フェストゥム
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フェストゥム(Festum)
『蒼穹のファフナー』に登場する敵勢力。身体の99%が珪素で構成されたシリコン生命体である。
自分以外の知性体を同化する特性を持ち、それが人類にとっては種の生存そのものを脅かす侵略行為となっている。
全てのフェストゥムは「コア」と呼ばれる部位をもっており、そこを破壊すれば殺すことができる。コア以外の部位は破壊されても再生が可能。
また、彼らはコア以外の部位を様々な物質で自由に構成し直すことができ、やろうと思えば人間と同じような炭素性の身体を構成したり、肉体を酸素として構成して揺蕩う大気のような形で存在することさえ可能。彼らが珪素の肉体を好んでいるのはそれが宇宙で最もありふれた物質だからということに過ぎない。
また、彼らは個人という概念を持たない。個々のフェストゥムは一つの集合意思の端末である(『マクロスF』のバジュラによく似ている仕組みを持っている)。
当然、同化を受けた人間も個人としての意識は消えて、フェストゥムの集合意思に組み込まれる。
個々のフェストゥムには様々な形態があるが、人間に語りかけてくるのはスフィンクス型と特別な個体のみ。
前日談である『RIGHT OF LEFT』の終盤まで海中に入れなかったが、代謝機能を学習されてしまったため克服されてしまう。以後は基本的にどのような環境でも活動できる様になった。
なお、その名は「祝福」を意味する。
登場作品
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 本作においてフェストゥムが敵ユニットとして登場するのは、全てルート選択によるステージとなっている。そのため、ルート選択の仕方によってはファフナーを一度もフェストゥムと戦わせずにゲームをクリアできる。これは、読心能力のあるフェストゥムの登場回数を増やすと『ファフナー』以外の作品が活躍し辛くなるためと見られている。
- ちなみにトドメ演出のない武器で撃墜すると、ワームスフィア現象を発生させて消滅する(UXでも同様)。
- スーパーロボット大戦UX
- 似たような存在のELSとバジュラと共演。50話ではELSとともにクイーン・フロンティアの攻撃からランカやシェリルを庇うシーンも。
- 詳しくは後述するが、本作では読心と同化能力がかなり凶悪な仕様となっている。
- Kとは逆に共通ルートでも出現する仕様となっており、その結果マップの難易度はKと比べて天地程の開きとなり、プロローグからして最初のスフィンクス型が読心能力がL4(命中回避+80%。なお、恐るべきことにイドゥンや操、甲洋ですらL3止まりである)という凄まじく高い補正でもって、初戦のルナマリアで命中率一桁、SEEDを発現したシンですら(武器によるが)集中未使用で命中率30~50%というトンデモない化け物ぶりを見せ付けてくる(デスティニー・インパルス共に陸Bであるため、うっかり地上に降ろすとシンでも命中率一桁になってしまう)。このように、本作における読心能力の扱いを序盤から良く教えてくれる恐ろしい敵である。
- また、読心能力による命中補正は最終値に加算される形となっているので、どれだけスペックが高かろうと集中や見切りなどの効果を得ない限りあらゆるフェストゥムからの命中率を0%にできない。幸い、回避率の方は違う仕様になっている。流石にプロローグ以降のフェストゥムはここまで絶望的な補正値ではないが、ネームドキャラが殆どいないにも関わらず序盤から精神コマンドのフル活用が必要というしい戦いを強いられる。また、全てのフェストゥムが同化能力を持つ上に、バリア貫通攻撃を所有しているため、うかつに突っ込むと回避しにくい母艦やスーパーロボットがあっさり落ちてしまうので注意が必要である。
- 逆にあくまで人間の考えを読心するため、人間ではないヒーローマンやNPC時の飛影には読心能力や同化が全く通用しない(ちなみに劉備達SDガンダムにはしっかり通用するので注意)……のだが、甲洋と操は当然の様にELSやバジュラ、果てはザ・ブーム軍の無人機やゴーストまで読心する。
- また、ハインド・カインドの特殊行動コマンド「リフレクターコア」やRVF-25 メサイアの「複合センサー」で最終命中率を落とすことでも対抗可能(しかし、劇場版仕様のエウロス型は読心のLvが上がっているため、これでも完封不能)。寧ろ、集中の消費SPが重くなったことも踏まえると、こちらで対策をした方が良いかもしれない。
- マップ上でも撃墜時のエフェクトが爆発ではなく、ワーム・スフィアー現象を発生させての消滅になっている。
フェストゥムの分類
人間側が分類したもので、フェストゥム側にこのような分類という概念自体があるかどうか不明。
- スフィンクス型
