「ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日」の版間の差分
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2018年12月24日 (月) 06:03時点における版
ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日 | |
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監督 | 今川泰宏 |
キャラクターデザイン |
窪岡俊之 山下明彦 他 |
音楽 | 天野正道 |
制作 |
ムー・フィルム フェニックス・エンタテインメント 他 |
発表期間 |
1992年7月23日 - 1998年1月25日 |
話数 | 全7話 |
巻数 | 全7巻 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦64(リンクバトラー) |
『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』はムー・フィルムなどが制作したOVA。
概要
横山光輝氏の漫画『ジャイアント・ロボ』を原作に今川泰宏監督のもと製作されたOVA作品。1992年から実に7年の歳月をかけ全7話が製作されたが、描かれたストーリーは膨大な世界観のごく一部に過ぎないとされている。長い年月を費やして作りこまれた極めて高いクオリティ映像と、舞台を思わせる密度の濃い演出手法の完成度は評価されているが、次回作の予定がないのに作品内で世界観や設定を回収しないどころか、新たな展開を予期させるラストにしてしまうなど「広げた風呂敷を畳まず物語を終了させる」作風は賛否両論となっている。どちらにせよファンの間で次回作を望む声は根強い。
また、基本設定・ストーリーは異なるものの、本作の構想を基にした漫画作品『ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日』とその続編『ジャイアントロボ バベルの籠城』が、漫画雑誌「チャンピオンRED」において2006年から2014年まで連載された。
他作品に登場したキャラを別の作品に登場させる「スターシステム」を積極的に活用しているのに加えて、原作では善玉キャラであった人物を悪役として起用するなど、チャレンジブルな面も評価が高い。具体的には横山光輝の漫画版『三国志』における後半の主役「諸葛亮孔明」が敵方であるBF団の軍師であったり、BF団の首領「ビッグ・ファイア」が同じく横山光輝の漫画『バビル2世』の主人公の容姿と同じであることなどが挙げられる。このシステムのおかげで、敵・味方とも実に個性的なキャラクターが数多く存在している。特に味方側の九大天王、敵側の十傑集はその極みと言える(ただし、九大天王は2人しか登場していないため、十傑集にインパクトで劣ってしまっている)。
なお、特撮版は同じくバンプレスト発売の『スーパー特撮大戦2001』に参戦している。
ストーリー
地球全人口の3分の2が死に至った大災害「バシュタールの惨劇」から10年。人類はついに無公害完全リサイクル可能な夢のエネルギー機関「シズマドライブ」を作り上げ、かつてない科学万能の時代を謳歌していた。しかしそんな世の中にも闇は蠢いていた。悪の秘密結社BF団が世界各地で目的不明のテロ活動を行っていたのである。そのBF団と戦う正義の集団が国際警察機構。我らが主人公草間大作もそのエキスパートとして、父の形見のジャイアント・ロボを駆りBF団の陰謀をくじいていた。
そんなある時、中国にいた大作たちはBF団に追われる謎の人物から黒いアタッシェケースを託される。その中にあったのは見たこともない特殊なシズマ管。そして時を同じくしてパリに現れた巨大な球形の怪ロボット「大怪球フォーグラー」。これが起動したとき、世界中の全てのシズマドライブが停止した。人類社会を支えているエネルギーの中和現象。これはかつての「バシュタールの惨劇」の再来である。文明の崩壊の危機に直面する人類社会を救えるのは、忌み嫌われた前世代のエネルギー「原子力」で動いているジャイアント・ロボだけ。そして、ロボとBF団との戦いの果てにシズマドライブ開発史に隠された闇が明らかになっていくことになる。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
国際警察機構
エキスパート
- 草間大作
- 銀鈴
- 鉄牛(黒旋風の鉄牛)
- 呉学人(智多星の呉用)
- 村雨健二(不死身の村雨健二)
- 青面獣の楊志
- SRW未登場。
- 公孫勝・一清道人
- SRW未登場。
- 鎮三山の黄信
- SRW未登場。
- 小李広の花栄
- SRW未登場。
九大天王
BF団
- ビッグ・ファイア
- SRW未登場。BF団のトップに位置する少年。人類最強の汎超能力者。その力は絶大で十傑集すら足元にも及ばない。
- SRWには未登場で、その存在が会話中に語られるだけだが、αシリーズにおいてはとんでもない役割と設定の持ち主。バルマーのズフィルードと共に、50万年前の終焉を生き延びた存在であり、ヒトの死と新生を司る者の一人というものだった。しかし、後のシリーズに『ジャイアントロボ』が参戦しなかった為、その設定はイルイや霊帝ルアフなどにそれぞれ受け継がれた。
