ガエン

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ガエン(Gaen)

ヴォルクルス教団の一員。ガエンとはラングラン神話に登場する裁きの神の一柱の名だが、彼の本名ではない。『神祇無窮流』の使い手だが、ゼオルートプレシアとは面識がない。また、幼少期の記憶を失っている。

当初はヴォルクルス教団の暗殺者としてマサキシュウの命を狙っていたが、シュウが見せた「何か」により、元々懐疑的であったヴォルクルスへの信仰を捨ててアンティラス隊に投降した。その後、ラングラン政府に引き渡されたが、扱いに困った政府との裏取引により、押し付ける形でアンティラス隊に配属された。

当然、彼の入隊についてはアンティラス隊内部でも紛糾し、当時の所属魔装機操者内ではマサキ、ミオ、プレシア、シモーヌベッキーが反対、テュッティセニアゲンナジーアハマドデメクサが賛成、リューネが無回答と完全に意見が別れてしまった(ツレインメフィルは不在)。最終的には魔装機神操者が決定することになり、テュッティが賛成、マサキが他のメンバーの意見を汲んで仮入隊なら賛成、ミオはマサキに判断を委ねたことで入隊が決定した。

記憶喪失以後はヴォルクルス教団にいて外の世界を知らなかったため、やや常識に欠ける面がある。一見すれば他のアンティラス隊員とは一線を引いたクールでニヒルな性格なのだが、

  • ギャグ、それもダジャレや親父ギャグなど程度の低い類の物に耐性が低い(レベルが高い笑いだと理解できなくなる)
  • ニンジャのコスプレをさせられた際には「ゴザル」口調で会話するなどノリノリな様子を見せる
  • 趣味の「ラングラン象戯(しょうぎ。ルールは地上の将棋に準ずる)」をクロと指した際には3度も待ったをかける
  • そもそも敵対していた頃の初登場時からしてあからさまに怪し過ぎてマサキに刺客だとバレている(しかも自分では怪しい事に気付いていない)

などコミカルな面も多い。 またマサキは理解できなかったが、それ以外の隊員に言わせればアンティラス隊にはかなり愛着を抱いているらしく、会議などの際にはあえて元ヴォルクルス教団員らしい冷徹な意見を出して他者から反対意見を引き出させたり、非難を承知の上で汚れ役を自ら買って出ようとしたりと隊における自分の役割を知った上での行動をとっている。また、スランプ中のマサキを敢えて突き放す言動を取った後で、「それだけの事を言ったのだから、自分も相応の事をしなければならない」と一人修練に明け暮れているなど、根は生真面目である事が伺える。しかし、『POJ』では暗殺者として育てられた故の冷徹な合理性が合わさり、時には味方(これは自分自身も含めている)を犠牲にしてでも責任を果たそうとする一面もみせた。

登場作品と役柄

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
上記の流れで最初の2話はデュラクシールに乗って参入(このときはスポット参戦扱い)、その後ソルガディに乗り換えて正式参入する(ここから操者育成ができるようになる)。能力は全体的に優秀で、専用スキルの存在も相まって特に攻撃力が非常に高い。自由枠で「熱血」や「魂」を習得させると、自軍屈指のアタッカーとなる。なお、デュラクシール搭乗時は武器開示率コンプリートに貢献するため一通りの武器を使っておこう。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
本作でも無くした記憶と本来の名が明かされぬまま。本人もそれらを意に介していない。ただ、何も進展がなかったというわけでもない。プレイヤーを対象にした素性の種明かしが戦闘台詞に仕込まれている(相対した剣の達人が、彼の『神祇無窮流』の構えを観察して正派にない違和感を感じ取っている。おそらくゼノサキス裏宗家に関係したもの)。
戦力としての主な出番はシュテドニアスルートだが、バゴニアルートの終盤においてもミオとの会話で出番が多く、シュウにも気にかけられる場面が存在する。回避能力が高い上に「集中」と「不屈」が早くから使用でき、さらに今作から「傀儡召喚」という魔術を使うようになったため、戦闘における隊の生存率向上に大きく貢献する。紛れもなく最強操者の一人。
「隠れ身」も習得するため、囮として使わない場合はZOCで敵の移動力に制限をかけることも出来る。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
まさかの『EX』シュウの章にあたるラ・ギアス編に電撃参戦。『魔装機神II』からの登場人物としては真っ先にOGシリーズに参戦した事になった。乗機はガディフォール(味方)とヂーヱン(敵)。
ルオゾールによって蘇生されたシュウの監視役として同行・共闘するが、第20話でシュウがルオゾールを謀殺した後に敵対する。ガエン撃破後は全員SPが全回復するので、遠慮なく全力で倒そう。なお、彼とアハマドの撃破数は隠し武器の条件となっている(入手時期は第21話クリア後)。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

