「クェス・パラヤ」を編集中

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左右において結び方の長さが違う特殊なツインテールの髪型をした容姿端麗の美少女。
 
左右において結び方の長さが違う特殊なツインテールの髪型をした容姿端麗の美少女。
  
非常に強い感受性や鋭い洞察力を備え、他人の心情を敏感に感じ取ったり、対象の相手が自分とどう関わっていくのかも正確に予見する事が出来る等、10代前半で生粋の[[アースノイド]]ながらもニュータイプとして[[カミーユ・ビダン]]や[[ジュドー・アーシタ]]にも劣らない驚異的な才能を秘めている。だが、アムロと同様に親子関係の破綻している機能不全家族の中で育ち、父・アデナウアーは傲慢で愛人にかまけていながら危機的状況に陥ると臆病になる情けない人物で、そんな父に愛想を尽かしたのか、母は自らを置いて失踪。そういった劣悪な環境で生きてきた事が原因で、我儘で反抗心の強い、重度の自己愛性パーソナリティ―障害の持ち主となってしまっており、大半の人間からは情緒不安定で奇異な人物と見られてしまう。同年代であるハサウェイと比べて見ても、精神的年齢が実年齢よりも遥かに幼く、感情の起伏が激しい上に浅薄な考え方しか出来ず、他人の迷惑を全く顧みない自己中心的な行動を平然ととり、人を傷つけてしまう様な暴言も率直で言ってしまう等、他者との共感性に著しく欠落していると言わざるを得ない振る舞いが目立つ。
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非常に強い感受性や鋭い直観力を備え、他人の心情を敏感に感じ取ったり、対象の相手が自分とどう関わっていくのかも正確に予見する事が出来る等、10代前半で生粋の[[アースノイド]]ながらもニュータイプとして[[カミーユ・ビダン]]や[[ジュドー・アーシタ]]にも劣らない驚異的な才能を秘めている。だが、アムロと同様に親子関係の破綻している機能不全家族の中で育ち、父・アデナウアーは傲慢で愛人にかまけていながら危機的状況に陥ると臆病になる情けない人物で、そんな父に愛想を尽かしたのか、母は自らを置いて失踪。そういった劣悪な環境で生きてきた事が原因で、我儘で反抗心の強い、重度の自己愛性パーソナリティ―障害の持ち主となってしまっており、大半の人間からは情緒不安定で奇異な人物と見られてしまう。同年代であるハサウェイと比べて見ても、精神的年齢が実年齢よりも遥かに幼く、感情の起伏が激しい上に浅薄な考え方しか出来ず、他人の迷惑を全く顧みない自己中心的な行動を平然ととり、人を傷つけてしまう様な暴言も率直で言ってしまう等、他者との共感性に著しく欠落していると言わざるを得ない振る舞いが目立つ。
  
 
その根底には、「孤独」への恐怖と自身を包み込んでくれる父性的な愛情への渇望があり、所謂ファザコン気質。その為、同年代の少年には関心を示さず、年上の男性への関心が非常に強く、自身の理想の男性像である「正しさと清潔性を備えた大人の男性」を見つけると、周囲の人目も憚らずに積極的にアプローチを掛けようとする(対象となったのはアムロとシャア)。ただし、かなりの高望みである上に、理想に対する執着心や独占欲がやたら強い故に、自分の価値観や理想像を胸に秘めておくだけならまだしも、興味を持った対象に対しそれらを強引に押し付けるばかりか、少しでも理想像から離れるか自分の考えを否定するかの様な言動や行動(たとえそれが自分自身を想っての物だとしても)を見せれば、ヒステリーを起こして一方的に見限ってしまい後ろめたさも見せない等、子供である事を踏まえても身勝手さや狭量さが目立つ。また、自分から父を奪った愛人のキャサリン(『逆シャア』序盤でアデナウアーが連れている女性)との険悪な経験から、彼女の事は勿論、彼女と同様に二面性の強い女性に対する拒絶心や嫌悪感も非常に強く、作中では真面目さや厳格さを見せながら想い人には甘えて擦り寄る[[チェーン・アギ]]や[[ナナイ・ミゲル]]に対し、嫉妬心も織り交ぜた激しい拒絶反応を見せている。
 
