R-GUNリヴァーレ

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R-GUNリヴァーレ(R-GUN Rivale)

OGシリーズにおいて、イングラム・プリスケンがエアロゲイターへと寝返った(地球側から見た場合。元々イングラムはエアロゲイター側から工作員として送り込まれたので、正確には本来の立場へと戻った)後の乗機。

リヴァーレは「ドイツ語」で『競争相手』『好敵手(ライバル)』を意味し、イングラム自身は長らく共に戦ったハガネクロガネ)やヒリュウ改のパイロット達に敬意を込めて付けたつもりだと語っている。だが当然ながらその意図が受け入れられることはなく、かつての仲間達から怒りを買うことになった(尤も、わざとそう仕向けて彼らに本来以上の力を引き出させるのがイングラムの狙いでもある)。

エクセレン・ブロウニングを誘拐された時のキョウスケ・ナンブに至っては「ブタ以下のクズ手」と酷評している。だが見せかけだけの機体ではないことも認めており、装甲は固着前でもアルトアイゼンのリボルビング・ステークを腕ごと持っていくほどであった。

外見は元のR-GUNとは似ても似つかないものに変貌しており、装甲材質やサイズも全く別物(MからL)になっているなど、パーソナルトルーパーからはかけ離れた存在。だが、胴体部分を反転させると辛うじてR-GUNの面影が見える状態となる。その為か、連邦軍側のコードネームはタロットカードのハングドマン(吊るされた男)をもじった『AGX-13 ハングドガン』(逆さ吊りの銃の意)。このカードは、一説で反逆者をモチーフとし「物質の上に精神が置かれた状態」というデザインを持つ。また、「吊られた男」は処刑という通過儀礼を超えることでさらなる高みに至ることを意味し、一方で逆位置ではやせ我慢・自暴自棄という意味を持つ。ユーゼスの操り人形である肉体に精神が縛られ反逆者となったイングラムを表していると言える。そして、OGにおいて死という通過儀礼を超えることでその束縛を超えることとなったという点も符合している。

のちのOGシリーズの続編ではR-GUNは残っており、このR-GUNリヴァーレは複製されたR-GUNが変異したものと推測される。なお、アニメ作品「ディバイン・ウォーズ」ではR-GUNから乗り換えている。一方「Record of ATX」では半壊したオリジナルのR-GUNにイングラム(の意識を乗っ取ったユーゼス?)がクロスゲートを用いて、(ギリアム曰く)異界の存在を憑依・変貌させる事で出現した。こちらでは、撃破後は元のR-GUNへと戻っている。

なお、上記の「Record of ATX」におけるギリアムの発言から、R-GUNにアストラナガンを憑依させたのがリヴァーレとも受け取る事が出来るが、真相は不明。

これらの事実からもわかるように、OGシリーズにおけるアストラナガンの立ち位置にある機体である。「それならなぜアストラナガンが出ないのか?」という疑問がよく上がるが、これは設定の摺合せの問題である。

アストラナガンにはそもそも、「地球側の高性能機・オーバーテクノロジー採用機のデータを収集し、バルマーの技術でブラッシュアップした機体」という基本設定が存在する。しかし、OGシリーズはその展開上、登場する機体は「IMPACT」「新」「α」などのオリジナル機に限られる上、それらの9割以上は「試作機あるいは発展途上の機体、ないし量産型の強化体」であるため、アストラナガンのベースとなる「高性能あるいはオーバーテクノロジーを採用した機体」がないのである。さらに、OGの設定では「α」のラオデキヤ艦隊の立ち位置にネビーイームのはぐれバルマーがいるため、技術自体も限られている。このように、アストラナガンを登場させようにもそれに必要な技術設定がない(劇中のある人物の言葉を借りれば「因子が足りない」というべきか)ため、「OG世界での地球・エアロゲイターの技術で作り出せるイングラム専用機」が必要になり、結果考案されたのがこのリヴァーレである。

