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(まあ佐橋俊彦氏のように自ら進んでパロディ曲を書くような方もいますので…)
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『'''トップをねらえ!'''』はガイナックスが制作した[[OVA]]
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『'''トップをねらえ!'''』はガイナックス制作の[[OVA]]作品。
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
 
ガイナックスが初めて制作したOVA。1990年度の第21回『星雲賞』映画演劇部門・メディア部門受賞作品。
 
ガイナックスが初めて制作したOVA。1990年度の第21回『星雲賞』映画演劇部門・メディア部門受賞作品。
  
内容はいわゆるスポ根美少女アニメという設定で制作されており、おふざけ的なシーンが多いものの、安易なパロディでなく一種のカタルシスを覚えさせる変奏・再演であり、脚本家の山賀博之氏は「全編ギャグアニメのつもりで作った」と回顧している一方で、中盤以降は感動的なシーンもあり実に素晴らしい作品に仕上がっている。SF的な引用の多い諸設定が面白く、一見実在しそうな科学用語もどきや、実在する科学用語などが多数出てくる。アニメ本編後に科学講座なるものがあり、ここで用語を解説しているが、すべて鵜呑みにすると痛い思いをする。
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内容はいわゆるスポ根美少女アニメで、随所に様々なアニメ・特撮作品のパロディが盛り込まれており、脚本家の山賀博之氏も「全編ギャグアニメのつもりで作った」と回顧しているが、一方で中盤以降は感動的なシーンもあり単なるパロディ作品に終わらない見応えのある作品となっている。
  
スタッフが豪華で『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』のスタッフと比較してみるのも面白いかもしれない。
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設定面においては、一見実在しそうな科学用語を模倣したものや実在する科学用語などSFベースに虚実を織り交ぜた凝った物となっている。アニメ本編後に科学講座なるものがあり、ここで用語を解説しているが、すべて鵜呑みにすると痛い思いをする。
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本作で得られたノウハウはスタッフをほぼ同じくする『[[ふしぎの海のナディア]]』『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』へと受け継がれていく。
  
 
続編に位置する作品として、『トップをねらえ! NeXT GENERATION』(小説は原作の数十年後、漫画は原作の数百年後。SRW未参戦)、OVA『[[トップをねらえ2!]]』(原作より一万年以上経過)も制作されている。
 
続編に位置する作品として、『トップをねらえ! NeXT GENERATION』(小説は原作の数十年後、漫画は原作の数百年後。SRW未参戦)、OVA『[[トップをねらえ2!]]』(原作より一万年以上経過)も制作されている。
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== 登場作と扱われ方 ==
 
== 登場作と扱われ方 ==
 
主に中盤以降の宇宙怪獣との闘いに視点が置かれ、序盤のコメディータッチのスポコン要素は再現される事がない。
 
主に中盤以降の宇宙怪獣との闘いに視点が置かれ、序盤のコメディータッチのスポコン要素は再現される事がない。
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各種設定がロボットアニメとしてはインフレの極みにある程あらゆる意味で大きいため、スパロボファンの間では『[[伝説巨神イデオン]]』と並んで'''出るだけで全ての作品を呑み込んでしまう'''作品として一種の畏敬の念にも似た扱いをされている。
 
各種設定がロボットアニメとしてはインフレの極みにある程あらゆる意味で大きいため、スパロボファンの間では『[[伝説巨神イデオン]]』と並んで'''出るだけで全ての作品を呑み込んでしまう'''作品として一種の畏敬の念にも似た扱いをされている。
  
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;[[スーパーロボット大戦α]]
 
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:[[宇宙怪獣]]がSRWに初登場。ストーリーも3話から5話までが再現されていて、版権作品の最終ステージを飾る。
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:[[宇宙怪獣]]がSRWに初登場。ストーリーも3話から5話までが再現されており、版権作品の最終ステージを飾る。
 
;[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]
 
;[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]
 
