「ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日」の版間の差分

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:北京支部長官。
 
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:手や足の裏から衝撃波を放つ「噴射拳」の使い手。大作にとっては良き兄貴分でもある。
 
:手や足の裏から衝撃波を放つ「噴射拳」の使い手。大作にとっては良き兄貴分でもある。
  

2021年4月5日 (月) 19:18時点における版

ジャイアントロボ THE ANIMATION
地球が静止する日
原作 横山光輝
監督 今川泰宏
脚本 今川泰宏
松山英一(第1話のみ)
キャラクターデザイン 窪岡俊之
山下明彦
小曽根正美
メカニックデザイン 小林誠
音楽 天野正道
制作 ムー・フィルム
フェニックス・エンタテインメント
発表期間 1992年7月23日 -
1998年1月25日
話数 全7話
巻数 全7巻
初登場SRW スーパーロボット大戦64リンクバトラー
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ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』は、ムー・フィルム他制作のOVA作品。

概要

横山光輝氏原作の漫画&特撮テレビドラマ『ジャイアントロボ』を下敷きに、今川泰宏監督の指揮の下製作されたOVAシリーズ。1992年から実に7年もの歳月をかけ全7話が製作されたが、描かれたストーリーは膨大な世界観のごく一部に過ぎないとされている[1]

長い年月を費やして作られただけあって極めて高いクオリティを誇る映像、十傑集を始めとする数多くの個性的なキャラクター、舞台劇を思わせる密度の濃い演出手法の完成度は評価されているが、次回作の予定がないのに作品内で伏線を回収しないどころか、新たな展開を予期させるラストにしてしまうなど「広げた風呂敷を畳まず物語を終了させる」作風は賛否両論となっている。どちらにせよファンの間で次回作を望む声は根強い。

また、基本設定・ストーリーは微妙に異なるものの、本作の構想を基にした漫画作品『ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日』とその続編『ジャイアントロボ バベルの籠城』が、漫画雑誌『チャンピオンRED』において2006年から2014年まで連載された。

他の横山作品に登場したキャラを別の役どころで登場させる「スターシステム」を積極的に活用しているのに加えて、原作では善玉(悪玉)であった人物を悪玉(善玉)として起用していることでも知られる。具体的には横山光輝版『三国志』における後半の主役・諸葛亮孔明が敵方であるBF団の軍師であったり、BF団の首領ビッグ・ファイアが『バビル2世』の主人公・バビル2世と同じ容姿であることなどが挙げられる。

スーパーロボット大戦への参戦

2000年発売の『スーパーロボット大戦α』と同時に版権を取得したと思われる『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』(2001年発売)を最後に出演していないことから、現在は版権の取得が難しい作品と噂されている。その理由としては、「スターシステムを採用しているため元ネタである各作品の版権も個別に取得する必要がある」「『第2次スーパーロボット大戦α』発売後の2004年に原作者の横山光輝氏が死去したため」といった説が挙げられている。

ちなみに、『α』のコミカライズ作品『竜が滅ぶ日』では、ジャイアント・ロボと大作の登場シーンがシルエットで処理されていた。

ストーリー

来たるべき近未来。人類は第三のエネルギー革命「シズマドライブ」の発明によって、かつてない繁栄の時を迎えていた。

だが、その輝かしい平和の陰で、激しくぶつかり合う二つの力があった。世界征服を策謀する秘密結社「BF団」と、それに対抗すべく世界各国より集められた正義のエキスパートたち「国際警察機構」である。我らが主人公・草間大作も国際警察機構の一員として、史上最強のロボット「ジャイアント・ロボ」を駆りBF団の陰謀をくじいていた。そんなある時、中国でBF団に追われるシズマドライブの開発者・シズマ博士を助けた大作たちは、博士から黒いアタッシェケースを託される。その中にあったのは見たこともない特殊なシズマ管だった。

そして時を同じくしてパリに現れた巨大な球体型メカ「大怪球フォーグラー」。これが起動した時、世界中の全てのシズマドライブが停止した。人類社会を支えているエネルギーの中和現象──それはかつてシズマドライブの開発過程で起きた大事故「バシュタールの惨劇」の再来であった。

文明崩壊の危機に直面する人類を救えるのは、忌み嫌われた前時代のエネルギー「原子力」で動くジャイアント・ロボだけ。そして、ロボとBF団との戦いの果てにシズマドライブ開発史に隠された闇が明らかにされてゆくことになる。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

