グ=ランドン・ゴーツ

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グ=ランドン・ゴーツ(Gu Landon Gorz)

フューリア聖騎士団の総代騎士であり、騎士団を束ねる存在。その威厳ある姿と言動から、部下達の信望は厚い。

本来は決断力や使命感、責任感のある人物であったようだが、かつての太古の内戦において、数多くの同胞を失った事が彼の大きなトラウマとなってしまっており、更にはその原因を作った裏切り者達も既にこの世にいない事で、その内にある憤りや憎しみをぶつけられないジレンマに苛まれていた。フー=ルーらを使って地球人同士の争いを激化させ自滅を狙った一件を見るに、元々はそれなりに戦略眼のある人物だったのだろう。

先に死を迎えた者達に報いるため、地球を手にして繁栄を取り戻す事を目論む事になるが、騎士エ=セルダの裏切りによって計画が綻び始めると、被造物と侮っていた地球人類の前に思うに任せぬ情勢となり、グ=ランドンは次第に焦燥を募らせるようになっていく。遂にはガウ・ラ=フューリア中枢部の最終決戦で劣勢に陥ると、ステイシス・ベッドで眠りについている同胞達の生命力を自分の搭乗機ズィー=ガディンへ送り込むという、目的と手段を転倒させた行動をとるなど、完全に正気を失ってしまった。

グ=ランドンがもし地球人をフューリーと対等な存在として認めることができていたら、不如意な現実とも正気を失わずに向き合うことができたかもしれない。しかし彼はその威厳の裏にある傲岸さゆえか、最後まで地球人をフューリーによる被造物としてしか見ようとしなかった。また、グ=ランドンと同様にフューリーで起こった内乱を経験した世代は、既にこの世を去ったか、あるいはステイシス・ベッドで眠り続けていたらしく(アル=ヴァンシャナ=ミアは、「内乱」終結後に生まれた世代)、その内に秘めた苦悩を理解してくれる者がいなかったのも、悲劇に繋がった要因ともいえる。

最期は狂乱の果てに、主人公達や反旗を翻したアル=ヴァンらに討たれるも、ようやく過去の苦しみから解放されたグ=ランドンは、ヴォーダの闇を垣間見ながら永遠の眠りにつくのであった。

正気を失った時のセリフで有名なのが後述の「絶望せよぉおおぉおをを!」であり、プレイヤーとしてはどうにもこの印象ばかりが強く残ってしまうことになってしまった。そのせいで「絶望総代」という俗称がある。

登場作品と役柄

スーパーロボット大戦J
ラスボス。搭乗機ズィー=ガディン第2形態の最大射程が20と恐ろしく長いが、実は射程に穴があり、脱力などで気力を下げれば反撃される事なく一方的に戦う事ができる。ちなみに攻略本では「某携帯ゲーム3作目のラスボス」にそっくりと言われている。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ラスボスだけあって回避以外の全能力値が最高峰。ちなみに切り払い・撃ち落とし・シールド防御をすべて持っているのだが、ズィー=ガディンには剣も銃も盾もないためまったく意味がない。ズィー=ガディンには皇帝機という別称があることから、本来の彼の機体はラフトクランズだったのかもしれない。

特殊技能(特殊スキル)

カウンター ヒット&アウェイ 底力L9 援護攻撃L3 指揮L3 コンボL3
搭乗機の形態によらずこの状態。変形後はコンボとヒット&アウェイが無意味になるが、あまり影響はないだろう。

パイロットBGM

『Doomsday』
ラスボス専用曲。

人間関係

アル=ヴァン・ランクス
部下。期待をかけていたのか、彼が反旗を翻した際には怒りを露にした。
エ=セルダ・シューン
部下。彼の脱走と裏切りが、計画の挫折を招くことになる。
フー=ルー・ムールー
部下。
ジュア=ム・ダルービ
部下。
シャナ=ミア・エテルナ・フューラ
フューリーの王女。本来ならば彼女に仕える立場なのだが……。
紫雲統夜
エ=セルダの息子。その記憶を受け継いだ彼は、グ=ランドンにとっては因縁の敵である。
カルヴィナ・クーランジュ
カルヴィナの存在はアル=ヴァンの離反の一因となったため、グ=ランドンは最終決戦で彼女に悪罵を並べていた。

