「勇者シリーズ」の版間の差分

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=== アニメ作品 ===
 
=== アニメ作品 ===
 
;[[勇者エクスカイザー]]
 
;[[勇者エクスカイザー]]
:第1作。当作品から『ダ・ガーン』までは谷田部勝義氏が監督を務め、シリーズ間でも共通の世界観を持つ。
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:第1作。当作品から『ダ・ガーン』までは谷田部勝義氏が監督を務め、裏設定ながらもシリーズ間で共通の世界観を持つ。
 
;太陽の勇者ファイバード
 
;太陽の勇者ファイバード
:第2作。前作の路線を受け継ぎつつも主役ロボに人間態を持たせたり、秘密基地を設定する等で差別化が図られた。
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:第2作。前作の路線を受け継ぎつつも主役ロボに人間態を持たせたり、秘密基地を設定するなどで差別化が図られた。
 
;伝説の勇者ダ・ガーン
 
;伝説の勇者ダ・ガーン
:第3作。[[主人公]]の少年がサポート役から隊長になる。
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:第3作。[[主人公]]の少年がサポート役から隊長となり、敵組織も前線司令官の交代劇といった大規模なものになると前2作とより差別化した。
 
;[[勇者特急マイトガイン]]
 
;[[勇者特急マイトガイン]]
:第4作。[[AI]]による勇者ロボが初登場し、主人公もヒーロー性を高めた。
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:第4作。[[AI]]による勇者ロボが初登場し、主人公もシリーズ初の高校生でヒーロー性を高め、敵勢力も複数式となった。
 
:当作品から『ゴルドラン』までの3作は[[スタッフ:高松信司|高松信司]]氏が監督を務めた。いずれも変則的な形で大団円を迎えている。
 
:当作品から『ゴルドラン』までの3作は[[スタッフ:高松信司|高松信司]]氏が監督を務めた。いずれも変則的な形で大団円を迎えている。
 
;[[勇者警察ジェイデッカー]]
 
;[[勇者警察ジェイデッカー]]
:第5作。前作で採用された「心を宿したAIロボット」をより掘り下げ、作品のメインテーマへと昇華させた。往年の[[警察官|刑事モノ]]のオマージュが盛り込まれた作風も特徴。
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:第5作。前作で採用された「心を宿したAIロボット」をより掘り下げ、作品のメインテーマへと昇華させた。往年の[[警察官|刑事モノ]]のオマージュが盛り込まれた作風も特徴でレギュラーの敵組織も事実上不在。
 
;黄金勇者ゴルドラン
 
;黄金勇者ゴルドラン
 
:第6作。冒険をテーマにしたコメディー色の強い作風であり、後半からは[[宇宙]]が舞台となる。
 
:第6作。冒険をテーマにしたコメディー色の強い作風であり、後半からは[[宇宙]]が舞台となる。
 
;勇者指令ダグオン
 
;勇者指令ダグオン
:第7作。従来のフォーマットに変身ヒーローの要素を加味。
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:第7作。従来のフォーマットに変身ヒーローの要素を加味し、勇者高校生チームの青春劇を展開。
 
:先に放送された『[[新機動戦記ガンダムW]]』のヒットの影響も受け、メインキャラクターの年齢を引き上げるなど女性ファンにもアピール。
 
:先に放送された『[[新機動戦記ガンダムW]]』のヒットの影響も受け、メインキャラクターの年齢を引き上げるなど女性ファンにもアピール。
 
:;勇者指令ダグオン 水晶の瞳の少年
 
:;勇者指令ダグオン 水晶の瞳の少年
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::;勇者娘ガオガイガールズ
 
::;勇者娘ガオガイガールズ
 
:::『ガオガイガー』のスピンオフとなるWeb[[漫画]]作品。
 
:::『ガオガイガー』のスピンオフとなるWeb[[漫画]]作品。
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=== 漫画オリジナル ===
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;勇者宇宙ソーグレーダー(ブレイブユニバース -)
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:勇者シリーズ全て<ref>幻の作品となった『フォトグライザー』含む。</ref>をクロスオーバーさせるWeb漫画作品。作画担当及びキャラクターデザインは『ジンキ』シリーズや『DARKNESSHEELS -Lili-』で知られる綱島志朗氏が担当。
  
