「トゥアハー・デ・ダナン」の版間の差分
29行目: | 29行目: | ||
**カスヤヒロシ【上等兵、艦内食堂コック】 ほか多数 | **カスヤヒロシ【上等兵、艦内食堂コック】 ほか多数 | ||
+ | [[テレサ・テスタロッサ|テッサ]]が設計した強襲揚陸潜水艦。通称は「デ・ダナン」あるいは「ダナン」。設計者のテッサが[[ウィスパード]]というだけあって従来の潜水艦の常識を覆すような性能を持ち、[[ミスリル]]西太平洋戦隊「'''トゥアハー・デ・ダナン'''」の中核をなす戦力である。 | ||
− | [[ | + | 艦の素体はソ連が建造していた輸送潜水艦「プロジェクト985」。予算不足のために廃棄されるところだったものをミスリルが回収し、テッサがほぼ再設計に等しい改修を加えて完成した。なお、マデューカスは未改修の状態を見て、従来の技術で完成させた場合「初陣で良くて拿捕、悪ければ撃沈」と評している。潜水艦としては常識外の巨体とその大容量により大量の兵器の[[搭載]]を可能にしており、巡航ミサイルによって海中にありながら世界中のあらゆる都市を火の海にすることが可能。さらに[[アーム・スレイブ|AS]]や輸送ヘリ、VTOL攻撃機による沿岸への揚陸作戦に向けた装備が充実しており、海中を移動する小型基地と言える能力を持つ。 |
− | + | ブラックテクノロジーを惜しげもなく使用した結果最高で65ノット以上という小型高速艦をも引き離す超高速を実現しており、やや無茶はあるものの常識外の横滑り運動すら可能。魚雷を文字通り『[[回避]]』するほどの桁違いの運動性能を誇る。さらに巡航時はもちろん速力を犠牲にすればほぼ完全に無音という高い静粛性をも併せ持ち、並みの艦では捕捉することすら困難である。ただし、主機である核融合炉パラジウムリアクターの燃料としてパラジウムを消費するため定期的(最大8ヵ月)に基地での[[補給]]が必要。予備動力として通常の電気動力も搭載しているが、この場合最高速力は30ノット程度に落ちてしまう(それでも原子力潜水艦並み)。ダナンの頭脳となる艦の機能を掌握する[[AI]]「ダーナ」により、ダナンは省力化が進み巨体のわりに運用に必要な人数が抑えられている。通常時も作戦の補助などの業務をこなす他、その電子戦能力は単独で米軍を手玉に取るほど高い。また、ダーナと艦長のみで操艦する「完全自動モード」も搭載しているが、十全の能力を発揮するには熟練した搭乗員が必要不可欠であり、あくまで非常用でしかない。一時はこの機能を逆手に取られ[[ガウルン]]に艦を掌握される事態を招いてしまった。 | |
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
− | ブラックテクノロジーを惜しげもなく使用した結果最高で65ノット以上という小型高速艦をも引き離す超高速を実現しており、やや無茶はあるものの常識外の横滑り運動すら可能。魚雷を文字通り『[[回避]] | ||
− | |||
− | |||
− | |||
− | |||
その圧倒的性能により同じミスリルですら訓練相手がおらず、米軍の原子力潜水艦に対して正体がバレないように模擬戦闘(相手からすれば悪質な悪戯行為)を行うことで訓練としているが、そのため米海軍の間ではいきなり現れて消えていく幽霊潜水艦「トイ・ボックス(おもちゃ箱)」と呼ばれ恐れられている。 | その圧倒的性能により同じミスリルですら訓練相手がおらず、米軍の原子力潜水艦に対して正体がバレないように模擬戦闘(相手からすれば悪質な悪戯行為)を行うことで訓練としているが、そのため米海軍の間ではいきなり現れて消えていく幽霊潜水艦「トイ・ボックス(おもちゃ箱)」と呼ばれ恐れられている。 | ||
