「ゴッドマーズ」の版間の差分

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**これは脚本を手がけた藤川桂介氏らが述べているように、もともと番組が玩具主導で制作され、メーカー側デザイナーの村上克司氏(氏は同時期に[[ゴッドシグマ]]のデザインも手がけた)が仕上げたゴッドマーズのデザインが、かなり複雑で線が多かったことに起因している。<br />アニメとして動かすのが容易ではないゴッドマーズを前に、製作陣はストーリーを人間ドラマをメインとした構成とし([[マーグ]]というキャラクターが生まれ、[[コスモクラッシャー隊]]という主人公の仲間であり、戦闘でも活躍する存在がいるのはそういった事情である)、ゴッドマーズの戦闘シーンは止め絵とバンク映像を多用した短時間のものとすることとした。そして「攻撃を受けても動じず、ほとんどの敵は必殺技ですぐに倒す」と演出することで、ゴッドマーズは強大なパワーと重厚かつ堅牢な装甲を持ち、タケルの[[超能力]]と合わせた絶大な力で敵を粉砕する無敵の存在であることを強調した。更にごくまれに訪れる苦戦やストーリーのクライマックスであるボス戦では、ゴッドマーズの苦戦と活躍に時間を割くことで敵の手ごわさ、そしてそれをも克服する強さを視聴者に強く印象付けようとした。<br />このようにともすれば手抜きともとられかねない戦闘シーンは、結果的にゴッドマーズの強さを表現するものとして強烈なインパクトを残した。おもちゃの売れ行きが好調だった点を考えても製作側の意図は成功したといえる。ただ今日「ゴッドマーズ=動かない」という図式が半ばお約束と化してしまったためか、[[D]]のように動きを見せたばかりに「動きすぎ」「捏造」という批判をされた例もある(無論、多くは冗談半分であるが)。<br />ただ、あくまで「動かない」のは作画が大変なゴッドマーズや六神ロボだけであり、[[ガイヤー]]や敵のギシン星のロボットはシンプルなデザインであることが多いこともあり、大半がよく動いている。
 
**これは脚本を手がけた藤川桂介氏らが述べているように、もともと番組が玩具主導で制作され、メーカー側デザイナーの村上克司氏(氏は同時期に[[ゴッドシグマ]]のデザインも手がけた)が仕上げたゴッドマーズのデザインが、かなり複雑で線が多かったことに起因している。<br />アニメとして動かすのが容易ではないゴッドマーズを前に、製作陣はストーリーを人間ドラマをメインとした構成とし([[マーグ]]というキャラクターが生まれ、[[コスモクラッシャー隊]]という主人公の仲間であり、戦闘でも活躍する存在がいるのはそういった事情である)、ゴッドマーズの戦闘シーンは止め絵とバンク映像を多用した短時間のものとすることとした。そして「攻撃を受けても動じず、ほとんどの敵は必殺技ですぐに倒す」と演出することで、ゴッドマーズは強大なパワーと重厚かつ堅牢な装甲を持ち、タケルの[[超能力]]と合わせた絶大な力で敵を粉砕する無敵の存在であることを強調した。更にごくまれに訪れる苦戦やストーリーのクライマックスであるボス戦では、ゴッドマーズの苦戦と活躍に時間を割くことで敵の手ごわさ、そしてそれをも克服する強さを視聴者に強く印象付けようとした。<br />このようにともすれば手抜きともとられかねない戦闘シーンは、結果的にゴッドマーズの強さを表現するものとして強烈なインパクトを残した。おもちゃの売れ行きが好調だった点を考えても製作側の意図は成功したといえる。ただ今日「ゴッドマーズ=動かない」という図式が半ばお約束と化してしまったためか、[[D]]のように動きを見せたばかりに「動きすぎ」「捏造」という批判をされた例もある(無論、多くは冗談半分であるが)。<br />ただ、あくまで「動かない」のは作画が大変なゴッドマーズや六神ロボだけであり、[[ガイヤー]]や敵のギシン星のロボットはシンプルなデザインであることが多いこともあり、大半がよく動いている。
 
**なお、一部ファンの間では「ゴッドマーズは『動かない』のではなく『動じない』のだ」として、'''不動明王'''というあだ名がつけられている。
 
**なお、一部ファンの間では「ゴッドマーズは『動かない』のではなく『動じない』のだ」として、'''不動明王'''というあだ名がつけられている。
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**OPの歌詞が「光の速さで'''走れ'''」ではなく「光の速さで'''歩け'''」なのも、機敏に走るゴッドマーズを想像できないところから納得されるであろう。
 
