰還。追ってきた機動兵器を退けるためにと同乗を要請されて、グランティードに乗り込む。 後から現れたコウタやアキミたちの協力も得てその場を切り抜けることには成功するが、力尽きたエ=セルダはそのまま事切れてしまった。
父が連れていた二人の少女・カティアとメルアと共に伊豆基地へ連れられた後は事情聴取を受けていたが、グランティードを取り戻しに現れたフューリーの襲撃に際して独断で出撃。攻撃形態であるバスカー・モードの発動に成功し、自らの意志で脅威に立ち向かっていくことを決意する。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 男主人公として登場。同作の女主人公カルヴィナ・クーランジュを選択した場合は登場しない。兜甲児や弓さやか、千鳥かなめとは同じ学校に通っているという設定で、明言されていないが通っている高校はおそらく陣代高校と思われる。戦いを知らない生活からいきなり戦いの渦中に呼び込まれ、周囲の面々にも散々に言われる中で渋々戦うことを受け入れていく。イベント的にはDのジョッシュやWのカズマほど版権キャラとの深い絡みはないが、その分様々なキャラの影響を受けている感が強い。
- やがて、何度となく死線を乗り越え、サイトロンの扱い方やアル=ヴァンと共に闘った記憶など、父エ=セルダの記憶が受け継がれることとなる。だがその詳細な理由は明かされておらず、オルゴン・エクストラクターの影響なのかサイトロンの影響なのか、あるいはフューリー固有の種族的な特徴なのかは一切不明である。
- コ・パイを担当することになる3人の少女それぞれから好かれるようになり、最終的には機体への同乗回数が規程回数を超えた(話数の関係上1周で2人以上が規程回数を超える状況にはならない)少女が恋人ということになり、それぞれの後日談がEDとして設定されている。もし3人いずれの搭乗回数も規程回数に達しない場合はハーレムEDと称されるEDになる(と言っても、3人の誰とも恋人関係にならず、彼女たちが統夜と同じ高校に通うために同居生活を送るというものだが…。ちなみに統夜編の場合、このEDのみアル=ヴァン・ランクスが生存する)。
- クストウェルを選ぶと精神コマンドの突撃が役に立たなくなるため、一周目はグランティードかベルゼルートがお勧め。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 本作の表の主人公。OGシリーズの世界観に合わせて名前が「トーヤ・シウン」、さらに本名が「トウ=ヤ・シューン」となっている。担当声優の島崎信長氏は『魔装機神II』の一般兵役を経てOGシリーズでは初の名有りキャラを担当。デザインは『J』からさほど変化はない。登場そのものは早いが、正式参戦は地上ルート第8話「光るグランティード」からと少し遅れる。グランティードが進撃戦に向いていないので可能ならば「連続行動」、無理なら「ヒット&アウェイ」が早めに欲しいところ。
- 『J』とは異なり、当初は戦うことなど無理だと考えていた(周囲もトーヤを気遣い、無理に「戦え」とは言わない)が、クリスタルドラグーンの襲撃をきっかけに立ち向かう意志を表し始め、正式参戦後は積極的に脅威へと立ち向かっていくようになる。また、本作での彼は純血のフューリーと比較しても規格外のサイトロン・コントロールへの適正を有していることが随所で語られており、搭乗機と揃って設定が大幅に盛られた格好になった。
- なお、素性を知ってからは帰属意識がフューリーに傾き始めたのか、「トーヤ・シウン」ではなく本名の方を名乗るようになる。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』とのコラボイベントにて登場。
- 今作のイベントではさすがに戦いを強要されることはなく、戦いから遠ざけられていたが、凱達のピンチを前に自らの意志で戦うことを決意。ゾンダー撃退後はグッドサンダーチームと行動をともにする。
- また、シナリオ開始前には謎の人物に彼との引き合いの対象として「普通の学校に通う少年少女」[1]や「普通のバイトに励む青少年」[2]、「親子で普通の骨董品屋を営む少年」が挙げられている。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
- J
- リアル系の場合は射撃と回避、スーパー系の場合は格闘と防御に優れる。どちらも高水準のステータスだが、命中に不安が残る。
- 搭乗機体と精神コマンドの不和に関しては、周回プレイによるコマンドエディットで対処。グランティード、ヴォルレント搭乗時でも防御系のコマンドが「不屈」のみとなるがサブパイロットで対処可。
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 格闘・防御が顕著に伸びる、典型的な特機系主人公。
- また、元が民間人の青年だけあり、成長タイプはこれまた典型的な晩成型。序盤は能力不足に悩まされる。
- 意外な弱点として、まだOGシリーズにおけるキャリアが浅いため、人間関係が成熟していない=信頼補正が完全に不在という大問題がある。
- これらの件もあって、作中における優遇とは対照的に、終始命中率の面では不安要素を抱えている。SPは全て「必中」に回さざるを得ない場合も。
精神コマンド
- J
- 不屈、加速、必中、熱血、気合、愛(グランティード、ヴォルレント選択時)
- 集中、突撃、ひらめき、熱血、愛、覚醒(ベルゼルート、クストウェル選択時)
- X-Ω
- 必中、加速、熱血
- OGMD
- 必中、不屈、加速、気合、熱血、信念(ツイン)
- ほぼJの内容に準拠。
特殊技能(特殊スキル)
- J