- 原作では最も数多く登場。どことなく天使を彷彿とさせる巨人の姿をしており、「あなたはそこにいますか?」という質問を掲げてきて、それに応えた人間を同化するタイプ。上述の質問をすることから、エジプトのスフィンクスの謎かけの伝説にたとえられてこの名がついた。別名「質問者型」。
- グレンデル型
- 虫のような姿をした小型フェストゥム。群れで襲ってくる。
- アルヘノテルス型
- グレンデル型の群れのリーダーとして統括する超大型フェストゥム。
- プレアデス型
- スフィンクス型の上位種。より戦闘能力が高い。自らの分身体を無数に生み出して攻撃することもできる。PSPのゲームではプレアデス型(子)をアルキオネ型と呼んでいた。
- コアギュラ型 (SRW未登場)
- 攻撃はせず、同化だけをしかけてくるフェストゥム。
- リヴァイアサン型 (SRW未登場)
- 水中活動に特化したフェストゥムで、巨大な鯨のような姿をしている。
- スカラベ型 (SRW未登場)
- 各個体は超小型のフェストゥムだが軍団で攻めてきて、周囲を無差別に同化し際限なく巨大化する強敵。
- スカラベ型R
- スカラベ型の亜種。「人の痛み」を理解しており、能動行動は同化含め行わないが、攻撃された場合はそのエネルギーをワーム・スフィアーに変換して叩き返す。ジークフリード・システムを理解しており、ファフナーのシステムにダメージを認識させずペインブロック機能を無効化する、という厄介極まりない戦法を使用。
- スレイブ型
- フェストゥムの「できそこない」。他者の同化をすることができないというフェストゥムとしては致命的な欠陥を持つ。通常は同化の標的として他のフェストゥムのエサにされるらしい。
- マスター型
- 人間そっくりのフェストゥム。フェストゥムの集合意思の中ではかなりの上位権限がもたらされており、ミールの意思代行者でもある。人間の姿をとっているのは人間社会にとけこみ調査するためであり、スフィンクス型のような光の巨人の姿になることも可能。
- コア型
- 人類とフェストゥムの融合独立個体。同化現象に襲われた人間の中には、ごくまれに融合しつつも同化せずに人間としての存在を安定して保てることがあり、そのような人物を人間ではなくフェストゥムの一種と見なすとき「コア型」と呼ぶ。分類学上はコアギュラ型から分岐した種として扱われる。世界に数人しか存在しない。
- フラグメント型 (SRW未登場)
- PSPのゲームに登場。プレアデス型(子)のように機体にとりついて自爆する。
- マークニヒト型
- 同じくPSP版に登場。完全に同化されているため全身金色。マークニヒト本来の武装に加えフェストゥム由来のアーム・ラッシュやワームショットも使用、撃墜されてもフェンリルで島を消し飛ばそうとするなどしぶとい。
- エウロス型
- 劇場版で新たに登場したタイプ。スフィンクス型が同化により人間の戦い方を理解した結果、自らを対人類の戦闘を重視した形に変化させたもので、体色が赤くなっており、ミサイルやビームを発射する能力を持つ。
- 反面、人間の武装や戦術を理解・模倣した結果それらが人間じみたものになってしまい、皮肉にも人類側の戦略が以前より通用しやすくなってしまったという欠点も。
個体名を持つフェストゥム
- イドゥン
- 人間の姿を持つ「マスター型フェストゥム」。
- ミョルニア
- 真壁一騎の母・紅音(あかね)の姿を持つ「マスター型フェストゥム」。一騎にマークザインを託した他、人類の未来に関する「ある情報」を竜宮島に齎す。
- 春日井甲洋
- 物語中盤で中枢神経が同化されてしまい、後に「スレイヴ型フェストゥム」として覚醒する。
- 皆城乙姫
- 「コア型フェストゥム」。半同化された母親から生まれた人類とフェストゥムの独立融合個体。
- 来主操
- 普段は人間に擬態している「スフィンクス型フェストゥム」。初めてフェストゥム側から自然発生した個体。
関連用語
- 同化
- 『蒼穹のファフナー』シリーズにおける、生命体としての性質がフェストゥムに近づいていく現象のこと。
- ファフナー
- アルヴィス製のノートゥングモデルは、フェストゥムのコアを内蔵している。
- ミール
- フェストゥムの集合意識ネットワークを作り出している結晶体。
- ELS
- 『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場する地球外変異性金属体。独立した『個』の概念が無い点がフェストゥムと似ている。UXにて共演。
- バジュラ
- 『マクロスF』に登場する巨大な昆虫型地球外生命体。独立した『個』の概念が無い点がフェストゥムと似ている。UXにて共演。
- VPS装甲
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINYに登場する特殊装甲。UXにおいて、モビルスーツは同型機だけではなく対フェストゥムも想定しているというクロスオーバーがある。事実、この装甲は同化を防ぐという特性が存在する(システム上の仕様なのかクロスオーバーなのかは不明だが、裏付ける会話が存在している)。