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2019年5月23日 (木) 12:19時点における版
ジル | |
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外国語表記 | Jill (ALEKTRA MARIA VON LOEWENHERZ) |
登場作品 | クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 |
声優 | 本田貴子 |
デザイン | 小野早香 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦V |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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本名 | アレクトラ・マリア・フォン・レーベンヘルツ |
種族 | 地球人(ノーマ) |
性別 | 女 |
年齢 | 26歳[1] |
出身 | ガリア帝国 |
身長 | 173cm[1] |
体重 | 56kg[1] |
スリーサイズ | B89 / W63 / H90 |
髪色 | 黒 |
髪型 | ポニーテール |
瞳の色 | 紫 |
パーソナルカラー | 黒/紫 |
所属 | ガリア帝国→アルゼナル |
役職 | 第一皇女→メイルライダー→アルゼナル総司令 |
ジルは『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の登場人物。
概要
厳格な性格で、反抗する者に対しては容赦なく懲罰を与える。その厳しさからアルゼナルのノーマ達から恐れられ、アンジュにも厳しく当たる事が多い。しかし周囲に翻弄される形でアルゼナルに放り込まれたアンジュを気遣うような面も見せている等、決して冷徹なだけの人物ではない。戦場へ送るノーマ達の兵士としての責務と、指揮官として責任感の強さも備えている。
人望も厚く、旧知の仲であるマギーやジャスミンだけでなく、監査官であるエマからも尊敬されている。
実は元ガリア帝国の第一皇女だったが、10歳のころにノーマだと発覚してアルゼナルへと送り込まれ、公的には病死した事になっている。
登場作品と役柄
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。原作程孤立した状況ではないからか(オーブから支援を密かに受けていたり、ソレスタルビーイングやミスリルといった共闘できる仲間がいる)リベルタス遂行にこだわるのは原作通りだが、アンジュを従わせるためにモモカを拘束したりはしない等、原作中盤で見られたいくつかの手段を選ばなかった問題行動や暴言がカットされているため、原作中盤で顕著だった悪印象はかなり薄れている。そのため、アンジュ達からも原作ほどの不信感を持たれたり対立関係に陥ることもなくなっている(それでもヴィヴィアンやドラゴンの正体に関しては原作通り判明するまで黙っていたり、サリアにも離反されたりしているのだが)。
- アンジュが不信を抱くシーンはアレンジされたうえで再現されており、ジュリオのアルゼナル襲撃とダイヤモンドローズ騎士団襲来が一纏めになったため「味方部隊を隠れ蓑にアンジュとヴィルキスを確保する」流れになっており、そこでジルと一騎打ちの末拒絶される展開になっている。
- 通常は第38話西暦世界ルート「歪む世界」のスポット参戦のみで、エンブリヲの攻撃からサリアを庇い戦死する。だが、条件を満たすと(2周目以降は無条件で)クレオパトラの力を引き出したサリアにエンブリヲの攻撃から守られ傷を負うことなく生存。以降はレイジア共々正式参戦する。
- 生存させた場合はサリアとの関係も原作と違い完全修復される他、怨敵であるエンブリヲに引導を渡すことも可能。また、明確にエンブリヲへの未練を断ち切っており、「戦いが終わった後には異性のパートナーを探したい」と発言する等、前向きな姿勢を見せている。