 
=== ゲームオリジナル ===
 
=== ゲームオリジナル ===
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:なお、初登場作『ブレイブサーガ』の登場作品は勇者シリーズではない、『[[太陽の牙ダグラム]]』『[[装甲騎兵ボトムズ]]』『[[機甲界ガリアン]]』が加えられている。これらの作品は放送当時のスポンサーがタカラだったという繋がりもある。
 
:なお、初登場作『ブレイブサーガ』の登場作品は勇者シリーズではない、『[[太陽の牙ダグラム]]』『[[装甲騎兵ボトムズ]]』『[[機甲界ガリアン]]』が加えられている。これらの作品は放送当時のスポンサーがタカラだったという繋がりもある。
 
:なお『[[勇者王ガオガイガー]]』は第1作時点では未参戦であり、『ブレイブサーガ2』で共演する事となる。
 
:なお『[[勇者王ガオガイガー]]』は第1作時点では未参戦であり、『ブレイブサーガ2』で共演する事となる。
;量子跳躍レイゼルバー
 
:[[プレイステーション2]]用ソフト『新世紀勇者大戦』初登場のバーンガーン同様ゲームオリジナル勇者。
 
:タイトルに「勇者」が無く、今までの制作ラインから外れた本当の意味でのゲームオリジナルである為、シリーズには入らないという意見もある。内容的にも判断が難しいところ。
 
 
;『ブレイブサーガ2』オリジナル(シズマとヴァリオン)、『ブレイブサーガ新章アスタリア』オリジナル(ガンバーとゼッター)
 
;『ブレイブサーガ2』オリジナル(シズマとヴァリオン)、『ブレイブサーガ新章アスタリア』オリジナル(ガンバーとゼッター)
 
:『ブレイブサーガ2』、『ブレイブサーガ新章アスタリア』初登場のゲームオリジナル勇者。こちらに至っては'''タイトルすら存在しない'''ようであり、やはりシリーズに入るかは議論の余地がある。
 
:『ブレイブサーガ2』、『ブレイブサーガ新章アスタリア』初登場のゲームオリジナル勇者。こちらに至っては'''タイトルすら存在しない'''ようであり、やはりシリーズに入るかは議論の余地がある。
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;[[ベターマン]]
 
;[[ベターマン]]
 
:第8作『勇者王ガオガイガー』と世界観を共有した作品。『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』のDVD-BOX特典ディスク及び『覇界王』にはベターマンの設定を使用した「'''[[ガオガイゴー]]'''」というクロスオーバーロボが登場する。
 
:第8作『勇者王ガオガイガー』と世界観を共有した作品。『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』のDVD-BOX特典ディスク及び『覇界王』にはベターマンの設定を使用した「'''[[ガオガイゴー]]'''」というクロスオーバーロボが登場する。
;[[超重神グラヴィオン]]、[[超重神グラヴィオン Zwei]]
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;量子跳躍レイゼルバー
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:[[プレイステーション2]]用ソフト『新世紀勇者大戦』初登場のゲームオリジナル作品。
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:タイトルに「勇者」が無く、今までの制作ラインから外れた本当の意味でのゲームオリジナルであり、'''『勇者宇宙ソーグレーダー』では扱わない事が確定している'''ため、勇者シリーズには入らない。
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;[[超重神グラヴィオン]]、[[超重神グラヴィオンZwei]]
 
:「勇者シリーズ」で演出を担当した大張正己氏が監督。ロボット群のデザインや戦闘演出こそ「勇者ロボット」のそれを受け継いでいるが、内容は全く無関係。
 
:「勇者シリーズ」で演出を担当した大張正己氏が監督。ロボット群のデザインや戦闘演出こそ「勇者ロボット」のそれを受け継いでいるが、内容は全く無関係。
 
;[[ガン×ソード]]
 
