アンジェリカ・シャルティール
アンジェリカ・シャルティール(Angelica Sharutiru)
ミスト・レックスの幼なじみ。ミストと同じく惑星アトリームの防衛隊員だったが、イディクスによって惑星アトリームを滅ぼされ、漂流の末に地球に漂着する。
正義感は防衛隊隊長である父親譲りで操縦技術も卓越しているが、土壇場には弱く、肝心な時にミスをしてしまう事もしばしば。アトリーム時代より、持ち前の世話焼きな性格で公私ともにミストをサポートしてきた。
ちなみに、レヴリアスとセリウスの合体攻撃である「チェイサー・コンビネーション」は、入隊間もない彼女がエルリック班に提出された課題で発案した戦法であり、その有効性からのちにエルリック班の必修項目となった。
隊長でもあった父はアトリームをイディクスに滅ぼされた際に消息不明となっており、序盤で仲間になった直後のシェルディアから父が消息不明になった真相を聞かされたときには、そのことを黙っていたミストに平手打ちをして怒りを露わにしていた。
普段は明るく気さくで、冷静な態度で振る舞っている為、一見すると知性的なメガネっ娘に思われがちだが、実際は非常に嫉妬深く陰険な一面も併せ持っており、ヒステリックとも言えるほど感情の起伏が激しい性格をしている。普段は一人で暴走してしまいがちなミストに対するブレーキ役を担っているのだが、アンジェリカが一度ヒステリーを起こしてしまうと、見事にミストと役割が逆転してしまう場面もある。また、後述にもあるシェルディア優柔不断EDでは、ミストを自分のものにする為に手段を選ばず、父親のエルリックと共謀してシェルディアをミストから引き離そうとするなど、ミストがドン引きするほどエゴイスティック且つ強引極まりない一面を見せている。
尚、後述にある通り、話の中で地球で覚えたと思われることわざを度々持ち出すが、大半は間違って覚えている。
ちなみにミストと並んで記憶喪失の振りをしたバンプレストオリジナルキャラでもある。彼女がどの程度記憶喪失を装い通せたのかは不明だが、傍から見てバレバレもいいところなミストよりは流石にマシだったと思われる。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- ヒロイン候補。地球に飛ばされた後、ビルドベースに拾われてオペレーターとなっていた。本作唯一の乳揺れメンバーだが、過去シリーズと比べてもかなり控えめである。幼なじみで生まれ故郷では同じ部隊で戦っていた仲なのに、ルートによっては後から登場するシェルディアに彼を奪われる損な役回りな事も。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「Autumn Loneliness」
- 前半の戦闘BGM。
- 「Winter Call」
- 後半の戦闘BGM。
人間関係
- ミスト・レックス
- アトリームでの幼なじみであり、防衛隊での同僚。展開によっては恋人同士となる。
- シェルディア・ルージュ
- 仲間でもあるが、それ以上にミストを巡るライバルでもある。一方で、ミストが作戦会議をサボった際はシェルディアと共に心配したり、シェルディアの実戦経験の少なさを心配して、ミストにフォローを頼むなど、一個人としては嫌っているわけではないようである(本人はシェルディアに嫌われていると思っていたが)。…但し、「恋愛の勝負」に関しては彼女に全く容赦せず、後述にあるような強引な手段を用いて彼女からミストを奪い取ろうとする展開もある。
- エルリック・シャルティール
- 父。のちに意外な形で再会する。
- ヴェリニー
- ルートによっては、アンジェリカを「ヒステリー娘」と罵ってしまう。
版権作品との人間関係
- プリシラ
- ミストと親しく会話していた様子を見て、嫉妬してしまう。
- 皆城総士
- 後述にもあるが、甲洋がフェストゥムに同化されてしまった際に彼が辛辣な態度をとった時、彼への不信感を抱いたミストとは異なり、彼の真意に薄々勘付いていた。
- コトナ・エレガンス、カルメン99、藤村静流
- シェルディアとの関係を面白がって見ていた。
名台詞
戦闘台詞
- 「1年前とは違う…私はもう負けたりしない!」
- 汎用台詞の一つ。
- アンジェリカ「私に従って、ルーキー!」
ミスト「きゅ、急に先輩風吹かすなよ!」
アンジェリカ「悪かったわね!」
ミスト「何が!?」
アンジェリカ「可愛げのない女で!」
ミスト「誰もそんな事言ってないじゃないか!」 - セリウスとレヴリアスの合体攻撃「チェイサー・コンビネーション」を使用した時の台詞の一つ。
- 「狙った獲物は逃がすな…それがお父さんの教え! そして…」
「悪は絶対許さない! それが私の信念よ!!」 - セルケリウスの必殺技である「ティア・ストレーナー・ミラージュ」を使用した時の台詞の一つ。
共通
- 「いいわねえ、ラブラブで」
- 第7話「ドランクヒーロー・スウィフトガール」より。プリシラと会話していたミストに対して、嫉妬心を剥き出しにしてしまう。
- 「地球にはそういう部族がいるのよ。災難ね、ミスト…。」
「首を長くする器具、だいぶ痛そうだったわよ…」 - 第8話「宿命のターミナル」より。『クリスタル・ハート』を解析していたサコンに「首長くして待って下さい」と言われた際の台詞。
- 「ちょっとミスト! 特攻って…倒せなかったってどういう事?」
「そんな事、ひと言も言わなかったじゃない!」
「ミストの嘘つき!」
「もうあなたなんか信じられない! 顔も見たくない!」 - 第10話「黒き炎の将軍」より。シェルディアが仲間になった後、父エルリックが生死不明になった真相をシェルディアがベラベラと喋ってしまい、そのことを黙っていたミストに激怒して、平手打ちを食らわせてしまう。特攻と言う、エルリックがするはずがないと考えていた行動をとったことにショックを受けていた。
- (同じ地球人を化け物呼ばわりですって…?)