- ジル本人の能力は優秀だが、乗機のレイジアはテオドーラやクレオパトラと違って能力解放もなければ、他のパラメイルの様に凍結バレットすらないので火力は大きく劣ってしまう。主力にするなら色々とテコ入れが必要。長らく前線から離れていたことを再現してなのか、メイルライダーが無いため資金稼ぎに使えないのも痛い部分。
- 主力として使うのは苦しい一方、サポート役としてなら有能で、超低コストで『先見』を使えるのが魅力。『先見』が必要ない場面でも、『期待』も覚えるので意外と応用が効く。レスキューユニットをレイジアに付ければ、部隊全体を支える優秀なサポート役になり得る。
- スーパーロボット大戦X
- 今作ではアルゼナルが舞台になるステージが少ないこともあってか、『V』以上に悪印象が薄れておりその結果無条件で生存する。
- また指揮権を剥奪された際に、半ば追放と言う形で加入前からエクスクロスに同行するようになる。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 当初はシナリオNPC。2019年5月のイベント「私の得たモノ」では、Ω戦艦ユニットアウローラの艦長として登場。演出でボイスもある。
パイロットステータス
能力値
総合的にはヴィヴィアン以上タスク以下といったところだが、(元)司令官ということもあり技量はパラメイル第一中隊の面々よりも高い。
精神コマンド
- V、X
- 先見、必中、加速、てかげん、期待、魂
- 先見の消費がヤザンと並び10と低く、部隊の生存率の引き上げに一役買ってくれる。アンジュと並び魂を使えるため火力も高いのだが、肝心のレイジアの武装が追い付いていない。
特殊技能(特殊スキル)
- V
- 底力L6、闘争心L2、サイズ差補正無視L2、気力+(ATK)、プロテクション
- 司令官という立場にあるので、キャッシュを稼ぐ必要性が無いからかメイルライダーを持っていない。原作後半で指揮権を剥奪された事を反映してか、指揮官も所持していない。
- X
- 底力L6、闘争心L2、サイズ差補正無視L2、気力+(ATK)
エースボーナス
人間関係
- アンジュ
- 彼女を利用してリベルタスを推し進めようとするが、その手段を選ばない方策に反発される。
- ジルと同じく「元は皇女だったが、ノーマである事実が発覚して身分剥奪の上にアルゼナル送りになった」という共通点が存在している。
- エンブリヲ
- 仲間を殺した復讐の対象でもあるが、篭絡された際に肉体関係を結んでおり、未だにそれを引きずっている面も見せる。
- しかしエンブリヲからは既に関心を持たれておらず、彼の正体に気付くも致命傷を負わされてしまう。
- タスク
- 旧知の間柄で、アンジュの救出等を依頼していた。
- バネッサ、イシュトバーン
- タスクの両親にして、10年前に共に戦った戦友。イシュトバーンには許されないと理解しながらも想いを寄せており、それがエンブリヲに付け込まれる原因になってしまう。
- サリア
- 姉のように慕われるが、素っ気ない態度を取り続けた為に彼女が離反する要因になる。ジル本人としては、彼女の身を案じて敢えて戦いから遠ざけるようにしていたのだが、それが伝わっていたとは言い難く和解も自身の死の間際となってしまった。
- また、サリアが幼少期に見たジルのある姿が憧れの原点となっている。
- ジャスミン
- ジャスミンモールの店主にして、先代の司令官。マギーと並び長年の親友だが、リベルタス遂行の為に強行策を取り続けた結果、彼女に指揮権を剥奪される。
- エマ・ブロンソン
- ノーマ管理委員会から派遣された監査官。リベルタスの事は内密にしていた。アルゼナル崩壊の際に同じ人間からも銃を向けられた事で酒浸りになった彼女を介抱している。
- マギー
- アルゼナルの軍医で、長年の親友。右腕の義手のメンテナンスも行う。ラスト・リベルタスの際には「言いたい事があるからちゃんと帰って来い」と言われるが、それが果たされる事は無かった。
他作品との人間関係
- スメラギ・李・ノリエガ
- 『V』にて共闘関係を結ぶ。第16話アルゼナルルート「絆、再び」において「パラメイル第一中隊を買い上げたい」というスメラギからの申し出を快諾した。