;[[ガン×ソード]]
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:タカラトミーが展開する勇者シリーズ同様、新幹線が変形するロボットが主役のアニメシリーズ。
 
:タカラトミーが展開する勇者シリーズ同様、新幹線が変形するロボットが主役のアニメシリーズ。
 
:『[[スーパーロボット大戦X-Ω]]』にて『エクスカイザー』『マイトガイン』と共演する。
 
:『[[スーパーロボット大戦X-Ω]]』にて『エクスカイザー』『マイトガイン』と共演する。
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;[[勇気爆発バーンブレイバーン]]
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:「勇者シリーズ」で演出を担当した大張正己氏が監督。勇者シリーズのパロディ描写を取り入れた作風となっている。
  
 
== スーパーロボット大戦との関係 ==
 
== スーパーロボット大戦との関係 ==
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この点については後に製作者サイドからも権利関係が問題である事を示唆する発言が出ており、基本的に参戦が果たされていない理由の大半は上述の点に起因していたものと思われる<ref>もっとも、権利関係の問題が参戦のハードルになるという事例は他のロボット作品にも言える事であり、何も勇者シリーズに限った話ではない。また、[[エルドランシリーズ]]等と同様、視聴者の対象年齢面での問題も影響したとの主張もある。</ref>。
 
この点については後に製作者サイドからも権利関係が問題である事を示唆する発言が出ており、基本的に参戦が果たされていない理由の大半は上述の点に起因していたものと思われる<ref>もっとも、権利関係の問題が参戦のハードルになるという事例は他のロボット作品にも言える事であり、何も勇者シリーズに限った話ではない。また、[[エルドランシリーズ]]等と同様、視聴者の対象年齢面での問題も影響したとの主張もある。</ref>。
  
その後、2003年の『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』にて、『[[勇者王ガオガイガー]]』が勇者シリーズの作品として初参戦。2005年の続編『[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]』では『[[勇者王ガオガイガーFINAL]]』も参戦を果たした。その後は長らく『ガオガイガー』(および『FINAL』)のみの参戦となっていたが、2017年の『[[スーパーロボット大戦V]]』で『[[勇者特急マイトガイン]]』が参戦したのを皮切りに、2018年には『[[スーパーロボット大戦X-Ω]]』に『[[勇者エクスカイザー]]』が参戦、2019年の『[[スーパーロボット大戦T]]』で『マイトガイン』と『ガオガイガー』が共演と、勇者シリーズの参戦が多数行われるようになっている。
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その後、2003年の『[[第2次スーパーロボット大戦α]]』にて、『[[勇者王ガオガイガー]]』が勇者シリーズの作品として初参戦。2005年の続編『[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]』では『[[勇者王ガオガイガーFINAL]]』も参戦を果たした。その後は長らく『ガオガイガー』(および『FINAL』)のみの参戦となっていたが、2017年の『[[スーパーロボット大戦V]]』で『[[勇者特急マイトガイン]]』が参戦したのを皮切りに、2018年には『[[スーパーロボット大戦X-Ω]]』に『[[勇者エクスカイザー]]』が参戦、2019年の『[[スーパーロボット大戦T]]』で『マイトガイン』と『ガオガイガー』が共演、2021年の『[[スーパーロボット大戦30]]』に『[[勇者警察ジェイデッカー]]』が参戦と、勇者シリーズの参戦が多数行われるようになっている。
  
 
経緯については「'''[[未参戦作品]]'''」も参照のこと。
 
経緯については「'''[[未参戦作品]]'''」も参照のこと。
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:'''勇者シリーズで演出を担当した[[スタッフ:大張正己|大張正己]]氏が考案'''したとされており、[[グレートエクスカイザー]]が必殺剣・サンダーフラッシュを繰り出す際の構図が元祖とされる。
 
:'''勇者シリーズで演出を担当した[[スタッフ:大張正己|大張正己]]氏が考案'''したとされており、[[グレートエクスカイザー]]が必殺剣・サンダーフラッシュを繰り出す際の構図が元祖とされる。
 