- 底力、援護攻撃、援護防御、コンボ、カウンター(ヒット&アウェイ)
- クストウェル搭乗時における「ヒット&アウェイ」の存在意義はかなり薄い(まったく無意味、というわけではない)。後継機に乗り換えることで援護技能が冴えるようになる。
- OGMD
- カウンター、底力、援護防御
- ほぼJの内容に準拠。頑丈なグランティードを剣だけでなく盾としてもフル回転させてくれる。
エースボーナス
- 気力上限+20、自機の全パイロットの最大SP+5
- 気力限界突破と併用すると実に最大気力190と攻防に死角無し。流石は聖禁士の子か。
- SPの上昇は、自身の他にも三人娘の一人&シャナ=ミア皇女に適用される。この部分はカルヴィナのボーナスの一部と内容が同じだったりする(シャナ=ミアがいる分、トーヤの方が効果が大きいが)。
- 気力上限が+20されるのは後期BGMの「Limit Over」にかけてあると思われ、中々粋である。本作もう一人の新規参戦であるアキミのボーナスは「初期気力+10、SP+5」なので、向こうと比べると立ち上がりが遅い代わりに攻撃力・防御力の上がり方が強い。もっとも、「気合」まで覚えればたいした問題ではない。
パイロットBGM
- 「Fate」
- 前半主人公機使用BGM。直訳は「運命」あるいは「宿命」。内面の不安、そして自身の出自という逃れ得ぬ運命に翻弄される彼を表現するかのように、悲哀・悲壮感の漂う曲。人によっては何処かで聞いたような曲名に思えるかもしれないが、特に関連性はない。
- 「Limit Over」
- 後半主人公機BGM。前半曲「Fate」のアレンジバージョンで、直訳すると「限界突破」。「Fate」と比べると明るくアップテンポで、自分の為すべきことを自覚して成長した印象を与える。なお後継機で必殺武器を使用した時には、乗っているパートナーの専用曲が流れる。
人間関係
- ユズキ・シウン
- 母親。『J』、『OGMD』共に既に故人。統夜が5歳の時に逝去している。
- セルドア・シウン(エ=セルダ・シューン)
- 父。『J』では故人。『OGMD』ではストーリー開始時点で存命ではあるが、長らく顔を合わせて居なかったため家庭を顧みない父と思われており、父への印象は悪かった。物語後半で全ての真実を知ってからは、彼の意志を継ぎフューリーの民のために戦うことを自らの使命とするようになる。
- カティア・グリニャール、フェステニア・ミューズ、メルア・メルナ・メイア
- パートナー。進め方次第によっては恋人候補に。『OGMD』では同化計画の申し子同士として似たような境遇に置かれる。特に健康に問題が無かったにもかかわらず月一回のペースで精密検査を受けさせられていた彼女達と違い、トーヤはそういったことがなかった。
- フランツ・ツェッペリン
- 統夜の父の友人。『J』では主人公機の開発に携わっていた。面識があるようで、「フランツおじさん」と呼んでいる。『OGMD』では接点無し。
- カルヴィナ・クーランジュ
- 『J』の女主人公。『J』ではシステムの都合もあってか、イラストでの共演のみで、『OGMD』にて本格的に共演を果たす。
- 当初は性格や戦う理由の違いもあってか反りが合わない様子だったが、戦いが続くにつれ心境に変化が生じ、互いに歩み寄っていく。
フューリー
- シャナ=ミア・エテルナ・フューラ
- 統夜の夢に現れる少女。彼女の謝罪の意味とは……?統夜の幼馴染なのだが、恋人候補になることはない。この頃は「さん」付けで呼んでいた。
- 『OGMD』では幼少期に一度エ=セルダに連れられ、引き合わされたのみ。彼女から強い信頼と明確な好意を寄せられている。トーヤは同化計画の申し子として、また代々聖禁士長を務め、皇家を支えてきたシューン家の騎士として、彼女の往く道を支え、共に往くことを決めている。呼び名に敬称を付けなくなった。
- アル=ヴァン・ランクス
- 当初は敵同士として出会い死闘を重ねることになるが、最終的には和解。統夜に対して深い業を背負っているが、事実を打ち明けられた頃には統夜自身も精神的に格段の成長を遂げており、彼を憎むことはなかった。
- 一方『OGMD』ではエ=セルダの死にほとんど関わっておらず、彼との関係が深いカルヴィナが併存しているのもあって因縁はほぼなし。
- カロ=ラン・ヴイ
- 『OGMD』ではエ=セルダに致命傷を負わせており、結果的に彼が仇となった。
OGシリーズ
- アキミ・アカツキ、アケミ・アカツキ
- OGにおける同じ学校に通う友人。高校に進学してからの付き合いだが、かなり親しいようで、自宅に招いて夕食を共にすることもあった様子。事実上の一人暮らしだったトーヤにとって二人は日常の象徴だったと言えるが、後には共に戦火に身を投じる戦友となる。
- ジョシュア・ラドクリフ、リュウセイ・ダテ
- OGにおける兄貴分。特にジョシュアとはシュンパティアとサイトロンの関係もあってか絡みが多い。メタ的には、ライターの鏡俊也氏が手がけたシナリオの主人公同士でもある。
版権作品との人間関係
スーパー系
- 兜甲児
- 同じ高校に通うが、元々からの面識は無い。第1話では戦いに参加したがらない統夜を非難したが、以降は戦いの中での成長もあり友人となる。
- 弓さやか
- 『J』では甲児と同様に第1話では戦いへの道を拒んだ統夜を非難する事になる。さすがに『X-Ω』ではそんなことは無く逆に統夜を戦いから遠ざけようとしていた。
- 弓弦之助
- 第1話にて連合軍に追われる統夜達の身を心配し、火星行きを薦めるが、統夜は不満を持つ。
- 剣鉄也
- 第1話で戦いへの参加を拒む統夜に対して、連合軍に追われる等の現実を突きつけて説得する。
- アラン・イゴール
- 統夜が真実を知るきっかけとなるある物を渡す。
