エルシーネ・テレジア

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エルシーネ・テレジア(Elsine Telesia)

サフィーネの姉。信仰の世界に生きる美しい神子。妹と違い、身嗜みと弁舌において慎みを持って相手に接する穏やかな女性である。

だが、その正体はヴォルクルス教団の大司教。神の教義と自らの本心に極めて忠実であり、自身の行動に正邪の別を設けない危険な女性でもあった。 ヤンロンとの出会いで初めて男性への慕情を胸に抱いたが、結局は自らの全てを信仰する神に捧げた。

IIの3つに分岐するルート全てで実質的なラスボスを務めるが、ルートによって関わるキャラが大幅に変わるのでそれぞれのルートで印象が大分変わるキャラである。

IIIでは三大テロリスト組織の襲撃事件終盤で姿を現し、フリングホルニのV艦を航行不能まで追い込んだ。その後もネストリアス教徒を扇動してアンティラス隊とヤンロンへの復讐の為に行動するが、だがヤンロンら魔装機神操者(と一部の教団幹部も)は彼女の行動に違和感を感じており、後にポゼッションを果たしたヤンロンの手で正体が暴かれた。

登場作品

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
全てのルートの最終シナリオにその姿を見せる。敵対時は「エルシーネ・ヴォルクルス」名義となる。なお、決戦時にヤンロンと隣接すると、何とエルシーネの方から説得を行ってくる。内容的には改めての決別という意味合いが強く、これで行動を1回潰してくれるのでありがたいイベントだが、スパロボ史上初のエネミー側の説得となる。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
PVでも敵勢力代表の一人として登場している。本人は登場せず、変装したフォーランがこの名義で現れる。
「復活のエルシーネ」として戦うのは1ステージのみ、味方対エルシーネの特殊台詞も一新されたが、逆にエルシーネ側では実妹など一部の特殊台詞が出現しない。次ステージ「怒りの炎」もエルシーネ名義だが、変身は解けかかった状態なので、髪色と表情と声がフォーランのものになる、この状態のカットインも本物とは違う。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

「エルシーネ・テレジア」名義の時は凡庸であるが、「エルシーネ・ヴォルクルス」名義になると大司教にふさわしい高い能力を持った強敵となる。

精神コマンド

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
直感加速激励幸運
エルシーネ・テレジア名義の時の精神コマンドは愛のみになっている。
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
直感加速激励幸運

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
気配察知、幻影、PN回復
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
幻影、先射反攻

パイロットBGM

「決別の時」
専用BGM。

人間関係

サフィーネ・グレイス
妹。性格は正反対だがエルシーネを非常に慕っており、彼女もそんなサフィーネを大事に思っている。だが…。
マサキ・アンドー
彼女の発言から自分の戦う意味について疑問を持つようになり、重大なスランプに陥ってしまう。
シュウ・シラカワ
かつて同じく大司教の立場にあった背教者。ある人物の居場所を知る存在としてエルシーネを狙う。なお、シュウはエルシーネが怪しいと考えつつも確証は得ていなかったので、大司教時代はエルシーネと対面したことはなかったようである。
リューネ・ゾルダーク
ビアンが辿った経緯から、エルシーネの極端な博愛主義には嫌悪感を示していた。

アンティラス隊

ホワン・ヤンロン
初恋の男性。ルート次第では相思相愛の仲になるが、互いに相容れない存在として対峙することになる。最期はお互いにその想いを告白しながら彼に討たれる。
ミオ・サスガ
一部ルートでアンティラス隊に同行することになった際、世間知らずな彼女に女医やセーラー服のコスプレをさせる。後者については「この『無理すんな』って感じがいい」と何気なくひどいことを言っている。
ウェンディ・ラスム・イクナート
ルートによっては、彼女の体調不良はテューディ喪失の影響で寿命を大幅に縮めたためと見抜き、彼女の治療を申し出る。テューディをこの世に呼び戻してヴォルクルスを復活させる目的があったためだったが、一方で純粋にウェンディを救うためでもあった。
プレシア・ゼノサキス
彼女の謎の病とヴォルクルスの呪いの関係を見抜き、それを利用する為に洗脳する。ウェンディやヤンロンと違い特にプレシア個人に対する感情はない模様。このルートではほぼ完全な悪役として立塞がる。
ツレイン・ザン・レカニバン
その魂、気性、全てを高く評価している。

ヴォルクルス教団

サティルス・ギャレール
同じ大司教。南部ルートでは彼と共謀して混乱を巻き起こそうとした。

ネストリアス教

フォーラン・デイクゼン
エルシーネの侍従を務めていた女性。彼女の死後、エルシーネに化けてラ・ギアスに混乱を引き起こす。

名台詞

戦闘台詞

「あなたには、まだこれから神の試練が続くでしょう……」
「強くおなり下さい、ツレイン様」
ツレインとの対峙で。この場合の神とはヴォルクルスの事だろう。グラギオスラスフィトートの可能性もあるが……。
「……今更ですが、サフィーネ、もう少し謹んでください」
サフィーネとの戦闘で。実際、サフィーネは姉であるエルシーネにダメージを食らっても恍惚の表情を浮かべるものだから、謹むのは多分無理かもしれない…。
「この力……神をも畏れぬ……いえ、新たなる神を造り出そうとでも……」
マサキとの戦闘で。
「ああ……ヤンロン様……これがあなたの力なのですね……」
ヤンロンにダメージを食らって。これだけだと何の変哲もない台詞ではあるが、この時の顔グラが赤く染まっている。…まさか実の妹みたいに快感を味わう訳がないのだろうが、とりあえず「ヤンロンへの一途な愛故に」と言う事にしておきたい。

