秋津マサト
秋津マサト | |
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読み | あきつ マサト |
外国語表記 | Masato Akitsu |
登場作品 | 冥王計画ゼオライマー |
声優 | 関俊彦 |
デザイン | 菊池通隆 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦MX |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(日本人・試験管ベビー) |
性別 | 男 |
年齢 | 15歳 |
所属 | ラスト・ガーディアン |
秋津マサトは『冥王計画ゼオライマー』の主人公。
概要
15年前に木原マサキによって日本に齎された試験管ベイビー。実はマサキのクローン受精卵から生まれた存在である。天のゼオライマーのパイロットとして登録されていた為、日本政府の監視下に置かれていた。
15歳の誕生日にラストガーディアンに拉致されてしまい、独房の中で養父母が養育料をもらう姿を見せられる過程で真実を知らされ、自分の意思とは関係なく狂気の戦いに身を投じる事となる。潜在意識にゼオライマーに関するかすかな記憶と知識を持ち、無意識の内にゼオライマーの操縦ができる。
本来は内気で繊細な普通の中学生であり、非情になれない優しい面を持つが、戦闘中に凶悪な人格に変貌してしまう。それは「冥王」となる野望を持つ木原マサキが、マサトがゼオライマーに乗った時に自分の人格が上書きされる様プログラムしていた為だった。
マサキに人格を書き換えられて消滅してしまったと思われたが、ロクフェルの死と塞臥と祗鎗の突撃を前に良心を目覚めさせ、マサキを吸収する形で消し去った。しかし、マサキの人格と記憶を取り込んだマサトは「マサトとマサキのどちらでもない存在」となっており(一部の視聴者には秋津原マサトキと呼ばれたことも)、マサト本来の優しい心を持ちながらマサキとしての十字架を背負う事となってしまう(人格合一前後で美久と八卦衆に対する視点も大きく変化している)。最後はマサキの野望を砕く為に、幽羅帝と共に消滅する道を選んだ。
原作漫画版での主人公の名前は秋津マサキで14歳。アニメでは声の演技だけでは音が同じ為区別が難しいという事情からマサトへと変更されている。スパロボユーザー間では下の名前の「マサト・マサキ」で区別しているケースが多いが原作漫画版では両方とも読みはマサキである為、木原マサキの項にも記してあるが、苗字呼称で表記した方が混同が少なくなる為そちらの表記が望ましい。
登場作品と役柄
原作ではゼオライマー諸共消滅という悲惨な最期を迎えるマサトだがSRWでは彼の辿る結末は大きく変わっている。また似た様な境遇でパイロットになった面々と仲間として出会える事もあり精神的にも原作程の苦悩はない。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 覚醒を覚えなくなったが、美久が代わりに覚えるために特に問題はない。声優ネタでクルーゼと対戦するとクルーゼが特殊な戦闘台詞を喋る。また、MXほど邪険に扱われてはいない。
- 初期レベルの設定の都合上、たいていの場合は最後まで美久よりレベルが低くなる。MXよりゼオライマーの性能が向上したため非常に強力。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 初登場作品。幾つかのイベントを経て味方に参入するが、イベントでマサキ化するせいでマグネイト・テンにも攻撃してしまうため、マグネイト・テン参入時に白い目で見られることになり、わだかまりが解けるのは原作イベント終了後になる。
- (再動が無い作品で)覚醒を覚え、更に乗機も凶悪なMAP兵器を搭載しているが、覚醒の習得時期は遅く、武器どころか機体性能も気力に大きく左右されるため序盤は不安定。原作イベント終了後に人格がマサキと統合されると、性格が「強気」に変化しステータスもマサキと同値になりパワーアップ、そして他の味方の激励や期待が充実してくるなど、あらゆる面で後半からが本領発揮となる。EXPアップも覚えているため、後半から活用してもすぐにレベルは1軍に追いつける。
- 言動その他を見る限り、本作での彼の人格はマサキをベースにマサトの性格が融合した状態らしい(マサキの中に在った「人間性」が表に出ている、とも言い換えられる)。