- 秋津マサト
- 『J』では境遇が近く、友人同士になった。木原マサキとフューリーの因縁もあり絡みが多い。終盤の統夜はエ=セルダの記憶の一部を継いだと思われるところがあるので、その点も似ている。
- 獅子王凱
- 『X-Ω』では彼と共にゾンダーとの戦いに挑む。
- グッドサンダーチーム
- 『X-Ω』ではゾンダーとの戦いの後彼らと行動をともにする。
リアル系
- アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
- 統夜が戦いを決意する要因になった尊敬の対象であるからか、絡みは多い。
- キラ・ヤマト
- 災難に対処するためにロボットに乗ったら、適性を見出されたこともあって以後戦いを強制されるようになったという共通点のある仲間。戦闘に巻き込まれ困惑するキラに対し、「災難だったな」と同情的なコメントを寄せている。
- 伊佐未勇
- 年齢が近く、「カーテンの向こうに」では彼とブレンを庇って一緒に飛ばされた。
- ジュドー・アーシタ
- 『X-Ω』では彼と共にゾンダーとの戦いに挑む。
- ナタル・バジルール
- ラクスを人質にした事に反発し、川上健二が特攻した際にコン・バトラーとボルテスを救った事で不名誉ではないと評した事に内心不満を持つ等、彼女の軍人としてのドライさをあまり良く思っていない。
- 千鳥かなめ、常盤恭子
- 同じ高校に通っているが、当初は面識がなかった。
- 相良宗介
- ハイジャックに巻き込まれた際には、協力を求められ、ともに行動した。同じ高校に通ってはいるが、宗介が転入してきた時期は統夜がナデシコに乗り込んだあとのため、学生としての関わりは薄い。
- スバル・リョーコ
- 無理やり戦わされた自身の境遇への不平不満に対して彼女から叱責されるが、なんだかんだで戦う事の決意を認められる。
- ダイゴウジ・ガイ
- 当初は自らのスーパーロボット魂を教え込んでくる彼をうざがっていたが、決して嫌ってはいなかったようで死亡した際には衝撃を受けることになり、統夜に影響を与える事になる。
- アカツキ・ナガレ
- ナタルの人質事件等で言い争いになる等、どちらかといえば肌の合わない人物。
名台詞
スーパーロボット大戦J
戦闘台詞
- 「くっそおおお! やれっていうなら、やってやるさ!」
- 統夜といえばこの投げやりな台詞。いわゆる富野作品的なセリフ回しで、前作に当たる『D』の主人公のジョッシュも「やってやるさ、くそ!」という戦闘台詞がある。さらに(偶然の一致と思われるが)『Z』のシン・アスカも後半部を「やるしかないってんなら、やってやるさ!」と戦闘中に叫んでいる。ちなみに後継機に乗ると言わなくなる。
- 『OGMD』ではシナリオの違いからキャラクターにそぐわなくなっているためか採用されていないが、代わりに中断メッセージ内で言う。公式的にも「統夜の印象的な台詞」扱いであるということか。
- 「遅い! そんな動きで!」
- 統夜とカルヴィナ・クーランジュにはいくつか共通の台詞があり、これはそのうちのひとつ。
10話以前
望まぬ戦いを強いられている事で余裕が無いのか、ネガティブな言動が多い。
- 「大丈夫です。いつものことですから。おかしな夢を見た日は、いつもこうなんです」
- 第1話「降ってきた「災厄」?」にて。登校した際に神楽坂に顔色の悪さを心配されての返し。
- 「そ、それに乗って戦えっていうのか!? 俺に!? いきなり落ちてきて、その上わけのわからないことを言わないでくれ! なんで俺がそんなことしなくちゃならないんだよ!」
「俺はただの学生なんだぞ! あそこで戦ってる兜とかいう連中とは違う。パイロットが必要なら、あいつらに言えばいいじゃないか! だいたいお前ら、どこの奴なんだよ。軍じゃないのか」
「無茶言わないでくれ! まったく、わけがわからないよ。だいたい車すら運転したことないってのに、俺がこんなものに乗れるわけないだろ。それを、戦えだって? バカバカしい。なんの冗談だよ。悪いけど他をあたってくれ」 - 同話。校庭に落ちてきた主人公機から現れた三人の少女たちから「私たちと一緒にこれに乗って」と言われて。一介の高校生が突然「機動兵器に乗って戦う」というロボットアニメではおなじみのシチュエーションだが、統夜は頑なに拒否する。
- 「泣いてわめいてみせたってダメだ。お前たちの事情なんて、知ったことじゃない。お前たちのせいでこんなことになってるんだ。せめて納得できる理由を聞かなきゃ、こっちはたまったもんじゃないんだよ」
- 同話での戦闘終了時に泣きついてきた三人娘に対しての非難。あまりの酷さに甲児達の怒りを買ってしまう。…といっても、戦死という最悪のリスクも考えられる戦いの渦中にただの一般人がいきなり巻き込まれたのだから、言い分自体は正しい。もっともスパロボの世界観では異質な部類の発言であり、アンソロジーコミックでもアキトから「ここ(スパロボ)ではそういう主張は通用しないんだ」と言われてしまっている。
- 「お、俺にどうしろって言うんだよ! 何の関係もないこいつらのために、連合に追われて火星まで行けっていうのか? しかも木星トカゲと戦えって!? 連合軍も撤退したってのに!?…さっき戦っただけで、もう十分じゃないかよ」
「俺は…あんたたちとは違う。普通の人間なんだ。もともと俺には関係ない話じゃないか。勘弁してくれよ。俺は普通に生きていくだけで精一杯なんだ」 - 同上。弓博士の提案を聞いて。これも一般人からしてみれば正しい主張。しかし甲児やさやかから「人でなし!」と非難され、あげく鉄也から「残念だがもう無理だな。軍の連中は甘くない」と返され、「普通の生活には戻れない」という残酷な事実を突きつけられてしまう…。