*また、ゴッドマーズに対抗できるロボットとして東映特撮版『スパイダーマン』のレオパルドンの名が上がることがある。こちらも村上克司氏のデザインで、製作上の理由で戦闘シーンが短縮され、バンクが多用されたことにより、強さが印象づけられたロボットである。
 
*また、ゴッドマーズに対抗できるロボットとして東映特撮版『スパイダーマン』のレオパルドンの名が上がることがある。こちらも村上克司氏のデザインで、製作上の理由で戦闘シーンが短縮され、バンクが多用されたことにより、強さが印象づけられたロボットである。
  

2013年10月29日 (火) 12:46時点における版

ゴッドマーズ(Godmars)

機体概要

明神タケルマーズ)の脳波で操られるロボット・ガイヤーをコアとして、スフィンクスが胴体、ウラヌスが右腕、タイタンが左腕、シンが右脚、ラーが左脚を構成し、5体のロボットが「六神合体」した巨大ロボット。マーグがタケルに託したペンダントを翳し、「六神合体」と叫ぶことにより六神ロボが呼び寄せられ、合体・誕生する。

相手の攻撃が殆ど効かない重厚な装甲、そして強力な各種の技で無敵の強さを誇る。数少ない弱点は磁力攻撃を受けた場合や、タケルの疲労が激しくなった場合に合体を維持できなくなる点。またタケルの精神状態によっては各種の技自体の威力も変わるため、彼の疲労時は当然戦闘力も低下する。

原作では「六神合体=必勝フラグ」の図式が成立しており、敵側もゴッドマーズを真っ向から倒すのは無理と見てか、合体そのものを妨害するか、解除させるような戦い方(タケルが機体に乗っていない時を狙う、合体をなんらかの方法で妨害する、人質を取って脅すなど)が多かった。

合体シーケンスは非常に単純で、ガイヤーを収納したスフィンクスが変形して素体を形成、シン・ラー・ウラヌス・タイタンがそれぞれ両手・頭部を格納して両腕・両足に装着される形で合体するというもの。その構造上、合体後のガイヤーは顔がゴッドマーズの頭部の口部分からわずかに見えるのみである。

なお、ガイヤーのコクピットは胸部にあるのだが、ゴッドマーズに合体すると頭部に移動する。

スパロボシリーズにおいて

いずれのシリーズでも、ガイヤーの状態で出撃し、一定の条件を満たすと合神可能となりゴッドマーズにユニットが変化する。
機体性能は高装甲、高HPと典型的なスーパー系の能力値。武器は近距離格闘武器を取りそろえ近距離戦に強い。欠点は射程の短さと低い移動力。主題歌の一節のように「光の速さで歩け」ない。
作品によってはイベント次第で「歩く敗北条件」ではなくなるが、起爆条件が消えただけで爆弾自体はそのまま残されている(そもそも反陽子爆弾は、ガイヤーの動力源を爆弾に転用する構造であり、なくなったら動けない)。

登場作品と操縦者

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
仲間になるのは早めで序盤では貴重な火力。但し合体条件が気力130以上(フル改造ボーナスで解除される)に変更されているため、うっかりガイヤーのまま落とされないように。六神アタックによる突進性能を生かしてザコ戦をガイヤーでしのぎ、ENが切れてきたら六神合体しボスをファイナルゴッドマーズで仕留める、という原作さながらの使い道が理想的。戦闘アニメはマーズフラッシュ以外ほぼ動かず、止め絵演出を多用しているなど、原作での動きを徹底的に再現している(一部では『手の込んだ手抜き』とまで言われている。ちなみに「D」の時より動いていない)。しかも動かないのは単なる演出ではなく、実際に動いていないことを思わせる特殊台詞が獣人から発せられる始末である。
なお、OPのCGデモでは原作・ゲーム以上に動いているゴッドシグマの前に降り立ってマーズフラッシュを振りかざしている、ジャンプから唐竹割を見舞うなど)。
第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
破界篇とほぼ同じ。前作で反陽子爆弾が除去されたため撃墜されてもゲームオーバーにはならない。ズール皇帝を倒すとスーパーファイナルゴッドマーズが追加されるが、終盤は殆ど宇宙戦故にむしろ他の武器性能が上がった事の方が重要。OPのCGデモでは相変わらず割と動きまくり、鉄人28号とのツーショットもある。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦D
OVA版ゴッドマーズ(本来は同一機体だが、マーグ専用機に設定変更)と共演。64と比べて超能力の効果が弱体化している上、クリアする周回ごとに敵ユニットの攻撃力が増加するため、原作準拠の無双ぶりは成りを潜めてしまう。ただし、今回はダルタニアスとの共演により、終盤に条件次第で反陽子爆弾の危険性を取り除くことが可能。うまく瀕死状態にすれば底力の効果で64並に避けるようになる。ファイナルゴッドマーズの演出では振り上げる演出があるが、これがために原作ファンからは「捏造」呼ばわりされがち。
ちなみに本作では「対決!マーズとマーグ!」以降は常時ゴッドマーズの状態。

