「ヒビキ・カミシロ」の版間の差分

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== 迷台詞 ==
 
== 迷台詞 ==
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今までの主人公と比べて随分と真面目で礼儀正しいのだが、真面目すぎるきらいがあるせいかズレた台詞や他者のいざこざに巻き込まれる形が多い。このあたりが貧乏クジを引いているといえる。
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;「くっ…!」<br/>「すまない。見苦しい所を見せてしまった」<br/>「見ての通りだ。俺は今でも心の中では恐怖と戦っている」<br/>「だが、一番の恐怖は、このままゲームを中断したままで俺のボランティア魂が錆び付いてしまう事だ」</br>「だから、君が戻ってくる事を待っている。俺と一緒にまたゴミ拾いをしよう」
 
;「くっ…!」<br/>「すまない。見苦しい所を見せてしまった」<br/>「見ての通りだ。俺は今でも心の中では恐怖と戦っている」<br/>「だが、一番の恐怖は、このままゲームを中断したままで俺のボランティア魂が錆び付いてしまう事だ」</br>「だから、君が戻ってくる事を待っている。俺と一緒にまたゴミ拾いをしよう」
 
:中断メッセージにおいて。もう一方の中断メッセージと比べると相当にコミカルというか、おかしなセリフである。
 
:中断メッセージにおいて。もう一方の中断メッセージと比べると相当にコミカルというか、おかしなセリフである。

2015年1月22日 (木) 21:23時点における版

ヒビキ・カミシロ(Hibiki Kamishiro)

東京の研究学園都市の陣代高校に転校してきた少年。ADW出身の帰国学生で、戦闘時には英語の熟語を多用する。

偶然、遭遇した人型機動兵器「ジェニオン」に搭乗する事になり、その事件を契機に並行世界間で活動する企業「DEMコーポレーション」のエージェントロボ「AG」の依頼を受け、自らの目的のために同機のテストパイロットとなる。

人物

無愛想でクールな雰囲気をまとっており、自らの目的の遂行のためなら全てを捨てる覚悟を秘めている。それなりに周囲とコミュニケーションを取る事は出来る為「人嫌い」というわけではないが、心の奥底では他人と距離を置いている。
周囲から見た彼の人物像を言えば「ムッツリで自分が興味のあること以外は何も考えておらず、シャイで不器用で口下手で時々空気が読めていない(談:スズネ)」とのこと。内面では熱い激情も秘めており、特に人の命に関わる場面で顕著であり、人の命を弄ぶタイプの敵には闘争心を隠そうともしない。

退役軍人であった父より教わったジークンドーを扱い、本物の兵士である宗介や歴戦のベテランであるプリベンターの5人を相手に互角に渡り合えるほどの実力の持ち主。他にもトラップの敷設や野草の知識といったサバイバル技能に長けており、特にトラップに関しては宗介に感付かれない程の腕前を持ち、16歳の誕生日の時には最強のディメンションビーストであるディメンショングリズリーを仕留めたことがある(このため最強のビーストハンター「Gハンター」の称号を持つ)。
さらに後述のブースト能力もあり、生身での戦闘能力はスパロボシリーズ歴代の主人公の中でも間違いなく上位には食い込む(尤もムゲフロ勢人造人間を除外したとしても、ヒビキ以上にトンデモな連中がいるのが恐ろしいところだが)。

反面、機動兵器に乗る経験が無かったためにパイロットとしての腕前は(物語の開始時点では)高いものとは言い難く、周囲の人間やFB隊員との実力差に愕然としている。本編中は目的を果たすため必死の努力を惜しまず訓練に励むものの、天才肌と言うわけではなく、後から参加する民間人出身パイロットにシミュレータ結果で後れを取ることもあるが、着実に腕前を上げていく。ただ、その伸び率は、ニュータイプであり以前から訓練をしていたバナージと同等という高いもので、素質の高さをうかがわせる。

前述の通り、基本冷静な性格であるが年相応の青少年であるため、涼音がジェニオンに乗った際に露出度の高いパイロットスーツを着ていたのを目の当たりにした時には頭を抱えたり、ヒイロが「負けたらかなめが大変なことになる(意訳)」と聞いた際はあらぬ方向に想像してしまいスズネに怒られる一幕があった。 また妙な厄介事に巻き込まれることが多く、覗きに向かうクルツたちに丸め込まれて何も知らないまま協力する、ジョニーによってエイーダ派に傾きかけるほどまで洗脳されかけるなど、このようなエピソードに事欠かない。

オカルトへの造詣が深く、ミスリルトゥアハー・デ・ダナンの名前を聞き名称の引用元をすぐに言い当てた他、ブロッケン伯爵をデュラハンと例えるなどその知識は豊富(後述の経歴にもある「テンシ」を探す過程で身につけたものであり、根っからのオカルトマニアというわけではない)。UNの匿名掲示板(オカルトフォーラム)にも時折書き込みをしており、その際のハンドルネームは「ナイト」。なお、このHNは姉が考案したもの。

また、ボランティア部に対しては結構な愛着を持っており、ルート分岐でマクロス勢がいない場合「アルトがいない間は俺が部を守る」と公言しているほか、主な活動内容であるゴミ拾いに合わせて常に軍手とビニール袋を持ち歩いている(中盤以降は半ば趣味と化している模様)。

学生生活では主に宗介のフォローが仕事だが、実は彼に乗っかって一緒に暴走することが多い。

経歴

幼少の頃に両親が離婚し、母方に預けられるも、5歳のときに母が事故死したことから父と共に暮らすようになり、共にビーストハンター(並行世界の害獣の駆除を行う。次元獣のような機動兵器に乗らないと対処できない存在は対象外であり、現実世界の猟師やハンターに近い)として活動していた経緯を持つ。しかし、物語開始前においてその父と姉を亡くしてしまう。

父と姉を亡くしたのは過去に次元震に巻き込まれたことが原因だが、これを引き起こした「テンシ」なる存在を仇敵として追っている。この「テンシ」に接触した者は、「血塗られた目」と呼ばれる眼球が真っ赤に染まる現象を引き起こし、恐怖以外の感情が完全に破壊される(次元境界線の変動と症状が連動していることから「黒の英知」を見ていると思われる)が、ヒビキの場合は意識が朦朧としている時に一瞬目撃しただけであったためその影響は片目のみであり、また正気も保てている。彼の場合、シンヤ達と異なり、サイデリアルに属する者(恐らくスフィア・リアクター)が近くに現れると発現する。