その根底には、「孤独」への恐怖と自身を包み込んでくれる父性的な愛情への渇望があり、所謂ファザコン気質。その為、同年代の少年には関心を示さず、年上の男性への関心が非常に強く、自身の理想の男性像である「正しさと清潔性を備えた大人の男性」を見つけると、周囲の人目も憚らずに積極的にアプローチを掛けようとする(対象となったのはアムロとシャア)。ただし、かなりの高望みである上に、理想に対する執着心や独占欲がやたら強い故に、自分の価値観や理想像を胸に秘めておくだけならまだしも、興味を持った対象に対しそれらを強引に押し付けるばかりか、少しでも理想像から離れるか自分の考えを否定するかの様な言動や行動(たとえそれが自分自身を想っての物だとしても)を見せれば、ヒステリーを起こして一方的に見限ってしまい後ろめたさも見せない等、子供である事を踏まえても身勝手さや狭量さが目立つ。また、自分から父を奪った愛人のキャサリン(『逆シャア』序盤でアデナウアーが連れている女性)との険悪な経験から、彼女の事は勿論、彼女と同様に二面性の強い女性に対する拒絶心や嫌悪感も非常に強く、作中では真面目さや厳格さを見せながら想い人には甘えて擦り寄る[[チェーン・アギ]]や[[ナナイ・ミゲル]]に対し、嫉妬心も織り交ぜた激しい拒絶反応を見せている。
  
スペースシャトル「天鹿」に乗り合わせて以降、成り行きで行動を共にしていたハサウェイとは、友人として少しずつ心を開く様子を見せていた。
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一方、同世代の男性は完全に恋愛の対象外となっているのだが、嫌いという訳でも無く、劇中の序盤ではインドにいた同年代の少年少女達と仲良くしてい様子を見せており、成り行きで行動を共にしていたハサウェイとも、彼に異性として行為を抱かれつつも友人として少しずつ心を開く様子を見せていた。その後、ネオ・ジオンへ渡ってからは、[[ギュネイ・ガス]]からも好意を抱かれているのだが、夜郎自大とも言える自分の自慢話を捲し立てるばかりか、憧れの存在であるシャアの印象を悪くしようと彼に関する問題を殊更あげつらう陰険な姿勢から、嫌悪感しか抱く事が出来ず、最終的には平手打ちをする形で完全に拒絶している(一応、撃墜された際には衝撃を受けているが)。なお、ギュネイから[[ララァ・スン]]の存在について聞かされた事は、後に不用意にシャア本人に持ち出してしまった結果、ただでさえその奔放さを持て余していたのに加え過去の傷を抉られる感覚を受けた彼からも、平静を装われつつ、無意識的に「使い捨ての兵士」としてしか扱われなくなった要因になっている。
その後、ネオ・ジオンへ渡ってからは、[[ギュネイ・ガス]]から好意を抱かれているのだが、夜郎自大とも言える自分の自慢話を捲し立てるばかりか、憧れの存在であるシャアの印象を悪くしようと彼に関する問題を殊更あげつらう陰険な姿勢から、嫌悪感しか抱く事が出来ず、最終的には平手打ちをする形で恋愛面では完全に拒絶。一方、戦闘では唯一背中を守らせられる対等な存在だったことからギュネイを信頼しており、アムロに彼を殺害された際にはショックを受けた。
 
ギュネイから[[ララァ・スン]]の存在について聞かされた事は、後に不用意にシャア本人に持ち出してしまった結果、ただでさえその奔放さを持て余していたのに加え過去の傷を抉られる感覚を受けた彼からも、平静を装われつつ、無意識的に「使い捨ての兵士」としてしか扱われなくなった要因になっている。
 
