ゴルディーマーグ
- 外国語表記:Goldymarg
- 登場作品:勇者シリーズ
- 声優:江川央生
- 分類:AI搭載型マルチロボ
- 形式番号:GMX-GH101
- 全高:25.5m
- 重量:625.0t
- 動力:GSライド
- 最高走行速度:125km/h
- 最大出力:750000kw
- 装甲:ウルトラG装甲
- 所属:GGG機動部隊
概要
GGG機動部隊所属マルチロボ。
ヘルアンドヘヴン使用時の獅子王凱への負担を軽減するために開発されたゴルディオンハンマーだったが、ハンマーを使用した際の反動が今度はガオガイガーの右半身を半壊させてしまう事態になった。そこでハンマーの機動的運用とガオガイガーの保護を目的として、急遽開発されたAI搭載型ビークルロボである。
胴体が衝撃波から守る為のマーグハンドに、AIを搭載した頭部を含めた部分がハンマーに変形する。またこれらツール形態に変形する他に、炎竜、氷竜と同じくビークル形態に変形可能なことからマルチロボに分類される。
その頭脳である超人工知能システムは新世代AIシステムとして作られたが、ゾンダーとの戦闘激化で開発に時間が割けず、急場しのぎで火麻激の人格をほぼそのまま移植した。その為、使命感は忘れていないが、大雑把な性格。自分でもいささか気にしているようで、本編では自分の欠点としてAIの出来を挙げ、CDドラマでは、自分の性格が他の勇者ロボとあまりにも違う点を若干コンプレックスに感じている描写がある。しかし、火麻の持つ直感力と機転もしっかり受け継いでおり、それが部隊を救ったことも多い。
ゴルディの由来は「G-tech Origin Resisting and Damage control Idea」らしい。
「ハンマーヘルアンドヘブンを使用する際にその反動からガオガイガーを守る」という性質上、GGG所属の勇者ロボの中で一番頑丈に作られており、格闘戦はまさに無敵であるが、スパロボではその格闘能力は、ゴルディーマーグ自身の小隊長能力くらいでしか再現されていない。
FINALではスターガオガイガー (レプリジン)との戦闘で大破。ゴルディーマーグのAIはゴルディオンクラッシャーに移植される。
彼の超AIは頭部に存在しており、矢立文庫で連載中の続編小説『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』では本体だったゴルディオンクラッシャー部を失っているためジェイアークの甲板に置かれている。またシルバリオンハンマーにも触れられている[1]。
ゴルディオンハンマー
ヘルアンドヘヴンの反動による獅子王凱のダメージを憂慮したGGGにより開発されたハイパーツールで、開発コード「Gツール」、正式名称「グラビティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ツール(重力衝撃波発生装置)」。モチーフは金槌で、形状のモデルはピコピコハンマー。
超重力を外向きに発生させる装置であり、その名の通り巨大なハンマーの形をしている。これを叩きつける事で、対象は凄まじい加速を受けて光速に達してしまう事になり、光になってしまう。つまり、凱の「光になれぇ!」は比喩ではなく、文字通り本当に光にしている。
この原理は、装甲強度や耐熱性といった一般的な防御力の概念が一切通用しないもので、物理法則的観点から見た場合の究極の矛の一つであると言える(しかも敵の攻撃も防げる為、防御も兼ねた万能武器。実際「汚されし空へ」では発動後、ゾンダーロボの攻撃を完全に弾いて突撃していた)。原作では重力制御や空間湾曲を用いる敵以外には炸裂後に防がれた事がない。
使用時にはGSライドをフルドライブし、重力波からガオガイガーを守るためのコートを施す。このコートが金色であるため、起動時のガオガイガーは全身が金色に輝く。
初使用時はプライヤーズによってガオガイガーの下まで輸送され、グランドノヴァとコアとなっていたEI-18をまとめて消し去ったが、その直下に巨大なクレーターを生成するなど威力の制御ができておらず、対衝撃コートも重力波にGSライドの出力が追いつかず、ガオガイガーが半壊(さらに自力飛行も不可能なほどの反動を食らっていた)するという結果になった。
二度目の使用は護たちの校舎を巻き込んでゾンダー化したEI-19に対して使用され(この時は天海護たちがコアの近くに囚われており、摘出と救出は超竜神とビッグボルフォッグの連携で行われた)、ハンマーをディメンジョンプライヤーで保持することで反動の緩和が試みられたが、ガオガイガーにもやはりダメージが少なからず及び、プライヤーズも機能停止寸前まで追い込まれると反動を消しきれなかった。