:前作から採用された[[小隊]]システムにより、原作における宇宙怪獣の膨大な軍勢が再現されている。終盤では原作最終話の再現がある。
 
:前作から採用された[[小隊]]システムにより、原作における宇宙怪獣の膨大な軍勢が再現されている。終盤では原作最終話の再現がある。
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:2015年11月に『トップをねらえ!』がメインのイベント「燃え上がれ!愛と炎の決戦兵器!」が開催。[[カシハラレイコ]]と[[スミス・トーレン]]が初登場。
 
:2015年11月に『トップをねらえ!』がメインのイベント「燃え上がれ!愛と炎の決戦兵器!」が開催。[[カシハラレイコ]]と[[スミス・トーレン]]が初登場。
 
;[[スーパーロボット大戦T]]
 
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:据え置き機への参戦は『第3次Z』以来5年ぶり。意外だが、シリーズものではない単発作品への参戦は初めてである。
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:据え置き機への参戦は『第3次Z』以来5年ぶり。意外にも、シリーズものではない単発作品への参戦は初となる。
  
 
== 各話リスト ==
 
== 各話リスト ==
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**他、設定やデザインなどに『ウルトラマン』シリーズを始めとする特撮作品からのオマージュも多い。
 
**他、設定やデザインなどに『ウルトラマン』シリーズを始めとする特撮作品からのオマージュも多い。
 
*2010年から2013年にかけて『ヤングエース』誌に漫画版が連載された。これの最終話では『NeXT GENERATION』『2!』の設定を折合する形で独自の後日談を描いている。
 
*2010年から2013年にかけて『ヤングエース』誌に漫画版が連載された。これの最終話では『NeXT GENERATION』『2!』の設定を折合する形で独自の後日談を描いている。
*本作で音楽を担当した作曲家の[[スタッフ (登場作品)/音楽#た|田中公平]]氏は、この作品に携わった事を「'''過去に携わった仕事の中でも一番屈辱的だった'''」と回顧している。理由については、監督の庵野秀明氏から1981年に公開されたイギリス映画「炎のランナー」、アントニン・ドヴォルザークの代表曲である交響曲第9番『新世界より』と似たような音楽を作るよう依頼されたためである。作曲家にとって他の同業者の旋律を模倣しろというのは、その本人のプライドをズタズタにするものと業界内では暗黙の了解でもあり、この作品以降田中氏は庵野氏の作品に参加していない。ただし、『[[ふしぎの海のナディア]]』は田中氏が音楽を担当する案もあった(田中氏が前年にNHKの別のアニメを担当していた為、結局これは実現しなかった)<ref>https://ameblo.jp/kenokun/entry-10247543236.html</ref>。
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*本作で音楽を担当した作曲家の[[スタッフ (登場作品)/音楽#た|田中公平]]氏は、この作品に携わった事を「'''過去に携わった仕事の中でも一番屈辱的だった'''」と回顧している。
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**理由については、監督の庵野秀明氏から1981年に公開されたイギリス映画「炎のランナー」、アントニン・ドヴォルザークの代表曲である交響曲第9番『新世界より』と似たような音楽を作るよう依頼されたためで、これらの要求は楽曲制作においてオリジナリティを重視する田中氏にとって受け入れがたいものであり、本作以降田中氏は庵野氏の作品に参加していない。ただし、『[[ふしぎの海のナディア]]』は田中氏が音楽を担当する案もあった(田中氏が前年にNHKの別のアニメを担当していた為、結局実現には至っていない)<ref>https://ameblo.jp/kenokun/entry-10247543236.html</ref>。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2018年12月20日 (木) 20:50時点における版

トップをねらえ!
監督 庵野秀明
キャラクターデザイン 美樹本晴彦
メカニックデザイン 大畑晃一(マシーン兵器デザイン)
宮武一貴(戦艦デザイン)
音楽 田中公平
制作 ガイナックス
発表期間 1988年
話数 全6話
巻数 全3巻
次作 トップをねらえ2!
初登場SRW スーパーロボット大戦F
テンプレートを表示