  
母親をナポリに残しさっさと継母を作ったアデナウアーの態度に耐えかねていたクェスは、単身家出をしてインド大陸に密かに入国、そこでトフラー・ランゲラージをリーダーとした一行に加わる。クェスを含め計6人となったグループは、北部のガンジス川沿いにある都市カーシーにまで渡る。グループ内でクェスは、トフラーやニュータイプ修業を行う女性クリスチーナから、問答形式で何度も何度も自分の過去を話した。それがカタルシスとなり、周囲の人々を許すきっかけになるというのだ。嘘か真か以前は継母の話題が出ると荒れた態度になったクェスは2か月の旅で冷静になっていた。これらの経験を自称ニュータイプになるための修業と見栄を張って劇中では申告するのだが、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア〈前篇〉』及び(中篇)で明かされた実態は修業などではなく、上述のお悩み相談だったのである。
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元からの優れた資質に加え、地球在住時よりニュータイプについて強い関心を持っていた。その理由は、「誰もがニュータイプになれば誤解無く分かり合う事が出来る」という考えから来る物で、両親の不和に耐えかねていたクェスは、単身家出をしてインド大陸北部のガンジス川沿いにある都市カーシーにまで渡り、そこでクリスティーナという女性と出会い、彼女の元で修業を行った結果、それによってニュータイプの本質を理解している。モビルスーツのパイロットとしての適応力も高く、[[ラー・カイラム]]で[[ジェガン]]のシミュレーションをした際には、いきなりモビルスーツを2機撃墜する成績を出し(これはハサウェイも同様)、ネオ・ジオンに渡ったばかりの際にも、訓練中に[[サイコフレーム]]を使わない状態でいきなり[[ファンネル]]を使いこなしてしまう程の能力を発揮している。[[第2次ネオ・ジオン抗争]]時の実戦においても[[ヤクト・ドーガ (クェス専用)|ヤクト・ドーガ]]を難無く操縦し、更には並のニュータイプではまともに扱えない超大型のニュータイプ専用[[モビルアーマー]]である[[α・アジール]]をも乗りこなしている。
  
小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア〈中篇〉』では、コックピットに座っただけでジェガンの構造が読み取れるなど戦闘者としてのニュータイプで天性の才能があることが明かされた。適応力も高く、[[ラー・カイラム]]で[[ジェガン]]のシミュレーションをした際には、ハサウェイと同様いきなりモビルスーツを2機撃墜する成績を出し、ネオ・ジオンに渡ったばかりの際にも、[[ギュネイ・ガス]]が使用していたホビーハイザックを思うがままに操り、ヤクト・ドーガに乗り換えた後は、試験で[[サイコフレーム]]を使わない状態でいきなり[[ファンネル]]を使いこなしてしまう程の能力を発揮している。[[第2次ネオ・ジオン抗争]]時の実戦においても[[ヤクト・ドーガ (クェス専用)|ヤクト・ドーガ]]での初陣では[[アデナウアー・パラヤ]]が乗っていることを知らなかったとはいえ[[クラップ]]を撃沈させ、更には並のニュータイプではまともに扱えない超大型のニュータイプ専用[[モビルアーマー]]である[[α・アジール]]をも乗りこなしている。
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当初、シャアからは、ギュネイと同様に新しき世代のニュータイプとなる事を期待されていたクェスだったが、ネオ・ジオンの方針に対してはあまり理解していない部分があり、[[スウィートウォーター]]でギュネイに質問を行なっていたり、数少ない戦力であるヤクト・ドーガを破損しているとはいえ勝手に持ち出して戦場で放棄している。そもそも、クェスはシャアの主張に共感を覚えても思想や理念自体には無理解どころか無関心に等しく、ネオ・ジオンでパイロットになったのは「ただシャアに気に入られたい」、「ニュータイプである自分が救われたい」という極めて私的な動機からだった。また、ニュータイプとしてより能力を明確に発揮してからは、ニュータイプである自身を「特別な存在」と認識するようになり、ニュータイプでは無い[[レズン・シュナイダー]]の事を「普通の人間」と言って嘲笑う態度に出る等、独善性や傲慢さまで見せ、軍規も平気で無視する振る舞いからナナイやレズンを始めとしてネオ・ジオンの兵士達の多くから反感を買う一方となっていた。結果的に、シャアの理想とする「ニュータイプの在り方」からむしろ大きくかけ離れた存在となってしまったクェスは、自らのニュータイプの力を単なるフラストレーションの捌け口としてしか活用しなくなり、最終的に孤立に等しい状態となっている。
 
 
当初、シャアからは、ギュネイと同様に新しき世代のニュータイプとなる事を期待されていたクェスだったが、ネオ・ジオンの方針に対してはあまり理解していない部分があり、[[スウィートウォーター]]でギュネイに質問を行なっていたり、数少ない戦力であるヤクト・ドーガを破損しているとはいえ勝手に持ち出して戦場で放棄している。そもそも、クェスはシャアの主張に共感を覚えても思想や理念自体には無理解どころか無関心に等しく、ネオ・ジオンでパイロットになったのは「ただシャアに気に入られたい」という極めて私的な動機からだった。また、ニュータイプとしてより能力を明確に発揮してからは、ニュータイプである自身を「特別な存在」と認識するようになり、ニュータイプでは無い[[レズン・シュナイダー]]の事を「普通の人間」と言って嘲笑う態度に出る等、独善性や傲慢さまで見せ、軍規も平気で無視する振る舞いからナナイやレズンを始めとしてネオ・ジオンの兵士達の多くから反感を買う一方となっていた。結果的に、シャアの理想とする「ニュータイプの在り方」からむしろ大きくかけ離れた存在となってしまったクェスは、自らのニュータイプの力を単なるフラストレーションの捌け口としてしか活用しなくなり、最終的に孤立に等しい状態となっている。
 