:その後のサンライズ作品、ひいてはアニメ業界全体にも少なからず継承されており、キャラクターが持つのは剣だけに留まらなくなっている。その影響はロボットアニメのみならず、例えばサンライズ作品を例に挙げると、『[[アイカツ!]]』のようなアイドルアニメにも及ぶ。
 
:その後のサンライズ作品、ひいてはアニメ業界全体にも少なからず継承されており、キャラクターが持つのは剣だけに留まらなくなっている。その影響はロボットアニメのみならず、例えばサンライズ作品を例に挙げると、『[[アイカツ!]]』のようなアイドルアニメにも及ぶ。
:余談だが、中国では[https://twitter.com/G1_BARI/status/1051151732271542273 「'''大張一刀流'''」と呼ばれている]とのこと。これを知って以降、大張氏自身はTwitterにおいてこの「大張一刀流」の呼び方を用いるようになっている。
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:余談だが、中国では[https://twitter.com/G1_BARI/status/1051151732271542273 「'''大張一刀流'''」と呼ばれている]とのこと。これを知って以降、大張氏自身はTwitterにおいてこの「大張一刀流」の呼び方を用いるようになっている。その後大張氏が監督を務めた『[[勇気爆発バーンブレイバーン]]』では、「'''勇気一刀流'''」として作品内に採り入れられた。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
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*全作品共通の演出として、合体後の勇者ロボが喋る際は'''目の部分が点滅する'''という演出がされており、スパロボでも戦闘演出で再現されることが多い。
 
*幻となったシリーズ第9作として『フォトグライザー』が企画されていた(デザイン稿も存在)。監督は後に『[[無限のリヴァイアス]]』や「[[コードギアスシリーズ]]」を手掛ける谷口悟朗氏で、実現していれば同氏の初監督作品となる予定であった。
 
*幻となったシリーズ第9作として『フォトグライザー』が企画されていた(デザイン稿も存在)。監督は後に『[[無限のリヴァイアス]]』や「[[コードギアスシリーズ]]」を手掛ける谷口悟朗氏で、実現していれば同氏の初監督作品となる予定であった。
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**『勇者宇宙ソーグレーダー』のトップページにて、『フォトグライザー』の1号ロボ(カメラ型のコアロボットが恐竜型と鳥型のサポートメカと合体する、スカイゴルドランに似た銀色のロボット)の存在が描写されている。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2024年3月23日 (土) 19:50時点における最新版

勇者シリーズは、タカラ(現:タカラトミー)によるロボット玩具シリーズ、ならびにアニメ制作会社のサンライズが制作した一連のロボットアニメのシリーズ。

概要[編集 | ソースを編集]

概ねシリーズに共通する特徴として挙げられるのが、「意思を持ったロボット」が登場する事であり、彼らと「少年」とのコミュニケーションが題材となっている事である。また、そのコミュニケーションを通じて両者が成長していく姿が描かれる。これはメインターゲットを玩具を買う低年齢層に合わせているからで、対象年齢が低い作品が多い。

ロボットに関しては自動車や新幹線など現実の乗り物を模倣したものが多く、合体変形するのが特徴。このロボットを俗に「勇者ロボ(勇者ロボット)」、または単純に勇者と呼称する。勇者ロボのメカニックデザインは大河原邦男氏が一貫して手がけ、『ガンダムシリーズ』等と並んで大河原氏の代表作となっている。

トランスフォーマーシリーズとの関係[編集 | ソースを編集]

タカラが同じく玩具開発を担当した『トランスフォーマー』(SRW未参戦。以下『TF』と表記)との関連が深く、TFのテレビアニメシリーズが第5作目『戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーV』で終了した事と入れ替わるように制作されたが、第1作の『勇者エクスカイザー』に登場するウルトラレイカーは元々TFでの発売が企画されていた玩具であった。その後の作品にも、過去にTFシリーズで発売された玩具から流用されたロボットが多数登場している。