− | [[アマルガム]] | + | [[アマルガム]]によるミスリル同時攻撃時にメリダ島からの脱出に使われて以降、実質ミスリル残党唯一の拠点となり、各地を転戦。最終決戦の際にはアマルガムと米軍の艦隊を突破し、メリダ島への突入後そのまま放棄された。 |
− | |||
名前の由来は[[ケルト神話]]での女神ダーナを母神とするダーナ神族「トゥアハー・デ・ダナン」から取られている。 | 名前の由来は[[ケルト神話]]での女神ダーナを母神とするダーナ神族「トゥアハー・デ・ダナン」から取られている。 |
2015年7月28日 (火) 07:48時点における版
TDD-1 トゥアハー・デ・ダナン(Tuatha De Danann)
- 登場作品:フルメタル・パニックシリーズ
- 分類:強襲揚陸潜水艦
- 形式番号:TDD-1
- 全長:218m
- 全幅:44m
- 最高速度
- 30ノット(通常推進のみ)
- 40ノット(通常推進・EMFC併用)
- 50ノット以上(超伝導推進・EMFC使用)
- 動力:PS方式パラジウムリアクター、電気駆動
- 所属:ミスリル西太平洋戦隊
- 乗組員
- テレサ・テスタロッサ【大佐、艦長】
- リチャード・ヘンリー・マデューカス【中佐、副長】
- アンドレイ・セルゲイビッチ・カリーニン【少佐、陸戦部隊指揮官】
- ペギー・ゴールドベリ【大尉、軍医】
- ウィリアム・ゴダート【大尉、発令所甲板士官】
- ディン【大尉、発令所航海士官】
- デジラニ【軍曹、ソナー担当員】
- ジャクリーヌ・ヴィラン【少尉、艦長秘書】
- エドワード・サックス【中尉、整備中隊指揮官】
- ノーラ・レミング【少尉、研究部員】
- カスヤヒロシ【上等兵、艦内食堂コック】 ほか多数
テッサが設計した強襲揚陸潜水艦。通称は「デ・ダナン」あるいは「ダナン」。設計者のテッサがウィスパードというだけあって従来の潜水艦の常識を覆すような性能を持ち、ミスリル西太平洋戦隊「トゥアハー・デ・ダナン」の中核をなす戦力である。
艦の素体はソ連が建造していた輸送潜水艦「プロジェクト985」。予算不足のために廃棄されるところだったものをミスリルが回収し、テッサがほぼ再設計に等しい改修を加えて完成した。なお、マデューカスは未改修の状態を見て、従来の技術で完成させた場合「初陣で良くて拿捕、悪ければ撃沈」と評している。潜水艦としては常識外の巨体とその大容量により大量の兵器の搭載を可能にしており、巡航ミサイルによって海中にありながら世界中のあらゆる都市を火の海にすることが可能。さらにASや輸送ヘリ、VTOL攻撃機による沿岸への揚陸作戦に向けた装備が充実しており、海中を移動する小型基地と言える能力を持つ。
ブラックテクノロジーを惜しげもなく使用した結果最高で65ノット以上という小型高速艦をも引き離す超高速を実現しており、やや無茶はあるものの常識外の横滑り運動すら可能。魚雷を文字通り『回避』するほどの桁違いの運動性能を誇る。さらに巡航時はもちろん速力を犠牲にすればほぼ完全に無音という高い静粛性をも併せ持ち、並みの艦では捕捉することすら困難である。ただし、主機である核融合炉パラジウムリアクターの燃料としてパラジウムを消費するため定期的(最大8ヵ月)に基地での補給が必要。予備動力として通常の電気動力も搭載しているが、この場合最高速力は30ノット程度に落ちてしまう(それでも原子力潜水艦並み)。ダナンの頭脳となる艦の機能を掌握するAI「ダーナ」により、ダナンは省力化が進み巨体のわりに運用に必要な人数が抑えられている。通常時も作戦の補助などの業務をこなす他、その電子戦能力は単独で米軍を手玉に取るほど高い。また、ダーナと艦長のみで操艦する「完全自動モード」も搭載しているが、十全の能力を発揮するには熟練した搭乗員が必要不可欠であり、あくまで非常用でしかない。一時はこの機能を逆手に取られガウルンに艦を掌握される事態を招いてしまった。