  
 
=== 劇中の様相 ===
 
=== 劇中の様相 ===
小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア〈前篇〉』時点でチベットのラサから家出をしてインドでクリスチーナ一行と旅をしていたクェス。小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア〈中篇〉』と映画の冒頭でアデナウアーの依頼を受けたマン・ハンターに探しだされ、拉致に近い形で連れ帰られる。その後、[[シャア・アズナブル]]の仕組んだフィフス・ルナ落下が迫り、[[ホンコン・シティ]]からスペースシャトル「天鹿(テンルゥ)」で宇宙へと緊急的に連れて行かれる事になるが、そこで出会ったハサウェイと偶然乗り合わせる事になる。その後、天鹿がラー・カイラムに拾われた結果、アムロとも知り合った。スペース・コロニー「[[ロンデニオン]]」では、身の上話をしてハサウェイと交友関係を築き、アムロには恋のような感情を覚えるが、アムロの恋人であるチェーンへの嫉妬も重なり、次第に距離が遠のいていった。アムロ、ハサウェイ、チェーン達と一緒にロンデニオン内でレジャーに出かけていた所、たまたま遭遇シャアと遭遇。シャアがアムロと舌戦を繰り広げる中、地球圏で起こっている問題を後回しにして具体的な解決策を示さないアムロの態度に反感を覚え、シャアの発言に共感を覚えた。クェスはアムロが落とした銃を取ってシャアを庇う行動に出て、彼の誘いに乗る形でネオ・ジオンに身を投じてしまう。しかし、「アデナウアー・パラヤの娘」という素性が軍全体の士気に関わる事もあってか、この時には「'''クェス・エア'''」という[[偽名]]を名乗る事になる。
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原作開始前から家出をしてインドにいたが、アデナウアーの依頼を受けたマンハンターに探しだされ、拉致に近い形で連れ帰られる。その後、[[ホンコン・シティ]]から宇宙へと無理矢理連れて行かれる事になるが、そこで出会ったハサウェイと偶然同じシャトルに乗る事になる。その後、乗り込んだシャトルである「天鹿(テンルゥ)」がラー・カイラムに拾われた結果、アムロとも知り合い、ハサウェイとは交友関係を築き、アムロには恋のような感情を覚える。が、アムロの恋人であるチェーンへの嫉妬も重なり、[[ロンデニオン]]で遭遇したシャアがアムロと一悶着を起こす中、シャアの発言に共感を覚えたクェスはアムロが落とした銃を取ってシャアを庇う行動に出て、彼の誘いに乗る形でネオ・ジオンに身を投じてしまう。しかし、「アデナウアー・パラヤの娘」という素性が軍全体の士気に関わる事もあってか、この時には「'''クェス・エア'''」という[[偽名]]を名乗る事になる。
  
 
その後、ナナイの指導の元でニュータイプとしての戦闘訓練を受ける事になり、その高い能力を発揮する事になる。しかし、自分がニュータイプであることを明確に自覚した結果、より独善的な考え方が悪化してしまう事になり、ニュータイプである自分が特別な存在でそうで無い者([[オールドタイプ]])には歯牙にもかけようとしない等、[[ザイデル・ラッソ|一種の「ニュータイプ至上主義」とも言えるかつてのザビ家に近い選民思想的な考え方]]をする様になり、父・アデナウアーと遜色無い傲慢さを見せる様になっていく。一方、自らの高いニュータイプ能力に興味を持ったギュネイからはアプローチされる様になるのだが、シャア以外の男性に興味の無かったクェスは無視しており、躍起になった彼からシャアに関する悪評をあれこれと言われるも、全く相手にしなかった。そして、ネオ・ジオンの方針について何も理解しないままヤクト・ドーガで初陣を飾る事になり、[[アクシズ]]の制圧作戦に参加するのだが敵の旗艦である[[クラップ級巡洋艦]]にはアデナウアーが乗艦しており、何も知らないまま彼のいたブリッジを攻撃して殺害してしまう。アデナウアーの存在に気付かないままであったものの、これを機にただでさえ情緒不安定と言えたクェスの精神の均衡は更に崩れていく事になる。
 