TFシリーズの中でも『戦え!超ロボット生命体 超神マスターフォース』はシリーズの中でも異例で、主人公といった主要人物のほとんどが「生身の人間がロボットと一体になる」点があり、後の勇者シリーズの一部に、その要素が引き継がれていると推測される。

『超神マスターフォース』の続編にあたる『トランスフォーマーV』で、少年とのコミュニケーション・パワーアップイベントといった後の勇者シリーズの基本フォーマットを確立[1]

勇者王ガオガイガー』の放送中に『トランスフォーマーV』以来となるテレビアニメ用TF作品『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』の日本での放送が始まるが、それと入れ替わるように勇者シリーズは終了した。

作品リスト[編集 | ソースを編集]

1990年に『勇者エクスカイザー』が放送開始。以後テレビシリーズ作品が年1作ペースで8年に渡り制作され、1997年の『勇者王ガオガイガー』を最後に新規のシリーズ作品は制作されていない。

アニメ作品[編集 | ソースを編集]

勇者エクスカイザー
第1作。当作品から『ダ・ガーン』までは谷田部勝義氏が監督を務め、裏設定ながらもシリーズ間で共通の世界観を持つ。
太陽の勇者ファイバード
第2作。前作の路線を受け継ぎつつも主役ロボに人間態を持たせたり、秘密基地を設定するなどで差別化が図られた。
伝説の勇者ダ・ガーン
第3作。主人公の少年がサポート役から隊長となり、敵組織も前線司令官の交代劇といった大規模なものになると前2作とより差別化した。
勇者特急マイトガイン
第4作。AIによる勇者ロボが初登場し、主人公もシリーズ初の高校生でヒーロー性を高め、敵勢力も複数式となった。
当作品から『ゴルドラン』までの3作は高松信司氏が監督を務めた。いずれも変則的な形で大団円を迎えている。
勇者警察ジェイデッカー
第5作。前作で採用された「心を宿したAIロボット」をより掘り下げ、作品のメインテーマへと昇華させた。往年の刑事モノのオマージュが盛り込まれた作風も特徴でレギュラーの敵組織も事実上不在。
黄金勇者ゴルドラン
第6作。冒険をテーマにしたコメディー色の強い作風であり、後半からは宇宙が舞台となる。
勇者指令ダグオン
第7作。従来のフォーマットに変身ヒーローの要素を加味し、勇者高校生チームの青春劇を展開。
先に放送された『新機動戦記ガンダムW』のヒットの影響も受け、メインキャラクターの年齢を引き上げるなど女性ファンにもアピール。
勇者指令ダグオン 水晶の瞳の少年
『ダグオン』のOVA作品で後日談。勇者シリーズ初のOVA作品でもある。全2巻。
勇者王ガオガイガー
第8作にしてテレビシリーズ最終作。ガオガイガーの胸の獅子の意匠を始め、往年の勇者シリーズのオマージュが豊富であり、リアルロボット作品を数手がけた高橋良輔氏をプロデューサーに迎え、リアリティも追求されている。
勇者王ガオガイガーFINAL
『ガオガイガー』のOVA作品で、TVシリーズの続編。全8巻。
勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING
『FINAL』をテレビアニメとして再編集した作品。
覇界王 ガオガイガー対ベターマン
『FINAL』の続編となる小説作品。
勇者娘ガオガイガールズ
『ガオガイガー』のスピンオフとなるWeb漫画作品。

漫画オリジナル [編集 | ソースを編集]

勇者宇宙ソーグレーダー(ブレイブユニバース -)
勇者シリーズ全て[2]をクロスオーバーさせるWeb漫画作品。作画担当及びキャラクターデザインは『ジンキ』シリーズや『DARKNESSHEELS -Lili-』で知られる綱島志朗氏が担当。

ゲームオリジナル[編集 | ソースを編集]

