スペクトラ・マクレディは『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』の登場人物。
ゼ・バルマリィ帝国のゴラー・ゴレム隊を指揮する副隊長。
その実体は自らが指揮する他のゴラー・ゴレム隊員と同じくゼ・バルマリィ帝国が生み出したハイブリッド・ヒューマンの「バルシェムシリーズ」である。指揮官モデルとして造られた個体で、他のバルシェムとは一線を画す戦闘能力を有している。本来の名としてコードネーム「ダレット・バルシェム」(ヘブライ数字で4の意、4番目に製造された個体)の名を持つが、その出自からか複製ではない唯一絶対の存在になる事に固執しているために複製物の証である製造ナンバーで呼ばれることを嫌い、自ら付けた名前「スペクトラ・マクレディ」を名乗っている。なお、ヴィレッタ・バディムと酷似している顔を嫌ってか、常に仮面を纏っている。
スパイとして「チーム・ジェルバ」と接触したスペクトラはセレーナ・レシタールらとの遭遇戦で彼らを壊滅させるが、その遭遇戦でセレーナに仮面を取り払われ素顔を曝け出されてしまう。[1]
最終的にバルマー本星における戦闘で、ヴィレッタを倒してキャリコと同様に新たなオリジネイターになるべく奮戦するものの、復讐心と憎悪を振り払ったセレーナに討たれて最期を迎える。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 主な行動はプロフィール参照。セレーナ編では復讐の相手であり、セレーナの行動原理を探ることができる。クォヴレー編でも相方のキャリコと組んでクォヴレーを追い込む場面が多いため割と存在感はある。
- スーパーロボット大戦DD
- 2022年6月のイベント「天下無敵のスーパーロボット」で登場。シナリオNPC。
- その後、2023年6月開催の第15回制圧戦「デッド・エンド・シュート」にてボスユニットとして登場。乗機はヴァルク・ベン。
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- サプライズでゴラー・ゴレムの他の隊員共々登場。ユーゼスの消息(あるいは痕跡の回収)を探るべく地球圏に潜入。パリルートで初遭遇し、不意打ちに等しい登場でプレイヤーを驚かせた。以降何度か交戦の機会がある。バラルルートでは第3次αの前日譚となるジェルバ壊滅を実行するが、結果としてシュウの本格参戦を招き、多くのユーザーから(半ば予想されていたこととはいえ)「セレーナ以上に敵に回してはいけないヤツを敵に回した」「ゴラー・ゴレム全滅のお知らせ」と評される事になった。
- 能力的にはさすがに高く、ヴァルク・ベンが他より堅牢なこともあって、第3次αの時と同じ感覚であしらえるほど弱い敵ではない。執拗にイングを狙ってくるので、援護役を張り付けておこう。
- キャリコと同じく声が高くなっており、全く別人のような声色となっている。また、仮面もフルフェイスになっている。
同僚のキャリコとは僅かに劣る程度であり、強敵の一人。ただ、第3次αでは地形適応の関係上、実際の命中率と回避率はキャリコよりワンランクほど下回る。
- 第3次α
- 偵察、集中、加速、熱血、直感、魂
- SPが初期レベルでも100以上と無駄に高いが、精神コマンドを使わないので意味は無い。
- OGMD
- 偵察、集中、加速、直撃、熱血、同調(ツイン精神)
- 第3次α
- 念動力L3、援護攻撃L3、援護防御L3、サイズ差補正無視、見切り
- OGMD
- ヒット&アウェイ、援護攻撃L3、援護防御L3、見切り、連続攻撃L2
- 回避率+10%、クリティカル率+20%
- 『第3次α』で採用。
- 自軍フェイズ開始時、全味方パイロットの気力+3
- やや効果の弱い大激励といったところ。
- キャリコ・マクレディ
- ゴラー・ゴレム隊の隊長。スペクトラとは信念を共有する仲である。
- ヴィレッタ・バディム
- オリジネイターたるイングラムのクローン。イングラムと同様の存在である「ヴェート」に対し、憎悪を抱いている。
- イングラム・プリスケン
- バルシェムシリーズの基となった存在、オリジネイター。己の存在意義を脅かす彼に対して強い憎しみと恐怖を抱いている。
- セレーナ・レシタール
- 基本的には冷静な性格である彼女もセレーナに関することでは苛立ちを掻き立てられる場面も多く、隙を突かれてセレーナに追い詰められ、乗機のヴァルク・イシャーを失うこともあった。憎悪や復讐心が行動の根底にあるものは共通していたが、セレーナの方は最終的に成長を遂げた。
