エラン・ゼノサキス

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エラン・ザン・ゼノサキス(Elan Xan Zenosakis)

若くして神祇無窮流を極めた剣士。精霊の視認と対話を可能とする凄腕の魔装機操者として、マサキ達の前に姿を現す。剣神ランドールが封印した三邪神の一柱ラスフィトートを敵視しており、その目的は神の封印にはなく完全な消滅を成しえること(封神者ではなく、「神殺し」の異名を目指す)。

教育を担当した人間の影響を大いに受けたためか、尊大で傲慢な性格をしている。しかし、それらの言動は本来の自分を覆う暗幕のようなもので、そこかしこで隠しきれない年相応の善良さを露呈している。高位に相当する精霊は偏った人間をあまり好まない傾向がある為、その甘さがあったればこそゼルヴォイドの操者に認められたともいえる。

シュテドニアス南北戦争

謎の魔装機ゼルヴォイドを駆ってシュテドニアスの内戦に参戦。愛機の詳細を把握する手段の一環として『マルテナ社』の傭兵として活動しつつも、髄所で『アンティラス隊』に協力していた。

魔装機神III PRIDE OF JUSTICE

ゼノサキス四宗家の一つ、南宗家当主であることが明かされる。前当主チェンブルは3年前(新暦4956年頃)に母親共々鬼籍に入っていたことが明かされるが、その死因は不明。エラン自身は何か思うところがあるのか、ミドルネームを選ばず葛藤の日々を過ごしていた。

IIIの終盤、尊敬する師兄ソーンとの相克の末、戦士にしてゼノサキス家の宗主の一人であることを自ら表明。三年余に及ぶ放蕩の生活に自ら終止符をつけ、仲間と共に彼を守護する无の精霊ゼルヴを学ぶための旅路に就いた。

登場作品と役柄

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
搭乗する機体との関連から、高位の精霊に選ばれた四人の魔装機神操者達に強い興味を抱いている。ラスフィトートを倒すことを目的としており、その目的を果たすためにアンティラス隊と協力することもある。プレシア寄りのルートではゼノサキス家の女性に受け継がれた呪いの解き方を教えてくれるなど、(上から目線ではあるが)協力してくれる。ウェンディ寄りのルートでは協力こそしてくれるものの、自軍がラスフィトートの分身のとどめをさすと「余計なお世話」とばかりに敵対してくる(ただし、その時点でラスフィトートに返り討ちにあってなければ、だが)。その一方で、ヤンロン寄りのルートでは存在を忘れられたかのように、ルート分岐以降一切登場しない。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
味方側の戦闘シーンが公開され、より味方らしい表情パターンも追加された。また、エランの家に仕える二人のメイドも登場する。それどころか、ダウンロードコンテンツでメイドのお使いをゼルヴォイドで見守るというとんでもない行動に出る事が公表されている(さすがに本人も「なんで僕がこんな事を」と突っ込んでいるが)。
前作でのプレイヤーからの評価を制作側もしっかりネタにしている節があり、中断メッセージではマサキとシュウに喧嘩を売ったところ逆に馬鹿にされたり残念な年頃扱いされ、遂にはメイド自慢を始める……が、マサキからプレシアの存在を持ち出されたことが強烈なカウンターとなり、絶叫して敗走するというオチがつく。
一方で本編ではルート選択によっては主役となり、ソーンとの対峙やゼノサキス家の暗部を知ることなどでの葛藤を経て人間的に成長していく姿が描かれる。
このように前作と比べると、真面目な意味でもコメディ的な意味でも人間性の弱みが多く描写されているが、ゼルヴォイドの性能のみならず本人の能力も高く、終盤には真のポゼッションも習得。これに加えてデフォルトで「魂」を持っているため、その攻撃力は作中屈指のものとなる。なお、前作で突然現れなくなった理由も明かされる。
前作でマサキに散々突っかかってきたものの、ゼルヴォイドの操者としての自覚はしっかりしており、ソーンがゼルヴィオリアの扱いや神祇無窮流を都合よく拡大解釈して邪神の力に手を染めたときは憤慨していた。また、マサキを狙っていたのは神祇無窮流奥義である「夢想千鳥舞」を習得するためだったことが明かされる。曰く「真伝・乱舞の太刀」に似ており、それを受けることで真髄を学び取ろうとしていた模様。ちなみに、マサキも同様にして習得したらしい。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

魔装機神シリーズ
神祇無窮流免許皆伝保持者にふさわしい高い能力値を誇る。

精神コマンド

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
ド根性必中閃き手加減錬功
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
加速集中閃き錬功、自由選択

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
免許皆伝

パイロットBGM

「黒い剣聖」
専用BGM。
「ゼロ・イグジスタンス」
IIIにおけるポゼッション時の専用BGM。

人間関係

マサキ・アンドー
標的。最初は精霊憑依を見せつけ彼を圧倒するが…。魔装機神IIIの中断メッセージでは「いつもボコボコにされて逃げ帰る奴」と完全に小馬鹿にされていた。
シュウ・シラカワ
知人。かつてヴォルクルス教徒であったという経緯からか、激しく忌み嫌っていた。また、ゼルヴォイドに選ばれる前の時期にゼオルートを倒した男として何度も勝負を挑んでいたらしい。勝負自体はシュウがのらりくらりと躱していたので一度もしていないが、それをアンティラス隊に明かしたときは無謀すぎると散々に言われた。いまは超克の対象として捉えている。
ランドール・ザン・ゼノサキス
先祖。崇拝の対象。