勇者聖戦バーンガーン
プレイステーションSRPG『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』初登場のゲームオリジナル勇者。
勇者シリーズの勇者たる成分の半分はタカラによって培われたものであり、「勇者版スーパーロボット大戦の主役」でもあるため、タカラ純正のこの作品は、ある意味どの勇者よりも勇者らしい。また勇者シリーズの公式サイトでは、本作は勇者シリーズの一つとして数えられている
なお、初登場作『ブレイブサーガ』の登場作品は勇者シリーズではない、『太陽の牙ダグラム』『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』が加えられている。これらの作品は放送当時のスポンサーがタカラだったという繋がりもある。
なお『勇者王ガオガイガー』は第1作時点では未参戦であり、『ブレイブサーガ2』で共演する事となる。
『ブレイブサーガ2』オリジナル(シズマとヴァリオン)、『ブレイブサーガ新章アスタリア』オリジナル(ガンバーとゼッター)
『ブレイブサーガ2』、『ブレイブサーガ新章アスタリア』初登場のゲームオリジナル勇者。こちらに至ってはタイトルすら存在しないようであり、やはりシリーズに入るかは議論の余地がある。
開発勇者ハヤバーン
『ブレイブサーガ新章アスタリア』に登場するゲームオリジナル勇者だが、元々は『ブレイブサーガ』シリーズ開発スタッフの早坂憲洋氏が広報にて名乗った称号。

関連作品[編集 | ソースを編集]

勇者ライディーン
「勇者」の名を冠したロボアニメの元祖。シリーズ元祖である『勇者エクスカイザー』というタイトルは、ライディーンへのオマージュから名付けられた。
エルドランシリーズ
玩具メーカー「トミー」がほぼ同時期に展開したロボットアニメシリーズ。ロボに明確な意志は見られないが「少年」が戦うというテーマでは一致しており、アニメ制作も同じサンライズ。
他のゲームでは『サンライズ英雄譚R』や『新世紀勇者大戦』等で勇者シリーズと共演経験があり、現在は両玩具メーカーが合併しているため、姉妹関係にあるシリーズであるとも言える。
ベターマン
第8作『勇者王ガオガイガー』と世界観を共有した作品。『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』のDVD-BOX特典ディスク及び『覇界王』にはベターマンの設定を使用した「ガオガイゴー」というクロスオーバーロボが登場する。
量子跳躍レイゼルバー
プレイステーション2用ソフト『新世紀勇者大戦』初登場のゲームオリジナル作品。
タイトルに「勇者」が無く、今までの制作ラインから外れた本当の意味でのゲームオリジナルであり、『勇者宇宙ソーグレーダー』では扱わない事が確定しているため、勇者シリーズには入らない。
超重神グラヴィオン超重神グラヴィオンZwei
「勇者シリーズ」で演出を担当した大張正己氏が監督。ロボット群のデザインや戦闘演出こそ「勇者ロボット」のそれを受け継いでいるが、内容は全く無関係。
ガン×ソード
勇者シリーズのパロディと思わしきロボ、エルドラVエルドラソウルが登場する。
スーパーロボット大戦BXオリジナル
勇者シリーズを連想させる点が多く(主人公機が意思を持つロボットのような存在であることや合体方式、主人公のデフォルト名が「タ(太)」で終わる名前[3]等)、公式ネットラジオでも言及がある。
新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION
タカラトミーが展開する勇者シリーズ同様、新幹線が変形するロボットが主役のアニメシリーズ。
スーパーロボット大戦X-Ω』にて『エクスカイザー』『マイトガイン』と共演する。
勇気爆発バーンブレイバーン
「勇者シリーズ」で演出を担当した大張正己氏が監督。勇者シリーズのパロディ描写を取り入れた作風となっている。

スーパーロボット大戦との関係[編集 | ソースを編集]

勇者シリーズはロボット作品の中でも比較的メジャーなタイトルであるにも関わらず、長年スパロボへの参戦が果たされず、このためファンの間でスパロボへの参戦が困難なシリーズなのではないかとの見方が強まるようになった。主な理由としては、一連の作品にバンダイと競合関係にある玩具メーカー「タカラ(現:タカラトミー)」がスポンサーとして参加、強い影響力を持っている事が関係しており、タカラトミー側との権利関係の調整が決着しないからであるとの説が有力であった。