この関係から内面には「テンシに対する恐怖とそれに対する怒り」という相反する感情が渦巻いており、真実に近づくにつれてそれは「運命に屈する絶望と運命に抗う希望」へと変質、「いがみ合う双子」の所持者としての資格を得る。

その結果、ガドライトとの最後の激突において、感情のバランスを崩しスフィアの制御を失ったガドライトから、搭乗機の類似による収斂進化現象もあいまって直接「いがみ合う双子」を奪取、新たなスフィア・リアクターとなった。リアクターである以上反作用は避けられないのだが、ガドライトによって既に「いがみ合う双子」は覚醒状態であるため、この先どうなるのかは不透明。

また、父と姉については仇討ちのためか何かと口に出すが、一方で事故死したとされる母親のことは劇中全く口にしていない。ジェフリーはヒビキの戦う姿勢に疑問を抱いた際、この母親の死についての資料を見ようとしており、またガドライトも死に際に彼女について言及していることから、母の死にも何らかの背景があると考えられている。

ブーストアップ能力

テンシとの邂逅の影響なのか、ジェニオンの影響なのかは不明だが、そのほかに「ブーストアップ」という特殊能力を持っている。これは、身体能力・思考速度などを10秒前後の間10倍以上に跳ね上げて行動するというもので、使用後にはヒビキの体に大きな疲労として負荷がかかり、ジェニオンの転送も回復までは不可能(その割には甲児やAGへの威嚇など、どうでもいいタイミングで使っていることがある)。この「ブーストアップ」は任意発動のほか、ジェニオン・ガイの初起動時、「いがみ合う双子」を奪い取った際など、TS-DEMONの起動や「いがみ合う双子」の発動と同じ「相反する二つの感情の衝突」を感知すると勝手に発動するらしい。また、不動ZENはこれを「呪い」と評しているが、同時にどう使うのかはヒビキ次第だとも述べている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
初登場作品。担当声優の村上龍氏はこれまで一般兵役としてスパロボに何作品か参加していたが、ネームドキャラを演じるのは今回が初。
ちなみに、名前を変更できる主人公としては珍しく、ボイスで名前を呼んでもらえる。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇

パイロットステータス設定の傾向

能力値

全体的にバランスの取れたリアル系万能型だが、スザクなどのエース格には一歩劣る。技量は低めだが、防御がやや高め。

精神コマンド

集中必中不屈闘志勇気
デフォルト(ふたご座のB型)の精神コマンド。反撃重視のスピード型。

特殊技能

意外にもサポートに長けた構成。ボス撃破のための援護役として使うと活躍できる。デフォルトでは完全回避型のコマンドを持たないので、精神耐性は残しておくと保険になる。意外と当たりやすいので見切りがあると大分マシになる。事故を防ぐならハーフカットも欲しい。ジェニオン・ガイには弾数制の武器がないので、Eセーブは汎用性が高いがBセーブのほうは活用しづらい。

第3次Z時獄篇
援護攻撃Lv2、サポートアタック援護防御Lv1、精神耐性

エースボーナス

気力130以上でダメージ1.1倍、移動力+1
クロウに似たエースボーナスだが、こちらは資金ではなく移動力に補正がかかる。ジェニオン、ジェニオン・ガイとも接近戦型なので、移動力が上がるのは素直にありがたい。

人間関係

父親、姉
いずれも本編開始前、再世戦争末期に“テンシ”の次元震で死別。父親は元ブリタニア・ユニオンのブラックベレーに所属していた軍人で、ジークンドーは彼譲り。「ナイト」のハンドルネームは姉からもらったもの。
母親
5歳の時に事故死したとされるが、ヒビキは彼女について戦いの中で何一つ言及していない。その一方ガドライトは彼女の死に背景があると思わせる言葉を残して死亡しており、謎の解明が待たれる。
西条涼音
自らが通う学校の教師。教師と生徒としてだけでなく、共に戦うパートナーとして強い信頼関係にあるが、時折現れる彼女の別人格には戸惑っている。
彼女が竜馬など他の男性と一緒にいると不機嫌になるなど、パートナーの分を超えた感情を見せるが異性としてのそれではないらしい。
ヒビキから見ると亡き姉に似ているらしい。親近感の出所はそこだろうか。
AG
ジェニオンを受け渡したDEMのエージェントロボ。胡散臭く思いながらも、段々と腐れ縁の様な信頼関係を築いていく。
柏葉真紀
同様の境遇におかれたシンヤ達が入院している病院の看護師。交際中(ということになっている)だがジェニオンのことは明かしていない。
一緒に出かけている姿を目撃されるなど(辞典も含めて)周囲は完全に恋人と見ているが、実の所ヒビキ自身がそう明言したことはない(そういったことを突っ込まれると途端にしどろもどろな口調となる)。というか、はっきりと真紀が好きとすら言っていない。マキ当人からのアプローチに対してもさらっと流してしまっており、関係は不透明。
大原信也、白井美沙子
「血塗られた目」を発症した同類達。
“テンシ”
仇敵。時空震動を受けて朦朧としていたところで目撃したため、大まかな印象だけで詳細がわかっていない。直視した者は精神を破壊されるため、現在のところそれに関する情報を持っているといえるのはヒビキ一人。その声は聞く者の心を蝕み、やがて完全に破壊して廃人にしてしまう。
どうも尸空やガドライトと同じくサイデリアルに属する何者かであるらしい。ヒビキの悪夢での不気味な笑い声は、カオス・レムレースの武装「天獄」の演出中に聞こえる笑い声と同じものであるが…。
なお、時獄篇ではエンジェル、レジストコード「天使」のかなめ、と関連する名前の人物が見事に世界観の根底にいる。
天使とは神の御使いであり、Z世界における神とは太極である。即ち、血塗られた目を発生させるのはセカンド・ステージを超えて太極に近づいたスフィア・リアクター全般が対象である可能性もある。
ガドライト・メオンサム
「いがみ合う双子」のリアクター。仇と追う「テンシ」らしき男……だったが、後に違うことが判明。彼自身も「テンシ」は嫌っているらしい。なお、誤解の起点は彼自身が「ヒビキが探している男」と名乗ったため。
完全な八つ当たりで地球を滅ぼそうとするその姿勢に対しては怒りを通り越して軽蔑している。最終的にはスフィアを奪い取り、その手で引導を渡した。
アンナロッタ・ストールス
戦乱を巻き起こし、生身の仲間達を襲った事から卑怯者の指揮官と敵意を露わにする。加えてその言い訳があまりに幼稚だったために火に油を注いだ。
ひょんなことから生身で素の彼女と邂逅した事によりその人間性への印象もだいぶ変わりはしたが、やって来たことまで許す気はなく、背後事情も「聞く気はない」として結局は敵対する事になる。
アドヴェント
随所でヒビキに力を貸す謎の青年。ヒビキ同様「テンシ」を追う人物で、クロノの改革派を率いている。最終的にはガドライトを倒すべく自ら犠牲となって死亡し、結局ヒビキとの関連は謎のまま。謎の真相は天獄篇に託された。
尸空
謎の組織「サイデリアル」に属する「沈黙の巨蟹」のスフィア・リアクター。リアクターとなったヒビキを見て「俺達(サイデリアル)に迎えるには早い」と評したが……?

