「伝説巨神イデオン」の版間の差分
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古代文明のロボットを偶然発掘した地球人が、それを狙う異星人の攻撃から逃れるために宇宙をあてもなく旅する漂流劇をテーマにした作品。OP曲のサビの歌詞「スペース・ランナウェイ・イデオン~♪」がこの作品の内容を端的に表している。 | 古代文明のロボットを偶然発掘した地球人が、それを狙う異星人の攻撃から逃れるために宇宙をあてもなく旅する漂流劇をテーマにした作品。OP曲のサビの歌詞「スペース・ランナウェイ・イデオン~♪」がこの作品の内容を端的に表している。 | ||
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主役ロボの[[イデオン]]は正義のヒーローでもリアルな兵器でもなく、戦闘能力とは別次元の、宇宙や生命を創造したり滅ぼしたりする力を持つ「'''機械仕掛けの神'''」である。そしてそのイデオンを動かす動力源「イデ」はただのすごいエネルギーではなく、意思ある存在であり、そのロボットを動かす人間よりも上位の存在である。 | 主役ロボの[[イデオン]]は正義のヒーローでもリアルな兵器でもなく、戦闘能力とは別次元の、宇宙や生命を創造したり滅ぼしたりする力を持つ「'''機械仕掛けの神'''」である。そしてそのイデオンを動かす動力源「イデ」はただのすごいエネルギーではなく、意思ある存在であり、そのロボットを動かす人間よりも上位の存在である。 |
2013年2月15日 (金) 09:37時点における版
伝説巨神イデオン(Space Runaway Ideon)
- 1980年5月8日 ~ 1981年1月30日(テレビ東京(東京12ch)系) 全39話
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦F(1997年)
- 操作は『スーパーロボット大戦F完結編』(1998年)から。
- 『スーパーロボット大戦F』でも参戦扱いであり、ポスター等にも登場しているが、実際に登場するのは予告編のみ。
- 読み方は、きょ「じ」んである。
- 操作は『スーパーロボット大戦F完結編』(1998年)から。
概要
古代文明のロボットを偶然発掘した地球人が、それを狙う異星人の攻撃から逃れるために宇宙をあてもなく旅する漂流劇をテーマにした作品。OP曲のサビの歌詞「スペース・ランナウェイ・イデオン~♪」がこの作品の内容を端的に表している。
話が進むにつれて主人公達を取り巻く状況が悪化していくことが特徴で、敵も味方も戦場で無惨に殺される様子が鮮烈に描かれているため「黒富野」の頂点ともされる。
主役ロボのイデオンは正義のヒーローでもリアルな兵器でもなく、戦闘能力とは別次元の、宇宙や生命を創造したり滅ぼしたりする力を持つ「機械仕掛けの神」である。そしてそのイデオンを動かす動力源「イデ」はただのすごいエネルギーではなく、意思ある存在であり、そのロボットを動かす人間よりも上位の存在である。
このような描かれかたは今のロボットアニメでは珍しくはないが、当時はかなり斬新な作風であった。
(「機械仕掛けの神」「意思あるエネルギー」の代表のゲッターロボは、TV放映時はこのようなイメージはなかった。これらの側面が与えられるのは1990年代の漫画展開からである)
しかもTV放映時は打ち切りのために戦闘の途中で突然イデが発動して、全ての存在を因果地平の彼方へ葬り去り、宇宙には誰もいなくなったというオチになったことが、皮肉にも本作が持つ神話的・黙示的な側面がより強調された。後にTV版を補足する劇場版が上映されたが、こちらでも唐突感こそなくなったものの、イデが発動して因果地平に…という全滅作劇の方向性は変わらず、イデオンは伝説の作品として当時のアニメファンにトラウマを植えつけることとなる。
そのおかげか、1980年代前半のロボットアニメでは「意思あるエネルギー」で主役ロボットが動く作品や、最終回で全てのキャラクターが人間としては死んでしまい、人間以上のナニカに進化したり同化したりするという終わり方をする作品がわりと目立つ。これらの要素は今現在でもロボットものに限らずアニメ作品の一つの定型として根付いている。
ストーリー
地球人類が外宇宙へ移民を行っているはるかな未来。ソロ星という星の移民団はそこで発見された謎の遺跡の調査を行っていた。 そこへ突然謎の異星文明の調査団がやってくる。互いが初めて出会った二つの星の人たちは注意深く「ファーストコンタクト」を行ったが、文化の違いによる誤解から武力衝突に発展。そのとき突然、この遺跡から謎の巨大ロボットと宇宙船が出現する。事情がわからぬまま宇宙船に乗り込みソロ星から脱出した地球移民たち。
そう、この遺跡こそ、彼らバッフ・クランの異星人が血眼になって探している、無限力「イデ」の遺跡であった。種族の命運をかけてでもイデを手に入れようとするバッフ・クランは彼らを追撃する。