- アルバーダ・バイラリン
- 彼を殺害している。
- アイン・バルシェム
- 部下。彼がクォヴレーに変質した後も、終始「アイン」で通している。
- OGでは自身が指揮する部隊の小隊長扱い。
- ハザル・ゴッツォ
- 直属の上司。キャリコ同様、彼女にも軽侮の視線は向けられていた。
- ルリア・カイツ
- セレーナルートではアルマナ暗殺未遂の際、侮蔑の意を込めて「侍従」と呼称し、以前から彼女の事を疎んじていた様子が窺える発言を残している。
- イルイ・ガンエデン
- 彼女を確保すべく暗躍する。その最中でセレーナと出会うこととなる。
- 「お前の運命は、私の手で尽きることになる!」
- ヴィレッタと同じ台詞。この台詞とともにアルバーダに止めをさしたことで、より印象深いものに。その続きは後述参照。
- 「デッド・エンド・シュート!」
- 「ツイン・ホイール・バスター」の〆。実は第3次αでは言っていなかった台詞で、そちらは「そして、さようなら」と言う。
- 「ここでお前の存在を消せれば……」
「ヴェート……お前は目障りだ」
- ヴィレッタへの特殊戦闘台詞。彼女への憎悪と拘りを覗かせる。
- 「情報を入手するだけなら貴様の脳を引き摺り出して、それに直接聞いてやるさ…だが、そうはしない…!貴様には死ぬ以上の苦痛を与えた上で、屈辱の中で服従させてやる!」
- セレーナに対する拷問での一コマ。冷静さを欠き、殊更ヒステリックに責め立てる様を、キャリコとハザルから咎められる。
- 「馬鹿な! お前は私を倒すまで死なないんじゃなかったのか!」
「セレーナ! 貴様との勝負…預けるぞ!!」
- 凶弾からスレイを庇い負傷したセレーナの姿に激しく動揺し、撤退する。彼女の予想外の自己犠牲精神に、スペクトラは千載一遇のチャンスをあっさりと手放した。
- 「キャリコ…あなたがそうならば、私はヴェートを抹殺し…ヴィレッタ・バディムを超える存在となるわ。そして、私達二人で新たなオリジネイターになるのよ」
- クォヴレー編の一幕。キャリコがイングラムに対してそうであるように、スペクトラもまたヴィレッタに対する拘りを持ち、自身がオリジネイターに取って代わることでその存在を確立しようとする。
- 「所詮……あなたも人形に過ぎなかったのよ」
- αナンバーズに敗れたハザルにエイスが直接手を下し、エイスの裏切り行為を見逃したスペクトラはハザル自身の正体を露見させる。
- 「忘れるな、セレーナ! 私の名はスペクトラ・マクレディだ! それが私の生きた証…」
- セレーナ編での最期。自らの存在意義を叫びつつ、スペクトラは紅蓮の焔の中に散った。
- 「お前の運命は、私の手で尽きる事になる!」
「もらったわ!」
「さあ、踊りなさい!」
「壊してあげるわ!」
「お前の命を!」
- バラルルート第33話「草燃ゆる」より。「ヤラー・イリュージョン」の一撃によりアルバーダの命を刈り取った。だが、これはあの男の怒りを招くには十分過ぎる行いであった事を、この時点の彼女は知る由も無かった。
- 「貴様っ、よくも!私の素顔を!!」
「私の素顔を見たなぁぁっ!!」
- 同じく「草燃ゆる」より。仲間の復仇に燃え立つセレーナの猛攻でヴァルク・ベンのコクピットを直撃され、仮面も割られてセレーナに顔を見られた際に。「ヴェート」そっくりの素顔を見られたことで激昂、ゲシュテルベン改を完膚なきまでに破壊した。この顔合わせこそがOG世界における2人の因縁の始まりとなる。
- (あの機体が先行しているとはね。願ってもない好機…いえ、あの方のお導きかもしれない)
- 第36話「引き付け合う者達」より。先行してきたイングに対して。「お導き」と言ってるが、この後合流してきた鋼龍戦隊の中にはスペクトラが地上で死傷に追いやった人物達の仲間であるヨンがおり、その後彼女を通してシュウに知らされたことを考えると「最悪のお導き」だったのかもしれない。
- なお、上記の台詞からゴラー・ゴレム隊では「エグゼクスバインはイングの搭乗機」と認識されてる模様。
- ヴァルク・イシャー
- 彼女の専用機で、偵察・潜入などの諜報能力にも長けた人型機動兵器。
- ヴァルク・ベン
- 『OGMD』での搭乗機。カラーリングは専用機のイシャーと同じ。
- 名前の「スペクトラ」とはイタリア語で亡霊のことだが、イングラムや彼の関連人物の名前が銃器に由来する事を考えると短機関銃の「シテス・スペクトラ」から取られているのかもしれない。
- ↑ OGMDでは彼女の特攻によりコックピットが剥き出しになり、さらにフェイスマスクを壊されたことで顔を見られてしまうことになる。