ヴァルシオン改

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DCAM-001M ヴァルシオン改(Valsion Custom)

概要

ヴァルシオンの改良型。そもそもヴァルシオンが拡張性に優れた堅牢な機体であり、改良や量産は容易である。シリーズにより扱いが違うので各項目を参照。

第3次スーパーロボット大戦

パプテマス・シロッコが独学で開発し、自ら乗り込む。シナリオによりヴァルシオンか、改良型に分かれる。改良型が登場するのはシロッコがラスボスになる「ラストバトル」のほう。(宇宙での「ラストバトル」では通常のヴァルシオンに乗ってくる)インスペクターの技術によりスペックアップが図られている。通常のヴァルシオンに搭載していたメガグラビトンウェーブは凄まじい命中率を誇っていたが、オミットされたのかヴァルシオン改には装備されておらず、単体攻撃での命中率は下がっている。しかし、代わりに搭載されたマップ兵器・ビッグバンウェーブも命中率が凄まじく、特にPS版では敵側も容赦なくマップ兵器を使うようになったため、厄介な相手となる。

ORIGINAL GENERATIONシリーズ

本作から、ヴァルシオンをスペックアップした機体という設定から、量産用にデチューンを施した機体という設定になり、それに併せてビッグバンウェーブとメガフラッシャーが削除された。搭乗者の感覚を拡張し、情報把握能力を増幅して戦闘力を向上させるが、戦闘の高揚感を無制限に増幅し最終的には暴走状態にする副作用のある「ゲイム・システム」を搭載している。

DCに拉致・洗脳されたシャイン・ハウゼンが予知能力を活かした生体コアとして自動操縦の1号機に、復讐に燃えるテンペスト・ホーカーが2号機に、テンザン・ナカジマが3号機に搭乗するが、ゲイム・システムの暴走によりテンペストは復讐鬼に、テンザンは殺戮本能の塊に成り果てる。そして、テンペストは暴走状態のまま機体と共に散る。DWではもう一機登場するが、アードラーが逃走に使っているのでこの機体にはゲイム・システムは搭載されていないものと思われる。また、リューネ・ゾルダークによると、「親父がヴァルシオンの量産を許すとは思えない」らしい。

テンザンも死んだと思われていたが、機体と共にエアロゲイターに回収されてゲーザ・ハガナーとして洗脳・改造される(DWではこの件は端折られているため、完全に死亡している)。なお、このとき回収した機体をベースに複製したのか、複製された本機にエアロゲイターの制御兵が搭乗して運用している。

シャイン王女だけは戦線に投入されてから短時間で機体を行動不能にしたため、ゲイム・システムによる暴走を引き起こすことなく、救出に成功する。このとき、短時間で救出に成功した場合、シャイン王女機を入手可能。当然だが、コクピットブロックを改造してゲイム・システムを排除している。カチーナ・タラスクレオナ・ガーシュタインリオ・メイロンあたりとの相性が良い。「Record of ATX」ではラーダ機として運用された。

父の思いが篭もったヴァルシオンに非人道的な「ゲイム・システム」を搭載して量産したことに対し、ビアンの遺児リューネ・ゾルダークは激怒していたが、シャイン王女を救出して入手した機体を運用することに対しては「他人に利用されるぐらいなら、私達で使った方がいい」と発言した。このような経緯で運用された機体だが、ヴァルシオンが元々「地球防衛のために造られたスーパーロボット」であることを考えると、ヴァルシオーネ以外の数あるヴァルシオンタイプの機体の中で唯一、本来の目的のために運用されたヴァルシオンという見方も成り立つ。その意味ではビアン博士の本懐を遂げることが出来た機体と言える。

OGSでは新たな設定として、7号機までの存在が明かされた。とはいえ、現時点でゲーム中に登場しているのは3機のみ(DWでは4機)である。リュウセイルートでは3機、キョウスケルートでは4機のヴァルシオン改をエアロゲイターが使用しているが、こちらはエアロゲイターが複製したものである。他にも、OG外伝でシュウが大量に引き連れてくるが、こちらはシュウが複製したもの。そのため、OGシリーズにおいては4機の先行試作型が行方不明になったままである。

なお、スパロボシリーズの中では敵として登場することが多く、コンプリートボックスのおまけステージでは操作可能なケースもあったが、本格的に味方ユニットとなったのはOGシリーズだけである。