国際警察機構

エキスパート

草間大作
主人公。ジャイアント・ロボを開発した草間博士の息子で、ロボを動かすことのできる唯一の人間。
銀鈴
ヒロイン。卓越した技量とテレポート能力を持つ美女。
黒旋風の鉄牛
怪力の持ち主。2本の手斧を振るって戦う。
智多星の呉用
北京支部のエキスパート。天才的な頭脳を持ち、よく泣く。
村雨健二(不死身の村雨健二)
パリ支部のエキスパートで銀鈴の恋人。何をされても絶対に「死ねない」宿命を持つ。
青面獣の楊志(SRW未登場)
戴宗の妻。その名の通り青色の肌を持つ、姉御肌の女傑。
公孫勝・一清道人(SRW未登場)
仙術を操る道士。
鎮三山の黄信(SRW未登場)
剣の達人。指南。
小李広の花栄(SRW未登場)
弓の達人。指南。
打虎将の李忠(SRW未登場)
双尾蠍救助隊のメンバーで、梁山泊の警備隊長。
小覇王の周通(SRW未登場)
双尾蠍救助隊のメンバーで、梁山泊の副警備隊長。主に通信を担当するB級エキスパートだが、血風連と真っ向から立ち向かえる実力者。
両頭蛇の解珍(SRW未登場)
双尾蠍救助隊のメンバー。解宝の兄。
双尾蠍の解宝(SRW未登場)
双尾蠍救助隊のメンバー。解珍の弟。彼の綽名から救助隊の名前が取られているが、同部隊での立ち位置は不明。
立地太歳の阮少二(SRW未登場)
梁山泊所属のエキスパート。阮三兄弟の長男。
短命二郎の阮少五(SRW未登場)
梁山泊所属のエキスパート。阮三兄弟の次男。
活閻羅の阮少七(SRW未登場)
梁山泊所属のエキスパート。阮三兄弟の末弟。

九大天王

中条長官(静かなる中条)
北京支部長官。
神行太保の戴宗
手や足の裏から衝撃波を放つ「噴射拳」の使い手。大作にとっては良き兄貴分でもある。

BF団

ビッグ・ファイア(SRW未登場)
BF団のトップに君臨する、人類最強の汎超能力者。少年の姿をしているがその力は絶大で、十傑集すら足元にも及ばない。
諸葛亮孔明(策士・諸葛亮孔明)
BF団最高幹部。ビッグ・ファイアの代行者ということになっているが、その真意は定かでない。
コ・エンシャク(呼炎灼)
孔明と同じく何もかもが謎に包まれた男。『64』においてアルベルトのシールドとして登場。

十傑集

混世魔王 樊瑞
十傑集のリーダー。仙術で銅銭を武器に変える。
衝撃のアルベルト
手や足の裏から衝撃波を放つ能力の使い手。戴宗の宿敵。
激動たるカワラザキ
十傑集の元リーダー。強大な超能力者。
眩惑のセルバンテス
相手の精神に入り込む幻術を得意とする。作中では故人。
素晴らしきヒィッツカラルド
指パッチンで真空波を発生させ、あらゆるものを切断する。SRWではグルンガスト参式をも大破させた凄腕。
マスク・ザ・レッド(SRW未登場)
仮面の忍者
元ネタである『仮面の忍者 赤影』の版権関連で何かしらがあるらしく、SRWや本作のゲーム版には登場しない。ゲーム版ではビッグゴールドの操手として登場こそするものの、名前を伏せられた上にシルエットで処理されていた。
白昼の残月(SRW未登場)
十傑集の中でも特に謎の多い男。
命の鐘の十常寺(SRW未登場)
手に持った鐘を振るい、命を操る能力を持つ。韻を踏むような独特の話し方が特徴。
暮れなずむ幽鬼(SRW未登場)
ありとあらゆる生物を操れるテレパシー能力者。
直系の怒鬼(SRW未登場)
十傑集の中でも特に謎の多い男。BF団の掟では私兵の使用を禁止しているが、彼はなぜか「血風連」という私兵集団を持っている。

エージェント

幻夜(SRW未登場)
A級エージェント。今作における最大の敵にして事実上のもう一人の主役。父の遺言を実現するために大怪球フォーグラーで大破壊を行う。
オロシャのイワン
アルベルトに仕えるB級エージェント。
Qボス(C級工作員リーダー)
C級エージェント。維新竜・暁を操る。
サニー・ザ・マジシャン(SRW未登場)
アルベルトの愛娘で、魔法使い。

科学者

草間博士(SRW未登場)
大作の父にしてジャイアント・ロボの開発者。彼が死に際に大作に託した「問い」が作品全体のテーマとなる。
フランケン・フォン・フォーグラー(SRW未登場)
幻夜の父にしてシズマドライブ開発者の一人。彼の遺言がこの物語の発端になる。元ネタは不乱拳博士

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

国際警察機構

ジャイアント・ロボ(GR1)
原子力で動くロボット。腕時計型コントローラーに大作の声紋が登録されているため、彼以外は操ることができない。
銀鈴ロボ
スピンオフ作品『鉄腕GinRei』で銀鈴が操るロボット。TYPE-1からTYPE-2に変形する。

