ティール・カーヴェイ

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ティール・カーヴェイ(Thiel Carvey)

アルメラ共和国の軍人で、ヴァルシオーガのテスト操者を務める。

気楽で明るく、人懐っこく面倒見がいい性格。エリシアとは幼馴染みであり、サキトの友人となる。

アルメラ軍のいたるところで問題を起こしていたトラブルメーカーで、厄介払いに近い形でイルゼノン社に飛ばされテスト操者になってしまう。そのおかげかマグゥーキのアルメラ首都強襲からは免れ生き残ることができた。 チャラそうな見た目をしているが実際の所は面倒見の良く明るい青年で、サキトをフォローし、ライオネルとは階級を超えた仲になり、気難しいムデカとは親友と呼べる間柄になった。

ヴァルシオーガの製作者であるフィリスに道中恋をし、彼女に告白までしてしまう。返事は待たされヨーテンナイとの最終決戦を勝ち抜いたものの、突如現れた巨人の猛襲によりフィリスを失う。絶望し落ち込んでいたティールだったが、シュウに施してもらった装置のおかげでフィリスが生きていることが判明し、救出に向かう。しかしフィリスは巨人達に教化されてしまっており、油断していたティールは致命的な一撃を貰ってしまう。すぐに治癒が施されたが間に合わず、最後に会話したエリシアをフィリスと勘違いしながら死亡。最後までエリシアの気持ちに気付くことが出来なかった。

その後、上手く誤魔化した場合のルートではフィリスを救おうと奮闘しているサキトの元に魂で駆け付け、二人で一緒にフィリスを救うことに成功している。レイブレードの変異したリチュオルコンバーターに触れた為、ティールの死霊はシェリーナやレッフェンと違い浄化されたと思われる。

登場作品と役柄

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END
初登場作品。前述のとおり、面倒見のいい性格が相まって多くのキャラクターとすぐに打ち明ける上、葛藤しているサキトをさりげなくケアする役目も引き受けている。殺伐とした今作における一種の清涼剤の役割を果たすため、彼の受け合う役目は本人が思っている以上に多岐に渡る。彼がいなければ、自軍部隊は相当鬱蒼とした雰囲気のまま戦っていたことだろう。巻き込まれて躁鬱気味のサキト、故郷と妹をまとめて失ったエリシアや空元気気味のフィリスと、柔軟だが軍人気質のライオネル、目的達成一辺倒のシュウ一行と予想だにしない事態にナーバス気味のテュッティといった面々なので彼の役目はプレイヤーからも見て分かるほど頼もしいものだった。進行と共に加入するキャラクターが増えて、雰囲気も明るくなっていくがそれに至るには彼の目に見えない功績があったことは忘れてはならないだろう。
それだけに、彼の死は自軍のメンバーだけでなく、プレイヤーにも大きな衝撃を与えた。

パイロットステータス設定の傾向

精神コマンド

友情加速鉄壁感応熱血、自由選択
その性格通り、サポート用から攻撃用の精神コマンドまで便利なものが揃っている。自由枠には気力上げ用に気合が妥当だろう。離脱までに育てればの話であるが。

パイロットBGM

「HERO」
陰のある雰囲気が立ち込める一行の中で、常に明るさや気遣いを振りまいてきた彼は正に皆にとってのヒーローだっただろう。失ってから、彼の存在は何よりにも掛け替えのないものであったことに気づく。

人間関係

サキト・アサギ
基地の救援にやってきた地上人。戦争に戸惑い葛藤する彼を常に気に掛けて声を掛けていた。終盤ではティールの無茶をサキトがフォローする場面が増え、親友になる。
シェリーナ・ゼフィールエリシア・ゼフィール
幼馴染。シェリーナの方は「シェリりん」と呼んでいた。エリシアには好意を向けられていたが気付くことはなかった。
フィリス・ジャラヴ
同僚。彼女に対して密かに想いを寄せており、ヨーテンナイとの決戦を前に告白するが、ティールを待ち受けていたのはあまりにも残酷すぎる結末であった……。なお、この時の会話を誤魔化すか、正直に話すかで、終盤の展開が変わってくる。
ライオネル・ニールセン
上官。しかし互いにあまり気にしていなかったため階級を超えた友情を結ぶ。ティール死亡後はライオネルがヴァルシオーガとティールの思いを引き継ぐ。
ムデカ・ラーベンス
シュテドニアスで出会った青年。ムデカがロザリーの事を気に掛けている事を理解しており、ロザリーを探すことに協力、彼女との仲をライオネルとともに応援する。ムデカはそんなティールの励ましに気を良くし、三人は友人となってともに行動するようになる。ティール死亡時、サキトやライオネルとともにティールの死を嘆き、殺害した巨人族とフィリスを恨めいた。
シュウ・シラカワ
艦長。エリシアは彼の事が好きだと勘違いしていた。
アーマラ・バートン
仲間。彼女の大胆な服装を見て舞い上がっていた。
クロシロ
猫が苦手なためか、彼らを見た途端に慌てて走り去ってしまう。