登場作品と操縦者

旧シリーズ

第3次スーパーロボット大戦
シロッコ機が登場。何故シロッコをヴァルシオンに乗せたかは乗機であるジ・Oの性能が今一なのがその理由だろう。通常ラスボスであるディカステスと同等の強さ。また、PS版ではシュウの取り巻きにも2体出現。こちらはAIなので攻撃力は低めだが、集団で近づくとビッグバンウェーブの餌食になるので注意。
スーパーロボット大戦EX
リューネの章でISSを使い、シュウの章とリンクさせ、ルート分岐により黒い三連星からマサキがフェイル軍に入ると伝えられる。そこでフェイル軍へと参戦し、カークスとの決着よりマサキと行動を共にすることを選ぶと出現する。4体も登場することから、シロッコが量産していたのか?召喚されたヴァルシオンの総数はフェイル軍とカークス軍と合わせて6~8機という計算になる。能力的にはラストボスであるデュラクシールと攻撃力が同じだが、耐久力はそれ以下。ビルバインをぶつけると良い。PS版では敵側もマップ兵器を使用するため、2回行動の1回目で近づいてきて2回目でビッグバンウェーブ、という行動を4回も繰り返されるので、進軍の仕方を間違えると地獄を見ることになる。
第4次スーパーロボット大戦 / スーパーロボット大戦F完結編
「ヴァルシオン」名義だが、色が青いし、わざわざ旧型のヴァルシオンを持ちだす理由がないのでヴァルシオン改と見るのが妥当であろう。第4次ではシュウが持ちだす再生怪人扱いだが、F完結編ではラスボスである。詳細はヴァルシオンの項を参照。

OGシリーズ

自軍で入手可能な作品では汎用特機となっており、乗り換え可能なパイロットならば誰でも乗せられる。換装武器の装備は不可能。また、入手したヴァルシオン改にはビッグバンウェーブは搭載されていない。

スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION
量産型のデチューン版が登場。意外にも耐久力が心もとないことと、1体ずつしか手合わせしないことで集中攻撃すればあっさり落ちる。シャイン王女機は5ターン以内に救出すれば、熟練度と共に入手できる。ただし救出方法は一定のHPまで削ることなので、周回を重ねてパイロット・機体を改造しすぎると調整が難しくなることに注意。シャイン王女の技量の低さを利用して、てかげんをかけて攻撃するのが無難。
スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATIONS
GBA版のOGに準拠。攻撃力や特殊能力の追加で本家より厄介な面を見せるが、それさえ対処すれば敵ではない。
スーパーロボット大戦 OG外伝
シュウの取り巻きに7体出現。耐久力が15万で、武器の仕様に変更なし。その前のソーディアンズガードを倒した猛者なら苦戦はしないだろう。回避率の高いユニットをぶつければ無傷で撃破できる。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
ゲームと同じ設定で登場。今回はテンペスト、テンザン、シャインの他にアードラーが乗り込む。あのアードラーが暴走の危険性がある機体を自分から動かすとは思えないので、ゲイム・システムがオミットされているか、起動しないようにした機体だったのであろう(劇中、テンペスト、テンザン、シャインがかぶっていたヘルメットをアードラーのみ被っていないことから、恐らく前者が正しい。また、システムはヘルメットに内蔵していたと思われる)。テンペストとテンザン機は必殺攻撃の応酬で倒される。アードラーは出オチ同然に登場したゼンガーグルンガスト零式により「一刀両断」される。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX
アニメとは違い、アードラーは4号機に乗る前に射殺されてしまったため、4号機がハガネ・ヒリュウ改で運用されることになる。パイロットは前述の通りラーダ。4巻後書きを見る限り、作者の八房氏はゲームでラーダをヴァルシオン改に乗せていたらしい。

装備・機能

武装・必殺武器

エナジードレイン
OGで追加された、敵のENを吸収する特殊武器。EN消費が多いこの機体向き。直撃を持つパイロットを乗せると、ボス敵相手にも通用する。
チャフグレネード
OGで追加された、命中率を低下させる特殊武器。エナジードレインほどの重要性は無い。
ディバイン・アーム
直訳するならば、『神聖な武器』。巨大な大剣で相手を薙ぎ払う。OGで入手する同名の換装武器は、この武装をスケールダウンさせたものと思われる。
ビッグバン・ウェーブ
旧シリーズに登場するマップ兵器。OGシリーズには登場しない。
メガフラッシャー
旧シリーズに登場する。こちらもOGシリーズには登場しない。
クロスマッシャー
OGSでは手首に装備された砲身から、DWでは背中のユニットから発射された赤と青の二色のエネルギーが、らせん状に絡み合い敵機を襲う。
ヴァルシオン改を入手した場合、その射程の長さと攻撃力の高さから、援護攻撃に非常に重宝する。

特殊能力

剣装備
切り払いを発動させる。
EN回復(小 / 大)
Iフィールド / ABフィールド
ビーム兵器を軽減、無力化するバリア。OGシリーズではABフィールド。

移動タイプ

飛行可能。

関連機体

ヴァルシオンシリーズ
ヴァルシオン
ヴァルシオン改・タイプCF