しかし、イデオンという制御不能なブラックボックスはソロ星移民たちの思惑を超えた力を発揮し、追撃する異星人たちの数万もの艦隊を容赦なく殲滅し続ける。対抗する異星人たちはソロ星移民たちの追い込むために億単位の兵力で地球勢力圏の星々を制圧していき、移民たちは序々に逃げ場所をなくしていくことになる。破壊と悲劇の連鎖は憎悪を生み、事態はやがて地球人とバッフ・クランの二種族間の殲滅戦争にまで発展する。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
ソロシップクルー
- ユウキ・コスモ
- イムホフ・カーシャ
- ファトム・モエラ
- アフタ・デク
- ジョーダン・ベス
- ナブール・ハタリ
- イラ・ジョリバ
- ギャバリー・テクノ
- フォルモッサ・シェリル
- パンダ・ロッタ
- ファム・ラポー
- フォルモッサ・リン
- ノバク・アーシュラ
- マラカ・ファード
- パイパー・ルウ
- カララ・アジバ
その他地球関係者
バッフ・クラン陣営
無限力
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
無限力関係メカ
- イデAメカ(イデオ・デルタ)
- イデBメカ(イデオ・ノバ)
- イデCメカ(イデオ・バスタ)
- (ユニットアイコン・合体シーンのみ登場(第3次α))
重機動メカ
戦闘機
バッフ・クランの戦艦
主題歌とBGM
- 『復活のイデオン』(作詞:井荻麟 作曲・編曲:すぎやまこういち 歌:たいらいさお)
- TV版オープニング。「F完結編」のイデオン初登場のインターミッションのBGMとして流れる。
- 『コスモスに君と』(作詞:井荻麟 作曲・編曲:すぎやまこういち 歌:戸田恵子)
- TV版エンディング。「F完結編」で、イデが発動するバッドエンド時のBGMとして採用。
- 『セーリング・フライ』(作詞:井荻麟 作曲・編曲:すぎやまこういち 歌:水原明子)
- 劇場版 接触編主題歌。
- 『海に陽に』(作詞:井荻麟 作曲・編曲:すぎやまこういち 歌:水原明子)
- 劇場版 発動編主題歌。
- 『弦がとぶ』
- 劇中BGM。「F完結編」及び「第3次スーパーロボット大戦α」のイデオンの戦闘BGMとして採用。
- 『圧倒する力』
- 劇中BGM。
- 『コスモスへ』
- 劇中BGM。
登場作と扱われ方
シリーズの締めとなる完結作に登場することが多く、イデの力の強大さが主に描かれる。イデオンキャラの他キャラとの衝突も多い。
- スーパーロボット大戦F
- F完結編の予告に登場。PSPのゲームアーカイブス版によって携帯機初参戦を果たす。
- スーパーロボット大戦F完結編
- F完結編の後半、未来からタイムスリップするという形で登場。そのためバッフ・クランはハルルなど一部の艦隊しか転移してこなかった設定であり、敵方の存在感は今一つ。一方イデオンの存在感は半端ではなく、マップの大半を射界に収め、ラスボスをも一撃で撃沈するイデオンガンの冗談のような性能は、多くのプレイヤーに強烈なインパクトを与えた。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 寺P曰く「αシリーズへのイデオン参戦は第3次αまで暖めていた」とのことで、物語の中核を担う作品。イデオンに内在している「無限力」の設定上の重要性、攻撃面ではF完結編には劣るものの扱いやすさは格段に向上したイデオン、オリジナル敵勢力のバルマーを凌駕し宇宙怪獣にも比肩する、原作通りの超巨大勢力として描かれるバッフ・クラン等、どの面から見ても非常に力の入った扱われ方である。
用語
補足
外伝作品として長谷川裕一氏の漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』がある。
『機動戦士ガンダムΖΖ』と『逆襲のシャア』の間のミッシングリンクを補完すると同時に、一見無関係に思えるイデオンとガンダムシリーズの繋がりが長谷川氏独自の大胆な解釈で描かれた。
なお、公式設定が定着する以前に発表された作品であるために以後の宇宙世紀作品とは矛盾が生じる描写がある。
また、劇場版のプロモーションとして行われたイベント「明るいイデオン」の一環として、『無敵鋼人ダイターン3』のOP曲「カムヒア! ダイターン3」を本作のキャラでパロディした『アジバ3』なるMAD作品が、日本サンライズ(現・サンライズ)の公式スタッフの手で作られている。
赤いタキシードに身を包む万丈役のドバ総司令をはじめ、ビューティ=ハルル、レイカ=ギンドロ、コロス=カララ、ドン・ザウサー=べス、ダイターン3=イデオンといった布陣で描かれるOPは、爆笑必至の完成度を誇る。
ちなみに、「明るいイデオン」ではガンダムがイデオンに変形したり、当時の政府のCMのパロディなどもやらかしていた。
(もっとも、この「明るいイデオン」イベントを経て実際に上映された劇場版はTV版を超えるトラウマ作品だったため、結果的にはすさまじいプロモーション詐欺になったのだが)
主要スタッフ
- 制作会社
- 日本サンライズ
- 監督
- 富野由悠季
- キャラクターデザイン
- 湖川友謙
- メカニカルデザイン
- サブマリン
- 音楽
- すぎやまこういち