魔装機神シリーズ
『神祇無窮流』を修行した人間の特徴として高い回避力を持つ。

精神コマンド

回避寄りのパラメータなので、「集中」を使うとそれなりに避けるようになる。一方で、「熱血」や「」を自力習得しない。自由枠で補ってやろう。

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
集中ひらめき根性気合錬功、自由選択
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
集中不屈気合隠れ身錬功、自由選択

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
亡魔征討(専用スキル。無属性の相手に対し攻撃力+10%)
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
亡魔征討(専用スキル。無属性の相手に対し攻撃力+20%)

パイロットBGM

「復讐の刃」
ガエンの専用テーマ。しかし、彼の復讐の対象は謎のままである。
バトルの際、格闘武器で反撃すると「復讐の刃を受けるがいい!」というセリフを言うことがある。単にセリフやキャライメージから名付けただけかもしれない。
「迫り来る敵」
『OGDP』での敵対時はこちらになる。

人間関係

シュウ・シラカワ
彼が見せた「何か」によって神がいないことを確信し、ヴォルクルス教団を脱退する。上記の通りOG版シュウの章にて監視役として同行していたことが明らかになっているが、このことと関わりがあるのだろうか?
マサキ・アンドー
たびたび彼の未熟さを指摘する。
クロ
マサキのファミリア。IIで彼女を膝に乗せているCGがある。暇さえあればラングラン象戯を指す仲だが、一手ごとに「待った」をかけるガエンの姿はクロの弟子か生徒にしか見えない。
リューネ・ゾルダーク
『ROE』での初対面時に襲撃しているが、続編で彼女とレミアの組手を見学した際は余りの身体能力に化け物呼ばわりしていた。

神聖ラングラン王国

セニア・グラニア・ビルセイア
アンティラス隊の上司。彼女からは高い評価を受けている。
ダットン・ザン・ブラハルド
『練金学協会』債務調査課に所属する壮年の男性。凄腕のスカウト(密偵)として、IIIのシュテドニアスルートでガエンやアンティラス隊と大きく関わることになる。部下のバラージュはセニアとウェンディの審問を担当している。

アンティラス隊

ミオ・サスガ
ティアンの死もあって、最初は彼を信用できず、GPSで監視することをアンティラス隊に入れる条件にしている。一方で彼が笑い上戸である可能性を見抜き、ゴクーをけしかけて落語「粗忽長屋」を聞かせる。それには無反応だったが、「布団が吹っ飛んだ」等のダジャレを聞かせると…。また、ガエン自身はミオが合理的に物事を判断していると評している。
ツレイン・ザン・レカニバン
元ヴォルクルス教団のガエンを信用できず、何かと突っかかるが、一蹴している。
デメクサ・シーエ
修練中の彼との会話で「自分が何と戦うのか」を見出し、専用スキルを習得する。
レミア・ザニア・ヴァルハレヴィア
同行する機会が多いためか、ツレインよりも打ち解けている。医師でもあるレミアに教団の脱退者という隔意があまりないためだろう。
ファング・ザン・ビシアス
本編ではほとんど絡みがないのだが、何故か戦闘デモで対決。ファング役の中村悠一氏はガエン役の杉田智和氏の親友であるので、中の人同士で対決させるネタとも受け取れる。
レベッカ・ターナー
IIIの中断メッセージにて酒盛りに呪術用の酒を持ってきてそれを飲んだ彼女を(間接的に)ダウンさせた。