その後、ナナイの指導の元でニュータイプとしての戦闘訓練を受ける事になり、その高い能力を発揮する事になる。しかし、自分がニュータイプであることを明確に自覚した結果、より独善的な考え方が悪化してしまう事になり、ニュータイプである自分が特別な存在でそうで無い者([[オールドタイプ]])には歯牙にもかけようとしない等、[[ザイデル・ラッソ|一種の「ニュータイプ至上主義」とも言えるかつてのザビ家に近い選民思想的な考え方]]をする様になり、父・アデナウアーと遜色無い傲慢さを見せる様になっていく。一方、自らの高いニュータイプ能力に興味を持ったギュネイからはアプローチされる様になるのだが、シャア以外の男性に興味の無かったクェスは無視しており、躍起になった彼からシャアに関する悪評をあれこれと言われるも、全く相手にしなかった。そして、ネオ・ジオンの方針について何も理解しないままヤクト・ドーガで初陣を飾る事になり、[[アクシズ]]の制圧作戦に参加するのだが敵の旗艦である[[クラップ級巡洋艦]]にはアデナウアーが乗艦しており、何も知らないまま彼のいたブリッジを攻撃して殺害してしまう。アデナウアーの存在に気付かないままであったものの、これを機にただでさえ情緒不安定と言えたクェスの精神の均衡は更に崩れていく事になる。
  
作戦完了後、[[地球連邦軍]]と敵対する組織に加入した以上、ニュータイプである自身であっても一兵士という立場に過ぎないにも拘らず、その事への自覚も無かった上に軍規を乱す奔放な行動に出ており、シャアに関する嫉妬から一応の上司となるナナイにも噛みついた態度を見せる等からネオ・ジオンの兵士の多くからは反感を抱かれ、ナナイからも平手打ちをされる形で自らの問題行為を厳しく咎められている。これに半ば逆上する形で被弾した状態のヤクト・ドーガで乗艦していた[[ムサカ級軽巡洋艦]]を飛び出すのだが、ギュネイを除いて誰も心配はしておらず、クェスの存在に苛立っていてナナイに判断を任されたムサカ級の艦長は「被弾したヤクト・ドーガなど放出しろ!」と命令し、むしろ厄介払いの様に扱われていた。その後、アクシズ周辺で[[ロンド・ベル]]との激戦が行われる中でシャアの搭乗した[[サザビー]]の元にまで辿り着くが、誰も頼れる大人がいない孤独な精神状態だった事から'''生身の状態でモビルスーツから宇宙空間の中へ飛び出しサザビーのコックピットにまで飛び込む'''という常軌を逸した行動に出ている。シャアに泣きつき、戦場でレズンを始めとした多くの命が散って逝く中、ダブリンにコロニーが落とされた際の[[ジュドー・アーシタ]]のように、他者の残留思念が自身の体に入り込まれクェスは苦しみ、それを見たシャアからは本物のニュータイプである事を確信される。
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作戦完了後、[[地球連邦軍]]と敵対する組織に加入した以上、ニュータイプである自身であっても一兵士という立場に過ぎないにも拘らず、その事への自覚も無かった上に軍規を乱す奔放な行動に出ており、シャアに関する嫉妬から一応の上司となるナナイにも噛みついた態度を見せる等からネオ・ジオンの兵士の多くからは反感を抱かれ、ナナイからも平手打ちをされる形で自らの問題行為を厳しく咎められている。これに半ば逆上する形で被弾した状態のヤクト・ドーガで乗艦していた[[ムサカ級軽巡洋艦]]を飛び出すのだが、ギュネイを除いて誰も心配はしておらず、クェスの存在に苛立っていてナナイに判断を任されたムサカ級の艦長は「被弾したヤクト・ドーガなど放出しろ!」と命令し、むしろ厄介払いの様に扱われていた。その後、アクシズ周辺で[[ロンド・ベル]]との激戦が行われる中でシャアの搭乗した[[サザビー]]の元にまで辿り着き、精神の均衡が崩れた影響なのか'''生身の状態でモビルスーツから宇宙空間の中へ飛び出しサザビーのコックピットにまで飛び込む'''という常軌を逸した行動に出ている。シャアに泣きつき、レズンを始めとした多くの命が散って逝く中それを強く受け止めたクェスは苦しみ、それを見たシャアからは本物のニュータイプである事を確信される。
  