版権作品との人間関係

相良宗介
陣代高校で初めて出来た友達。当初はかなめの追及を避けるためのカモフラージュとしての「友達」だったが、シナリオ終盤で「お前と友達になれて良かった」と語っている。
顔に傷、生身での能力が高いなど共通点も多く、掛け合いも豊富で序盤から良く絡む。ヒビキも人付き合いが上手いほうではないが宗介よりはまともなため、かなめとは違う方向から宗介のフォローを担当する。彼からの評価は「野戦は一流だが機動兵器の操縦は素人レベル」。DLC『ハード・ミッション』では宗介と共にゴミ拾いの悦びに目覚めている。
基本的に彼のフォロー役なのだが、逆に乗っかってしまうことの方が多い。
千鳥かなめ
クラスメイトで隣の席同士。彼女から宗介のお目付け役を言い渡されている。宗介がもめ事を起こすとだいたい彼女経由でとばっちりが飛んでくる。
早乙女アルト
彼とも多く絡む。尾行された際の仕返しとして、彼を尾行した事もあった。
ジョニー・バーネット
8話終了後のDLCミッションでは、エイーダ派に洗脳される寸前まで持っていかれている(迷台詞を参照)。
キリコ・キュービィー
ミスリルルートでは彼から、戦いには向いてないとバッサリ切り捨てられる(直後にフォローが入るが)。
C.C.
ミスリルルートで初対面時に「お前…何だ?」と怪訝な顔をされる。謎めいた「ブーストアップ」能力や後の宇宙魔王の言も考慮すれば、ヒビキがただの人間ではない可能性も浮上する。なお、ビンゴ大会の景品として自分が提供したDGの牙は彼女が当てたが「興味がない」とあっさりとAGに渡した事を知った際にはショックを受けた模様。
ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェルカトル・ラバーバ・ウィナートロワ・バートン張五飛
とある事情から生身での戦いでこの5人を相手に互角以上の戦いを繰り広げた。さすがに彼ら相手に1対5で戦うのは容易ではないだろうが、ブーストアップを使用したのだろうか……
ブロッケン伯爵
陣代高校の仲間達を人質にとった彼を徹底的に嫌悪・侮蔑している。
宇宙魔王
終盤で対峙した際、彼から「人の手によるスフィア・リアクター」と呼ばれている。これは、「人造スフィア」のリアクターという意味か、あるいは「人の手によって作られたリアクター」という意味なのか……。

名台詞

戦闘

「部活仲間をやらせるか!」
ボランティア部のメンバーを援護防御した際の台詞。
「考える前に感じた」
回避時の台詞。ジークンドーの開祖として知られる拳法家にして映画俳優ブルース・リーの名言「Don't think. feel(考えるな、感じろ)」が元ネタ。
「ウェル・ダン! ジェニオン!」
「ノット・マイ・マッチ…! その程度か!」
「フィール・グッド! いい感触だ!」
「クラウド・9…! 最高だ!」
回避時の台詞の数々。
「出力マキシマム!」
「徹底的にやる……!」
「うおおおおおっ!!」
「これで終わらせるっ!!」
「この力なら……何が相手でもやれる!」
ストームブリンガー使用時。実は15話以前とそれ以降では微妙に調子が違い、後者のほうが気合が入っている(スズネの返しもこのタイミングで変わる)。
ヒビキ「全ての決着をつけるぞ、ガドライト!」
「俺の中から何かがあふれ出る!」
「これがジェニオンの新しい力!」
スズネ「これがスフィアの力…!」
ヒビキ「ガドライトォォォ!!」
「地獄に落ちろぉぉぉッ!!!」
「うおおおおおおおッ!!」
イベント戦闘台詞。村上氏の熱演が素晴らしい。絶望の中でもなお消えぬ抗う意志は、ジェミニアから「いがみ合う双子」を奪い取り、新たな主のもとへその力を届ける。開放された双子の片割れ、ジェニオン・ガイの真の力はジェミニアを完膚なきまでに粉砕した。
「いがみ合う双子のスフィア……使いこなしてみせる!」
「スフィア! 俺に応えろ!」
ニーベルング・アナイレーション使用時の台詞の一つ。クロウやセツコとは「スフィア」のイントネーションが若干異なり、「ス」にアクセントが来る。なお、これはガドライトとスズネも同じ。