トップをねらえ!』はガイナックス制作のOVA作品。

概要

ガイナックスが初めて制作したOVA。1990年度の第21回『星雲賞』映画演劇部門・メディア部門受賞作品。

内容はいわゆるスポ根美少女アニメで、随所に様々なアニメ・特撮作品のパロディが盛り込まれており、脚本家の山賀博之氏も「全編ギャグアニメのつもりで作った」と回顧しているが、一方で中盤以降は感動的なシーンもあり単なるパロディ作品に終わらない見応えのある作品となっている。

設定面においては、一見実在しそうな科学用語を模倣したものや実在する科学用語などSFベースに虚実を織り交ぜた凝った物となっている。アニメ本編後に科学講座なるものがあり、ここで用語を解説しているが、すべて鵜呑みにすると痛い思いをする。

本作で得られたノウハウはスタッフをほぼ同じくする『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』へと受け継がれていく。

続編に位置する作品として、『トップをねらえ! NeXT GENERATION』(小説は原作の数十年後、漫画は原作の数百年後。SRW未参戦)、OVA『トップをねらえ2!』(原作より一万年以上経過)も制作されている。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

地球帝国軍

タカヤノリコ
主人公。
アマノカズミ / オオタカズミ
オオタコウイチロウ
ユング・フロイト
タシロタツミ
副長
ヒグチキミコ
カシハラレイコ
スミス・トーレン
ノリコのボーイフレンド。
タカヤ提督
ノリコの父。

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

マシーン兵器

戦艦

ヱクセリヲン
第4世代型の超弩級戦艦。全長7.2km。1番艦が意図的に暴走してブラックホールとなって自沈。その後量産される。
ヱルトリウム
第5世代型超弩級戦艦。全長約70kmはヱクセリヲンの約10倍。「銀河中心殴り込み艦隊」の総旗艦。

宇宙怪獣

登場用語

マシーン兵器
ブラックホール爆弾
縮退炉
アイス・セカンド
イナーシャルキャンセラー
雷王星
宇宙怪獣STMC
沖縄女子宇宙高等学校(沖ジョ)
アンドロメダ焼き
銀河中心殴り込み艦隊
カルネアデス計画
銀河中心部に生息する宇宙怪獣殲滅作戦の第一段階。

楽曲

オープニングテーマ
「アクティブ・ハート」
作詞:森浩美 / 作曲:西木栄二 / 編曲:船山基紀 / 歌:酒井法子
エンディングテーマ
「トライ Again」
作詞:小倉めぐみ / 作曲:西木栄二 / 編曲:船山基紀 / 歌:酒井法子
挿入歌
「トップをねらえ!~Fly High~」
作詞:松宮恭子 / 作曲・編曲:田中公平 / 歌:日高のり子・佐久間レイ
ガンバスター合体シーンで流れる。『F完結編』『α』『第3次α』『第3次Z』でガンバスターの戦闘BGMとして採用。ちなみに「トップをねらえ!~Fly Away~」という全然別の曲も存在する他、オオタ艦長と副長が唄うバージョンも存在する。
劇中BGM
「作戦開始」
『α』で採用。
「ガンバスター」
『α』『第3次Z』で採用。
「全艦発進せよ(M30)」
『第3次α』でシズラー黒ヱルトリウムの戦闘BGMとして採用。
「危機(M17)」
『α』『第3次α』で採用。

登場作と扱われ方

主に中盤以降の宇宙怪獣との闘いに視点が置かれ、序盤のコメディータッチのスポコン要素は再現される事がない。

各種設定がロボットアニメとしてはインフレの極みにある程あらゆる意味で大きいため、スパロボファンの間では『伝説巨神イデオン』と並んで出るだけで全ての作品を呑み込んでしまう作品として一種の畏敬の念にも似た扱いをされている。