 
帰投後、α・アジールの搭乗をシャアに任されそれに難色を示す整備班といがみ合う中、ギュネイに連れ出されて再びアプローチされる事になるのだが、またしても自慢話やシャアに関する悪評に満ちた内容であった為に反発する事になり、それでも強引に迫って来る彼に対し遂には平手打ちをして完全に拒絶する。そして再びシャアの元へと駆け寄り、大勢の兵士達の前で「私、ララァの代わりなんですか!?」という変な噂をされかねない発言をしてしまい、それでも冷静に対応したシャアからは「ナナイとララァを忘れる」と自分の求めていた言葉を言われた事でα・アジールで彼を守ると誓うのだが、ただでさえ手の付けられないまでの自身の奔放ぶりを持て余していたシャアには、自身のトラウマに土足で踏み込んで来る無遠慮な事を言われた事で最早この時点で見限られ、自らが「サイコミュ兵器を動かす使い捨ての道具」として完全に見放された事実に気付かないまま、α・アジールに搭乗して出撃する<ref>勢いとはいえ「私は大佐の為なら死ぬ事だって出来るわ!」と不用意な事を言った以上、シャアがクェスを使い捨ての道具にした行為も、一方的に捨て駒にされたとは言い切れない部分もある。</ref>。
 
帰投後、α・アジールの搭乗をシャアに任されそれに難色を示す整備班といがみ合う中、ギュネイに連れ出されて再びアプローチされる事になるのだが、またしても自慢話やシャアに関する悪評に満ちた内容であった為に反発する事になり、それでも強引に迫って来る彼に対し遂には平手打ちをして完全に拒絶する。そして再びシャアの元へと駆け寄り、大勢の兵士達の前で「私、ララァの代わりなんですか!?」という変な噂をされかねない発言をしてしまい、それでも冷静に対応したシャアからは「ナナイとララァを忘れる」と自分の求めていた言葉を言われた事でα・アジールで彼を守ると誓うのだが、ただでさえ手の付けられないまでの自身の奔放ぶりを持て余していたシャアには、自身のトラウマに土足で踏み込んで来る無遠慮な事を言われた事で最早この時点で見限られ、自らが「サイコミュ兵器を動かす使い捨ての道具」として完全に見放された事実に気付かないまま、α・アジールに搭乗して出撃する<ref>勢いとはいえ「私は大佐の為なら死ぬ事だって出来るわ!」と不用意な事を言った以上、シャアがクェスを使い捨ての道具にした行為も、一方的に捨て駒にされたとは言い切れない部分もある。</ref>。
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最終決戦時、α・アジールの力を十二分に発揮する形で地球連邦軍のモビルスーツを次々と撃墜していく中、アクシズへ向かおうとしていたアムロの[[νガンダム]]に[[ヤクト・ドーガ (ギュネイ専用)|ギュネイのヤクト・ドーガ]]と共に立ちはだかるも、あくまでも強力なニュータイプ専用機の恩恵を受けただけの自身では、最新鋭機に搭乗している上に歴戦のニュータイプであるアムロに適うはずも無く、ファンネルの攻撃も通用しない中、目の前でギュネイは搭乗していたヤクト・ドーガを撃破されて死亡。僅かに衝撃を受けながらもνガンダムの追跡に出ようとするが、そこへ自身を連れ戻そうとジェガンに乗って戦場にやってきたハサウェイが現れる。同時に現れたチェーンの[[リ・ガズィ]]によるグレネードの攻撃から自身を庇おうとするハサウェイによって必死に[[説得]]されるが、シャアの思想を「地球を壊せばニュータイプである自身が救われる」と曲解の上で妄信していたクェスはそれを拒否。しかし、どんなに自分が跳ね除けようとしてもハサウェイは自分に手を差し出そうとし、その事で心が動かされたのか最後は自らを危険視したチェーンの放ったリ・ガズィのグレネードがハサウェイのジェガンに直撃する事を察知。彼を庇って自らに攻撃が直撃してしまう形で戦死した。この直後、クェスの死に錯乱したハサウェイは、身勝手な大人達への怒りに支配されるままチェーンのリ・ガズィをビームライフルの乱射で撃墜してしまい、彼女を死に追いやってしまう事になった。
 