神聖ラングラン王国

チェンブル・ザン・ゼノサキス
神祇無窮流師範。ゼノサキス南宗家の先代。第2003回「剣術世界大会」優勝者。規律や道徳に厳しく、不正や怠慢を許さない人間であった。エランは亡父の事をあまり語る機会がないが、ソーンが祖父共々悪し様に語った時に激高して否定するなど、尊敬していたことが伺える。
ソーン・ザン・バキウム
師匠。エランにとっては兄であり、父であるような特別な存在だった。しかし、『POJ』で強さを求めるあまり兇剣士として完全に堕ちたソーンを自らの手で討った。
オキュラ・ザニア・ビフラズバ
南宗家に仕える召使い。自分を敬おうとしない態度に苦言を漏らすが、信頼自体はしている。
セレマ・ゼオラ・オクスティン
南宗家の召使い見習い。メイドとしての家事の腕には呆れているが、整備士としての技量には一目置き、ゼルヴォイドの整備を一任している。
ロスポール・ザン・ウェルバー
南宗家の執事。祖父の代から仕えており、彼への信頼は厚い。
ゼオルート・ザン・ゼノサキス
同じ流派を修めた正統伝承者にして同族の先達。東宗家の長。
プレシア・ゼノサキス
遠い親戚に当たる東家の娘。展開によってはプレシアを助けるためにマサキに協力することも。

アンティラス隊

ホワン・ヤンロン
彼が賞賛する数少ない(魔装機神および魔装機)操者の一人。
テュッティ・ノールバック
どういうわけかテュッティがカナヅチであることを知っていた。あまり興味はないらしい。
ミオ・サスガ
高位精霊ザムージュに直接選ばれた存在として彼なりに注目している。
ガエン
神祇無窮流を極めるには大切なもの(精霊を思う心)が欠けていると指摘している。
ファング・ザン・ビシアス
ゼオルートの弟子。ファングの初登場時にエランが彼を挑発し、新旧ライバル対決となる。
リューネ・ゾルダーク
さしもの彼も、リューネの恋愛脳を全開にした言動には面食らっている。さすがリューネというべきか。

名台詞

戦闘台詞

「顕現劫滅……アストラルイナァァァッ!!」
「劫」の字の意味(仏教の時間をあらわす言葉。現代の数字に直すと約43億2000万年程、永久に近い時間として扱われる)を考えると、「我が真の姿を見た者は永久に滅ぶ」という意味合いだろうか。
「邪魔だよ、テュッティ。僕が戦いたいのは、マサキとラスフィトートだけ。ガッデスには興味がない」
好戦的な男だが、誰でもよいというわけではない。しかし、何故ヴォルクルスを除外しているのか?
「個性なんて、無理に主張する必要なんて無いんだよ。誰にでもあるものだからね。君は習い性になってるな」
ミオとの対峙で。
「ちいっ!!侮れない相手だとは知っていたが、これは予想以上だ……ヤンロンめ」
ヤンロンに痛手を負わされた時の台詞。

魔装機神シリーズ

魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD

「テュッティ・ノールバックか。ガッドと通じ合いたいんなら、まずはカナヅチを治したらいいんじゃないかな」
テュッティ「!? どうしてそれを……余計なお世話よ!」
シナリオ「エラン・ゼノサキス」から。なぜか彼女がカナヅチであることを把握している。
リューネ「だからっ! どっちが本命かって話!」
「……! あれか。無理だろうね。はそういうのを決められないタイプだよ」
同シナリオよりリューネとの間で発生する戦闘前の会話。初見で完全に見極められている。

搭乗機体・関連機体・関連用語

ゼルヴォイド
未だその全貌が謎に包まれているエランの愛機。

関連機体

サイバスター
「ゼルヴォイドの偽物」と見下していたが、開発の経緯を知ってそれが誤解だと判明するとウェンディを賞賛している。
グランヴェール
火力と出力の高さを好評している。
ガッデス
「ユニークな機体だけど興味はない」とのこと。
ザムジード
機体に対する論評はない。
ゼルヴォイド・ヴァスト
ゼルヴォイドの紛い物と激しく嫌悪している。

関連用語

剣術世界大会
ラ・ギアスで2年に一度行われている最も権威ある剣術の大会。国家間の戦争などによる中断記録を挟みつつも2000を越す開催回数を残している。記念すべき第一回は新暦の803年。
Iの用語録にある「世界大会」と同じ大会であるならば、判明している優勝者は3名(チェンブル・ゼオルート・シュメル)。
ルールは実戦形式と単純。致命的な一撃を被った側が敗北者となる。防具の着用は認められているが、模擬剣であっても神祇無窮流や不易久遠流の剣士が技を放つわけで……毎回かなりの数の負傷者がでるらしい。