インターミッション

「!」
「 何なんだ、ここは……俺は時空震動に巻き込まれたのか……!?」
「俺は……ここで死ぬのか……何も知らずに、何もできずに……」
「嫌だ! 俺は……ッ!」
1話「禁忌という名の希望」にて、デイモーンの攻撃に巻き込まれて気を失った際に。どことも知れぬ廃墟の中、絶望しかけた心が燃える。瞬間……。
背景からするとパラダイムシティのドーム外の様子。
「何だ、あれは……?
「頭に…何かが流れ込んでくる!?」
「うわああああああッ!!!!」
漆黒のマトリクスに接触した刹那、ヒビキの脳裏に何かが走る。
「わかる……わかるぞ……あいつが来る……」
「そうだ……ここに来い……」
「俺にお前の力を貸せ!!」
目覚めた直後、突き動かされるままに走るヒビキ。その叫びに応えて展開された魔法陣、そこに開かれた亜空から現れたのは青い機影、双子の片割れ―――ジェニオン
3行目はDVEとなっている。
「ジェニオン…お前が何者だろうと知ったことじゃない。俺にはお前が必要だ」
「だから、試させてもらうぞ! その力を!」
第1話での戦闘前会話。第1話のヒビキは力を得てハイテンションになっていたらしく、かなり厨二病気味である。
「!」
(俺は無力だ……誰かの生命が目の前で奪われるのに、俺は何もできない……)
「そんなのは、もうたくさんだッ!!」
「学園都市防衛隊」より。スズネの危機に何も出来ないという事実、それに抗う意志……それは青い光となって、彼に希望を齎した。
ブーストアップ初使用の場面だが、ここにも「絶望の中の希望」が垣間見られる。やはり、「いがみ合う双子」と何らかの関わりが当初からあったと考えるべきだろうか?
「黙れ」
「黙れと言ったんだ、この首なしの能無し!」
「お前のように人の命を軽く考えるような奴はこの世界から消えてなくなれ!」
第4話でのブロッケンとの戦闘前会話。陣代高校の仲間達とスズネ先生を人質にとったブロッケンへの怒りが強く感じられる。
「まさか…相手は先生なんだぞ」
「ただ…似てるんだ…」
(姉さん…俺にナイトって名前をくれた姉さん…)
(…今度は守ってみせるよ。俺を信じてくれた人を…)
「教師とパートナー」クリア時。ハンドルネームは姉の考案らしい。
「いや…気にしないでくれ」
「…君のおせっかいのおかげで友達ができた…。それでチャラだ」
第8話にてかなめから今まで宗介関係で当り散らして悪かったと謝られた際に。この前話で宗介に「護衛任務後も陣代高校に残る気はないか?」と聞いていたあたり、既に気心の知れた友人になっていた模様。
「代表的なものでは半人半獣の怪人…下半身が馬だった、走るスピードが競走馬並だった、鼻息が馬並みに荒かった、ニンジンが大好き…」
「白馬にまたがった王子様風だった、ペガサスだ、ユニコーンだ、ケンタウロスだ…。 加えて、その行動も…」
第9話「悲しみのビーストマン」にて、ぽに男に関する話題をして。これはオカルトフォーラムから調べた情報なのだが、今までは自分から話題に振らなかったため周囲を驚かせた。
その直後、同じくオカルトフォーラムを見た涼音からその話題を振ろうとするとあからさまに話題を流した
C.C.の言っていた終末予言は、時間の流れを獣の時代、水の時代、風の時代、火の時代、太陽の時代に分けたマヤ暦が……」
「太陽の時代の終わりと共に途絶えていることから、人類の終焉を予言したとされているものだ」
ミスリルルート第13話「マーティアル」にて、マヤ文明のカレンダーについて。2014年現在では過去の話となっているが、実はZシリーズの世界観の根底にかかわる超重要発言である。ちなみに3話エンドデモのオカルトフォーラムにはこの話題を書き込んだ者がいるが、そいつのハンドルネームはよりにもよって「黒のカリスマ」である
「逆に聞く! お前は正しいのか!」
「罪もない人達を犠牲にするような奴等と一緒にいるお前は正しいのか!」
宇宙ルート第13話「戦乱のプレリュード」にて、原作通りに「貴様らは正しいのか!?」とヒイロ達に問い詰める五飛に対して、ヒビキが返した反論。
「こんなところで死んでたまるかぁっ!!」
14話にてアンナロッタに追い詰められて。葛藤する意識の狭間に流れるのは断片的な言葉の羅列、続けて湧き上がるは運命に抗う意思。それに応えるように、青き双子の片割れは真の姿を見せる……。
なお、この時流れた言葉は「父さん」「母さん」「姉さん」など家族にかかわるものが前半、後半に「時空震動」「テンシ」「降臨」など。そのほか「涙」「絶叫」「希望」「絶望」「禁忌」「ナイト」。
「……本当のことは何もわかっていない……」
「俺も、あのシンヤも、ミサコも、呪われているんだと思う……」
「あれは再世戦争も終わりに近い頃だった……その頃、俺は父さんと姉さんと共にロッキー山脈で暮らしていた」
「ある日の夜、それは起こった……異様な耳鳴りを聞いた俺達は家の外に出た」
「その瞬間、発生した次元震に父さんと姉さんは……」
「次に俺が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった」
「俺の中には父さんと姉さんの最期の声が今も残っている。そして、おぼろげながら奴の姿も」
時獄篇14話「光と闇の狭間」で語った過去。家族を失ったその日、ヒビキが見たものは……。