この点については後に製作者サイドからも権利関係が問題である事を示唆する発言が出ており、基本的に参戦が果たされていない理由の大半は上述の点に起因していたものと思われる[4]

その後、2003年の『第2次スーパーロボット大戦α』にて、『勇者王ガオガイガー』が勇者シリーズの作品として初参戦。2005年の続編『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』では『勇者王ガオガイガーFINAL』も参戦を果たした。その後は長らく『ガオガイガー』(および『FINAL』)のみの参戦となっていたが、2017年の『スーパーロボット大戦V』で『勇者特急マイトガイン』が参戦したのを皮切りに、2018年には『スーパーロボット大戦X-Ω』に『勇者エクスカイザー』が参戦、2019年の『スーパーロボット大戦T』で『マイトガイン』と『ガオガイガー』が共演、2021年の『スーパーロボット大戦30』に『勇者警察ジェイデッカー』が参戦と、勇者シリーズの参戦が多数行われるようになっている。

経緯については「未参戦作品」も参照のこと。

関連する用語[編集 | ソースを編集]

グレート合体
1号ロボ(主役ロボ)に対して、他の(複数の)ロボットやサポートメカ等が装甲パーツの形態に変形し、合体・強化する事を指す通称。
勇者パース / サンライズパース
「剣」を決め技に持つ勇者ロボが剣を構えた時の独特のポーズと、画面手前に向けて剣を強調するアングルを指す通称
立ち姿の凛々しさと、剣が大振りに描かれる事で生まれる力強さが魅力の、非常に見映えの良い構図である。
勇者シリーズで演出を担当した大張正己氏が考案したとされており、グレートエクスカイザーが必殺剣・サンダーフラッシュを繰り出す際の構図が元祖とされる。
その後のサンライズ作品、ひいてはアニメ業界全体にも少なからず継承されており、キャラクターが持つのは剣だけに留まらなくなっている。その影響はロボットアニメのみならず、例えばサンライズ作品を例に挙げると、『アイカツ!』のようなアイドルアニメにも及ぶ。
余談だが、中国では大張一刀流」と呼ばれているとのこと。これを知って以降、大張氏自身はTwitterにおいてこの「大張一刀流」の呼び方を用いるようになっている。その後大張氏が監督を務めた『勇気爆発バーンブレイバーン』では、「勇気一刀流」として作品内に採り入れられた。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 全作品共通の演出として、合体後の勇者ロボが喋る際は目の部分が点滅するという演出がされており、スパロボでも戦闘演出で再現されることが多い。
  • 幻となったシリーズ第9作として『フォトグライザー』が企画されていた(デザイン稿も存在)。監督は後に『無限のリヴァイアス』や「コードギアスシリーズ」を手掛ける谷口悟朗氏で、実現していれば同氏の初監督作品となる予定であった。
    • 『勇者宇宙ソーグレーダー』のトップページにて、『フォトグライザー』の1号ロボ(カメラ型のコアロボットが恐竜型と鳥型のサポートメカと合体する、スカイゴルドランに似た銀色のロボット)の存在が描写されている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 故に『トランスフォーマーV』の主人公・スターセイバーは、ファンから「0号勇者」と呼ばれていたりもする。
  2. 幻の作品となった『フォトグライザー』含む。
  3. 『エクスカイザー』の星川コウタ、『ジェイデッカー』の友永勇太の他、主人公ではないが同様のポジションである『ファイバード』の天野ケンタ等、勇者シリーズではロボットと交流を持つ少年に「タ(太)」で終わる名前がしばしば使用されている。
  4. もっとも、権利関係の問題が参戦のハードルになるという事例は他のロボット作品にも言える事であり、何も勇者シリーズに限った話ではない。また、エルドランシリーズ等と同様、視聴者の対象年齢面での問題も影響したとの主張もある。