ブラックノワール

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2017年3月26日 (日) 01:01時点における哪吒太子 (トーク | 投稿記録)による版 (→‎名台詞)
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ブラックノワール
外国語表記 Black Noir
登場作品 勇者特急マイトガイン
声優 水原リン(現:真山亜子
異名 巨大な悪
種族 三次元人を自称する二次元人
性別 不明(声は女性的)
所属 ブラックノワール一派
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概要

舞人の父親が死の間際に言っていた「世界を狙う巨悪」の正体。『勇者特急マイトガイン』の最大にして最後の敵である。

一言で言えば純粋な悪意そのものとでも云うべき存在で、実体を持っておらず、巨大なモニターの様なものに姿を映し出している。真っ赤な人間の顔に見える不気味な姿をしており、初めて登場した際は性別も分からない声だったが、中盤以降は明確に女性的な声に変化している。

「魔のオーラ」と呼ばれる邪悪で強大な力を操ることが出来、その力を配下のパイロットごとロボットに付与する事で、何度でも自己再生と復活を繰り返す「洗礼ロボ」を作り出すことが可能。洗礼されたロボットは生物のように変化し、パイロットもブラックノワールの下僕として洗脳されてしまう。

世界征服を目的としており、部下のエグゼブパープルを介して物語の裏で暗躍。凶悪犯罪を隠れ蓑に活動を続けていたが、マイトガインをはじめとする勇者特急隊を邪魔な存在であると判断し、「洗礼」を施されたロボットを差し向ける等して、彼等の抹殺を企む。

物語終盤で、かねてより計画していた全世界侵略作戦「クリスマスオペレーション」を12月25日午前0時を迎えた時点で実行。日本以外の国を僅か14時間で制圧し、勇者特急隊もパープルを使って一度は返り討ちにした。更にジョーを洗脳して仲間に引き入れようとしたが、「魔のオーラ」を解析して弱点を見つけたウォルフガングに妨害されてしまう。

最後の戦いでは、ヌーベルトキオにあるTR社一帯を浮上させ、それを空中要塞にする。エグゼブと共にグレートマイトガイン轟龍を迎え撃つが、エグゼブは轟龍の特攻で撃破され、遂にブラックノワールは基地に突入してきた舞人と直接対峙する。

舞人と対面したブラックノワールは自分の正体を明かすのだが、その正体は「次元を越えてやって来た三次元人で、二次元世界を操るのような存在」だと言う。舞人はそれを信用せず否定するのだが、ブラックノワールは舞人に対し「お前もヒーローとして作られた駒であり、お前の両親もお前をヒーローとして育てるための要員でしかない」と衝撃的な言葉を浴びせる。

つまり、この『勇者特急マイトガイン』という番組自体が、ブラックノワールが娯楽として仕掛けたゲームであり、二次元人をゲームを楽しむ駒として弄んでいたのである。ブラックノワールの真の目的は世界征服ではなく、「ハッピーエンドに飽きたので、ヒーロー(舞人)が死ぬエンディングでゲームを締めくくる事」である。

舞人とマイトガインを窮地に追い込むが、そこにイノセントウェーブ増幅器を装備したサリーが駆けつけた為、ブラックノワールの魔のオーラは弱体化。怯んだ所をマイトガインのダブル動輪剣を受けて敗れた。

死の間際、己もまた「巨大な悪」という役割を与えられた二次元人に過ぎなかった事を悟って消滅した。

登場作品

単独作品

スーパーロボット大戦V
初登場作品。原作での立ち位置もあり、通常ルートでは闇の帝王と共に版権勢力最後の敵となる。
流石に自称三次元人設定はスパロボでも難しかったからか、「高次元人を自称する西暦世界における戦乱の黒幕、その実態は地球外の何者かが作った非常に高度な社会管理システム」という設定で登場し、ヴェーダは彼(彼女)を基に造られた事が明かされた。
担当声優の真山亜子氏はOGシリーズアギラ・セトメ役を経て、版権シリーズでは初参加となる。

パイロットステータス

精神コマンド

V
先見分析応援祝福激励期待
サポート系のラインナップ。「ゲームの駒」の動きに対するものだろうか。

特殊技能(特殊スキル)

V
2回行動再攻撃ガードL3、気力+ボーナスプレッシャーL4
流石に強力な技能が揃っており、高レベルのプレッシャーと高い技量から繰り出される再攻撃が厄介。特に後者は2回行動と合わせて最悪4回も殴られる羽目になるので非常に危険。
反面底力精神耐性を持たない為、ガードや後述のエースボーナスを封じる意味でも脱力で対処したい所。

固有エースボーナス

気力140以上で、ターン開始時に自機の周囲10マスにいる敵対軍勢の気力を-5する。
V』で採用。ハードモードで実装される為、より厄介な相手となる。

人間関係

エグゼブ
忠実な部下。15年前にケン・エノモトだった彼を捕らえて洗脳した。
パープル
忠実な部下。エグゼブと同じく洗脳を施し手駒とした。
旋風寺舞人
宿敵。彼に自分の正体をはじめとする衝撃の事実を突きつける。
雷張ジョー
洗脳して部下にしようとするが、ウォルフガングに妨害される。
ウォルフガング
エグゼブを介して強制的に配下とするが、ジョーを洗脳しようとした際に一矢報いられてしまう。
それでも「たかが人間」と見下していたが、最終的に彼の開発したイノセントウェーブ増幅装置が敗因となった。
吉永サリー
彼女が放つ、常人の100倍のイノセントウェーブによって怯んでしまい、マイトガインの攻撃を許すことになった。