- EDではゼオライマーを沖に頼んで解体処分してもらい、美久と共に平穏な生活に戻ることになった。
- スパロボ学園
- グー属性以外の天のゼオライマーのメインパイロットとして参戦。他作品ほどではないが、1ターン目で気合を使うと2ターン目には次元連結システムが発動するため、本作でもかなりの強さを誇る。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2019年1月のイベント「唸れ!滾るリビドーと魂」期間限定参戦。グレートゼオライマーに乗っての参戦となる。イベント報酬のパイロットパーツはボイス付き。
- イベントでは原作終了後の設定で、鉄甲龍撃破後に行方不明となっているところからスタートする。
パイロットステータス
能力値
『MX』では射撃に優れていたが、『J』では格闘寄りのスーパー系で、ゼオライマーとは相性が悪い。秀でているのも『MX』では防御・技量だったが『J』では回避。『MX』で暴れすぎたためにゼオライマー共々下方修正されてしまっている(それでも強すぎるのだが)。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- MX
- 底力 、援護攻撃、EXPアップ
- マップ兵器の使用頻度が高い為か、獲得経験値ダウン補正を補えるEXPアップを覚える。しかし、他に覚えたい技能も多い為、思い切って上書きするのも手である。
- マップ兵器版の「メイオウ攻撃」を連発する時の位置取りに非常に役に立つため、アタッカー、SP回復、集中力といった基本のものと同じくらい、もしくはそれ以上にヒット&アウェイを優先して習得させたい。また燃費の悪さを補えるEセーブも推奨。余裕があれば、ガンファイトを覚えさせると攻撃力や射程の面で、通常戦闘をこなすのが楽になるだろう。あるいは、SPアップで不足しがちなSPを補うのも良い。通常攻撃版の「メイオウ攻撃」は射程が長い為援護攻撃向きだが、ゼオライマーそのものが単機で戦う事が多いので、援護攻撃は上書きの候補になる。
- J
- 底力 、援護攻撃、援護防御、コンボ
パイロットBGM
- 「覚醒、ゼオライマー」
人間関係
- 氷室美久
- マサトと共にゼオライマーに乗る少女。実は重大な秘密をその体に秘めている。
- 沖功
- マサトを戦闘マシーンにしようとするが……
- 木原マサキ
- マサトのオリジナルであった人物。自身の野望のためにマサトを作り出し、利用しようとするが……
- 幽羅帝
- 鉄甲龍の首領。「恋人・耐爬(たいは)の仇」「裏切り者の血を引くクローン」(どちらもマサキのせい)として、彼女から理不尽な虐待を受けた。しかし彼女もまた……
他作品との人間関係
スーパー系
- 碇シンジ、神名綾人
- MXでは境遇が近いこともあり、友人同士になった。
- 渚カヲル
- MX終盤では、彼に自分と同じ「野望の道具として創られた生命」という匂いを敏感に感じ取った。後にターミナルドグマ内での対話で、彼の口からゼオライマーとゼーレの関連性を明かされ、衝撃を受ける事となる。
- ロム・ストール
- MXでは鉄甲龍との決着が着いた直後に訪れた窮地を彼に救われた。
- デューク・フリード
- マグネイト・テン配属当初の険悪な雰囲気の中、彼から敢えて「仲間」として受け入れられる。
- 剣鉄也、神隼人
- MXに於けるシ・アエン&シ・タウの姉妹との決戦で、メイオウ攻撃にマグネイト・テンの面々を巻き込んだ事から、部隊配属当初は彼らから敵視される。
- 式部雅人
- Jで同じ名前の彼に対して言った結城沙羅の発言に反応するシーンがある。
ガンダムシリーズ
- レイモンド・ビショップ
- Jでは彼に叱咤激励され、戦う事を決意した。
- アスラン・ザラ、カガリ・ユラ・アスハ
- Jではジェネシスから彼らを救出した。
- ラウ・ル・クルーゼ
- Jでは彼に一貫して「木原マサキ」と呼ばれ、世界を破滅に導く事を促されるが、マサトも一貫して彼を拒絶した。
リアル系
- グン・ジェム
- MXでの試作型ギルガザムネとの戦闘前会話では、バイオフィードバックシステムに取り込まれ、狂乱状態に陥った彼の姿にマサキの傀儡だった頃の自分を重ね合わせ、撃破する事で彼を欠陥システムの呪縛から解放しようと決意する。
- 千鳥かなめ
- Jではレイモンドと同様、彼女にも叱咤激励される。