- 「うるさいんだよあんたは! 俺に聞かれたってわかるもんか! そんなことは俺じゃなくてこいつらに聞けよッ!」
- 第2話「目的地、火星!」より。ネルガルのドッグ内にて、大はしゃぎして統夜達を歓迎するガイの態度に苛立ち、癇癪を起こして走り去ってしまう。
- 「俺…俺は、乗りたくて乗ってるわけじゃ、ないから」
「くっ、俺だって好きでこんな所にいるんじゃないんだよ!」 - 同上。シナリオエンドデモでのリョーコ達とのやり取り。「ならやめちまいな。そんな奴に命あずけんのはごめんだぜ」と突き放すリョーコに対しまたしても癇癪を起こしてしまう。
- 「なんで…」
「なんでそうも笑っていられるんだよ、お前は!? これが笑っていられる状況か!? だいたい俺がこんな所にいるのだって…くそっ」
「…悪い。少しは覚悟決めたつもりだったけど、こんなことになっちゃって俺、どうしたらいいかわからないんだよ」 - 第4話「さよならの赤い星」より。ナデシコ艦内、火星からの帰還を前にしてのワンシーン。地球へ帰れるか帰れないかという非常に切羽詰った状況下でも気楽に振舞うテニアに苛立ち、八つ当たりしてしまう。最も、直後に自分でもどうかと思ったのか、すぐにクールダウンしているが。
- 「俺はヘリオポリスで降りる。冗談じゃない。結局そんなことになるんなら、連合軍に捕まったのとたいして違わないじゃないか」
「いったい何のためにあんな思いまでしてきたのかさ。しかも戦争だって? いくらコーディネイターだって、エイリアンやグラドス人とは違う。相手は同じ人間なんだ」 - 第5話「変転する運命」より。火星から帰還し、プロスペクターから連合と共同戦線をとる事を聞かされて。
- 「よせよ。思い出したら腹がたつだろ。キラって言ったっけ。乗りたくないんだろ、あんなもの。なんでまた戦ったんだ?」
「その…よかったら聞かせてくれないかな」 - 第6話「崩壊の大地 前編」より。ストライクから降りたキラとの会話。同じく望まぬ形で戦いに巻き込まれた者として接している。
- 「…友達がいるから、か」
- 同上。上記の問い掛けにキラは「アークエンジェルには友達が乗ってるんだ。だから、僕は…」と答える。それを受けた統夜はこう呟く。自分の境遇を思い出しているのか…。
- (あれが(主人公機名)を作ってこいつらを逃したって人の仲間か。敵…なんだよな。それにしてもさっきのはなんだったんだ。みんな覚えていないみたいだけど…)
- 第10話「闇の胎動」より。フューリーとの初戦闘を終えて。
10話以降
様々な現実を目の当たりにして心境が変わったのか、10話以前と打って変わって冷静な台詞が多くなった。
- 「火星でグラドスと戦って、フクベ提督やガイさんが死んだ。地球圏に帰ってきて、ザフトの奴らがヘリオポリスを破壊するのを見た」
「アキトさんのことや、キラのこと見てさ、それから、いまの地球のひどい状況を思い知らされた」
「このままでいいはずはないってさ、俺も思ったよ。俺は、俺に何ができるのか、本当に俺にできることがあるのか見てみたい」
「こんなひどい地球の状況を少しでも変えられるなら、その力が俺にあるのなら、俺も甲児や豹馬たちみたいに戦わなきゃいけないんじゃないかって、そう思った」 - 第10話「闇の胎動」シナリオエンドデモでの三人娘とのやり取り。様々な現実を目の当たりにし、統夜は静かに決意をカティア達に打ち明ける。
- 「…わかってる。だからでもあるんだ。あの時俺にも少しだけ見えたものがある。俺は…違うな、俺たちは、あいつらと戦わなくちゃいけないんだ」
「俺は、もっと強くならなくちゃいけないんだ。それでザフトとも、グラドスとも、エイリアンとも、あいつらとも戦ってみせる。お前たちと一緒にさ」 - 同シーン。カティアから「彼らと遭遇した。これからはもっと覚悟が必要になる」と言われての返し。自分の成すべき事、立ち向かうべき事を見つけ、少年・紫雲統夜が「吹っ切れた」瞬間である。
- 「…ザフトはそうする気なのかよ。俺たちはヘリオポリスの崩壊を目の前で見たよ。あんなことを平然とやったくせに、えらそうなことがいえるのかよ!?」
- 第11話アークエンジェル乗艦ルート「砂漠の虎」より。バルトフェルドから「敵対勢力を全て滅ぼして戦争を終わらせるか」を問われての返し。地球に降りるまでの数回の戦闘の中で統夜が見てきたザフトの凶行は、今なお心の中に影を落としていた。
- 「どこまで戦い続けるのかなんて、今の俺にわかるわけがない。だけど俺は、もう戦うって決めたんだ!」
「俺は、あいつらとだって戦って、俺がこいつに乗れる意味を知らなくちゃならない。だから、今はこうするしかっ!」 - 第12話アークエンジェル乗艦ルート「燃える砂塵の中で」より。バルトフェルドとの戦闘前会話。
- 「あの人が…くそ」
- 第12話アークエンジェル乗艦ルート「燃える砂塵の中で」より、バルトフェルド撃墜時。カティアやメルアが同乗している場合はやりきれない様子の統夜にどうかしたのかと気遣うが、テニアの場合は統夜と共に顔を合わせていたこともあり、押し黙ってしまう。
- 「空も飛べないって、まさか海に浮かぶ艦ですか? なんでそんなもの…」
- 第13話アークエンジェル乗艦ルート「深海を発して」より。ムウからノヴィス・ノアを宇宙どころか空も飛べない艦船と聞かされて。スパロボの戦艦は基本的に空中艦か潜水艦であり、ノヴィスのように海に浮かぶ「普通の」船はむしろ珍しい。
- 「いつまで追いかけてくるんだ、こいつらはっ! くそ、墜ちろ墜ちろ墜ちろっ!」
- 第14話アークエンジェル乗艦ルート「蒼き流星となって」に於けるイザークとの戦闘前会話。心なしか、焦りを感じる。
- 宗介「紫雲統夜」
統夜「相良軍曹? なんでこんな所に!?」