「言葉では形容できない。だが、無理やり俺の中にある言葉でそいつを表現するとしたら……」
「次元震の光の中……天使が……笑っていた……」
「それからだ……その時の光景を思い出すと、俺の目は……」
中略
「今、この時も、脳裏にこびりついた天使の笑い声が全身を襲う……」
「耳を塞いでも、目を閉じても、叫び声を上げてもそれは……振り払えない……」
「その声は、確実に……俺の精神を……」
崩壊する時空の向こうで笑い声を上げる、誰か。人の言葉で表すならば「天使」としか言えないナニモノカが、ヒビキの家族を奪い、何人もの心を破壊したのだ。
「血塗られた目」を持つ者が見るのは次元震の光景、そして笑う天使。逃れることの出来ないその笑声が精神を蝕み、そして破壊する……それでも、恐怖から逃げることだけは決して出来ない。まさに呪いと言うべきそれを多くの人間に刻み込み、タケルが「世界の終焉」として予知した「テンシ」。その正体は闇の中にある。少なくとも、今はまだ……。
「ちょっと待て、AG。今回の俺……何かマズいところがあったか?」
「だろ? スズネ先生が勝手に怒って、勝手に出て行ったようにしか見えないんだが……」
「スズネ出撃」にて。この直前のやり取りは、Zチップが最優先のAGを適当にあしらうヒビキの態度をスズネが注意し、そこからいきなりエスカレートしてスズネが飛び出した、というもので、ヒビキは何も言っていない。
(でも、何だ……俺の中の何かがあれに反応してる……)
15話で初合体を遂げ、「天使」と形容されたアクエリオンEVOLを見て。ヒビキの素性には意外にクリティカルな部分での謎が多く、この感覚もその一つだと思われる。
ヒビキ「むう…あれは!」
カミーユ「知っているのか、ヒビキ?」
17話「善意のトレスパス」で一成の使った血栓掌を見ての反応。元ネタは「魁!男塾」の雷電とそれに反応した者。このネタ自体は前作でも別のキャラが使っている。ただし、彼らと違い元ネタ同様に技の詳しい説明を行なっている
「お前の汚いやり方にはヘドが出る…。余程、痛い目に遭いたいようだな」
ネオ・ジオン静観ルート第23話にて仲間達を痛めつけたブロッケン伯爵への怒りの一言で先程までに自信に満ちていたブロッケンをたちまち竦み上がらせた。
「さっきはよくもスズネ先生を狙ってくれたな!」
「見苦しい言い訳だな。開き直るよりタチが悪い」
「生身の人間を攻撃するような奴が誇りなんてものを口にすることがおかしいんだよ!それを理解するんだな、腐れ外道!」
28話「闇の詩」でアンナロッタと対峙して(戦闘前会話)。無防備のスズネを狙ったアンナロッタに対してそれまでにない怒りをぶちまける。
「大きな口を叩く割には焦りが見えるな…!」
「ほんとうに強いやつなら、大口を叩かずとも俺程度は仕留められるはずだ」
「図星を指されたようだな。激高するのが何よりの証拠だ…!」
「来い、UG!お前たちの目的を今日こそ話してもらうぞ!」
同じく28話、アンナロッタと対峙して(与ダメージ後)。アンナロッタの心中を見透かすように挑発の言葉を叩きつける。
これに限らず、ヒビキの戦闘前会話は恐怖に打ち勝つためなのか、相手を煽り、挑発するような言動が多い。
「スズネ先生と俺の意識が…一つになる!」
ミコノのエレメント能力の助力もあり、ついにGAIモードを自らの意志で発動させることに成功。ちなみにこの時だけ、いつもと違いジェニオン・ガイは2ターン維持される。
ヒビキ「みんな、どこだ!? スズネ先生、返事をしてください!」
スズネ「………」
ヒビキ「スズネ先生!」
裏スズネ「ヒビキ……」
ヒビキ「うわああああああああッ!!!!」
「忘却の霧の中」より、パラダイムシティに飛ばされる中での一幕。「血塗られた目」を発症しつつもスズネを探すヒビキだったが、目の前に現れた彼女を見た瞬間絶叫する。何を見たのか……?
この時のスズネは裏スズネの状態だったが、彼女を見ると同時に「血塗られた目」が消えている(ただし、シナリオデモの冒頭ではまだ続いていた)。
また、この前に続いた4人がそれぞれ「獣の血」「水の交わり」「風の行き先」「火の文明」だったことからすると、ヒビキとスズネの担当は「太陽の輝き」となる。が、ここには4人と異なりそれを比喩するようなやり取りはまるでない。「太陽の輝き」は「万物全ての始まりと終わりの真理=太極の存在の理解」だが、ここに二人が関わるとなるとスフィアと次元力以外にキーワードがない。
「苦しくたって、逃げちゃいけない事がある…!俺はそれを知っている!」
「あなたは、このままでいいのか!何もわからないまま、薄汚い格好で街を彷徨うだけの人生が望みなのかよ!」
「Roger The Negotiator」において、パラダイムシティを放浪するロジャーに発破をかける。その言葉にロジャーは自分の矜持を思い出す。そして…
「あいつは…陣代高校で初めてできた友達なんだ…」
第3次Z時獄篇より。かなめの護衛任務を解かれ、意気消沈する宗介。だがヒビキは彼の再起を信じる。共に戦った仲間として、そして転校以来共に行動してきた友として。
「何度も何度も死にたいとは、余程のマゾヒストのようだな、お前は」
「そのリクエストに応えてやる…! 今回は串刺しだ!」
日本ルート第36話より。「我が輩は何度でも地獄の底からよみがえり、この世界を恐怖に叩き込む!」と嘯くブロッケン伯爵をこの言葉でバッサリ切り捨て竦み上がらせる。