(今回の件はミストが敏感すぎるような気もしたけど…)
(宇宙の化け物だなんて言われたら私も悪口を言われてるみたいじゃない)
(…何か別の意味で腹が立つわ…!) - 第19話「星の扉、運命の扉・前編」より。ヘスターが通信でブルーコスモス的な発言をした際、近くで聞いていたアンジェリカは自分が異星人である故に怒りを露わにしていた。流石に状況が状況なので場を混乱させてはいけないと判断できていたようで、アンジェリカは内心で毒づくだけに留めた。
- 「ひと目で腹黒とわかったら、国家の代表なんか務まらないわよ」
- 同じく第19話より。デュランダルがそんなに腹黒い人には見えなかったと言った杏奈に対して、彼女が返した台詞。まあ確かにそうだが、スパロボではそうとも限らない。もっとも、『K』のデュランダルは腹黒いと言える。
- 「無茶な行動はあなたに任せる。私は、あなたが無茶をしても無事に戻って来られるようにサポートするわ…パートナーとしてね!」
- 同じく第19話(直前の分岐でビルドベースに行った場合発生)。一人で無茶をするミストは止められないが、自分が彼と共に居れば問題ない事を言っている。
- 「馬鹿!あなたが疑ってどうするの!?言葉だけで判断しないで目で見るのよ!あの悲しそうな目・・・総士君だって、友達があんな事になって悲しんでいるのよ…!」
- 直後の会話。皆城総士をミストが信じていない為に説得しているのだがそれでもミストはなかなか聞きうけてくれない。ちなみに本当は自分で気付いて欲しいが、それでもだめだから説得した。
- 「総士君を信じてあげてよ…仲間を疑うなんて事、しないで……やったあ!音質取りました!」
- 実はこの説得は他のカルメン99と藤村静流に聞かれていた。彼を元気づける為に仕組んだ罠である。まあこの台詞はすべてアンジェリカの本心だから問題ないか?