他作品との人間関係

真田志郎ホシノ・ルリ
V』では、二人から「因果を超えた存在ではない」と自分の正体や行動理念を看破される。
エンブリヲ
『V』では、全能者のごとく振舞っていた彼さえも、ブラックノワールにとっては所詮ゲームを楽しむ為の駒に過ぎなかった(イレギュラーではあったが)。エンブリヲがブラックノワールの存在を察知していた様子はない。
イオリア・シュヘンベルグ
『V』では、西暦世界を支配する巨大な悪の存在どころか正体まで見抜いていたようで、ブラックノワールのエミュレーターとしてヴェーダを生み出し、その思惑を凌駕しようとした。結果として、ブラックノワールにとってイレギュラーな存在「イノベイター」を生み出した。
テンカワ・アキト
『V』では、彼の憎悪を再び煽り立てようとするも、逆に「悪の首領」「壊れたプログラム」と断じられた上、ゲキ・ガンガー3を汚した事や自身やユリカの人生を弄んだ元凶として怒りを露にされる事に。
ドン・ザウサー
『V』では、イオリアと並んでブラックノワールの存在を知っていたらしく、「魔のオーラ」を無効化する「対次元干渉波動光」の理論を遺産として残していた。その遺産はコロスを介して破嵐万丈の手に届き、決戦の際にブラックノワールを追い詰めることとなる。

名台詞

三次元人を自称しているだけあって、彼(彼女)の台詞はメタ発言が多い。

「そんなに知りたくば教えてやろう。私は次元を超えてやって来た三次元人だ」
舞人「三次元人…!?」
「そう……この二次元世界の支配者、神と言ってもいい」
舞人「なぜだ…?何のためにこの世界を支配しようとしている!?」
「『しようとしている』のではない。既に支配している。『何のため』だと? もちろん楽しむためさ。我々はお前達二次元人を使ってゲームをしていたのさ!」
舞人「そんな……この戦いはゲームだというのか!?」
「そう……お前達はただのゲームの駒だ。そして旋風寺舞人、お前は『ヒーロー』という駒として作られた」
舞人「違う!! 俺は父さんの遺志を継いで…!」
「お前の両親とて、お前をヒーローとして育てるための要員でしかない。全てはゲームのためのシチュエーションだ」
舞人「嘘だ…!俺は正義のため…この世の悪と戦ってきたんだ!」
「そう。お前は次々と敵を倒し、アイテムを手に入れ、レベルを上げていった。だがもう終わりだ! お前の倒すべき相手はいない……ゲームオーバーだ!!」
第47話「嵐を呼ぶ最終回」より。対面した舞人に自身の正体とあまりにも衝撃的な真実を突きつける。視聴者にとっても衝撃的な、メタフィクション極まる台詞である。
「ゲームの駒にプレイヤーは倒せはしない。だが、プレイヤーがゲームの駒を殺すのは簡単だ」
「ちょうどハッピーエンドにも飽きてきたところだ。ヒーローが死ぬ、悲劇のエンディングはどうだ!」
同じく第47話より。真実を知ってなお、戦意を失わない舞人達に強烈な衝撃波を叩き付ける。既に満身創痍のマイトガインに成す術は無いかに思われたが…。
「イノセントウェーブ!? 馬鹿な……イノセントウェーブなど、ゲームを面白くするための、ただのアイテムにしか過ぎぬ!! それが……何故……!?」
サリーのイノセントウェーブによって魔のオーラが打ち消された事に狼狽して。よもや自分で設定したアイテムに足元を掬われる事になるとは思ってもいなかったのだろう。
「そうか……この私も、ただのゲームの駒だったか……『巨大な悪』という名前の……」
最終決戦における最期の台詞。
自身が名も姿も分からない黒幕によって「自分もまた『ラスボス』という役割を与えられた駒に過ぎない」と悟って消滅した。
果たして、本当に悪は倒せたのか?それは誰にも分からない……。

スパロボシリーズの名台詞

「その機体は、お前の心の闇が形となったもの…!さあ、憎しみに身を焦がし…」
アキト「ただの宇宙空間用の迷彩だ」
「しかし…!」
V』第51話におけるアキトとの戦闘前会話より。
彼の憎悪を煽ろうとするもバッサリ切り捨てられてしまう。尚も食い下がるが「陳腐な発想だ」と跳ね除けられた。

搭乗機体

空中要塞
ブラックノワールの力により、TR社一帯が浮上・変貌した巨大要塞。

余談

  • 名前の由来は英語の「ブラック」とフランス語の「ノワール」から。どちらも「黒」を意味する単語で、更に「黒の悪(ブラックのワル)」のダブルミーニングとなっている。
  • メタフィクションを題材とした最終ボスは放送当時から賛否両論が巻き起こり、現在でもマイトガインという作品が勇者シリーズの中の異端児に分類される要因の一つである。
    • 第一話から絵コンテ・演出に「握乃手紗貴」(あくのてさき=悪の手先)というスタッフがいるなど、こうした路線は当初からの想定通りであった。なおこれは高松信司監督の別名義である。