その圧倒的性能により同じミスリルですら訓練相手がおらず、米軍の原子力潜水艦に対して正体がバレないように模擬戦闘(相手からすれば悪質な悪戯行為)を行うことで訓練としているが、そのため米海軍の間ではいきなり現れて消えていく幽霊潜水艦「トイ・ボックス(おもちゃ箱)」と呼ばれ恐れられている。
アマルガムによるミスリル同時攻撃時にメリダ島からの脱出に使われて以降、実質ミスリル残党唯一の拠点となり、各地を転戦。最終決戦の際にはアマルガムと米軍の艦隊を突破し、メリダ島への突入後そのまま放棄された。
名前の由来はケルト神話での女神ダーナを母神とするダーナ神族「トゥアハー・デ・ダナン」から取られている。
登場作品と操縦者
射程の長さを活かした武装で一方的に敵機を攻撃することができるが、潜水艦なので、当然海のあるMAPでないと活躍どころか登場すら出来ない。プレイヤーによっては支援精神コマンドの活用に重きを置かれ、戦力としては期待されない場合も。相手にする敵が強敵ばかり、というタイミングの悪さもその一因(『J』では八卦衆&ガウルン⇒ザラ隊、『W』では地獄王ゴードン&ガウルン)。
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 潜水艦なので海が舞台のステージにちょくちょく現れ、自軍を援護してくれる。脅威の長射程を誇るミサイル群で普通は届かない場所の敵相手に戦える。今回、カリーニンはNPCのため精神コマンド要員ではない。
- 例のごとくスポット参戦のみ……と思いきや終盤で正式参戦。改修の結果宙間適応を手に入れており、かなめを介したオムニ・スフィアの起動により宇宙での戦闘が可能になっている。中盤で「潜水艦と航宙艦は構造が似ており、どちらかを知っているとたやすく順応できる」という会話があったが、この伏線だったらしい。ちなみにスポット参戦時に武器の地形適応を見るとちゃっかり宇宙適応がAである。
- かなめのサポートと合わせることで単独で大気圏突破を可能にし、Z-BLUEを一隻で宇宙に上げることに成功したのだが、全長200m近いスーパーロボット等がゴロゴロいるZ-BLUE全機をいかなる方法で積み込んだのだろうか…。この改修の経緯はDLC「スーパーバトルシップ大戦」で語られている。
- 武器の地形適応を見れば分かる通り、本作のダナンはミサイルの海適応がない。元々海中から空中・陸上の敵を攻撃するミサイルなので正しいのだが、今回は対水中戦の機会が多いため、水中では魚雷のみしか使えず、かなり戦いにくい。この弱点はスクリューモジュールを付けることでカバーできる。射程1に対応する武器が無いので、懐に潜り込まれると無力となる。
- 宇宙に出た後も、戦闘デモにおいて海が出てくる点はご愛嬌。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 今回は序盤から使えるが、あくまでも航宙可能な潜水艦なので、地上マップでは海が無いと出撃できない点に要注意。序盤の翠の地球における貴重な対水中用ユニットである。
- 航宙艦時は最大射程が-6される点に注意。潜水艦時の射程は前作同様のため、最短第2話でDトレーダーから「超次元ターゲットロック」を解禁可能。
- 戦闘アニメは航宙艦時のものが新たに用意された他、カットインも刷新された。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- スポット参戦のみ。大半の敵をアウトレンジ射撃できる射程の長さが強み。
- スーパーロボット大戦W
- スポット参戦のみ。依然長射程の武器で敵を一方的に撃てる。