BF団

GR2
「GRシリーズ」に属するジャイアント・ロボの兄弟機で、水中戦特化型。
維新竜・暁
列車に変形する機能を持つ怪ロボット
ウラエヌス
イワンが操る怪ロボット。イワンの運転する自動車が変形し、コクピットになる。
ギャロップ
首長竜型怪ロボット「ギャロン」から分離した頭部パーツ
大怪球フォーグラー(SRW未登場)
一つ目のついた巨大な黒い球体ロボット。全てのシズマドライブを停止させる「アンチ・シズマドライブ」を持ち、あらゆるエネルギーをシズマに頼っていた本作では世界的な脅威となった。
ビッグゴールド(SRW未登場)
巨大な石像のように見えるが生物。マスク・ザ・レッドが融合して使役する。上記の没データの音声は恐らくこちらで使用する予定だったと思われる。
三つの護衛団(SRW未登場)
ビッグ・ファイアに仕える忠実な「しもべ」。不定形生物アキレス、天空の覇者ガルーダ、海神ネプチューンの3体。

用語

国際警察機構
BF団に対抗すべく設立された国際機関。
エキスパート
国際警察機構の捜査官。それぞれが何らかの特技や特殊能力を持つ。
九大天王
国際警察機構内で最も優れた実力を持つエキスパートの総称。
BF団
世界征服を企む悪の秘密結社……らしいが、首領ビッグ・ファイアの真意は一切不明。
エージェント
BF団の工作員。実力によりA級・B級・C級に分けられる。
十傑集
BF団内で最も優れた実力を持つ「超A級」エージェントの総称。
怪ロボット
BF団の主戦力である戦闘ロボット。ほとんどの機体がシズマドライブで稼働している。開発者はブラック博士(SRW未登場)。
シズマドライブ
シズマ博士(SRW未登場)ら5人の科学者グループが発明した、完全リサイクル可能・完全無公害のエネルギー。作中ではありとあらゆるエネルギー源がこれに置き換えられており、それは飛行機からライターまでに至る。だが重大な欠陥が存在しており、それが大事件の発端となってしまった。
物語の根幹を成す設定なのだが、SRWにおいては他に超エネルギーが多数あるためかこの設定が再現されたことはない。
GR計画
大作の父・草間博士が携わった、GRシリーズの開発計画。だが真の目的は別にあり、BF団の悲願成就のための鍵であるらしい。

楽曲

劇中BGM
「出撃!その名はジャイアント・ロボ!」
『64』『α』で採用。
「メインタイトル」
『α』で採用。

登場作と扱われ方

現在までに二度(『スーパーロボット大戦リンクバトラー』『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』を含めれば四度)参戦しているが、終盤からクライマックスへの展開が再現されたことは一切ない。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
序盤で原作第1話が再現されるが、セルバンテスが生きていたり物語の根幹を担う幻夜&大怪球フォーグラーが登場しなかったりと、原作をほとんど消化しないまま終わる。
当初の予定ではαシリーズの以後の作品において重要な位置を占める作品となる予定だったが、以後のシリーズには参戦しなかった。そのため、ビッグ・ファイアやBF団が果たすはずだった役目はイルイ・ガンエデンに受け継がれる結果となる。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
『α』と同時に開発が開始された作品だが、制作が難航したため発売が本作未参戦の『α外伝』発売後までずれ込んだ。開発中の段階で以後の作品に参戦できないことが決まっていたのか、本作を取り上げた追加ルートが用意されており、当初の構想の一端に触れることができる。
没データにはマスク・ザ・レッドの未使用のボイスデータがある。

単独作品

スーパーロボット大戦64リンクバトラー
初参戦作品。アルベルトと東方不敗の対決やGR2の量産化が印象深いが、原作再現は序盤にQボスを倒すことくらいしかなく、存在感は薄い。
敵組織であるBF団も終盤でグラドスの刻印の破壊に失敗したところでフェードアウトし、そのまま登場しなくなる。最後に孔明が「もう一つ仕事が残っている」という意味深なセリフを吐くが、その内容が何なのかは分からずに終わる。
没データにはマスク・ザ・レッドの名前とシルエットがある。

各話リスト

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
第1話 黒いアタッシュケース 維新竜・暁
第2話 バシュタールの惨劇 ウラエヌス
第3話 発令!電磁ネット・ワイヤー作戦
上海に墜つ…
第4話 豪傑たちの黄昏
~勝利の鐘、未だ響かず~
第5話 真実のバシュタール!
~過ぎ去りし、少年のあの日々…~
ギャロップ
GR2
第6話 罪と罰
~全てはビッグ・ファイアのために~
第7話 大団円
~散りゆくは、美しき幻の夜~

商品情報

Blu-ray

DVD

書籍

楽曲関連

レンタルビデオ・動画配信

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サイト名 取扱いの有無 備考
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余談

  • 緻密な描写とストーリーから、海外でも人気が高い作品である。
    • それだけに実写版が最新のSFXを駆使した作品と勘違いされたことがあり、実写版を見た海外ファンが怒ったというエピソードがある。
  • アークシステムワークスの格闘ゲーム『ギルティギア』シリーズの登場キャラクターである「スレイヤー」は衝撃のアルベルト中条長官を元にしている。

脚注 

  1. 漫画版第1巻のあとがきでは、テレビアニメ全26話の第18話から第21話に相当することが語られている。