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD

「そうやって戦えば、結局相手に恨みを募らせ、更に話し合う余地がなくなってしまうとは思いませんか?」
ピンチを救ってくれたアンティラス隊にお礼を言うためにフリングホルニを訪れ、お礼を言ったついでに力の使い方の理想論を語って。この会話がマサキを迷わせることとなった。演説でも同じことを主張している。
「では、失礼して……」
自分をかばって咒術弾で傷を負ったヤンロンに解呪を施そうとして。その方法が傷口に口でプラーナを流し込むという方法だったためヤンロンは困惑したが治療のためと受け入れた。これをきっかけに二人はより距離を縮めた。
「テューディ様の身体を通じ、今この神殿にはアストラル界から多大な魔力が注ぎ込まれています。この魔力が満ちる時……神が……ヴォルクルス様が顕現されるのです」
テューディを呼び戻した理由の一つ。もう一つの理由はウェンディを治療するため。
「さ……さすがです……ですが、ヴォルクルス様の復活……これだけは……ヴォルクルス様!我が身を御前に捧げます!!」
北部ルートでの最後の言葉。自ら体を犠牲にヴォルクルスを復活させるがシュウに先手を打たれ完全な復活にはならなかった。
「わたくしは、呪いについては詳しくないもので……そういう事でしたら、そちらの元ヴォルクルス教団暗殺者であった方に伺ったほうがよろしいのでは?」
シュウの助言でやってきたマサキたちにプレシアの状態を伝えるが信じてもらえず、マサキからヴォルクルスの呪いが関わっていると指摘された時の発言。ガエンが暗殺者だったことまでは伝えていなかったにも拘らず口に出してしまったためマサキからの疑いはさらに強まることとなった。
「結果的にはそうなりますが……あれらの活動自体は、わたくしの意志と希望で行っていた事です。ヴォルクルス様はムダな死を何よりも嫌います。ですからわたくしもそのご意志に従ったまでです」
慈善活動を行っていた理由。マサキはルオゾールを思い出していた。電離プラズマ砲も似たような理由で破壊に賛同している。
「……これは誤算でした。師弟愛だと思っていましたが……どうやら、もっと深い繋がりが……」
ジノの撃墜で目が覚めたプレシアを見て。ジノからの一方的なものではなくプレシアからもある程度思いがあるらしい。
「以前の言霊、そして今回のプラーナで、ヤンロン様の想いはわたくしの胸に染み込んでいます……その……僭越ではありますが、わたくしはヤンロン様とであれば……」
操神術で操ったヤンロンに告白して。しかし、シュウの御符のおかげで操神術は効いておらず二人はお互いの務めを果たすべく刃を交える。
「さあ……みんなで祈りましょう。神の国への道が開かれるよう……」
南北統一に納得しない兵士を率いて要塞に閉じこもって。彼らからの信頼を利用してヴォルクルス復活にこぎつける。
「それではご覧に入れましょう……ヴォルクルス様の現し身……ルザムノ・ラスフィトート様!」
シナリオ「終末の黙示」から。精霊界の狭間の特性を把握し調和神ラスフィトートを召喚した。
「お恥ずかしい話ですが、わたくしは妹と違い、この歳になるまで色恋沙汰とは無縁の日々を送っていました。ですので、我ながら未熟とは知りながら、この想いをもてあましているのです」
「終末の黙示」におけるヤンロン説得時の台詞。
「その言葉が聞けただけで……わたくしは幸せです。わたくしも……ヤンロン様を……愛して……
「終末の黙示」にて、ヤンロンがエルシーネにトドメを刺した際に、ヤンロンから「愛している」と告げられての返答。そして、これがエルシーネの最期の言葉となった。
しかし……。

搭乗機体・関連機体

ボーヰン
サティルスに操られた時に搭乗。実際は彼女の意思で乗っていたが。
ボランゾルン
彼女の専用機。後にフォーランも使用する。

関連用語

キュリウス派
ネストリアス教の分派。新暦2610年頃、キュリウスという神学博士の興した宗教改革を契機に基準派と袂を別つに至ったらしい。その教義において、精霊の存在を唯一神の仮の姿であると肯定しているという。アクアビナ修養会はデルハット市(シュテドニアス連合国)を拠点にキュリウス派の布教活動を行っている慈善団体。
ネストリアス教
ラ・ギアスでかつて隆盛を誇ったといわれる啓示宗教たる一神教。教祖はネストリア(新暦1248年頃から1288年まで)という人物。その信条は、人神分離からはじまる多神と精霊の否定および来世での救済。伝承に残る神の名は全て唯一神の仮の姿であると定めている。