「わかりません…でも、あの人といると…俺…」
「すみません…俺、飲み物を買ってきます」
36話以降の分岐各ルートにて、スズネからマキとの関係を聞かれて。周囲はこのリアクションを見てヒビキがマキに本気だと取ったが、これ以降エンディングまで、ヒビキはマキとの関係について何も明言していない。さらに……。
マキ「また、無理してるみたいね」
「もしかして、私に会いに来てくれたのってそのせい?」
ヒビキ「…どうでしょうね」
42話エンドデモにて。グラフィックからしてもマキがアプローチをかけているのは明白なのだが、肝心のヒビキは笑ってさらりと受け流してしまっている。果たしてこの裏にはどんな事実が隠れているのだろうか?
「ほう…面白いな」
46話でAGの「GAIモードの稼働時間が10分まで延びた」というディメンションジョークを聞いて。ブーストアップまで使っている辺り、本気で怒っている事がわかる。
「わかった、アドヴェント」
「俺は運命を受け入れる。だが、その中で全力で足掻いてみせる」
「それが神ならぬ俺に出来る精一杯だ」
49話クリア後、「運命を受け入れる」ならこちらの台詞が出る。覆せない運命の中でも全力で抗う、その意志にアドヴェントは希望を見出す。
「……確かにあなたの言うとおりかもしれない」
「だが、俺は運命に抗ってみせる。あらかじめ決まっている未来なんてものを受け入れるつもりはない」
「父さんや姉さんの死は天使の……ガドライトの仕業だ。寿命や病気とはわけが違う……そんなものを受け入れるつもりはない!」
「運命に抗う」ならこうなる。例え全てが決められていたとしても、そんなものは受け入れない。狂った未来も、仕組まれた野望も全て塗り替え、消し去ると断言するその意志は、絶望に抗う希望……絶望に対峙してこその力。アドヴェントが希望を見出したその意志が指し示す道、その先に待つものは……。
「この感覚…ガドライトか!?」
「フィーリング・カップル」にて。妙な感覚に警戒するが、現れたのはアドヴェントだった。
(何だよ…俺を助けに来たって言ってたくせに…)
で、その後スズネに号令をかけるアドヴェントに対して。この時アドヴェントは「スズネを助けるのも自分にとっては喜びだ」と述べているが、ヒビキへの言動の内容やジェニオン・ガイの謎を含めてみると……。
宗介「問題ない」
ヒビキ「いや、むしろ願ってもない任務だ」
「ハード・ミッション」にて、ゴミ拾い任務を通達されてのリアクション。ここまでなら、別に何て事はなかったのだが……(迷台詞参照)。
「今ならわかる……! この力も次元力の……!」
「永遠という幻想」/「THE SHOW MUST GO ON」にて、ビッグ・ヴィヌスに消滅させられる間際の台詞。かのメガデウスの振るう存在消去の権能は、次元力によって霊子、即ち存在の魂を動かし、「そこにいる」という事実自体を消してしまうものであるようだ。
「俺の知ってる神様ってのはお前みたいな欲望丸出しの醜いブタじゃない」
「神殺しの魔神」および「光の闘神Z」においてのハーデスとの戦闘前会話の一節。
残念ながらスパロボどころか現実においても、欲望丸出しの神などこれでもかという程存在しているのだが。
「要するにお前は嫉妬で地球を滅ぼそうとしていたのかよ」
「ついでに、いつもの余裕ぶった物言いも自分の中の諦めを隠すためだったとはな」
「そんな男が…俺の家族や多くの人の命を遊びで奪ってきたなんて…」
「お前の星が滅んでいようともそれがお前のやってきたことの理由になるのかよ!! 俺は絶対にお前を許さない!!」
58話。ガドライトの今までの行動の真意を知ったヒビキは、こんな卑小な男に地球や自分達は弄ばれてきたのかとやりきれない怒りと軽蔑の言葉を吐きつける。
「黙れ! だったら、お前は俺の怒りが判るのか!!」
「失ったものの重さがわかるなら、何故、奪うことの意味をわからない!!」
同じく58話。自分は地獄を味わったというガドライトの言い訳じみた反論に対しさらに激昂して。これに対してはさすがのガドライトも反論が出来ず絶句することに。
「人の心だ? お前に、そんなものが残されていたのか?」
「諦めに呑まれ、怒りを忘れ、そして、他人に不幸をまき散らす…! そんな男の乗るマシンが、誰かの希望や誇りであるものか!」
「俺はお前を軽蔑する! 嫌うでも、憎むでもなくだ!」
「お前のような男にだけはならない! だから、俺はお前を倒す!!」
「父さんと姉さんの敵、地球の敵! そして、俺自身の敵! 勝負だ、ガドライト・メオンサム!」
同じく58話、ガドライトとの戦闘前会話。希望の中の絶望、絶望の中の希望……根底では似通いながら、それゆえに相容れない―――ゆえにこその「いがみ合う双子」。お前を認めない、とガドライトを完全否定したヒビキの意志に応え、ジェニオン・ガイが己が似姿たる紫の機体に襲い掛かる。
「アンナロッタ……もしかしたら、お前は悪い人間ではないのかもしれない……」
「だが! どんな事情があろうとも、俺はお前を、お前達を許さない!!」
「何が私の生命に代えてもだ!? お前達の起こした戦いのおかげで、その生命を無意味に奪われていった人がいるんだぞ!!」
「お前達にも事情があったのかも知れない……。だが、そんなものを聞く気はない! 絶対に聞いてたまるものか!」
「お前達のやって来たことは戦争ですらない!! そんな連中を許すものかよ!!」