アンジェリカルート
- 「守る価値がない?ふざけないで!この世界に、守る価値のない命なんて一つも無いわ!命の大切さにアトリームの人も地球人も関係ない!この星の全ての命と、その笑顔を守るため、私達は全力を尽くします…防衛隊に入隊する時に立てた誓いをあなたは忘れたの!?」
「あなたが今やろうとしている事はその腐った部分をそのまま放置するに等しい行為なのよ」
「…結局、あなたも暴走を止められる立場なのに傍観するって事じゃない…」
「あなたがさっき一番嫌がってた地球人と同じじゃない…!」
「そんなの…私の好きなミストじゃない!!」
「ここまで地球のために戦うとか言っておきながら、今さら異星人だからって逃げる気!?」
「自分の立場を都合に合わせて使い分けないで!!」 - 第20話「裏切りと出会いと」より。メサイア攻防戦の終結によりようやく地球人同士の戦乱が終結するも、遂に地球人への不信感と悪意を暴発させて荒れるミストに対して説教を始めた際の台詞。独善的な正義感を暴走させて地球を「守る価値の無い存在」と切り捨てようとするミストを諌めるが…
- 「確かに、今のまま殺し合いを続け、滅びの道を歩むようなら…」
「私が仮に神様だとしたら、地球人を守る価値なんてないと判断するわ…」
「でも、ロゴスとデュランダル議長が倒れた今、地球は立ち直るチャンスなのよ!」 - 上記と同じく第20話におけるミストを諌める台詞の一文だが、言葉の節々に明らかに地球を見下す意識が滲み出ており、地球に対する認識はミストもアンジェリカも大して差が無いことが垣間見える。
- 「ミストは私が絶対守ってみせる!この命に代えても…!」
- 第21話「決戦の時は来たれり・後編」より。彼女がヒロインになった場合の展開でイスペイルの攻撃をかばう機体自体は無傷だったがクリスタル・ハートの暴走でセリウスが爆発してしまう。「脱出装置が動かない」等、ミストがアンジェリカが死亡したと思うのも当然な描写がなされたのだが、戦闘終了後、普通に脱出出来ていた事が判明、ミストとプレイヤーを大いに脱力させた。まあ、生きていることにこしたことは無いんだけど…。
シェルディアルート
- 「…………みんなひどいわね。あんなに薄情者だとは思わなかったわ」
「そんなの頭じゃわかってる。でも、陰口の一つくらいは叩かせて…!」 - 第32話「リセットされる世界・後編」におけるガズムとの決戦を前にして、部隊の面々がガズムの打倒に意気込む中、その際にガズムに憑依された父の救出を叫ばなかった仲間達に対して不信感を覚え、大空魔竜の通路でミストに対して陰口をこぼす一幕の台詞。物語前半、度々地球人や仲間への悪意を露にしていたミストを諌め、彼に地球人や仲間達を信じることを促してきたアンジェリカだったが、皮肉な事にこの場面では「仲間への悪意を露にするアンジェリカと、それを諌めるミスト」という構図になっており、見事に二人の関係がそれまでとは真逆になってしまっている。納得はできないが頭では理解できていることはアンジェリカ当人も自覚していた。
- 「…ごめんね、ミスト。お父さんに言われたの」
「多少強引な手を使っても、あなたを私のモノにしろって…」 - シェルディアルート優柔不断ENDにて。エルリックがシェルディアに対してダンナーベースの訓練学校への入学・通学を命じ、シェルディアに代わるミストの新たなパートナーとしてアンジェリカを任命する中、ミストに対して漏らした「事の真意」。当然、事の真意を知ったシェルディアは激怒し……
- 「シェルディア。これからが本当の勝負よ…」
「あなたの手から、ミストを奪い返してみせるわ…!」 - 上記の台詞の後の、シャルティール親子の真意を知りそのやり方に激怒するシェルディアに対して一笑に付するような態度で宣戦布告を突きつけて。しかし、アンジェリカのこのやり方(父の権力を利用してシェルディアを無理矢理ミストから引き離し、自分はミストのパートナーの座に強引に収まり、彼女の居場所を奪い取る)は「恋愛の勝負」としても明らかにフェアな手段ではなく、利己的で卑怯な手段としか言いようがない、モラルの欠けた大いに問題のあるものである。これまでのSRWシリーズにおいても一人の男性を巡る二人の女性の争いは何度も描かれているが、味方サイドの登場人物でヒロインがもう一方のライバルヒロインをここまで露骨なやり口で排除しようとする展開は殆ど無い。このエンディングの場合これが彼女の最後の台詞であり、そのやり口もあり後味も心証も非常に悪いラストシーンといわざるを得ない。
間違ったことわざ
- 「50ポイント100ポイントですよね…」
- 元の言葉は『五十歩百歩』。彼女が言うには50ポイントも差が出れば負けるから100ポイントになっても変わらないと言う。ゲーム中で2回言うのだが、2回目の言った際に間違っている事が露呈する(1回目はミスト相手だったのでバレなかった)。
- 「絵の中の革靴だったわね」
- 第7話「ドランクヒーロー・スウィフトガール」より。元の言葉は『井の中の蛙大海を知らず』、あるいは『絵に描いたモチ』。彼女が言うには絵に描いた革靴ではどこにも行けないから世間知らずと言う。
- 「もう一回言ってあげる! 馬鹿! 大馬鹿! 観察力ゼロ!! 疑心暗器!!」
- 第19話「星の扉、運命の扉・前編」より。元の言葉は『疑心暗鬼』。彼女が言うには疑う心を持つ者は、暗器の使い手を雇う事となり闇の世界へと堕ちる…あるいは人の事を信じない人はそれなりの道を歩む事になると言う。ミストからは間違って覚えているんじゃないかと突っ込まれたが、本を読んで覚えたらしい。……一体何を読んだのか、気になるところである。
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