ゼノサキス宗家

エラン・ザン・ゼノサキス
ラングランに住まう南家の当主。『神祇無窮流』伝承者。IIでガエンと対戦したエランは賞賛を交えながら、流派を極めるのに欠けているものがあることを指摘する。『神祇無窮流』の「神祇」は精霊(天の神、地の祇)を意味するため、恐らくガエンに欠けているものは精霊への信仰。
プレシア・ゼノサキス
剣皇の娘にあたる東家の少女。IIIのシュテドニアスルートで彼女の使う剣技(浮雲の型・剣の舞)の調整に立ち会っている。

エリアル王国

ライコウ・ゼフェンバー
『アドバーザリー部隊』の隊長。ルート次第で彼と組手をするが、互いに残像を繰り出しながら互角に渡り合っていた。

ヴォルクルス教団

ウーフ
かつての同僚。暗殺者としての師匠でもあるようだ。

チーム・ジェルバ

セレーナ・レシタール
「地上人召喚事件」で同行することになった地上世界の軍人。彼女もガエンと同じく記憶の欠落を抱えている
アルバーダ・バイラリン
「地上人召喚事件」で同行することになった地上世界の軍人。再会することはあるのだろうか?

名(迷)台詞

魔装機神シリーズ

「どういうつもりだ? おいおい」
ケルヴィンブリザードに巻き込まれて、ダメージを受けた際の台詞。
最後に「おいおい」を付けるあたり、声優ネタも入っているようだ(テュッティ役の井上喜久子女史がイベントやラジオに出演する際「井上喜久子17歳です」と挨拶をしては周囲が「おいおい」と突っ込みを入れるのが定番となっているため)。
「……ギャグのつもりなら、笑えんな」
レゾナンスクエイクに巻き込まれて、ダメージを受けた際の台詞。

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD

「お客さん、あれはやめといた方がいい」
「あそこのグラパスは見た目だけでソースが良くない。もっとうまいグラパスを知っている」
「親切で言ってるんだ。そこのお嬢さんも笑顔になる事請け合いだぞ」
初登場時の台詞。客引きに扮しているのだが明らかに見た目が怪しすぎる(実際、マサキも怪しいのが分かった上で敢えて誘いに乗っている)。その割には真顔で妙にノリノリに話した上に正体が露見した際にマサキに「何故怪しいと分かったのか」と言ってツッコミを受けている等、この時点でガエンが実は天然であることが示唆されている。
「……神などいない。それがわかっただけで十分だ」
『魔装機神II』第7話シナリオエンドデモにて、死を覚悟してまで投降してきた理由。元々懐疑論者だったガエンの背中をシュウが押したとのことらしいが、シュウがガエンに何を見せたのかは不明である。
しかし、本物の神が出てきたスパロボも存在するのだが

魔装機神III PRIDE OF JUSTICE

「歌? 歌がか?」
「……俺が歌えるのはヴォルクルス教団の賛美歌だけだ」
魔装機神III第3話のシナリオデモにて。
ガエンの中の人が中の人だけに、ラジオ番組でリスナーを爆笑させたあの歌を思い出したプレイヤーがいただろう……
「……変わった隠し芸だな」
同話にて、ウェンディテューディに変わってしまった時の台詞。
周囲は驚いている中で(鍋奉行に夢中のあまり人の話を耳にしないマサキすら止めていた)、彼だけは冷静さを保っているが、このボケ(?)にシモーヌから「芸じゃない」と突っ込まれてしまう…。

余談

  • ラジオにてガエン役の杉田智和氏に「残念なイケメン」呼ばわりされた。また、その発言を聞いた相沢舞氏は「最初は杉田さんのイメージじゃなかったけど、やっぱり杉田さんだった」と発言している。