旧シリーズ

スーパーロボット大戦F
予告のみの登場。TVCMはガンバスターがバスタービームを出す所で終わる。
スーパーロボット大戦F完結編
沖縄マジンガーZの見物にノリコとキミコが登場する。今回宇宙怪獣がいないので、初陣はバッフ・クラン重機動メカスーパーガッツを習得する炎のイベントがある。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
宇宙怪獣がSRWに初登場。ストーリーも3話から5話までが再現されており、版権作品の最終ステージを飾る。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
前作から採用された小隊システムにより、原作における宇宙怪獣の膨大な軍勢が再現されている。終盤では原作最終話の再現がある。

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
『第3次α』から9年ぶりの登場。今回は原作終了後の状態であり、ノリコとガンバスターの主人公と主役機のみで、敵は宇宙怪獣が登場。
同じガイナックス製及びスケールが本作並に大きい『天元突破グレンラガン』と初共演。『ヱヴァ』と併せて(ヱヴァの場合はカラーだが)ガイナックスを代表するロボットたちが一同に決する。同じ「1万2000年」というキーワードを持つアクエリオンシリーズとも初共演を果たしている。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
遂に続編『トップをねらえ2!』と共演する。また、カズミも登場。
『2』と密接に交わる形でストーリーが展開されていく。

単独作品

スーパーロボット大戦モバイル
スーパーロボット大戦X-Ω
2015年11月に『トップをねらえ!』がメインのイベント「燃え上がれ!愛と炎の決戦兵器!」が開催。カシハラレイコスミス・トーレンが初登場。
スーパーロボット大戦T
据え置き機への参戦は『第3次Z』以来5年ぶり。意外にも、シリーズものではない単発作品への参戦は初となる。

各話リスト

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
第1話 ショック! 私とお姉様がパイロット!? RX-7
第2話 不敵! 天才少女の挑戦!!
第3話 初めてのときめき☆初めての出撃 α
第4話 発進!! 未完の最終兵器! ガンバスター α
第5話 お願い!! 愛に時間を! α
最終話 果てし無き、流れのはてに・・・ シズラー黒 第3次α

余談

  • 裏設定で全26話あるらしいが、実のところこの6話分しかアニメは存在しない。2005年発売のプレイステーション2版では、欠番になったという設定の話を除いた25話分が再現されている。
  • PS2版以前のゲーム化にはPCエンジン版やパソコン版などがある。
    • PCエンジン版の方は続編が開発中止によって未完。
    • パソコン版にはガイナックスから電脳学園IIIとして電脳学園シリーズでリリースされているものもある。ただしアダルトゲームであるので要注意(ガイナックスによる自社アニメ作品のアダルトゲーム化リリースは有名)。
  • 本作の元ネタについて、主役ロボットのガンバスターはゲッターロボイデオンコン・バトラーVなど、シナリオとタイトルは『エースをねらえ!』+『トップガン』。
    • 他、設定やデザインなどに『ウルトラマン』シリーズを始めとする特撮作品からのオマージュも多い。
  • 2010年から2013年にかけて『ヤングエース』誌に漫画版が連載された。これの最終話では『NeXT GENERATION』『2!』の設定を折合する形で独自の後日談を描いている。
  • 本作で音楽を担当した作曲家の田中公平氏は、この作品に携わった事を「過去に携わった仕事の中でも一番屈辱的だった」と回顧している。
    • 理由については、監督の庵野秀明氏から1981年に公開されたイギリス映画「炎のランナー」、アントニン・ドヴォルザークの代表曲である交響曲第9番『新世界より』と似たような音楽を作るよう依頼されたためで、これらの要求は楽曲制作においてオリジナリティを重視する田中氏にとって受け入れがたいものであり、本作以降田中氏は庵野氏の作品に参加していない。ただし、『ふしぎの海のナディア』は田中氏が音楽を担当する案もあった(田中氏が前年にNHKの別のアニメを担当していた為、結局実現には至っていない)[1]

脚注

商品情報

Blu-ray

DVD

漫画・小説

  • 小説版

  • 漫画版

楽曲関連

その他