- また、後にジルがリベルタス遂行に固執するあまり荒れていた際には、彼女にかつてジル同様に絶望を味わったが為に自堕落な日々を送っていた過去を持つ人間として、改めて腹を割って諭されている。この時のスメラギとの会話がジルが再び前線で戦うことを決意させる切っ掛けになる。
- メリッサ・マオ
- 『V』ではミスリルとも共闘関係を結ぶため彼女とも関わる機会が何度かあり、マオがクルツと結ばれたことを知った時には彼女に祝福の言葉を贈っている。
- そのクルツが直後のカスパーとの戦闘で相打ちとなり生死不明になった際には、ジルもマオの心情を察し心を痛めていた。
- クルツ・ウェーバー、ベルファンガン・クルーゾー
- 『V』で仲間入りした後、クルツからパートナー候補として冗談交じりにクルーゾーを薦められる。当のクルーゾーはかなり動揺しており、直後の彼等のやり取りを見て「他の男にも目を向けてみる」と前向きな発言をしている。
- ネモ
- 『X』では旧知の仲であり、彼の下にパラメイル第一中隊を派遣している。
- また、彼がタルテソス王国の王だったことも知っている。
- 剣部シバラク
- 『X』にて、彼のことを「顔以外はいい男」と評している。
- エルピー・プル
- 『X』のDLC「強く正しく美しく」では彼女に「おばさん」呼ばわりされ憤慨する。
- 魔従教団
- 『X』ではエンブリヲ打倒のため、彼らを利用していた。
名台詞
- 「お前にはもう何も無い、皇女としての権限も、人としての尊厳も…何も無い。ようこそ、生き地獄へ」
「『身体検査』だ」
アンジュリーゼ「やめなさい…やめろ…! 我はミスルギ皇国第一皇女、アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギなるぞ!!」
「いや…今からお前は、『アンジュ』だ」 - 第1話より。ミスルギの皇女・アンジュリーゼを拘束し、「身体検査」を執行する。第1話からこのフルスロットルぶりである。この一連の流れには、多くの視聴者が衝撃を受けた。
- 「ノーマは人間じゃない…か。だったらお前は何だ!皇女でもなく、マナもなく、義務も果たさず敵前逃亡し、年端も行かぬ仲間を殺したお前は一体何なんだ!?」
「この世界は、不平等で理不尽だ。だから殺すか死ぬか、それしかない。死んだ仲間の分も、ドラゴンを殺せ。…それができないなら、死ね!」 - 第3話より。降りしきる雨の中、戦死したココ、ミランダ、ゾーラの墓を建てるアンジュ。しかしそんな事があっても尚皇女として振る舞い続け、現実を受け入れず「ノーマは人間ではない」という考えにこだわり続けるアンジュに対し叱咤を叩きつける。
- 「ただ、来ただけ…ね」
「ま…ノーマの私に、人間が決めたルールを変える力なんてありませんよ…せめて、一緒にいさせてあげようじゃありませんか。今だけは」 - 第6話より。アルゼナルに密航してきたモモカの処遇を管理委員会から聞いたエマが「彼女はただここに来ただけなのに」と項垂れるのを見て。
- 「アンジュ。夜明けに輸送機が到着する。元侍女の世話は現時刻をもって終了とする。…御苦労だった」
- 同上。出撃直前のアンジュの下に訪れて。
- 「いいだろう。移送は中止する。その娘はこいつのものだ」
「金さえ積めば何でも手に入る。それがここのルールですから」 - 同上。大量のキャッシュを両手に抱え、移送直前の現場に訪れたアンジュの「モモカを買う」申し出を受けて。
- その場に居合わせたエマは「ノーマが人間を買うなんて許される訳が…」と狼狽えるが、ジルは「それがアルゼナルの流儀」とばかりにニヤリと笑い、アンジュの申し出を承諾するのだった。
- 「ごめんね…ジャスミン…私じゃダメだった…フェイリンもバネッサも…騎士の一族も…みんな死んじゃった…使えなかったの…私じゃヴィルキスを…私じゃダメだったの…」
- 第11話より回想。まだアレクトラと呼ばれていた時代、リベルタスに参加するも敗走し大勢の仲間も死なせてしまった事を悔やむ。直後にサリアが現れ仇を討つと誓った事に「期待しているよ」と声をかける。
- 「無駄だ。どんなに頑張っても出来ない奴には出来ない。それが理解できない奴は…こうなるぞ」
