「超時空世紀オーガス」の版間の差分
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2015年7月19日 (日) 02:38時点における版
- 1983年7月3日 ~ 1984年4月8日放映(TBS系) 全35話
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦Z
概要
大ヒットとなった『超時空要塞マクロス』の後番組として製作された『超時空シリーズ』の第2作目。だが、マクロスに比べてかなり難解なSF設定や、メカニック(玩具販売)の不人気、主人公の桂木桂の性格などから商業的には今ひとつの成果だった。
しかし、かねてから時空振動弾という「スパロボの最終兵器」と呼ばれるほどの非常にスパロボ向けの便利な設定を持っており、その設定は満を持して登場した『スーパーロボット大戦Z』において如何なく発揮された。
なお、設定などでいくつか『マクロスシリーズ』と共通する点が見られるが、これはオーガスの世界がマクロスが落ちてこなかった平行世界と設定されているためである。
93年には続編OVA『超時空世紀オーガス02』(SRW未参戦)が発売された。
ストーリー
西暦2062年、地球は軌道エレベーターの所有権を巡り、2つの陣営に分かれて争っていた。自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)は起死回生の策として、最新のD(ディメンジョン)兵器・時空振動弾を用いて軌道エレベーターのエネルギープラント破壊作戦を敢行する。敵勢力の激しい抵抗の前に作戦は失敗に終わり、自由宇宙軍の戦闘機パイロットである桂木桂は、敵に奪われるくらいならと未調整の時空振動弾を起爆させてしまう。
しかし、暴走した時空振動弾はあらゆる時空の境界を破壊し、地球は多数の平行世界が混じり合った「相克界」へと変貌した。桂木桂もまた時空振動の余波で20年後の世界に飛ばされると共に、時空修復の要であるとされる「特異点」となってしまった。
偶然にもエマーンの商船に救われた桂だが、それは特異点をめぐる様々な勢力との戦いの始まりを意味していた。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
ファクトリー
- 桂木桂
- 主人公。時空崩壊の影響により、なし崩し的にファクトリーの一員となる。
- シャイア・トーブ
- ファクトリーの長。
- ミムジィ・ラース
- マーイ
- リーア
- ジャビー
- 平行世界の地球の住人。時空振動を感知することができる。
- リーグ
- スレイ
- ゴーヴ
- パプティ
- モーム
- ムウの世界の看護ロボット。桂のわがままにより、ファクトリーの一員となる。
- 大尉
- ムウの世界の兵士ロボット。放棄されていたところをファクトリーに拾われ一員となる。
エマーン
- マニーシャ・トーブ
- シャイアの妹。
チラム
- オルソン・D・ヴェルヌ
- 桂の親友で、もう一人の特異点。
- アテナ・ヘンダーソン
- 桂の娘だが、当初はお互い血縁関係に気づかなかった。
- ロベルト
- ヘンリー・スタイガー
- ジェフリー・ホワイト
- チラム総裁。
- ウェズリィ
その他
- ティナ・ヘンダーソン
- 時空崩壊前の桂のガールフレンドの一人。どうやら桂の本命であったらしい。後に混乱時空世紀のチラムでアテナを産むが、桂に再会することなく数年前に他界した。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
ファクトリー
エマーン
チラム
用語
- 時空振動弾
- 『超時空世紀オーガス』に登場する兵器。ABC兵器に次ぐ兵器ということで「D兵器」とも呼ばれる。未調整の段階で桂木桂が発動させたために、「相克界」が作り出されてしまう。
- 相克界
- 時空振動弾の発動によって作られた地上から150mの高さに存在する次元の歪みの層、もしくは時空振動弾の発動によって誕生した混乱時空世紀の世界そのものを指す。
- 特異点
- 大特異点が発生した時空振動弾起動時に中心に存在した人間の事を指す。桂木桂とオルソン・D・ヴェルヌがそれにあたり、大特異点から分裂した大特異点の一部とも呼べる存在となっている。
- 大特異点
- 軌道エレベーター上空に存在するかつての時空振動弾の跡。大特異点に特異点である桂とオルソンが接触する事によって時空を修復できるとされている。
- 軌道エレベーター
- 惑星の表面から静止衛星軌道以上の高さまで伸びる超巨大エレベーター。ロケットなどを使用するよりもはるかに安いコストで宇宙へ物を上げられる。これをめぐる戦いが、結果的に時空の混乱を招いてしまった。
- 混乱時空世紀
- 作中で採用されている年号で、時空振動弾の発動によって相克界が生まれたのを元年とする。ちなみに、劇中の時点では混乱時空世紀20年=西暦2082年である。