最終決戦時、α・アジールの力を十二分に発揮する形で地球連邦軍のモビルスーツを次々と撃墜していく中、アクシズへ向かおうとしていたアムロの[[νガンダム]]に[[ヤクト・ドーガ (ギュネイ専用)|ギュネイのヤクト・ドーガ]]と共に立ちはだかるも、あくまでも強力なニュータイプ専用機の恩恵を受けただけの自身では、最新鋭機に搭乗している上に歴戦のニュータイプであるアムロに適うはずも無く、ファンネルの攻撃も通用しない中、目の前でギュネイは搭乗していたヤクト・ドーガを撃破されて死亡。僅かに衝撃を受けながらもνガンダムの追跡に出ようとするが、そこへ自身を連れ戻そうとジェガンに乗って戦場にやってきたハサウェイが現れる。同時に現れたチェーンの[[リ・ガズィ]]によるグレネードの攻撃から自身を庇おうとするハサウェイによって必死に[[説得]]されるが、シャアの思想を「地球を壊せばニュータイプである自身が救われる」と曲解の上で妄信していたクェスはそれを拒否。しかし、どんなに自分が跳ね除けようとしてもハサウェイは自分に手を差し出そうとし、その事で心が動かされたのか最後は自らを危険視したチェーンの放ったリ・ガズィのグレネードがハサウェイのジェガンに直撃する事を察知。彼を庇って自らに攻撃が直撃してしまう形で戦死した。この直後、クェスの死に錯乱したハサウェイは、身勝手な大人達への怒りに支配されるままチェーンのリ・ガズィをビームライフルの乱射で撃墜してしまい、彼女を死に追いやってしまう事になった。
  
クェスはアムロとシャアという二人の大人の男性に憧れており、彼等に対して一方的な父性を求めてもいた。だが、アムロはクェスの父親役をやるつもりはなく戦場で相対した際には子供に付き合っていられるかなどと拒絶、シャアはクェスを戦争のマシーンとして利用しただけであった。'''自身を正しく指導してくれる良い大人に恵まれなかった'''という意味では、クェスは悲劇的な人物であったと言える。
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クェスはアムロとシャアという二人の大人の男性に憧れており、彼等に対して一方的な父性を求めてもいた。だが、前者からはハサウェイの知り合い程度にしか見られていない以前にまともに会う機会自体がなく、後者は戦争の道具として利用しただけであった。'''自身を正しく指導してくれる良い大人に恵まれなかった'''という意味では、クェスは悲劇的な人物であったと言える。
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そして、クェスの死を目の当たりにしたハサウェイもまた、取り返しのつかない過ちを犯した上で心に大きな傷を負い、10年後、皮肉にも『[[Ξガンダム|クェスの運命を狂わせたシャアの思想を引き継ぐ者]]』として地球連邦軍へ戦いを挑む事になった。
  
小説『[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]]』では、青年となったハサウェイの夢の中に残留思念として登場し、[[ララァ・スン]]や[[フォウ・ムラサメ]]といったヒロインなどと同じく、現世に部分的に影響を与え続けている。映画第一作では、出番が増加し、ハウンゼンでかぼちゃマスクを倒す為にハサウェイに発破をかけたり、カーゴ・ピサ内では彼と会話をした。
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[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]]』では、青年となったハサウェイの夢の中に姿を見せている(映画版の前編ではハサウェイの回想シーンに登場している)。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
原作では地球連邦軍内にいた時はジェガンのシュミレーターでモビルスーツを動かしたもの非戦闘員で、[[ネオ・ジオン]]側になってからパイロットとして出撃を果たす。スパロボでは味方になるケースも少なくない。古くから[[スパロボ補正]]の恩恵を受けてきたキャラクターの一人と言える。とりあえず、原作より[[性格]]がやや穏やかになっている。
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原作では味方内の時は非戦闘員で、パイロットとしては敵側である[[ネオ・ジオン]]側のみであったが、スパロボでは味方になるケースも少なくない。古くから[[スパロボ補正]]の恩恵を受けてきたキャラクターの一人と言える。とりあえず、原作より[[性格]]がやや穏やかになっている。
  
 
なお、ハサウェイとの絡みについてはハサウェイ自身がスパロボに出てこない事もあり、あまり描かれない傾向にある。
 
なお、ハサウェイとの絡みについてはハサウェイ自身がスパロボに出てこない事もあり、あまり描かれない傾向にある。

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