宗介「騒ぐな。任務であの学校へ潜入していた」
統夜「任務って…」
宗介「仲間と連絡と取りたい。協力しろ。そちらも兜たちが連れて行かれたはずだ」
統夜「…何をすればいいんだ」
宗介「ここを出て状況を確認し、敵の端末を使いたい。そのためには障害を排除する必要もあるかもしれん。一緒に来てくれ」
統夜「ま、待ってくれ。俺は何の訓練も受けてないんだぞ。機体がなければ何も…」
宗介「見ればわかる。戦闘能力に期待はしていない。だが実戦経験豊富な戦闘パイロットだ。素人よりは場慣れしているだろう。今はそれだけでも助かる」
統夜「…わかった。行こう。やってみるよ。敵があしゅら男爵なら、このままじゃ甲児たちが危ない」 - 第17話「ウィスパード 前編」に於ける宗介とのやりとり。最序盤に比べて、統夜が戦い慣れしてきた事が伺える会話である。
- ちなみにこの会話は序盤でナデシコルートを通った場合。アークエンジェルルートの場合は統夜と宗介はここが初対面なので、宗介が一方的に統夜の素性を知っていて自分の立場を明かして協力を持ちかける形になる。
- 統夜「彼女の勝ちだよ。まだ絶対ダメだって決まったわけじゃない。なんとか、みんなで突破しよう」
宗介「…だが」
統夜「俺たちは火星からだって生きて帰って来た」
宗介「それは聞いているが」
統夜「あの時さ、俺はもうダメだとばかり思ってたんだ。それで八つ当たりして、リョーコさんに怒られた」
甲児「あったなぁ、そんなこと」
統夜「結局、俺たちは火星から帰ってこれたけど、それはガイさんって人が命がけで俺たちを守ってくれたからでもあったんだ。それこそさっき千鳥さんが言ったみたいにさ。でも俺は、あの時どんな時も絶対あきらめない心っていうのを、みんなやあの人に教わった気がするんだ。俺は君みたいなすごい兵士じゃないし、甲児みたいに強くもない。(主人公機)に乗らなきゃ何もできないし、それだって一緒に乗ってくれる奴らがいなきゃどうしようもない。でも、なんとかやってみよう。最後までさ」 - 第18話「ウィスパード 後編」でのやりとり。宗介と甲児の囮作戦に反対するかなめに同調して。
- 「しつこいな。ネルガルが俺たちの立場を保証してくれるなら、俺はこれでもいいよ。不満はあるけど、それは言ってもしかたがない。戦わないという選択はしないってもう決めたんだ」
- 第20話「「真実」は一つじゃない」より。カワサキにて正式に特務分艦隊が発足し、アカツキに「こっちのクルーは嫌なら降りればいい」と言われ、どうするかを聞かれての返答。
- 「ああ、やっぱり来たな。あいつらは知ってるはずなんだ。なんで俺が、こいつに乗れるのか。なんでお前たちの他には誰も使えないサイトロンって奴を、俺も使えるのか。確かめてやる」
- 同話戦闘マップ。本格的に表舞台に出てきたフューリーを前にして決意を新たにする。だが…
- 統夜「逃げる気か!」
アル=ヴァン「因果だな。そう、君は確かに何も知らない。知るはずがない。だから見逃しもしたのだ。それがまさかあの方なき後に、その機体のパイロットとなって私の前に現れるとは」
統夜「どういうことだ。俺がなんだっていうんだ!? 答えろ!」
アル=ヴァン「次は確実に仕留める。だがもし私が倒されることあらば、その時は教えてやろう。それが運命というなら、君には知る資格があるのだから」
統夜「くそっ、わけのわからないことを言ってないで答えろよ!」
アル=ヴァン「次に会うときまで、死ぬなよ。我が民たちのことを考えれば、一刻も早くその機体が消え去ってくれることを願うべきなのだがな」
統夜「待てよッ! 答えろ、俺がなんだっていうんだ!! くそぉぉぉぉーっ!!」 - 同話、アル=ヴァンを撤退に追い込んで。自分のルーツの手掛かりをあと一歩の所まで追い込んだものの、今一歩及ばず、黒き騎士機は戦場を去って行く。残された統夜は、やり場のない憤りをぶちまけるかのように叫ぶしかなかった…。
- 統夜「・・・俺、誰なんだろうな」
テニア「統夜・・・あのさ・・・」
統夜「心配しなくたって、今さら戦うのが嫌だとか、そういうことは言わないよ。戦わなきゃいけない敵はたくさんいて、俺は戦えるから。でも、わけがわからない。わからないことだらけだ」
カティア「ごめんなさい。私たちも本当に知らないの」 - 同上。戦闘終了後、ナデシコの格納庫にて。突然アル=ヴァンから同族と言われ、動揺している事が伺える。
- 「わかってるよ。ずっと一緒に乗ってれば、あのシステムのせいでお前たちが俺のことわかるのと同じように、俺もお前たちのことがわかるから。でもあいつらは何だ。(主人公機名)は何だ。お前たちがサイトロンで俺のことを見たのは、あいつら以外じゃ俺しか使えないからだってあいつは言った。それって普通じゃないってことだよな。じゃあ俺は何なんだ」
- 上記の台詞の後、自分が何者か、目的は何なのか分からない事へのジレンマを明かす。同じシーンで激昂していたカルヴィナと比べ、パートナーにくってかからないだけ冷静な反応である。
- 「母さんは5才の時に、父さんは4年前にな。だから何かあっても聞きようがない。言っとくけど、本当の親だぞ。父さん月で仕事してて年に1回くらいしか帰ってこなくてさ。母さんが死んでからずっと他所にあずけられててね。不安になって調べたことあるんだ」
- 同シーンで明かされる統夜の家庭事情。
- 「バカですかあんたは」
- 第23話地上に残るルート「超電磁合体不能!」より。クィンシィの事についてカティアと口論になってしまい、アンニュイになっていた所をクルツに「まさか敵パイロットにでも惚れたか」と茶化されるも、上記の台詞で一蹴する。直後マオからも「バカね。正真正銘の」と援護射撃が。
- (名誉の戦死と不名誉な戦死、それにいったいどれほどの違いがあるっていうんだ)