- 第1部では地獄城攻略にも参加する。第2部では登場早々ガウルンに乗っ取られるわ、ギムレットに破壊されるわで大破してしまう。
装備・機能
武装
- Mk48ADCAP魚雷
- 近距離用。この魚雷、ソナー誘導もしくは有線誘導のどちらかで誘導するのだが、任天堂携帯機シリーズでは地上にも届く。第3次Z時獄篇ではなんとP武器射程7。水中MAPの生命線となる。
- 第3次Zでは水中とそれ以外では戦闘アニメが変化し、水中では普通の魚雷として、それ以外ではロケットエンジンらしきパーツを取り付けて発射している
- 対艦ミサイル・ハープーン
- 射程が長い。戦闘アニメでは発射時、専用のカプセルに入れられて魚雷と同じ所から発射され、水面から飛び出したカプセルが割れて中からハープーンが飛び出すという実際の潜水艦からの発射プロセスが再現されている。第3次Zでは垂直発射管から射出されるが水中では専用のカプセルに入れられて射出されるがそれ以外ではそのまま射出される。
- トマホークの射程が長すぎて影に隠れがちだが、第3次Z時獄篇では射程が10と既に非常に長い。
- 巡航ミサイル・トマホーク
- プレイヤー側のマップ兵器以外の通常武器では最高の射程を持つ。あの無限拳より射程が長い……のだが、始動射程の問題で攻撃範囲で負ける(トマホークは5~15、無限拳は2~14)。
- 『第3次Z』ではアクエリオンEVOLの無限拳と最大射程が並ばれてしまった。とはいえ13もあるし、始動射程が2なので一概に弱体化したとも言えない。天獄篇では宇宙空間の場合のみ一気に射程9にダウン。…元が長すぎるために凄い弱体化しているように見えるが、普通に考えれば充分長い。
- 第3次Zの戦闘アニメでは垂直発射管から3発射出されるが水中では専用のカプセルに入れられて射出される。
特殊能力
『J』・『W』ともにスポット参戦のためか、母艦としての搭載能力は持っていない。第3次Z時獄篇では正式参戦したため通常の母艦としての機能を有する。
- 修理装置、補給装置
- J・Wではダナンの売りがこの二つだが、機動力がなさすぎるため宝の持ち腐れ状態。
- 搭載
- 第3次Z時獄篇から。水中限定マップで味方を素早く運ぶのには欠かせない。しかし、MSやAS、ATはともかく、40m級のスーパーロボット、挙句マジンガーの6倍近いサイズのゼウス神や200mのガンバスターまで乗る。何をどうやったのか……。
移動タイプ
サイズ
- 2L
カスタムボーナス
- 移動力+1、全ての武器の攻撃力+300
- 第3次Z
機体BGM
- 「tomorrow」
- 一期目のOPテーマ。『J』で採用。
- 「それが、愛でしょう」
- 『ふもっふ』のOPテーマ。『W』で採用。…長編シリーズで活躍するダナンのBGMに『ふもっふ』のOPを当てるとはかなり大胆な発想である。
- 「南風」
- 『The Second Raid』のOPテーマ。『W』で採用。
- 「戦うM9」
- ガウルンに乗っ取られてNPC化した時はこちらになる。『時獄篇』では基本BGM。
- 「疾走」
- 『時獄篇』の正式参戦時はこちら。
話題まとめ
- 原作者の賀東招二氏は自身が原案・監修している『フルメタル・パニック! アナザー』第8巻のあとがきで『第3次Z時獄篇』の本艦が航宙艦になる展開を「はい! 賀東は全力でOK出しましたよ! 細けぇ事はいいんだよ! OKに決まってるじゃん! どこまでも行こうよ! 宇宙の果てまでも!」と全肯定している。
- 『ドラゴンマガジン』の寺田Pのインタビューによれば、ダナンは『フルメタル・パニック!』が初参戦した『J』の時点で正式参戦・強化パーツによって飛行できるようになるという構想があり、賀東氏も賛同していたが、開発スタッフの「ダナンは潜水艦であってこそ」という拘りのため実現しなかった経緯があるらしい。