- 同上。サリアの回想より。ヴィルキスを動かせず、負傷するも諦めずに動かそうとするサリアに対して、義手を見せながら釘を刺す。この後の焔龍號との戦いにおいてサリアはこの言葉を噛み締める事となる。
- 「なるほど…。最後の鍵は『歌』か」
- 同上。焔龍號と交戦したヴィルキスがディスコード・フェイザーの封印を解き、交戦の末退けたという報告を聞いて。
- 「秘密の話はさらけ出してするもんだ。…で、何から聞きたい?」
- 第12話より。アンジュと二人で風呂に浸かりながら、「なんでお風呂?」と訝しむアンジュに対して。
- 「むかーしむかし、あるところに神様がいました。繰り返される戦争とボロボロになった地球に、神様はうんざりしていました」
「平和、友愛、平等…口先では美辞麗句を謳いながら、人間の歴史は戦争、憎悪、差別の繰り返しです。それが人間の本質。なんとかしなければ、いずれ滅んでしまいます」
「そこで神様は新しく『創る』ことにしたのです。新しい人類を。争いを好まない、穏やかで賢い人間たち。あらゆるモノを思考で操作できる高度情報化テクノロジー、『マナ』」
「あらゆる争いが消え、あらゆる望みが叶い、あらゆるものを手にすることができる理想郷が完成したのです」
「あとは、新たな人類の発展を見守るだけ――のはずでしたが、生まれてくるのです…何度システムを創り直しても、マナが使えない女性の赤ん坊が――古い遺伝子を持った突然変異が」
「突然変異の発生は、人々の不安を駆り立てました。…ですが神様は、逆にこの突然変異を利用することにしたのです」
「彼女達は、世界を拒絶し破壊しようとする反社会的な化け物…ノーマである、という情報を植え付けたのです。世界はノーマに対処するために、絆を強めました」
「人々も差別できる存在が居ることに安堵し、安定しました。生贄、犠牲、必要悪…言い方はなんだって構いません。私達もまた、創られた存在なのです…世界を安定させ、差別される為だけに」 - 同上。アンジュと温泉に浸かりながら「世界の真実」を説明していく。
- 「よくある話だろう? バケモノの正体が人間でした、なーんて……」
「気に入ってたんだろう? ドラゴンを殺して金を稼ぐ、そんな暮らしが……」 - 同上。ドラゴンの死体処理現場に踏み込んだアンジュやヒルダ達は、自分達が今まで戦っていた「バケモノ」の正体を知る。それに対し、ジルは薄ら笑いを浮かべて事実を肯定し、皮肉を述べた。
- 直近の作品に丁度そういうネタを扱ったものがあるため、メタ発言の一種とも取れる。このあたりからアンジュはジルに対して不信感を抱くようになる。
- 「腑抜けたものだな…。ドラゴンに取り込まれ洗脳でもされたか?それとも…女になったか?」
「ピンクの花園で男と乳繰り合いたいなら、全てを終わらせてからにしろ!」 - 第18話アバン。ドラゴンとの共闘戦線を提案したアンジュの意見を否定し、キツい言葉で切り返した。
- 「諸君、人間の残虐さ・冷酷さは嫌と言うほど知ったはずだ。私は、必ずやエンブリヲを倒し、ノーマをこの呪われた運命から解放する!」
「その日まで…諸君の命、私が預かる!」 - 同上。ヒルダの回想内でのジルの演説。生き残ったノーマ達を前に、エンブリヲの打倒を宣言する。ただ当のヒルダはその意気込みは理解しつつも、「ガチ過ぎてちょっと引くわ」と敬遠していた。
- 「どうした?お前の提案通り、一緒に戦うと言っているんだ。ドラゴン共と」
「リベルタスに終止符を打つには、ドラゴンとの共闘。それが最も合理的で効率的だと判断した」 - 第18話。当初はドラゴンとの共闘に反対していたが、アンジュにリベルタス遂行のための任務として「ドラゴンとの接触と交渉、共同戦線の構築の要請」を命じた後、意外な反応をしたアンジュとタスクに向けて放った言葉。
- この時はアンジュも違和感を感じながらも自分の提案を受け入れてくれたと安堵しており、ジャスミン達も不思議に思いながらも安心していた。…だが。
- タスク「でもこれじゃあ、ドラゴン達に多大な負担を強いる事になるぞ」
「陽動とはそういうものだ」
アンジュ「サリア達をどうするの?」
「…どうするとは?」
アンジュ「助けないの?」