- 同話のシナリオエンドデモにて。豹馬と健一を自らの命と引き換えに救った川上。博士やマリューが悲しみに暮れている中、ナタルは「2機が無事であっただけでも、彼は十分な戦果をあげた。決して不名誉な死ではない」とフォローする。上記の台詞はそれを受けての独白。他の仲間達同様、間近で川上の死を見てしまった以上、ナタルの言い分に納得できなかったのだろう。
- 「頼むぞ、なんとかもとに戻ってくれよDボウイ。俺たちにあんたをやらせないでくれ」
- 第26話「血を分けた悪魔 後編」より。ブレードが暴走した際、ムウの「俺も出来ればなんとかしてやりたい」という意見に同調して。
- 「だったらなんでこうやって攻撃してくる!そのお前たちの反応が、まだ俺たちに目があるっていう証拠だろ、ジョナサン・グレーン!」
- 第27話「浮上」より、「もう貴様らに勝ち目はない」と勝利を確信するジョナサンとの戦闘前会話。直前のパートナーのセリフ回しといい、富野節全開である。
- 「無茶をしたのは謝る。悪かったよ。でも、それは間違ってると思う。他になにもない。だったら見つけなくちゃいけないんだろ。生きるため、生きていけるためのなにかを」
(中略)
「今戦い続けることが俺たちの運命だというのなら、戦いの中で探すしかないんだ。俺は、俺の真実を。お前たちはあいつらのせいで失ってしまった、手に入れられなかった“なにか”を」
「火星にいたとき、お前は言ったよな。こいつは俺たちと一緒にいる、その契約の証だって。こいつに乗ってる限り、俺たちは同じ道を行くしかない。ならさ、一緒に探せばいい。俺とお前で。テニアとメルアだっている。そうだろ」 - 第28話「カーテンの向こうで」より(カティアパートナー時)。主人公機で勇の盾になった事に激怒し、「主人公機に乗って戦う事しかない、主人公機だけが自分の運命」だと涙を流したカティアに対して。カティアが取り乱した事を意外に思いつつ、カティアが主人公機しか生きる目的を見いだせない事は間違っていると諭す。
- 「ネリー・ブレンも? やらせはしない! ジョナサン、お前の相手はこっちだと言った!」
- 同話の戦闘マップ。ネリー・ブレンを狙うジョナサンのバロンズゥと相対して。やはり冨野節めいたテキストである。
- 「あんたはいったいなんなんだよ! オルファンが浮上した。異星人たちも攻めてきてる。なんでこんな状況で、あんたはこんなことをやってる!」
- 第29話「地獄城の激闘!」に於けるガウルンとの戦闘前会話より。戦いをゲームのように楽しむ彼に怒りをぶつける。対するガウルンは「俺がやりたいからに決まってんだろうが」と意に介さなかった。
- 統夜「ごめん、止めるべきだった。その質問は、しちゃいけなかったんだよ」
甲児「え? 統夜、お前もしかして…」
統夜「俺の時は腹に膝蹴りだった」 - 第42話「その男の狂気」より。テニアに「自分、何で太らへんのや?」と聞いた十三がテニアのボディブローで沈んだ時のやりとり。統夜もテニアの地雷を踏んでしまった事があるらしい…。
- 「聞かなかったことにしてやる。ほんとにやったら三食抜くからな」
- 同上。ボソン通信機が蹴ってなおったのを見て、テニアが主人公機にも試そうとしたのを聞きとがめて。
- 「はあ、はあ、はあ…お、俺だって…勝手に死ぬわけにはいかない…背負ってる物が、色々と…あるから、さ…」
- 第43話「Darkside Of The Moon」より。狂乱のジュア=ムとの死闘を制して。統夜は荒く息をつきながらも、「フューリーが攻めてきたって、大したことないだろ?」とパートナーを安心させて見せる。
- 「言ってみたかったのか、それ?」
- 第45話ラダム討伐に向かうルート「闇と死の運命」より。「バカばっか」とルリの口癖を真似たカティアに突っ込みを入れる。
- 統夜「あんたは知らないかもしれないけど…キラと一緒にいた頃のあの子を知ってる。何て事のない、普通の女の子だったよ。それを…それをあんたは!」
クルーゼ「私も彼女は知っていたさ。なるほど、ただの女だった。だからこそ彼女を選んだのだがね」
統夜「何だって…あ、あんたという人は!」 - 第48話「終末の光 後編」に於けるクルーゼとの戦闘前会話より。フレイを殺された直後、クルーゼと対峙して。前述の「やれっていうなら~」の台詞ともあわせて、SEED続編の彼に近い台詞回し再び、である。
- 「ジュア=ム…俺は、ここに戦うためだけに来たんじゃなかった。だけど今は違う。フューリーであろうと無かろうと、お前だけはこのままにしておけない…」
「黙れ! 騎士の風上にも置けぬ者、ジュア=ム・ダルービ! 武名を恥で汚す前に、我が剣でヴォーダの闇に帰してやる…覚悟!」 - 第50話「百億の夜と千億の闇」より。月軌道上、非道な殺戮を行ったジュア=ムに対しての一喝。サイトロンを長期間浴びた故に、エ=セルダの記憶の一部を継いだと思われる台詞。
- 「あとはグ=ランドン、あんたを倒すだけだ! それで終わる、あんたの悪夢も終わらせてやる!」
「そうだ、あんたは神なんかじゃない、そうやって自分をごまかしていただけだ! 可哀想な奴なんだ、グ=ランドン・ゴーツ!」 - 最終話「冷たい世界 後編」より。オルゴンエクストラクターをすべて破壊し、憎悪を募らせるグ=ランドンに対して。
- 「そうだ、消えるんだ。永遠に……今度こそ終わるよ、辛い旅は」
- グ=ランドン撃墜時の台詞。
- 「生きてつぐなえよ、アル=ヴァン! あんたには守る人がいるだろう、俺と同じだ! だったら生きろ! 守るべき人を残して簡単に死ぬのが、あんたの騎士道か!? 父さんならきっとこう言うはずだよ。アル=ヴァン・ランクス、騎士道不覚悟!」