バンプレストオリジナル
- 紫雲統夜
- Jでは境遇が近く、友人同士になった。終盤では、木原マサキとフューリーの因縁もあり絡みが多い。
- フェステニア・ミューズ
- Jでは中盤で原作通りに自身の正体を知った後、自身の出生に絶望して生きる事を諦めかけていたところを彼女に叱咤される。
- フューリーの面々
- 彼らからも一貫して「木原マサキ」と呼ばれた。
名台詞
- 「教えてくれ……ゼオライマーは……ゼオライマーとは何だぁぁっ!!」
- 1話の締め。風のランスターと対戦して、気が付いたら相手が消滅していたのだから叫びたくなるのも無理はない。
- 「もし、それを知ることでその仕打ちの意味がわかるのなら、僕が誰なのかわかるのならっ! 僕は…知りたい」
- ラスト・ガーディアンに引き続き、幽羅帝に拉致されて訳の分からないままに虐待を受け、その意味を知りたくて叫んだ。
- 「……こいつに乗ることぐらいしか、僕に出来ることはないからね」
- シ姉妹が出撃してきたので、迎撃に出るためにゼオライマーに乗り込んだ時、美久に「大丈夫? 出来るわね」と聞かれた際に答えた台詞。幽羅帝から出生の秘密を聞かされて、すっかりやさぐれてしまっている。
- 「……駄目だよ」
「僕はあれに乗る人を知っている。僕はその人を殺してしまうかも知れない」
「……だけど、人間の女だ。それに……まだ足下に避難していない人がいっぱいいる……出来ないよ!! 僕には!!」 - シ・タウと交戦する直前の台詞。風のランスターの時には中の人がいるなんて思いもよらなかった、あるいはゼオライマーが有人操縦の点から予想はしておりその事実から目を逸らしていたが、確実に操縦者がいると知ってしまったからには戦えなくなった。沖の懸念が当たってしまったわけで、マサトの優しさが滲み出ている台詞である。
…が、その想いはマサキによって無残にも踏みにじられることになる。 - 「……僕はマサトでもマサキでもない」
「わかった…わかってしまったんだよ…。僕はどちらでもない……もう、どちらにもなれはしないんだ」
「僕は木原マサキのクローンだ。そして、ゼオライマーにはマサキの人格と記憶がインプットされていた。僕は、それを受けることで、木原マサキそのものになったはずだった。そう…思っていたんだ…」
「だけど、消せなかったんだ。秋津マサトを…!15年間平凡な少年として生きていたもう一つの人格を…!木原マサキの野望に引きづられて悲鳴を上げている愚かな少年が…ここに生きているんだ…」
「僕は……誰だ…?」 - 幽羅帝以外の八卦衆を皆殺しにしたマサキの中でマサトの優しい心が反乱を起こしたことで、「マサトの思考と記憶を保ったままマサキの人格と記憶を取り込んだ存在」へと人格統合された彼が吐いた絶望の声。「僕は人格と記憶を受けることで木原マサキそのものになるはずと思っていた」「木原マサキの野望に引きづられて悲鳴を上げる愚かな少年がここに生きている」という台詞から、マサキの視点とマサトの視点の両方で話していることが分かる。この時から関俊彦氏の声色と演技はマサトとマサキを折衷したものに変わっている。
- 「美久、僕を殺せ」
- 「ゼオライマーがある限り、僕はまたすぐに木原マサキになる!その前に殺してくれ!」
- 「優しいな、君は。…君だけじゃない。八卦衆もみんな、美しい心を持っていた。どうして、僕の造った君たちだけが優しく…そして、僕だけが薄汚いんだ!!」
- ゼオライマーによる木原マサキの人格再生プログラムの再実行(決定権はゼオライマーが有する)を恐れたマサトは美久に介錯を頼んだが、涙を流して拒む彼女にこぼした台詞。僕の造ったという台詞と美久の「あなたの中にきれいなものがあったから」という反論から、マサトはマサキの良心の様な存在になってしまったことが伺える。
八卦衆が美しい心を持っているというマサトの評価については、八卦衆が最期にマサキの想定しない優しさを見せて散ったためと思われる。 - 「ゼオライマー……お前が僕の宿命ならば、共に消えればいい」
- 最後の出撃前、ゼオライマーに語りかけた言葉。やるべきことをきっちり定めて達観してしまっている。
- 「行こう、美久」
- 最後の出撃時の台詞、消滅への出発なのにその表情はとても明るい。
- 「僕は何をしたっていうんだ!?何でいつもいつも逃げる羽目になるんだ、まったく!」
- ドラマCD『大冥界』オープニングより。冒頭の台詞は本編のセルフパロディである。この直後ゴミ箱に隠れるも、美久にゴミ箱を蹴られて出てきてしまい連行される。