「お前達はもう後戻りの出来ないところまで来ているんだ! それを思い知れ、アンナロッタ!」
こちらは同ステージでのアンナロッタとの戦闘前会話。どんな事情があろうとも、それに耳を貸す気はない、貸してはならないと断言し、あくまでも敵としてアンナロッタを倒しにかかる。
スパロボの歴史を見ると結構な割合でいる「事情を背負う敵」に対するヒビキ流の答え。
「動け、ジェニオン! 動け! あと一撃なんだ!」
「アドヴェントが俺にチャンスをくれたんだ! 動けぇぇぇぇっ!!!」
「うああああああああああッ!!」
命と引き換えに道を切り開いたアドヴェントの死に激昂し、ガドライトに襲い掛かるもジェニオンの動力は既に限界を迎えていた。ガドライトをまたも取り逃がすという絶望に抗うかのように絶叫したその瞬間、発動したブーストアップの光と共に、眼前の機体に力を与えていた双子座のスフィアが応え……。
ガドライト「俺のスフィアが!」
ヒビキ「ガドライトォォォォッ!!」
絶望と希望……折れることも相並ぶこともない二つの意志。それに従って新たな主を得た双子座のスフィアは、力尽きたはずのジェニオン・ガイを再起動させ、その力がかつての器に襲い掛かる。
(ありがとう、アドヴェント……あなたのくれた希望……俺は必ず使いこなしてみせる)
(そして、ガドライト……お前の残した絶望に俺は屈しはしない……)
(俺は絶望と希望の狭間で戦う。このジェニオンで……)
58話をしめくくるモノローグ。アドヴェントの残した未来を切り開く希望と、ガドライトの残した未来への絶望……その狭間に立ち、戦い続ける決意を新たにする。その手に振るう剣・ジェニオンに宿るは、「呪い」と称された無限の力、「いがみ合う双子」のスフィア……。
「俺はお前と友達になれて良かったと思っている」
かなめが宗介をヒビキに押し付けていた事を知ってショックを受けた宗介に向かっての台詞。
(ガドライト……俺はお前と言う男を認める気はない……!)
(だから、たとえシミュレーションの中だろうと、お前に負けるわけにはいかないんだ!)
DLC「アルティメット・バトル」にて、対ガドライトの戦闘前台詞。AGが用意したシミュレーションでヒビキが対峙したのは、その手で葬った仇敵・ガドライト。仮想現実の宇宙で再び相見えた紫の機体に、真の力を解放したジェニオン・ガイ……新たなる「いがみ合う双子」が挑む。
「…俺達を裏切るような真似はしてくれるなよ、AG。お前を撃つような真似はしたくないからな」
「俺の勘のようなものだ」
「忘れるなよ。俺はお前を撃ちたくないんだからな」
ボーナスシナリオ「アルティメット・バトル」のクリアデモにて、AGに対し釘を差すようにこう告げる。当のAGは滅相もないと返しているが、諸々の発言からその正体については様々な憶測が飛び交っているキャラクターだけに、何かを匂わせるような台詞ではある。果たして次回作でこのヒビキの懸念は杞憂に終わるのか、それとも…?
「…俺…父さんと姉さんを亡くして、何もかも失って、この学校に来たけど…」
「今なら、言えます。ここが俺の守るべきものだ…って」
「だから…帰る当てのない片道切符だろうとそれを守るために行きましょう。たとえ銀河の果てだろうと」
59話にて。アンチスパイラル本星への突入作戦前の休暇中、ヒビキにとって戦いの始まりとなった陣代高校を前に語った覚悟の台詞。
「はい…。片道切符なんていいません」
「生きて…帰りましょう。そして、いつか…平和が戻った日には…」
スズネ「ええ…。一緒にジェニオンを降りましょう」
同じく59話。上の台詞の後、スズネにメガネの話を切り出されたことで日常の尊さを気付かされ、必ず生きて戻り、日常へと帰ることを誓う。
AG「と、ほんわかムードですが、本当は疑ってるんでしょ、ヒビキさん?」
「あのガドライトが、本当にご家族の仇のテンシだったのか、って」
ヒビキ「それは……」
「ぐッ!?」
エピローグのシナリオデモにて。ボランティア部が留年回避のために一致団結する中、スズネとAGと会話していたヒビキは、ガドライトが本当に“テンシ”だったのかを訝しむ。が、その時脳裏に何かの音が響き、悪寒と共に左目を染め上げたのは「血塗られた目」……。
(何だ、これは…? 初めてジェミニスと遭遇した時と同じだ……)
(まだガドライトは生きているのか? それとも……)
出撃直後。この時ヒビキを襲った感覚は、中盤から終盤のステージでガドライトの接近に伴って発現したものとは異なり、14話「光と闇の狭間」でジェミニスと遭遇した時のそれだったらしい。結局、これは尸空の接近を感じたゆえのものだったのだが、この意味は……。
「来る……」
エピローグにて。Z-BLUEの見守る前で時の牢獄は崩壊したが、連鎖的に次元の壁までもが破壊。砕け散る空間の欠片の中、光の向こうにあったのは、もう一つの地球。それは、ミドリに包まれた星だった……。
「くそっ! くそぉぉぉぉっ!!」
天獄篇予告にて、サイデリアルの大軍勢に囲まれて。一体Z-BLUEに何が起きたのか……。
再世篇予告ではほぼ本編の時系列どおりにイベントの内容が進んだことと、この時の背景が尸空との戦闘の場であったことからして、時間的には時獄崩壊の直後だと思われる。さらにこの時のヒビキは「血塗られた目」を発症しており、尸空か誰かが戦域にいるようだが……。

