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− | + | 最終的にファティマの設定は諸々の事情により没設定となったが(理由は後述)、現場のスタッフたちはファティマについて思い入れがあったようで、アニメ内ではエルガイムMk-IIやオージの額のクリスタルの中に人型のシルエットが映りこむ意味ありげな場面がいくつか見受けられる。また、放映当時はアニメ雑誌の記事などでファティマのことは没設定ではなく'''裏設定'''として紹介されていた。 | |
− | + | その後、『エルガイム』の世界観を引き継ぐ形で制作された永野護の漫画『ファイブスター物語』でファティマが明確な形で登場した。ここでは[[人造人間]]のような存在として描かれている。だが、この『ファイブスター物語』は当初のころは『エルガイム』の前日譚として認知されていたこともあり<ref>現在の公式では二つの作品はパラレルワールドのようなものと明確にしているが、連載当初はそのあたりは曖昧な位置づけであった</ref>、かつては「ファティマはエルガイムの作中では描かれてないが、ペンタゴナ・ワールドの設定上には存在している」という認識がファンの間では一般的であった。 | |
− | + | しかし現在では「'''ペンタゴナ・ワールドにファティマなるシステムは存在しない'''」という見解が公式から明確に宣言されている。(前述のMk-II、オージの額の人影は現在では「シンボライズド・コンピューター」というものだとされている)。 | |
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*元々は「マスコット的なキャラクターが欲しい」という要請に応じる形で「主人公と共にロボットに乗り込み、かつ恋愛対象にならないキャラクター」という形でデザインされた存在で、『ファイブスター物語』とは異なり機械的な[[アンドロイド]]という設定であった(なお、放映前の初期稿ではファティマには「顔」が存在しない)。 | *元々は「マスコット的なキャラクターが欲しい」という要請に応じる形で「主人公と共にロボットに乗り込み、かつ恋愛対象にならないキャラクター」という形でデザインされた存在で、『ファイブスター物語』とは異なり機械的な[[アンドロイド]]という設定であった(なお、放映前の初期稿ではファティマには「顔」が存在しない)。 | ||
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− | *** | + | ***これは富野監督の個人的な趣向であると同時に、ロボットアニメつまりメカが主役の番組企画でありながら生物的なものを後から融合するのは混乱するという視聴者への配慮でもあった。なので後年は番組の評価と併せてファティマの設定を受け入れられなかった当時の未熟さを反省しており、また最初からメカと生物が融合した企画である『ファイブスター物語』には肯定的で、後に永野と再びタッグを組んだ『[[ブレンパワード (TV)|ブレンパワード]]』では生物的なメカを主役に据えている。 |
== 脚注 == | == 脚注 == |
2023年3月3日 (金) 23:39時点における最新版
ファティマとは、『重戦機エルガイム』における没設定。
概要[編集 | ソースを編集]
一部のヘビーメタルの額のクリスタル部分に搭載されている人型の有機コンピューターで、元はヘビーメタルのコントロールを行うための人造人間として作り出された。現在のペンタゴナワールドでは製造技術が失われており、ファティマの有無がオリジナルヘビーメタルとA級ヘビーメタルを分かつ絶対的な差の一つとなっているとされていた。
搭載されているとして想定されていたヘビーメタルは過去の戦争でテンプルナイツが使用していた各ブラッドテンプル、ポセイダルが搭乗していたオージェの完全なオリジナル機、ヤーマンの主力機ガイラム等いずれもオリジナルHMである。
最終的にファティマの設定は諸々の事情により没設定となったが(理由は後述)、現場のスタッフたちはファティマについて思い入れがあったようで、アニメ内ではエルガイムMk-IIやオージの額のクリスタルの中に人型のシルエットが映りこむ意味ありげな場面がいくつか見受けられる。また、放映当時はアニメ雑誌の記事などでファティマのことは没設定ではなく裏設定として紹介されていた。
その後、『エルガイム』の世界観を引き継ぐ形で制作された永野護の漫画『ファイブスター物語』でファティマが明確な形で登場した。ここでは人造人間のような存在として描かれている。だが、この『ファイブスター物語』は当初のころは『エルガイム』の前日譚として認知されていたこともあり[1]、かつては「ファティマはエルガイムの作中では描かれてないが、ペンタゴナ・ワールドの設定上には存在している」という認識がファンの間では一般的であった。
しかし現在では「ペンタゴナ・ワールドにファティマなるシステムは存在しない」という見解が公式から明確に宣言されている。(前述のMk-II、オージの額の人影は現在では「シンボライズド・コンピューター」というものだとされている)。
登場作品[編集 | ソースを編集]
スパロボでは初期の作品で強化パーツとして登場していたが、『COMPACT』を最後に登場しなくなった。代わりに今ではお馴染みのハロが後継として追加されている。
旧シリーズ[編集 | ソースを編集]
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 移動力+2、運動性+18、限界反応+20。反応系パーツとしては唯一、ガンダムシリーズ以外が由来のアイテムであり、同系統では最高級品。系統最大の上げ幅に加え移動力まで上げるのは(「移動力のオマケ」で運動性も微増するアポジモーターを除けば)本パーツのみの特権であり非常に強力だが、運動性の伸びに対して限界反応の増加が実質+2しかないため、限界突破対策ならサイコフレーム等別の反応系パーツを付ける方が良い。