- 諸葛亮孔明
- コ・エンシャク(呼炎灼)
- 『64』においてアルベルトのシールドとして登場。
十傑集
- 混世魔王 樊瑞
- 衝撃のアルベルト
- 激動たるカワラザキ
- 眩惑のセルバンテス
- 素晴らしきヒィッツカラルド
- マスク・ザ・レッド
- SRW未登場だが、実は『64』のデータでは名前とシルエットがある。DC版『α』の没データにおいて、音声の収録が行われていたことが判明している。未登場の理由は、元ネタである『仮面の忍者 赤影』の版権絡みであるとされているが、真相は不明。
- 白昼の残月
- SRW未登場。
- 命の鐘の十常寺
- SRW未登場。
- 暮れなずむ幽鬼
- SRW未登場。
- 直系の怒鬼
- SRW未登場。
エージェント
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
国際警察機構
BF団
- GR2
- 維新竜・暁
- ウラエヌス
- ギャロップ
- 大怪球フォーグラー
- SRW未登場。一つ目のついた巨大な黒い球体ロボット。全てのシズマドライブを停止させる「アンチ・シズマドライブ」を持ち、あらゆるエネルギーをシズマに頼っていた本作では世界的な脅威となっていた。
用語
- BF団
- 十傑集
- 国際警察機構
- 九大天王
- シズマドライブ
- シズマ博士(SRW未登場)ら5人の科学者グループが発明した完全リサイクル可能、完全無公害のエネルギー。作中ではありとあらゆるエネルギー源がこれに置き換えられており、それは飛行機からライターまでに至る。だが重大な欠陥が存在しており、それが大事件の発端となってしまった。
- 物語の根幹を成す設定なのだが、SRWにおいては他に超エネルギーが多数あるためかこの設定が再現されたことは無い。
- 怪ロボット
- BF団の主戦力である機動兵器。殆どの機体が上記のシズマドライブで稼働している。開発者はブラック博士(SRW未登場)。
- GR計画
- 大作の父、草間博士(SRW未登場)が携わったジャイアント・ロボらGRシリーズの開発計画。だが真の目的は別にあり、BF団の悲願の計画である。αシリーズではSTMCらを含む世界の終末を回避するための手段であったとも言われている。
楽曲
- 劇中BGM
-
- 「出撃! その名はジャイアント・ロボ」
- 『64』『α』で採用。
- 「メイン・タイトル」
- 『α』で採用。
登場作と扱われ方
スパロボシリーズには、2000年発売の『スーパーロボット大戦α』と同時に版権を取得したと思われる『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』(2001年発売)を最後に出演していないことから、現在は版権の取得が難しい作品と噂されている。
その理由としては、本作の特徴であるスターシステムの採用が故に、元ネタである各作品の版権も個別に取得する必要があるとの説や、『第2次スーパーロボット大戦α』発売後の2004年に原作者の横山光輝氏が死去したためといった説が挙げられている。
今後の作品で参戦が果たされるかどうかは不明であるが、2006年からは『ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日』の漫画連載が開始され、2011年にはゲームアーカイブスにて『α』の配信が開始されている。
同シリーズには2度参戦しているが終盤からクライマックスへの展開が再現されたことは1度もない。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 序盤で原作第1話が再現されるが、眩惑のセルバンテスが生きていたり物語の根幹を担う幻夜&大怪球フォーグラーが登場しなかったりと、原作をほとんど消化しないまま終わる。当初の予定ではαシリーズの以後の作品において重要な位置を占める作品となる予定だったが、以後のシリーズには参戦しなかった。そのため、ビッグ・ファイアやBF団が果たすはずだった役目はオリジナルキャラのイルイに受け継がれる事になる。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 『α』と同時に開発が開始された作品だが、制作が難航したため発売が本作未参戦の『α外伝』発売後までずれ込んだ。開発中の段階で以後の作品に参戦できないことが決まっていたのか、本作を取り上げた追加ルートが用意されており、当初の設定の一端に触れる事ができる。
単独作品
- スーパーロボット大戦64(リンクバトラー)
- 初参戦作品。アルベルトvs東方不敗という生身イベントやGR2量産化が印象深いが、原作再現は序盤にQボスを倒すことくらいしか無く存在感は薄い。
- 敵組織であるBF団も終盤でグラドスの刻印の破壊に失敗した所でフェードアウトしそのまま登場しなくなる。最後に孔明が「もう1つ仕事が残っている」という意味深なセリフを吐くが、その内容が何なのかは分からずに終わる。
商品情報
Blu-ray
DVD
書籍
楽曲関連
余談
- 緻密な描写とストーリーから、海外でも人気が高い作品である。
- 実写版が最新のSFXを駆使した作品と勘違いされた事があり、実写版を見た海外ファンが怒ったというエピソードがある。