単独作品

スーパーロボット大戦64
初登場作品。初合体がムービーで完全再現されている。戦闘アニメでは普通に動いているため「原作よりもスパロボでよく動く機体」と揶揄された。他のスーパーロボットとは一線を画すHPと装甲、並のリアル系を凌駕する運動性を誇り、タケルの超能力効果で脅威の命中率と回避率を備える。攻撃面でも二回行動のレベルもそこそこ早くタケルが奇跡を覚えるため、終盤のボス退治やデビルアクシズを一刀両断できる無敵メカ(移動力と射程という欠点はある)。ただし、撃墜されてしまうと反陽子爆弾の起爆により問答無用でゲームオーバーとなるため注意が必要。
ちなみに本作で初めて、同じく「宇宙の王者」が枕詞のグレンダイザーと共演。
スーパーロボット大戦リンクバトラー
トップクラスのHPに加え、本作では奇跡ド根性復活が含まれるため、驚異的な耐久力を誇っている。超A級のユニットではあるが、パイロットのタケルは最初から所持しているので、交換イベントで粘れば序盤からの入手も可能。

装備・機能

武装・必殺武器

格闘
圧倒的な力で敵機を殴り倒し、突き破る。
ゴッドファイヤー
臍にあたる刻印の「G」の部分からビームを発射して敵に刻印を刻む。原作では単発で使われることは少なく、大抵はマーズフラッシュに繋げてファイナルゴッドマーズを放つ。
マーズフラッシュ
ゴッドマーズの腹部の刻印の「M」の部分から現れる主武器の剣。「マーズフラッシュ」と叫べばすぐさま右手に出現するが、64以外のスパロボでは戦闘時のユニットの向きの都合上左手持ちになっている。
六神アタック
六神ロボ分離しての攻撃。Dのみ採用、第2次Zではガイヤーの武装。スフィンクスが体当たりで弾き飛ばし、シン、ラー、タイタン、ウラヌスが光線で攻撃した後ガイヤーが殴りつけてトドメ。なお原作でも一部が分離して攻撃を、また磁力攻撃で合体不能時に、六神ロボが波状攻撃で敵に立ち向かうシーンなどが存在するので、スパロボオリジナルというわけではない。
ファイナルゴッドマーズ
ゴッドファイヤーで敵の動きを止めた後、タケルの「ファイナルゴッドマーズ!」の掛け声と共にマーズフラッシュで一刀両断する必殺技。原作では殆ど毎回同じ止め絵3枚を中心としたモーションだが、劇中のクライマックスに位置した話では新規モーションが使われたこともある。バンクを逆手にとって表現された圧倒的な強さはもはや語り草。なお第2次Zとリンクバトラー以外では単純にマーズフラッシュでの唐竹割りであり、破界篇・再世篇ではフィニッシュデモ含めほぼ原作通りの動きが再現された(原作のモーションをほぼ全て統合している)。なお、コールガッチ戦では片手で放っている。
「捏造」と揶揄されるDの動きは、一連の動作が後期OPで(半ば以上隠れてはいたものの)実際に行われている。当該シーンではいきなり斬りかかっているので、本当に「ファイナルゴッドマーズ」かは疑わしい(撃破したので本編の流れを見ればこの技であろう)が、一応原作再現であるので念のため。
スーパーファイナルゴッドマーズ
再世篇で追加された大技。鐘の鳴る演出に続いて天からの光を受け、黄金に染まった状態でファイナルゴッドマーズを見舞う。振り下ろしのカットインが動いているように見えるがエフェクトによる錯覚であり、実際は止め絵。鳴物入りで追加された必殺技だがファイナルゴッドマーズは宇宙適応Sなので宇宙戦ではそちらの方がダメージを叩き出す(スーパーの方は宇宙適応A)。
ちなみに原作で使ったのはマーズフラッシュの投擲であり、これは半オリジナル技同様の攻撃をトドメ演出をやったロボットが今回他にいるためだろうか。