さらに、このツールはガオガイガーが手で保持することで使用されるため、使用時にはヘルアンドヘブンが使えない=コアの摘出が出来ないという欠点が存在(EI-18の場合はロボが地上に、コアは地下に分かれていた)。そのため、ガオガイガー防護のためのGSライドの出力増強とゾンダーコア摘出を両立すべく、ハンマーそのものを勇者ロボとして改造することが決定。結果誕生したのがゴルディーマーグである。
ゾヌーダ戦ではゴルディーマーグのボディが物質昇華によって動けなくなったため、再び素手でゴルディオンハンマーのみを使用した。この時はガオガイガーのスペック自体が以前の比ではなく、更に勇者ロボのGSライドが搭載されて強化されていた事と、ハンマーにゴルディーマーグのAIが搭載されているため、負荷は以前よりも小さくなっていると思われるが、アマテラスからゴルディオンモーターをも取り込んでいたゾヌーダロボにはそんな捨て身の一撃も全く通じず物質昇華されてしまった。
登場作品と役柄
スパロボでは『W』まで「ゴルディマーグ」と表記されていた。
αシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦α
- ユニットとして登場。ガオガイガーの最強技であるハンマーヘルアンドヘブンがゴルディマーグとの合体攻撃扱いである為(ゴルディマーグ側からは使用できない)、ガオガイガーと小隊を組ませるのが基本だが、コスト1.5なので他の小隊員がかなり制限される。また、空を飛ぶことが出来ないので、ミノフスキークラフトの装備が推奨される。または、他の小隊員機も空を飛べない機体で統一し、完全な陸戦用の小隊にしてしまうのも手。マーグキャノンが小隊攻撃としては高い攻撃力だが空適正Bなのと弾数が少ないことに留意。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 気迫を覚えなくなり、代わりに低レベルで習得する気合と勇気を覚えるようになった。気迫が低レベルから使える気合に変更された事で、早いうちから気力上げに苦労せず、SPを小刻みに使えるようになった。こちらもガオガイガー及びその後継機の同一小隊にて運用するのが基本。
- 仕様上、ゴルディオンクラッシャーは一度しか使えないので、使う前に事故って撃墜されないよう、装甲強化と防御系の特殊技能をゴルディーに養成しておこう。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦W
- ハンマーヘルアンドヘヴンや、ゴルディオンクラッシャーが各ガオガイガー単機で発動可能になり、ユニットとしての登場は無くなった。アニメ演出やイベントでは登場し、マップ上のアイコンも描かれている。
- スーパーロボット大戦BX
- W同様、今回も召喚要員。ハンマーヘルアンドヘブンの他、キングジェイダーのジェイダーヘルアンドヘブンでも登場する。ゾヌーダ事件ではオービットベース内での物質昇華は竜兄弟とボルフォッグに庇われたことで難を逃れる。その為、ゴルディーマーグの姿のままゾヌーダロボとの戦いに臨むが、結局は物質昇華されてしまう。
- 本作でようやく「ゴルディーマーグ」名義に戻った。
装備・機能
武装・必殺武器
- 格闘
- ロボモードでのメインとなる攻撃手段。剛性の高いボディーで近接格闘戦を行う。
- SRWではショルダータックルで突撃。EI-01戦での攻撃が元と思われる。小隊長能力の関係で数値以上のダメージが期待できるが、射程1で足も遅いため使いづらい。
- マーグキャノン
- ゴルディータンク形態で上部に備えた主砲。この形態では射角が取り易くなる。ロボモードでも使用可能だが装備個所は背中であり、発射時には後ろを向く必要があるなどまともな射角が取れない為、使い勝手が悪い。ゴルディオンハンマーに変形した時は、柄に相当する。
- 一見すると単体の最強武器としては微妙な威力に見えるが小隊攻撃武器として見た場合、実は結構上位に位置する武器である。ガオガイガーの小隊員としての運用が主となるであろう事を考えればむしろ優秀なのである。弾数の少なさと、射程が2マスからなのでヘルアンドヘブンなど射程1の武器使用時に攻撃できなくなるのがネック。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
パイロットステータス設定の傾向
能力値
本人の隊長効果からは意外だが射撃・防御に優れる。大概はガオガイガーの小隊員に収まっているはずなので、活かす機会がないのが惜しい。
精神コマンド
絵に描いたようなスーパー系の構成。低コストで使える鉄壁と、第3次αでは序盤から使える気合が光る。
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