- 通称「ハーレムED」の場合は統夜がシャナ=ミアのアル=ヴァンへの想いを汲み取り、EDで自己犠牲の死を覚悟したアル=ヴァンに逆に「騎士道不覚悟」を言い渡す。
- 「統夜・セルダ・シューン、我が父と己の名誉にかけて(パートナーの名前)を守らんがため! アル=ヴァン・ランクスにこの場を託し、先に行きます!!」
- 上記と逆に個別エンドに入った時の台詞。騎士としての名誉を気にするあまりに、パートナーをまきこむ事を失念したまま(?)死のうとした事をアル=ヴァンに一喝されての台詞。どうでもいいがフューリーの命名法則にのっとれば統夜=セルダ・シューン(統夜=セルダでひとくくりの名前)となりそうだが、あくまでセルダはミドルネーム扱いらしい。OGMDではこの点が考慮されたのか、前述の通りフューリーとしての名前が「トウ=ヤ・シューン」に変更されている。
- 「会えて良かったな、俺達」
- パートナーエンドを迎えた際の最後のセリフ。これを肯定するパートナーのセリフとともに、統夜達の笑顔で「J」の物語は幕を閉じる。
スーパーロボット大戦X-Ω
- トーヤ「メルア、お前だってそうだろ! ここでやられたら、あんなに好きなお菓子だって食べられなくなるぞ!」
メルア「! お菓子…」
トーヤ「うぐっ、そうだ! あんなワケのわからない奴らに、それを邪魔されるなんて嫌だろ!」
メルア「もちろん嫌です!」
トーヤ「なら、ここを切り抜けて好きなだけ食べればいいさ! コックピットの中だろうと、どこだろうとさ!」 - ユニットクエスト「スウィート・スイート」より。スプリッターに包囲され絶体絶命のピンチの中、弱気になるメルアを鼓舞して。
- …が、出撃前に揉めていた「コックピットへのお菓子持ち込み」を危機的状況とはいえ認めてしまったため、この後「トーヤさんがいいって言いましたから」となることに。
- JやOGMDでも、案外こういう経緯だったのかもしれない。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- (金さえ渡しておけば、子供は勝手に育つ……そう思ってるんだろうさ、父さんは)
- 第1話「ソウルセイバー対コンパチカイザー」より。振込の通知を見て。この時点では、父に対して余り良い印象を抱いてはいなかったようだ。
- アキミ「なあ、トーヤ。カウンセラーって?」
トーヤ「ああ、定期的に相談しろって言われてるんだ。うちは両親がいなくて、俺、一人暮らしだろ。そういう家庭への対処、先生達がナーバスになってるみたいなんだ」
アキミ「戦災復興の一環で?」
トーヤ「いや、前に俺みたいな境遇の生徒が行方不明になったらしくて……それで、学校側もケアをしっかりやれとか、偉い人から言われたんじゃないか」 - 同上。アキミ達との会話の中で。この時点での舞台が北海道であることを鑑みるに、ここでトーヤが言っている生徒とは、サキトの事なのだろうか?
- トーヤ「俺がここで降伏して、グランティードを渡して……それだけで済む訳がないだろう。お前達はカティア達の両親も殺した……。ここで退いたって、また同じようなことをするんだろう……?」
アル=ヴァン「それは……」
トーヤ「父さんのこと、グランティードのこと、俺がこの機体を動かせる理由……わからないことだらけだ。けど、父さんは命懸けでこの機体を持ってきたんだ。何のためにそんなことをしたのか、納得がいく答えを自分で見つけ出せるまで……お前達にグランティードを渡す気はない!!」 - 地上ルート第8話「光るグランティード」より、アル=ヴァンから降伏を勧められた際のやり取り。自身を取り巻く様々な謎の答えを教えようというアル=ヴァンに対し、「自分で答えを見つける」と強い口調で反論。トーヤの決意に応え、グランティードのバスカー・モードが起動する。この時、トーヤはエ=セルダの声が聞こえたように感じているが、それは果たしてエ=セルダの残留思念のようなものだったのか、或いはグランティードに眠る創世神フューレイムの意思か。
- 「わかってるけど、その台詞はカルヴィナさんにも言ってくれ」
- 第10話「ラースエイレム」にて、カティアをサブパートナーにしていた時、彼女から「無茶はしないでね」と言われての返し。
- テニア「もし、あたしの体重をネタにして下らない冗談を言ったら、ただじゃ済まないからね」
トーヤ「そんなこと言うつもりはないけど…俺達と出会ったばかりのテニアって、今みたいに食べてなかっただろ」
テニア「だから、何だってのよ?」
トーヤ「食べられるようになったのなら、良かったじゃないか」
テニア「えっ……」 - 第23話「トゥー・デコイズ」冒頭、ヒリュウ改の食堂で旺盛な食欲を発揮するテニアを目にして。不意打ち気味に慮るような言葉を掛け、テニアを大いに動揺させる。こういう台詞を特に意識せず口にしてしまえるのも、彼が「ハーレム主人公」扱いされる一因か。
- 「俺とお前は一蓮托生だ。信じてくれ、俺を。何があっても、お前を守る」
- 後半、パートナーの少女と共にフューリーの捕虜になって。出生を知って弱気になる彼女を励ます。
- (……司令達は最悪の場合、ガウ=ラ・フューリアを破壊するつもりかも知れないが……俺はあそこで見てしまった。刻旅の杜で眠る大勢のフューリー人を……シャナ=ミアは彼らを護ろうとしている。父さんが亡くなった今、俺が力にならないと……)
- 第35話「シャナ=ミアの言葉」より。彼の中にフューリーとしてのアイデンティティと、そして皇家の剣としての使命感が根付きつつあることが見て取れる。
- 「戦って、証を見せろと言うんでしょう。地球人である証を」
「だけど、俺はフューリー人としても戦います。父さんから受け継いだ血を否定しないために。そして、他人に否定させないために……」 - 第36話「引き付け合う者達」シナリオエンドデモにて。クロスゲート封印のために戦場に立つ事となったシャナ=ミアに対し、裏切った場合に備えコクピットに爆弾を設置すると告げたマイルズへの台詞。