名台詞

「ふざけて、ねぇ…………俺さ、こんな感じだから、正規部隊から外されたんだよな」
「素行不良ってヤツだよ。けどまぁ、操者としての腕前は結構なもんだったからクビは免れて……代わりにテスト操者として、イルゼノン社に出向って形で厄介払いされちまってさ。それで、俺は生き残ったんだけど……元々俺のいた部隊は全滅して…………本当、世の中わかんねぇよな。いい加減にやってた俺が生き残って、真面目にやってたヤツらが死ぬなんてな」
第5話、サキトとの会話にて。真面目なサキトに自分の生き方とこれまでの事を語り、一蓮托生になるのだから仲良くしようと持ち掛ける。操者として優れていたのがこの会話からもわかる。
「おいおい、おっさん……そういう言い方はないんじゃね」
「上官が怖くて、トラブルメーカーなんてやってらんないって。とっくの昔に厄介払いにされて、イルゼノン社に出向中だし、正直そんなのどうでもいいんだよね」
同じく第5話、ライオネルとの出会いにて。ライオネルも階級を気にしなくなったため、ティールとはタメ口で話す関係になる。
「……そっか。よし……一緒に頑張ろうぜ!とっととマグゥーキを追い払えば、その子にも会いに行けるだろ!」
「まだ気は早いけど、戦いが終わった後その子を一緒に探しに行ってもいいぜ」
第12話 休憩室にて。一人で休憩していたムデカに声を掛け、ムデカの持っていたロザリーの写真を覗いてしまう。それを見たティールとライオネルはマグゥーキを倒して一緒にロザリーを探そうと提案し、ムデカはティールとライオネルに信頼を置くようになる。
「先輩……そういや前に、知り合いがシュテドニアス支部にいるって言ってたけど……その人なのか?」
第14話、フィリスとの会話にて。フィリスの語る先輩にティールは軽く嫉妬していた。この段階では男の先輩だと思っていたらしく、後に女だと判明して一安心する。このころからすでにフィリスに好意を持っていた。
「サキト……あー、その……なんつーか……とにかく、こんな所で籠ってちゃダメだって!外に行くぜ、外に!」
「艦長と直談判して、停泊と外出の許可を貰ってきたぜ。釣りにでも行こうと思ってさ」
第17話、サキト・フィリスとの会話。地上に戻れないと落ち込むサキトを励ますために、ティールはシュウに許可を貰い外に連れ出して気を紛らわせようとする。
ブロウ「てめぇか……さっき邪魔しやがったのは!」
ティール「いやいや、人違い……って、知らないふりをしたいところだけどさ。……お前だけは、マジで許せねぇ。きっちりお返ししてやるからな!」
第21話「荒廃世界」の対ブロウ戦闘前台詞。を痛めつけられた(後者に至っては出撃不能な程の重傷)事で怒り心頭になっており、戦術マップに駆けつけた時もいつもの陽気さが影を潜めている。ティールが軽いだけの男ではない事を端的に示すシーンでもある。
「戦艦を両断って、まじかよ」
第23話 「並び立つ英傑」より。残念ながら、マジである。かのラ・ギアスでも戦艦を刀で斬るという発想は流石に無いらしい。
「ふーん……戦艦真っ二つはアリで、精霊とか魔術はナシなのか。……変な世界だな、地上って」
同上。言われてみれば地上にはおかしな機体や奇妙な技術が多い。ライオネルからはアレは例外だとツッコミが入ったが、基本的にスパロボの自軍部隊は普通じゃない例外ぞろいが通例なのでシリーズ馴染のプレイヤーからすればティールに共感してしまうだろう。
「なっ……離せ、エリシア!俺を引きずるぐらいなら、フィリスの機体の方を……!!」
「そんなのって……俺っ、そんなの嫌だ!!」
「フィリス……フィリィィィィス!!」
第39話終了後。機体が故障して孤立してしまうフィリス。ティールが助けようとするも、逆に最後の力を振り絞ったフィリスに助けられる。その状況を見たライオネルがエリシアに命令し、エリシアはティールのヴァルシオーガを引きずって帰還。ティールはフィリスを失い意気消沈していまう。
「大丈夫だって。フィリスの救出……ちゃんとやってみせるって」
「サキトや……エリシアだっているし、だから……頼りにしてるぜ」
第41話。フィリスの生存が判明し助けにいこうとするティール。エリシアに頼りにしてると笑顔を向けると、エリシアは複雑な思いで返事をした。
「悪い、けど……なんか……ボーっとして……よく、分からな……」
「そんな、心配……すんなって……ちょっと、ドジッ……て……それだけ……だか、ら……」
「けど、こんな……心配してくれ……なん、て……ありがと……な……フィ……リ……ス……」
第41話「フィリス」(うまくごまかすルート)終了後。最後にエリシアと語るティール。しかしティールの意識は朦朧としており、あろうことか自分に好意を向けていたエリシアをフィリスと勘違いしてしまい、そのまま死亡する。
「ぐっ……うう……エリシア、か……」
「情けねぇ……よな……フィリスに、あんな……ふられ方……しちゃって……」
「エリシアは、こんなに……俺の事……心配して、くれ……それ……なのに、俺……」
「エリシアを護れ……の、よかっ……けど、さ……こんな事……なっちゃ……て……」
「ごめんな……エリ……シ、ア……」
こちらは第41話「ヒーロー」(正直にバラすルート)終了後。こちらはハッキリとエリシアの事を認識している。このシーンだけを見るならばもう一方のルートより報われているようにも見えるが、この件でフィリスへの想いがブレてしまったのか、もう一方のルートのように魂となってフィリスを助けに来ることはなく、エリシアがフィリスを介錯することになってしまう。

搭乗機体

ヴァルシオーガ
イルゼノン社が、ラ・ギアスに持ち込まれたヴァルシオン改・タイプCFのデータを非合法なルートで入手し、それを基にして作り上げた試作機。地上とラ・ギアスの技術のハイブリッド機で、高い攻撃力を発揮する。

余談

  • ティールとシェリーナは、最初から死亡することが決定していたと寺田Pは語っている。