破格の能力だが武器が追いつけていない。格闘を限界まで高め、武器をフル改造すれば効果は上がるが、そこまでするなら素直にガオガイガーを強化した方が早い。
人間関係
- 獅子王凱
- GGG機動部隊の隊長で、命を投げ出す覚悟を秘めている。
- 氷竜・炎竜
- 双子の兄弟で、彼らが先輩。
- ボルフォッグ(ビッグボルフォッグ)
- 同じ同僚で、性格は正反対。
- 風龍・雷龍
- 後輩として尊敬している。
- マイク・サウンダース13世
- 同僚であり、同じ心を共にする仲間。
- 光竜・闇竜
- 後輩として尊敬している。
- 火麻激
- ゴルディの人格のモデル。この2人の口論はまるで兄弟喧嘩である。
他作品との人間関係
- アカネ・アーディガン
- 彼女に好かれている。マッチョならロボでもいいらしい。
名台詞
- 「フ…俺一人でも大丈夫だが、仕方ない。それが俺の使命だからな」
- 初登場の「金色の破壊神」にて、ガオガイガーから合体を求められて。直前まで重力攻撃に散々抵抗した後だけに強がりにも聞こえるが、何とも彼らしい台詞ではある。
- 「断る!」
- 同話の終わり際、天文台の修理を要請された際の返答。この後火麻に対し、「重要度の低い命令は拒否する権限がある」と言ってのけ、周りから「参謀にそっくり」と言われた火麻は激怒していた。なお、この話で天文台を壊したのはゴルディーマーグ当人の放ったビームである(超重力を利用してビームを曲げ、天文台の下にいたポロネズとプリマーダを狙ったのが原因)。
- 「馬鹿野郎、危ねぇだろうが!!きちんと撤去しとけ!!」
- 「汚されし空へ」で出動した際、氷竜・炎竜が硬化させた爆弾を踏みつぶした後の台詞。この時の彼はタンク状態で、しかも直下で爆発が起こったにも関わらず無傷だった。同話では、その後超高高度から思い切り落下したにも関わらずやはり無傷だった。
- 「いいや、すごくない部分もあるぞ。俺のAIは火麻参謀の思考パターンをもとに作られているんでな、はっきり言って出来がいいとは言えん!」
- マイクに対して自己紹介した際、頑丈さや出力、ゴルディオンハンマーの能力に驚嘆するマイクに対して。自分でも気にしているらしい。当然、火麻は激怒した。
- 「ガオガイガー!俺を使え!」
- 合体コール。一番有名なのがこの台詞だが、SRWではBXまでボイスが収録されていなかった。
- 「相手は護だぞ、いいのか!?」
「俺ぁ知らねえぞ!」 - FINALにて、護(正体はレプリジン)にとどめを刺すためにゴルディオンハンマーの承認を求めた凱に対して。凱は前者の台詞に対して「急げ!」としか言わず、対するレプリ護はヘル・アンド・ヘヴン・ウィータで迎え撃ち、ゴルディオンハンマーもろともゴルディーマーグを葬り去った。
- 「俺達の……勝利だ……」
- FINALにて。上記の経緯で、この時点での彼のAIはゴルディオンクラッシャーに組み込まれている。ソール11遊星主の中枢であるピサ・ソールをジェネシックガオガイガーと共に破壊した際の台詞。第3次αではDVEで再現されている。
スパロボシリーズの名台詞
- 「キングジェイダー! 俺を使え! GSライド、フルパワーッ!!」
- 『BX』における、キングジェイダーとの合体コール。原作ではキングジェイダーに使われるのを拒絶しようとしたが、ガオガイガーが戦闘不能になっていたためしぶしぶ協力するはめになっているので、スパロボオリジナルの合体コールである。
関連機体
余談
- 他社製ゲーム『ブレイブサーガ2』においては、ユニットとしてのほか、ガオガイガーと「ウサリンMk-Ⅱ」(『黄金勇者ゴルドラン』のメカ)の合体技にも登場するが、ハンマーコネクトの瞬間、割り込んできたウサリンMk-Ⅱにハンマーを奪われ、突き飛ばされたガオガイガーもろとも、ボディ部分は放置されるという悲惨な目にあっている(しかもウサリンは、マーグハンドなしでハンマーを使用している)。
- 勇者シリーズには主役ロボの武器になる仲間ロボが登場することも多いが、玩具化すると主役ロボと武器ロボのサイズ比やバランスが大きく崩れてしまうことがあった。これを軽減すべく考案されたのが「大型武器+保持する専用の大型腕」という発想であり、本機の原点である。
脚注
- ↑ なお、シルバリオンハンマーが初登場したプレイステーション用ゲーム『勇者王ガオガイガー BLOCKADED NUMBERS』ではレインボープレッシャールートがトゥルーエンディングであり、FINALでもこちらの映像が使用されている。そのため本作ではトゥルーエンディングを通りつつも別ルートで登場するシルバリオンハンマーをゴルディーマーグが経験した世界観となっている。
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