登場作品と操縦者

いずれの作品でも、イングラム・プリスケン専用機として登場。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α ORIGINAL STORY
最終決戦時に、イングラムが「R-GUNを改造した機体」に乗って登場した。リヴァーレの名はまだなく、ビジュアルも存在しないが、リヴァーレの原型となる存在と思われる。何故アストラナガンでなかったのかと言う公式のアナウンスは無いが、寝返った後最初の遭遇であるため、リュウセイが見てすぐにイングラムだと分かるようにと言うストーリー上の都合が大きいと思われる。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
リヴァーレの名前を冠して初登場した作品。上記CDドラマを知らず、アストラナガンが登場するものだと思っていた多くのユーザーを驚かせた。また、スパロボ史上初のHPが10万を超えているユニットであり、その意味でもプレイヤーを驚かせた(HPを目一杯削った所で?????が99999に変化するので10万以上ある事がわかる)。これは近年のスパロボではダメージ数値が精神コマンドやパイロット能力も相まって5桁も叩き出す事ができる事が可能なユニットが現れた事も要因と思われる。また、これ以前まではボスクラスの敵に5桁のHP(おおよそラスボスクラスで6万台)を持つのが多いユニットは一定のダメージを受けると二回~三回HPが完全回復するといった形で計10万以上はダメージを与える必要があるものもあった。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
アニメーション作品。オリジナルのR-GUNとは別機であり、敵としてイングラムが駆るオリジナルのR-GUNがランページ・ゴーストでダメージを負った際にゲートを展開して召喚された。ギリアムがゲートに驚愕している(『Record of ATX』ではクロスゲートと言及している)。この時のイングラムは完全に洗脳された状態だったが、それでも僅かな葛藤があったのかSRX計画のためにR-GUNを残そうとしたのではないかとのこと。SRXの天上天下念動爆砕剣で破壊されたがイングラムは寸前にセプタギンへと転送され、ネビーイームを創造したゴッツォの者の人格が移植された制御システムに支配されてユーゼスのような仮面の姿で再び立ちふさがった。この際、イングラムの意識は身体の支配権はないものの洗脳は解けており、ある人物の助けにより、アストラナガンを召喚している。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
ハードがPS2となり、先に放映されたアニメ『ディバイン・ウォーズ』でアストラナガンが登場する場面もあったため、アストラナガンの復活及びリヴァーレとの同時登場も期待された。しかし、やはりゲームではリヴァーレしか登場しなかった。アニメーションはより派手になっている。

装備・機能

スペックは、元となったR-GUNを遥かに凌ぐものとなっている。所々に黒魔術的な要素が組み込まれているのが特徴。

武装・必殺武器

基本的には、R-GUNやアストラナガンをベースとしたものが多いが、武装名だけで中身はほぼ別物と考えていい。ガン・スレイヴ、アキシオン・バスターは、後に第3次αでベルグバウの武器として同名で登場した。

ロシュ・ブレード
両腕からエネルギーブレードを発生させ、切り裂く。OGS以降はビームワイヤーで接続した実体剣を射出、突き刺した後距離を詰めて切り裂く。
ガン・スレイヴ
3基の誘導兵器。ヴァイクランにもあったあたり、バルマーの遠隔誘導兵器の基本(ガンダム世界でいうところのファンネル)なのかも知れない。
アキシオン・バスター
胸部からアキシオンエネルギーを発射する。GBA版ではその場で両腕を高く掲げて発射するため、某社菓子のパッケージのイメージから「グリコ」なる俗称がついていた。OGS以降は全体攻撃になり、ガン・スレイブを射出後飛行、胸部を展開。スレイブ三機と両腕で五芒星を描き、仮想砲身を展開して光線を発射。着弾点からワームホールを発生させて敵を破壊する。

特殊能力

HP回復(中)
EN回復(大)
歪曲フィールド
全属性のダメージを半減するバリア。リヴァーレ撃墜の最大の障害。直撃+特殊武器でEN切れを狙ったり、バリア貫通武器を駆使する必要がある。

GBA版1のみ

精神攻撃無効
SP低下・行動不能・能力低下を無効。これが出来る機体はほとんどいないが。
チャフキャンセラー
チャフ系無効。命中率を下げられないのが地味に厄介。
ジャムキャンセラー
ジャム系無効。

OGsのみ

マインドブロック
SP低下・行動不能・能力低下を無効。しかし、やっぱり対峙の時点で出来る機体はほとんどいない。
ウェポンブロック
攻撃低下・命中低下・射程低下を無効。

移動タイプ

飛行可能だが基本飛ばない。「鋼の巨神」のみ。

機体BGM

「虚空からの使者」
イングラムの代名詞ともいえるほど有名な曲。

対決・名場面など

関連機体

R-GUN
変異前の機体。ルートにより複製版の場合も。
アストラナガン
αシリーズにおけるこの機体のポジションで、武装関連は酷似している。『Record of ATX』ではR-GUNにアストラナガンを憑依させたのがリヴァーレとも受け取れる示唆がある。
ベルグバウ
武装名が共通。
DiSRX
上記の通り、アストラナガンがR-GUNに憑依したのがリヴァーレとするならば、ディス・アストラナガンがSRXに合体したDiSRXとは極めて近い存在となる。