- 最高でも3つまでしか入手できず、1つは序盤のルート限定、2つ目もルート限定(宇宙ルートのみ)、最後の1つは最終面の1つ前の入手という、貴重品でもある。
- スーパーロボット大戦F、F完結編
- 移動力+2、運動性+20、限界反応+30。
- 『F』では「大将軍ガルーダの悲劇」でオレアナを倒す、リアル系ルートの最終話「再会のサンクキングダム」でハマーンのキュベレイを倒すと入手可能。両方とも自軍で倒さないとその内に退場するので注意。
- 『F完結編』では「ギアナ高地の修行」で東方不敗のマスターガンダムを倒すと入手可能。デビルガンダムを先に倒すと撤退するのでやはり逃す可能性がある。
COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 移動力+2、運動性+20、限界反応+30。
- シーン2ラスト「残酷な童話」をクリア時にランダムで入手できる。シーン3という早いうちから活躍できるため、ファティマが出るまで粘る価値はある。
- シーン4ラスト「ゴッドブレス・ダンクーガ」でも同様にランダムで入手できるほか、シーン5ラスト「ノー・リプライ」とシーン7ファースト「コロス」で必ず入手。
関連作品[編集 | ソースを編集]
搭載されたヘビーメタル[編集 | ソースを編集]
重ねて記すが、現行の設定にファティマは存在しない。
だが、放映当時~終了直後にアニメ誌などで「実はファティマというものが搭載されている」という体で下記のような紹介がされていた。
- ブラッドテンプル
- アシュラテンプル
- カルバリーテンプル
- テンプルナイツの機体には全て搭載されている。過去の戦争で殆どの機体がヤーマン王朝のガイラムとの戦いで失われてしまったが、ポセイダルが残った数機を保管している。
- オージェ
- 過去の戦争でポセイダルが搭乗した機体。別名「パトラクシェ・オージェ」。後にネイが駆る機体は本機のレプリカである。ミズン攻略戦でポセイダルが愛機「ディスティニー・テンプル」を失った後に本機に乗り換えミアン、フル・フラットらと共にヤーマン王朝に対して勝利している。
- ガイラム
- かつてのヤーマン王朝の騎機。テンプルナイツのブラッドテンプルに対抗すべく生産された本機にも搭載。ヤーマンの滅亡後はアマンダラが残った数機を入手。内1機はフル・フラットの手に。さらにもう1機はエルガイムに改修される。
- 余談だが、1984年12月5日発行のザ・テレビジョン別冊のムック『重戦機エルガイム-1』のカバーを外した表紙には、装甲が外されたエルガイムの頭部が永野護により描かれており、その額部分には後の「クローソー」の原型となるファティマが描かれている。
- エルガイムMk-II
- キャオがMk-IIの頭部として流用したブラッドテンプル3号機の頭部に搭載されている。このファティマは言わば休眠(機能停止)状態で本来ならば機能しない筈だが、劇中で何度かMk-IIの操縦に干渉してダバをサポートしている。
- オージ
- アマンダラが戦争後、独自に作り上げたヘビーメタル。様々なヘビーメタルのパーツを流用して製作されており、頭部にはかつて自身が搭乗していたオージェのものを使用している。
余談[編集 | ソースを編集]
- 『リアルロボット戦線』ではパイロットのパラメータとして「F(ファティマ)同調」という数値が登場。ヘビーメタルの操縦に係わる数値。全パイロットに設定されているが、出典が『エルガイム』以外のパイロットにとっては無意味な数値である。
- 元々は「マスコット的なキャラクターが欲しい」という要請に応じる形で「主人公と共にロボットに乗り込み、かつ恋愛対象にならないキャラクター」という形でデザインされた存在で、『ファイブスター物語』とは異なり機械的なアンドロイドという設定であった(なお、放映前の初期稿ではファティマには「顔」が存在しない)。
- しかし、ファティマの設定に監督の富野由悠季氏が強く難色を示したため当設定は没になり、マスコットには前作『聖戦士ダンバイン』からチャム・ファウをスピンオフ的に継続出演させることとなった。それがリリス・ファウである。富野監督は「人間と機械の融合」というイメージに生理的嫌悪感を抱いていることで知られており、ロボットと同化している有機アンドロイドというファティマのイメージはそれこそメガノイドのような醜悪なものに見えたのだろう。
- これは富野監督の個人的な趣向であると同時に、ロボットアニメつまりメカが主役の番組企画でありながら生物的なものを後から融合するのは混乱するという視聴者への配慮でもあった。なので後年は番組の評価と併せてファティマの設定を受け入れられなかった当時の未熟さを反省しており、また最初からメカと生物が融合した企画である『ファイブスター物語』には肯定的で、後に永野と再びタッグを組んだ『ブレンパワード』では生物的なメカを主役に据えている。
- しかし、ファティマの設定に監督の富野由悠季氏が強く難色を示したため当設定は没になり、マスコットには前作『聖戦士ダンバイン』からチャム・ファウをスピンオフ的に継続出演させることとなった。それがリリス・ファウである。富野監督は「人間と機械の融合」というイメージに生理的嫌悪感を抱いていることで知られており、ロボットと同化している有機アンドロイドというファティマのイメージはそれこそメガノイドのような醜悪なものに見えたのだろう。
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 現在の公式では二つの作品はパラレルワールドのようなものと明確にしているが、連載当初はそのあたりは曖昧な位置づけであった