合体攻撃

Wマーズフラッシュ、Wファイナルゴッドマーズ
DでのマーグのOVA版乗ったゴッドマーズとの合体攻撃。それぞれマーズフラッシュあるいはファイナルゴッドマーズを同時に打ち込む。
「原作では死亡するはずのマーグ」が、「デザインが異なるだけで本来はTV版と同一の存在であるはずのOVA版ゴッドマーズ」に、「原作での正パイロット(タケル)を差し置いて搭乗」して繰り出す「原作にない合体攻撃」という歴代SRW内でもトップクラスにオリジナル要素を重ねた上で成り立っている技である。

特殊能力

剣装備
切り払いを発動させる。
反陽子爆弾
ガイヤーの体内に仕掛けられた爆弾。ゴッドマーズが撃破されると爆発し、そのままゲームオーバーとなる。全滅プレイする場合には非常に便利なため、一部のプレイヤーからは歩く敗北条件として重用されている。Dでは特定条件を満たすことで取り除けるが、イベント発生時期はかなり終盤になる。

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

L

機体BGM

「宇宙の王者! ゴッドマーズ」
OPテーマ。ゴッドマーズの戦闘BGM。2番のBメロに「光の速さで歩け」という有名なフレーズがある。「ポゥン」という耳に残る効果音も知られている。
「愛の金字塔」
EDテーマ。反陽子爆弾の爆発によるゲームオーバー時や、特定イベント時に流れる。

対決・名場面

ゴッドマーズ対ゴッドマーズ
Dより。ハーリン王子を支持する者達がいるという惑星へ向かっていたブルー・スウェア外宇宙部隊の前に、マーグ率いる親衛隊が現れる。真っ先に出撃したタケルの前に現れたのは、マーグの駆る巨大ロボット。色こそ違うが、それは紛れもないゴッドマーズだった。

余談

  • ゴッドマーズというロボットを語る際に必ずといっていいほど話題に上がるほど有名なのが、上述した原作での「ほとんど動かない」戦闘シーンである。特に初期はその傾向が顕著で、阿蘇山火口での戦いで振り返ったことがネタにされるほど、滅多に動いたシーンが描かれていない。
    • これは脚本を手がけた藤川桂介氏らが述べているように、もともと番組が玩具主導で制作され、メーカー側デザイナーの村上克司氏(氏は同時期にゴッドシグマのデザインも手がけた)が仕上げたゴッドマーズのデザインが、かなり複雑で線が多かったことに起因している。
      アニメとして動かすのが容易ではないゴッドマーズを前に、製作陣はストーリーを人間ドラマをメインとした構成とし(マーグというキャラクターが生まれ、コスモクラッシャー隊という主人公の仲間であり、戦闘でも活躍する存在がいるのはそういった事情である)、ゴッドマーズの戦闘シーンは止め絵とバンク映像を多用した短時間のものとすることとした。そして「攻撃を受けても動じず、ほとんどの敵は必殺技ですぐに倒す」と演出することで、ゴッドマーズは強大なパワーと重厚かつ堅牢な装甲を持ち、タケルの超能力と合わせた絶大な力で敵を粉砕する無敵の存在であることを強調した。更にごくまれに訪れる苦戦やストーリーのクライマックスであるボス戦では、ゴッドマーズの苦戦と活躍に時間を割くことで敵の手ごわさ、そしてそれをも克服する強さを視聴者に強く印象付けようとした。
      このようにともすれば手抜きともとられかねない戦闘シーンは、結果的にゴッドマーズの強さを表現するものとして強烈なインパクトを残した。おもちゃの売れ行きが好調だった点を考えても製作側の意図は成功したといえる。ただ今日「ゴッドマーズ=動かない」という図式が半ばお約束と化してしまったためか、Dのように動きを見せたばかりに「動きすぎ」「捏造」という批判をされた例もある(無論、多くは冗談半分であるが)。
      ただ、あくまで「動かない」のは作画が大変なゴッドマーズや六神ロボだけであり、ガイヤーや敵のギシン星のロボットはシンプルなデザインであることが多いこともあり、大半がよく動いている。
    • なお、一部ファンの間では「ゴッドマーズは『動かない』のではなく『動じない』のだ」として、不動明王というあだ名がつけられている。
    • OPの歌詞が「光の速さで走れ」ではなく「光の速さで歩け」なのも、機敏に走るゴッドマーズを想像できないところから納得されるであろう。
  • また、ゴッドマーズに対抗できるロボットとして東映特撮版『スパイダーマン』のレオパルドンの名が上がることがある。こちらも村上克司氏のデザインで、製作上の理由で戦闘シーンが短縮され、バンクが多用されたことにより、強さが印象づけられたロボットである。

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