カズマとは何かと比較されることの多い彼ではあるが、父から受け継いだ誇りを胸に戦う、という心情は大いに共感されそうである。 - 「お前は騎士として従うべき主に逆らい、戦うべき相手を見誤った! 父さんなら、きっとこう言うはずだ! グ=ランドン・ゴーツ、騎士道不覚悟!」
「トウ・ヤ=シューン、父エ=セルダと創世神フューレイムの意志を継ぎ、この戦いに終焉をもたらさんがため! 皇家の真剣にて、逆賊を討つ!!」 - 第46話「冷たい世界(後篇)」より、グ=ランドンに対して。主君に牙を向いた大逆者に、最強の騎士が皇家の真剣を振りかざす。
- 今作ではアル=ヴァンが無条件で仲間になるため「騎士道不覚悟」はこちらで使われることになった。
- トーヤ「シャナ=ミア、ラースエイレムを使うぞ!グ=ランドンを止める方法は、それしかない!」
シャナ=ミア「わかりました。私の手で終止符を打ちます。コントロールをこちらに!」
トーヤ「いや、グランティードの操縦は俺の役目だ!父さんがそうだったように!」
シャナ=ミア「トウ=ヤ……」 - 同じく「冷たい世界(後篇)」にて。敗北し、ガウ=ラを巻き込んで自爆しようとするグ=ランドンを止めるためラースエイレムを使用する際の台詞。自らの手で決着を付けようとするシャナ=ミアを制止し、戦闘は代々受け継がれてきた自分の役目だと語る。訳も分からず背負うこととなった戦いの運命は、いつしか彼の中で確かな誇りとなっていた。このやり取りの直後、遂に玉座機最強の武器であるインフィニティ・キャリバーの発動を成し遂げる。
- 「俺達とグランティード・ドラコデウス……そして、みんなの想いの力があれば、クロスゲートを壊せる!」
「ここでクロスゲートを破壊し、終わらせる!俺達自身が先へ進むために!! クロスゲート、ヴォーダの門よ!砕けて消えろぉぉぉぉぉぉ!!」 - 最終話「二柱の闘神」にて。XN-L撃破後、覚醒したフューレイムの導きのもとにインフィニティ・キャリバーを一閃し、これまでに誰もが成し得なかったクロスゲートの破壊を敢行する。プロローグのエ=セルダとアル=ヴァンの問答と同様に、この場面でのトーヤとパートナー、シャナ=ミアの会話は全てDVEとなっている。
- (だから……だから、父さん……母さんと一緒に……俺達を見守ってくれ……俺は必ず…父さんと母さんが過ごしたこの地球に戻って来るから………………)
- エンディングにて。ガウ=ラ・フューリアに乗り、外宇宙へと旅立つ前に父エ=セルダを母ユヅキの隣に埋葬し、涙を流しつつ決意する。この台詞で『OGMD』の物語は幕を閉じる。皮肉にも、統夜の笑顔と日常で終わった『J』とは真逆の結末を迎えてしまった…。
- パートナー達と一緒に日常に戻れたJと比べ、重い宿命を背負う事になり、生まれ故郷の地球を離れなければならなくなったトーヤ。彼が本当の意味で安息を得られる日は来るのだろうか…?
迷台詞
- 「(パートナーの名前)…中身は相良だぞ…」
- 『J』でのボン太くんへの援護台詞の一幕。それを言ってはいけない。ちなみにカルヴィナも同様の台詞がある。
- 「えっ……何、それ」
- 『OGMD』中断メッセージ「謎の粒子」にて。「Hi-Oru粒子」なるものを使おうとするカティアに対して素でドン引きした。
搭乗機体
- ベルゼルート→ベルゼルート・ブリガンディ
- クストウェル→クストウェル・ブラキウム
- グランティード→グランティード・ドラコデウス[3]
- ヴォルレント→ラフトクランズ(他の主人公機を全て選択した後)
余談
- バンプレストオリジナルで漢字表記の名前であるのは、オリジナルキャラ全体からすれば珍しく、またその中でも、秋水と並んで最初期の主人公キャラであった事も彼が代表格として語られる理由と言える。
- ネットでは彼の名前についての推察がある。劇中ではシューン→シュウン→シウン→紫雲と変化、これにより紫雲統夜という名を与えられた、という流れがあったのではないかというもの。一方、製作上はオルゴンクラウド→(紫)雲、騎士(knight)を統べる者→夜(night)を統べる者(転じて月、あるいはハーレムの暗示)→統夜で、紫雲統夜なのではないか、という憶測もある。『OGMD』で追加された設定のために、この憶測がシャレでは済まなくなってきている。
- バンプレオリキャラでも屈指のモテモテぶりから「ハーレム主人公」という呼び声も高く『W』の主人公カズマとは「女性関係の有無」「家族愛の有無」「ナチュラルに大仰な科白が出てくるか否か」等、あらゆる意味で好対照。もしもOGシリーズでいつか共演することになったら、興味深い関係になりそうである。
- 『OGMD』にて、カティアと共に声優が公表された際に(女性キャラが多く出る事や乗機が粒子を動力源としたロボットという共通点も相まって)『健全ロボ ダイミダラー』参戦と呼ばれた事もあった。
- なお、これについては公式ラジオ『うますぎWAVE』第473回でも言及されており、寺田プロデューサーが「全くの偶然」と発言している。更に島崎信長氏も自身のTwitterにて「ロボット、二人乗り、相方の声が日笠さん…ダイミ…うっ、頭が…!」とネタにしている。
- そして結局、作中でも中断メッセージでしっかりネタにされてしまうことに…
- 『スーパーロボット大戦K』作中のインターミッション画面背景の一つ「ゲームセンター」において、ゲーム機の画面に統夜のカットイン(そのカットインに隠れて搭乗機は不明)が映っている。
脚注
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