「ハッ…持ち主を裏切るような道具はいらん」
アンジュ「道具って…だってサリアよ?」
「全てはリベルタスのための道具に過ぎん…。ドラゴン共も、お前も、私もね…」
アンジュ「ドラゴンも?…ねえ、何を企んでいるの?本当はドラゴンに何をさせるつもり?答えないと命令は聞かないわ!」
「ドラゴン共と挟撃?アッハハハハ…!アウローラの本当の浮上ポイントはここだ。ドラゴン共がラグナメイルと交戦している間にアンジュ、お前はパラメイル隊と共に暁ノ御柱に突入。エンブリヲを抹殺しろ!」
アンジュ「はあっ!?」
タスク「ドラゴンは捨て駒か!?」
「切り札であるヴィルキスを危険にさらすような真似はできんからな…!」 - 同上。暁ノ御柱攻略作戦のブリーフィング中のアンジュとのやり取り。ドラゴン達を捨て駒同然にしてまでリベルタスを遂行するという非情な作戦内容をアンジュ達に説明する。ドラゴン達はもちろん、寝返ったサリア達まで見捨てる方針を取るやり方に当然ながらアンジュには反発され「最低の作戦」と評される。更にこの後、アンジュを従わせるために取ったとんでもない行動によってアンジュやタスク、他の仲間たちとの対立は決定的になる。一連のやり取りによってジルの印象は「厳しくも有能な司令官」から「目的のために手段を選ばない非情な人物」へと逆転してしまう。ジルの行動・言動の中でも特に問題があったためか、『V』においてはこのやり取りは再現されることはなかった。
- 「お前なら分かるはずだ、皇女アンジュリーゼ!」
「世界に全てを奪われ、地の底に叩き落されたお前なら!私の怒りがッ!」
「お前は私だ…!お前がエンブリヲを殺し、リベルタスを成功させるんだ!全てを取り戻すために!」 - 同上。アウローラの格納庫にてアンジュと戦いながら。直後、「誰かに自分を託すなんて、空っぽなのね、あなた!」と断じられ、押し負けてしまった。
- 「ごめんなさい…ごめんなさい…エンブリヲ様…」
- 第19話ラスト。ジルの部屋に今後の事を相談しに来たヒルダはうめき声を聞き取る。部屋を覗き込むと、そこにあったのはうわ言で憎んでいるはずの男の名前を「様」付けで呼ぶジルの姿だった。
- その様子を見たヒルダは、ジルに対して抱いた疑念を深めていく…。『V』においてはエンブリヲに対する未練を明確に断ち切っているためか発言することはなかった。
- 「よく救助要請など出せたものだ。お前のおかげでアンジュは逃走し、我々はヴィルキスを失った…お前がリベルタスを終わらせたんだ、ヴィルキスの騎士であるお前が…!」
タスク「アンジュは君の道具じゃない!」
「ヴィルキスが無ければエンブリヲは倒せない…。そう教えてくれたのはお前の父だった! それを台無しにするとは…大した孝行息子じゃないか!」 - 第20話アバンより。独房にてタスクを暴行しながら。もはや八つ当たりにしか見えず、司令官の時に見せていた余裕は消え失せてしまっていた。
- 「私は、エンブリヲの人形だった…奴に心を支配され、全てを奪われたんだ…。誇りも、使命も、純潔も…」
「怖かったよ…。リベルタスの大義、ノーマ解放の使命、仲間との絆…それが全部…奴への愛情、依存、快楽に塗り替えられていった…」
マギー「…なんで黙ってたんだ?」
「ふっ…どう話せばよかったのだ?『エンブリヲを殺しに行ったが、逆に身も心も奪われました』って」
「全部私のせいさ…リベルタスの失敗も、仲間の死も、全部ね…こんな汚れた女を助けるために、みんな死んでしまった…!」
メイ「そんな…そんなッ!!」
「私にできる弔いはただ一つ…エンブリヲを殺す、それだけだ…!」 - 同上。未練からか、はたまた操られているかはこの時点では定かではなかったが、アウローラから単身エンブリヲの元に向かおうとしたジル。しかし疑念を持ったヒルダ達に察知され取り押さえられた。
- 医務室のベッドに拘束され、自分が過去に犯した過ちを明かすジル。心の内ではエンブリヲへの復讐心だけでなく、恐怖も抱いていた。また、リベルタスへの異常なまでの執着は仲間たちを死なせてしまった事への贖罪であった事が解る。
- 「今頃奴は、新しい玩具にご執心だろう…奴を殺すなら、今しかない…」
タスク「だから一人で行こうとしたのか…」