名台詞

「エ=セルダめ、これが奴のしたことの結果だ。我らを滅ぼすことが、その望みだったとでも言うのか」
第46話より。地球に移住する計画が思うように進んでいない事をフー=ルーから聞かされた際、自分達を裏切ったエ=セルダに対して、憤りを見せていた。
グ=ランドン「皮肉な物だな。我らが手を下そうとすれば、ままならぬというのに。地球人同士咬み合わせてみれば、いとも簡単に成功しおる」
フー=ルー「まことに」
グ=ランドン「思えば我らも…」
フー=ルー「グ=ランドン様?」
グ=ランドン「いや、是非もない。続けろ」
上の台詞の後の会話。フー=ルーがラウ・ル・クルーゼを利用して、連合とザフトにNジャマーキャンセラーを持たせて地球人を自滅させる作戦を実行した際、グ=ランドンがフューリーの過去を示唆する様な台詞を言い掛けていたが、結局は有耶無耶なまま終わった。おそらくは太古に起こったというフューリー同士の内戦を思い起こしていたと思われる。
「木原マサキのなれの果てか。ならば知っていよう、このズィー=ガディンに貴様らの玩具がいくら掛かろうとも無駄であることを」
木原マサキのクローンであるマサトに対して。
「王女よ、地球人こそ我らの創った、我らの子である。数億の同胞を失ってこの地に来た、一族の血塗られた歴史を王女は知らぬ。しかるに見よ!宇宙のどの敵よりも、地球人は我らフューリーに似て猛々しいではないか!」
最終話で自身を説得しようとしたシャナ=ミアに対して。
「…民が…同胞が、死んだ…」
「星団を出る時、既に半数…この銀河にたどり着いたのは、更にその一握り…」
「この地で眠りについたのは、このガウ・ラ=フューリア…ただの一隻のみであった!」
「私は、私は憎い!我が偉大なる星団、祖国の民を滅ぼした者が!既に奴らもまた、滅びの果てに去って行った…そう知った今でも、憎まずにはおれん!もはやこの宇宙におらぬからこそ、以前にも増してぇぇ!」
最終決戦で一度倒されたときの台詞。グ=ランドンが本当に憎んでいたのは、自分たちの星団を滅ぼした別のフューリー達。しかし、既に存在しない者に対しては滅ぼすことも、復讐することも出来ない。やり場のない怒りは地球移住を挫かれたことでついに飽和し、理性を食い尽くしてしまった。
「そして……そして、我らの手で大地に捲かれておきながら、なおも戦の穂を実らせて我らに刃向う、地球人がぁぁぁっ!!」
「たとえ全てを失おうとも、地球人を滅ぼさずにはおかぬっ!! 奴らを地球に残しておいて、我らフューリーの時代など来ないぃぃぃぃっ!!」
ステイシス・ベッドのエナジーをズィー=ガディンに繋ぎ、出力を増強して。何のために、誰のために戦うのか……それさえ見失い、グ=ランドンの心は壊れていく。
「何故だ…何故、我らは滅ぶ…! 憎い、憎いぞおおっ! 栄え、営み、生きる!全ての種族の存在がぁぁぁっ!」
「全てを滅ぼすっ! いなくなった…いなくなってしまったフューリーと共にぃぃっ、全ては宇宙から消えて無くなれぇぇ! 我は、我は滅びなりぃぃぃっ!」
ズィー=ガディンにエネルギーを無限に供給していたオルゴンエクストラクターが全て破壊された時の台詞。優勢をひっくり返されたこの状況は、彼にとってはかつての敗戦を、それによる滅亡を想起させる悪夢の再来であった。そして……。
「邪魔はさせぬぅぅぅぅっ!! ヴォーダの闇にぃぃぃ、還るぅぅぅ、邪魔わあぁぁぁぁっ!!」
増援を呼び出した際の絶叫。進退窮まり、何もなくなったグ=ランドンに残されていたのは、目に映る全てを滅ぼす、それだけだった……。
「絶望せよぉおおぉおをを!」
オルゴンジェノサイドバーニング使用時の台詞。彼を形容すると言っても過言ではない台詞。この台詞のせいで、彼は一部のプレイヤーから漫画『さよなら絶望先生』になぞらえて「絶望総代」と言うあだ名で呼ばれることがある。
「うおぉおおぉぉおおおおぉおおおおぉををををぉをををおをおぉぉをぉおをぉぉぉ!!!」
ズィー=ガディン最終形態撃墜時の絶叫。もし実際に声になったら、ものすごく裏返りそうである。ジュア=ムといい彼といい、フューリーは種族的に精神が不安定なんじゃないかと思ってしまうほどの狂乱ぶりである。
「これが…真の、死…私が、死ぬのか…ここで、消えるのか、私が…」
「…闇が……」
主人公らに討たれ、最期を迎えた際の台詞。終わらぬ憎しみから解き放たれ、同胞に新たな故郷を与えようと孤独に戦い続けた男は、ヴォーダの闇に還って行った……

余談

  • 多くの人が思ったかもしれないが、あの機体と名前が似ていてややこしいものの、無論何の関係もない。

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