迷台詞

今までの主人公と比べて随分と真面目で礼儀正しいのだが、真面目すぎるきらいがあるせいかズレた台詞や他者のいざこざに巻き込まれる形が多い。このあたりが貧乏クジを引いているといえる。

「くっ…!」
「すまない。見苦しい所を見せてしまった」
「見ての通りだ。俺は今でも心の中では恐怖と戦っている」
「だが、一番の恐怖は、このままゲームを中断したままで俺のボランティア魂が錆び付いてしまう事だ」
「だから、君が戻ってくる事を待っている。俺と一緒にまたゴミ拾いをしよう」
中断メッセージにおいて。もう一方の中断メッセージと比べると相当にコミカルというか、おかしなセリフである。
「マジかよ…」
スズネがジェニオンに搭乗した際、露出度の高いスーツを着ていた事に対して。
宗介「…その話のどこに泣ける要素がある?」
ヒビキ「いや、そうでもない…。俺はクルツさんの情けなさに涙が出そうになった」
スズネ「私も…」
ボーナスシナリオ「転機」にて、キリコをスカウトした際の経緯を聞いて。クルツの空回りっぷりは実際にプレイして確かめていただきたい。
「宗介の奇行を止めるのもみんなで協力して出来るんだな…!?」
ボランティア部結成の知らせに際して。相当苦労していたようだ。
「チュッ♥チュッ♥チュッ♥チュッ♥………」
ボーナスシナリオ「さよなら、アイドル」で、ジョニーによってエイーダの魅力を理解させる為に、彼女のアイドル時代の映像を椅子に縛り付けられた状態で延々と見せられ、次第に朔哉曰く「死んだ魚状態」(顔グラも目が半ば死んでる)になり、その後チームDミスリルに誘われた経緯を話している間も放置されて、気が付いた時にはこのリアクション。
この時のヒビキは白目を剥いた状態であり、もはや廃人同然である…この後どうやって元に戻ったのかは不明。
「…光り輝く…? キラキラネームというやつか…」
AGがジェニオン・ガイを命名した時の台詞。
ちなみにヒビキがオカルトフォーラムで使っているハンドルネームの『ナイト』もキラキラネームの一種である(この場合は『騎士』と書いて『ナイト』と読む)。
ヒビキ「そう言えば、あいつ…ボランティア部の名の下で俺のプライベートを暴こうとしたな…」
宗介「お前の考えは理解した、ヒビキ。部員として協力する」
ヒビキ「バナージ、オードリー。お前たちも手伝ってもらうぞ」
16話にて。目が据わっている怖い顔でアルトにストーキングをかけることを決意する。
「要するにモテない男の逆恨みか…」
第17話でかなめと空手同好の因縁を聞いて。バッサリと切り捨て過ぎである(そしてかなめからも言われてしまう)。
スズネ「そうなの?」
ヒビキ「知りません…」
「終末を呼ぶもの」にて、有害野郎の性分を「男の性」となだめた竜馬の発言を聞いてのやりとり。
「もし、怒りの感情でジェニオンがガイになるのなら、今の俺は確実に発動させる自信がある…」
28話でのDトレーダーにて。墓穴特訓になぞらえたAGのディメンション・ジョークを聞いて。
ヒビキ「落ち着け、アルト。せっかくの休みを楽しみたいという彼女たちの気持ちも考えてやれ」
アルト「だったら、お前が面倒見ろ」
ヒビキ「断る!」
ミシェル「言い切ったよ」
ルカ「これも墓穴特訓の成果でしょうか…」
アルト「くそっ、勢いで乗り切る技を覚えやがったか……!」
29話「夏の始まり」より、シェリルたちが来ると聞いて憤慨するアルトとのやり取り。ヒビキはこれを「ボランティア部で生きていくには必要なスキル」と述べている。
宗介「俺とヒビキでトラップを仕掛け、捕獲するか?」
かなめ「あんたねぇ! ファンに殺されたいの!?」
ヒビキ「心配はいらない、千鳥さん。なるべく穏便に済むタイプを仕掛ける」
かなめ「そういう問題じゃないわよ!」
同話にて陣代高校をシェリルとランカが訪れると聞いての対策。当然、かなめに尽く突っ込まれてしまう。
かなめ「これが落ち着いていられますかっての!アルト君を中心としたバミューダトライアングルでこの学校がパニックになったら、どうするってのよ!」
ヒビキ「バミューダトライアングルの事故の多くは昨今の研究でちゃんとした原因が判明したので、怪奇現象のように扱うのは誤りで…」
かなめ「誰もそんな話は聞いてない!!」
ヒビキ「…すいません…」
29話にて、シェリルとランカが来ることによる影響をかなめがバミューダトライアングルに例えたのを訂正しようとして。なのだがかなめからバッサリ切り捨てられて凹んでしまう。
「ビーストハントの基本は『殺られる前に殺れ』だ。それを忠実に実行する」
ボーナスシナリオ「エクストリーム・バトル」より。文章だけでは至極真面目に見えるが、自分達に高難易度シミュレーターを無理やりプレイさせた上、調子に乗ってシミュレーター用のおふざけシステムを提案したAGに対し静かにキレた際の台詞である。キリコからアーマーマグナムまで借りて「殺る」気満々である。
「そう言われると少し手持ち無沙汰だな」
「残念だ。せっかく軍手とビニール袋を用意してきたのに」
「アルトが宇宙に行っている今、ボランティア部は俺が守る」
「奉仕の心だ」
「温かな声」にて。筋金入りのようである。
「刹那、宗介、キリコ、ヒイロ…。合流したアレルヤが、最後のメンバーだったか」
時獄篇ミスリルルート38話「心奥」にて。知らない事かもしれないとは言え、どちらかというと社交的なアレルヤを「ムッツリ5」のメンバーと考えるには、相当無理があるだろう。36話でもそうだったが、ヒビキは自身をムッツリキャラとは自覚していないのであろうか?
「マジ怖い…」
ボーナスシナリオ「強き事は美しき哉」より、ミスコン(ミス・コンバット)中にテッサ目当てに乱入したが、いないと知るや掌を返して帰ろうとしたFB隊員相手に殺る気マンマンで人格が豹変した涼音の発言を受けて。
この後ファがメインの時に戦闘開始すると、目も死んで諦めきった表情を見せている。…が見たらあのグループに引きずり込みそうでならない。
ヒビキ「チームDEMか…」
AG「悪くないですね。では、揃いのTシャツを用意しておきます」
ヒビキ「待て、AG」
AG「何です? Tシャツじゃなくて、特攻服にしろとでも?」
ヒビキ「そうじゃない。…Tシャツの色は黒にしてくれ」
AG「了解です!」
46話でのIMにて、チームDEMを勝手に結成したときのAGとのやり取り。ノリノリである。
(そんな切り札があるんなら、最初から使えよ!)
日本ルート46話にて。
スズネ「どうしたの、ヒビキ君!? 海中戦闘はシミュレーションで特訓したはずよ!」
ヒビキ「その特訓に付き合ってくれた弁慶さんが、ここにいないのが悲しくて…」
「いつもいつも俺に水中戦闘の機会がない事を愚痴ってたのに…」
第47話「大西洋の死闘」の戦闘前会話。このステージは水中のみでしかも空を飛べない、という特殊なものであり、確かに真ゲッター3がいたら大活躍だっただろう。
「零号機もナイフを装備していれば、ここまで苦戦することはなかったと思うんですけど……」
「アタリとハズレ」にて、料理の特訓にいそしむレイを見て一言。……それは言わないお約束です。
カイエン「これで俺たちに対する誤解が解ければいいんだがな」
ヒビキ「もはやそんなことはどうでもいい」
宗介「ゴミを拾うという行動こそが、俺達にとってもっとも重要な任務だ」
「ハード・ミッション」戦闘マップ開始時。もはや主題を取り違えている。
ヒビキ「ゴミ拾いの楽しさに目覚めた人間が増えた…。それでいいじゃないですか」
「島も綺麗になったし、敵も撃退した。Z-BLUEも世間に役に立つ部隊と認められた。…オールOKな結果だ」
宗介「つまり…問題ない」
アルト「大ありだ!!」
エンドデモ。確かに結果オーライではあるが、陣代高校の迷物コンビは完全に手段と目的が入れ替わってしまい、アルトからツッコミを入れられてしまう……。

パイロットBGM

「瞳の中の明日」
専用曲。
「心の底の昨日」
イベント用のダウナーアレンジ。
「禁忌と言う名の希望」
ジェニオン・ガイ搭乗時はこちら。ヒビキにとってジェニオンは「テンシ」を追うための希望であるが、操る力は禁忌とされる次元力……ということだろう。
ディアムドの専用曲「天の金剛」と似ていると言われることが多く、イントロと全体の構成は近い。

搭乗機体

ジェニオン
愛機。偶然から乗り込んで以来相棒として幾多の戦場を潜り抜けていくことになる。……が、そもそもの出会い自体偶然なのかどうかが不透明。

余談

  • 時獄篇に登場した日本人のオリジナルキャラの中で、唯一名前の漢字が不明。普通に考えるなら「神代 響」辺りであろう。

話題

  • 担当声優の村上龍氏と同名の小説家が存在するが、当然ながら同姓同名の別人である。公式ラジオでも杉田智和氏が「小説家とは特に関係ない!」「小説家であんないい声しているはずがない」と発言している。
  • 村上氏は時獄篇発売当時は声優としては無名に近い状態だが、一般兵役でこれまでのスパロボに出演していた。
    • 杉田智和氏によると「音響監督側の教え子で一般兵役として出ており、今回主人公役に抜擢された」との事。