「…また失敗したがな」 - 同上。一人で出撃しようとした理由を明かすが、マギーに頬を張られ「友達だから付いてきたのに、利用していただけだったのか」と怒りをぶつけられる。
- 「ヒルダ、代わって指揮を執れ。…お前なら、間違えたりしないだろう」
- 同上。ジャスミンから指揮権剥奪を宣告され、ヒルダに指揮権を譲り渡す。それを受けたヒルダは「イエス・マム」と敬礼で応えるのだった。
- 「すまないな、腑抜けた所を見せてしまって」
「行ってくるよ。…私達のリベルタスを終わらせに」 - 第23話より。ラスト・リベルタスにて、爆風からメイを護って。アンジュから叱咤され、自分を慕っていたサリアの心を救うべく、ジルはレイジアを駆り戦場に飛び立っていく。
- 「ラグナメイルと騎士の紋章…それで強くなったつもりか?サリア」
サリア「エンブリヲ様は全てを与えてくれたわ…強さも、愛も、全て!」
「愛だと?…フッ、奴は誰も愛したりしない。利用する為にエサを与え、かわいがるだけだ」
「私もそうやって弄ばれ、全てを奪われた…。目を覚ませ、サリア!」 - 第24話より。サリアの駆るクレオパトラとぶつかり合うレイジア。その中でジルは過去に自分が受けた仕打ちを引き合いに出しサリアを説得するが、サリアから「言ったでしょう、貴女の言葉は信じないって!」と拒絶されてしまう。
- 「…これがエンブリヲの本性だ。目を覚ませ、サリア…私の様に、全てを失う前に」
- 同上。エンブリヲによってラグナメイルのコントロールを奪われ、イルマとターニャが犠牲になる中、サリアにもまたドラゴンが迫りつつあった。ジルは身を挺してクレオパトラを突き飛ばし、レイジアの右側スラスターをもぎ取られながらも再度サリアを説得する。自分のような過ちを繰り返させないために。
- 「無駄だよ…。それより…煙草を、くれ…」
- 第25話アバン。エンブリヲにより致命傷を負わされたジル。目を覚ましたサリアによって回収され、アウローラに戻ってきた。
- しかしジルは自分の命がもう永くない事を悟っており、マギー達に愛用していた煙草を要求するのだった。
- 「エンブリヲ…奴のラグナメイルを破壊しようと思ったが、逃げられちまった…奴は、私ではもう、手の届かない所に…」
サリア「ごめんなさい、アレクトラ…私、なんて馬鹿な事を…っ」
「ホント…お前は私にそっくりだよ…。まるで…妹みたいに…」
「真面目で…泣き虫で…思い込みが激しい所から、男の趣味までね…。だから、巻き込みたくなかった…。ごめんね…辛く、あたって…」
サリア「アレクトラ…」
「よかった…最期に…あんたと…」 - 同上。涙に暮れるサリアに、今まで突き放していたことを詫びる。ジルにとってサリアは妹のような、大切な存在。だからこそ死と隣り合わせなリベルタスに巻き込みたくなかった。不器用ながらも遠ざけようとしてきた。
- それを知ったサリアは改めてジルの想いに触れ、涙を流した。そんなサリアの頬に触れ、微笑みを向けると、ジルはゆっくりと目を閉じ、その生涯を終えたのだった…。
迷台詞
- 「きゃ~~~っ!」
- 第8話。フェスタの際にアンジュへの面会を希望しに訪れたミスティのためにとアンジュは何処にいるかエマに訊ねられる…が、ジャスミン、マギー共々水着への着替えの真っ最中で棒読み気味のわざとらしい悲鳴を上げた。休暇を満喫する気満々である。ジル唯一のコミカルなシーン。
- これを見たエマは「ダメだこいつら」とバッサリ。
スパロボシリーズの名台詞
シナリオデモ
- 「何とでも言えばいい。私は手段を選ぶつもりはない」
「お前達に土下座して頼めというのなら、ためらいなく、そうするつもりだ」 - 『V』第31話西暦世界ルート「永遠の自由」より。ルリから「神様と同類」と皮肉られるが、平然と返す。
- 「…終わりだよ、全て…」
「アンジュはエンブリヲの手に堕ち、ヴィルキスは海の藻屑となった…。もうリベルタスは…」 - 『V』第38話西暦世界ルート「歪む世界」より。アンジュを失い、弱気になっている。
戦闘台詞
- 「目的のためには手段を選ばない…か」
- 「暴力で意思を押し通すとは幼稚な連中だな…!」
- 対アマルガム特殊戦闘台詞。いわゆるひとつのブーメラン。