スパロボシリーズの名台詞
- 「次元連結システムの力を使えば……ゼオライマーは、負けない…!」
- スパロボでのメイオウ攻撃時の決め台詞の一つ。本当に強すぎる。
- 「今、僕達は……真の冥王となる……!」
- 『MX』第29話「冥王、暁に出撃す」or『MX PORTABLE』第30話「ゼオライマー、暁に出撃す」より。ハウドラゴンの本拠地に乗り込み自爆する直前の台詞。
- 「…ふ、ふふふ…」
「これが…僕の運命だっていうのか…?僕は…彼らを全て犠牲にし…自分一人だけ生き残ってしまった…! 僕もゼオライマーと共に滅ぶべきだったのに…僕一人だけ…!」 - 同上。幽羅帝との最終決戦で、諸共に滅する覚悟を決めながらも生き残ってしまい、絶望の中で発した台詞。しかし、直後の美久の発言に救われることとなる。
- マサト「…僕に…木原マサキの業を背負って、生きていけというのか…?」
美久「…そうよ。私達が生き残ったことには、何かの意味があるはず…」「まだ私達には、この世界でやらなければならないことが残っているのよ」
マサト「やらなければならないこと…」
美久「マサト君…あなたはわかっているはずよ」
マサト「…ああ。僕は知っている…冥王計画と同時に、この世界へ終末をもたらそうとする者達がいることを…だから、僕は……」 - 同上。美久の励ましによって、マサトは決意を新たにするが…
- 「や、やっぱり、これが…これが僕の運命なのか…!?」
- 直後に現れたギャンドラーに追い詰められ、絶体絶命の状況で再び絶望しかける。だが次の瞬間、戦友の命を救うべくあの男が姿を現した…
- 「僕は……僕は木原マサキでもあり、秋津マサトでもある…でも、僕は冥王にはならない…僕は秋津マサトとして生きる…!」
- 同上。自らの宿命にケリをつけ、マグネイト・テンへと戻ってきたマサトに、改めて「お前は誰だ?」と問う隼人へ毅然と言い放つ。『秋津マサト』としての個人を確立した宣言に、隼人も長く引き摺っていた彼への不信感を棄てる。
- 「自分しか存在しない地平…木原マサキは全てが失われた世界こそ、安らぎを得られると思ったのでしょう…」
- 同上。マサトなりに解釈した『木原マサキ』の人物像に対する総論。
- 「僕はゼオライマーを本来の目的通りに使うつもりはない…それが…僕の贖罪なんだ。決して、この世界を終わらせたりはしない…!」
- 第49話(『PORTABLE』では第50話)「シト新生」に於けるターミナルドグマ内でのカヲルとの対話で、彼が言う「ガフの扉を開く鍵」=次元連結システムを、終末をもたらす為に使わない事を力強く宣言する。
- 「僕だってそうだ…! 僕もゼオライマーのために作られた人形だ! だけど、僕達は人としてみんなと同じ世界で生きていく…! そのために…僕はゼオライマーの力を使う!! あなたを冥府に誘うために!!」
- 『MX』最終話「約束の地」に於けるエルデとの戦闘前会話より。肥大したエゴのままに暴走するAI1を破壊すべく、「天」の名を持つ冥王が冥府への扉を開く。悲劇的な原作とはまったく違う答えに至った、『MX』のマサトの決意表明とも取れる台詞である。
- 沙羅「雅人! あんた人に面倒押しつけて自分はこんな所でのんびりかい!?」
マサト「えっ!? あ、す、すみません」 - 『J』第16話「ブレンパワード」より。名前ネタである。
- 「あんたの悪意には吐き気がする…どうしてそんなに、人を憎めるんだ?」
- 『J』第48話「終末の光 後編」に於けるクルーゼとの戦闘前会話。クルーゼはマサトを木原マサキと呼んだ上で「人道主義者になった」「君にそんな事を質問する権利があるとは思えない」と嘲笑するが、マサトとクルーゼが同じ立場であることに目を背けているのだから、マサトの発言は至極当然だろう。
- 「お前の言うとおりだ、ジュア=ム」
「だから俺は、幽羅帝や八卦衆の命も背負っていかなきゃいけないんだ! こんなところで死ぬ事は出来ない、行くぞ美久!」 - 『J』第50話「百億の夜と千億の闇」に於けるジュア=ムとの戦闘前会話。彼にも木原マサキ扱いされた際、自らの手でマサキの創造物を手にかけたことを非難されるが、当のマサトは彼の言葉を認めつつも、その罪を背負う覚悟でジュア=ムを断じた。
- この時、一人称が「俺」になっていることに注目。マサトとマサキの意識が完全に合一となった証である。