- ファクトリー
- シャイアが率いるエマーンの隊商の一つ。商業船グローマを母船としている。
- 物語はこのファクトリーを中心に展開し、特異点である桂を保護したことからチラムに追われ、さらには母国エマーンにも追われる身となる。
- エマーン
- 東南アジアに位置する人類とは異なる進化を辿った平行世界の“人類”エマーン人(後頭部に触角が生えているのが特徴)の国家。
- なお、政治体制は幾つかの有力氏族による合議制を取っている。交易が盛んに行われている商業国家であり、高い技術力を有している。
- ドリファンド
- エマーン製の戦闘メカの総称。戦闘機に腕をつけたような姿をしているのが特徴。後に可変人型のオーガスタイプが登場する。
- チラム
- 北米大陸に位置する桂木桂たちのいた「地球」だった国家。
- なお、政治体制はかつては議会制であったが、現在はジェフリー・ホワイトを総裁とする軍事国家体制となっている。
- 強大な軍隊を有しているものの、隣国の機械化国家「ムウ」の侵攻を受けており、劣勢を強いられている。
- 戦闘デバイス
- 単にデバイスとも呼称されるチラム製の戦闘メカの総称。ガウォークと呼ばれる戦闘機に足がついたような姿をしているのが特徴。後に可変人型のナイキックタイプが登場する。
- 慣性制御システム
- エマーンやチラム製のメカニックに搭載されている物体の慣性を限りなく零に近づける装置。これによって搭乗者にかかるGを軽減し、わずかな力で非常に高い機動力を発揮できる。
- ムウ
- 「ムー」とも書かれるが、ゲーム中の表記に従い「ムウ」と呼称する。混乱時空世紀において最も高い技術力を誇るロボットによる国家で、その国是は「全人類の抹殺」である。現在は主にチラムへ大規模な攻勢をかけており、戦況を優勢に進めている。
- なお、かつては彼らの世界にも人類が存在していたが、ロボットの反乱で数世紀前に絶滅している。ロボットであるが故に相克界による温暖化の影響が少なく、むしろ人間を全滅させる手段として他勢力の時空修復計画を妨害している。ちなみにその位置は伝説のムー大陸の位置にある。
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「漂流~スカイハリケーン」
- 作詞:三浦晃嗣、作曲・歌:ケーシー・ランキン
- 『Z』『第2次Z』『第3次Z』で採用。『Z』では通常のものとOPバージョンの2種類がある。
登場作と扱われ方
現在ではZシリーズのみに参戦しているが、シリーズ全作品で皆勤参戦した上、本作の一部設定はZシリーズの主舞台群「多元世界」の成立に不可欠な存在ため、「Zシリーズの世界観の主軸」と言っても過言ではない。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 初参戦作品。前述の理由により『真夜中の宴』の際に言っていた寺田Pの切り札は恐らくこの作品。なお、原作ではエマーンとチラムと並んで三大勢力の一つだったムウは、モームと大尉の出身世界として名前が登場するだけで、勢力としては登場しない。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 前作でストーリーが完結したためか、同作は桂とアテナの親子のみ登場(ミムジィ、オルソンの存在も語られる)。また、スタート直後のナレーションにて時空振動弾のカットが描かれている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- オルソンとモームが登場するが共にNPCで、ユニットとして直接扱えるのはオーガスだけになった。なお、ミムジィのお腹の子供は順調に育っている事も語られている。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 『Z』からのガンダムシリーズを除いたリアル系作品の中では唯一の継続参戦。
- 実質的に桂とモームだけの参戦であり、本当の意味でオーガス一機のみの参戦となる。
- 『天獄篇』の予告ではオルソンの参戦が明示された他、「真の時空修復」についての言及がなされる。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- オルソンが復帰するが、パイロットではなくオーガスの武器演出として登場する。
- Zシリーズの最終作なだけあり、真の時空修復に大きく関わる等、ストーリー面で目立つ。
主要スタッフ
- 制作
- ビッグウエスト(プロデュース)
- 東京ムービー新社(アニメーション制作。現:トムスエンタテインメント)
- 監督
- 石黒昇
- キャラクターデザイン
- 美樹本晴彦
- メカニックデザイン
- 宮武一貴
- 音楽
- 羽田健太郎
商品情報
DVD/Blu-ray