「九条美海」の版間の差分
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:終盤戦では空気を読まない発言があったり、かつての敵との共闘に一人だけ難色を示したり、[[フェストゥム]]や[[ELS]]をあくまで敵としてしか見なかったりと、原作そのままの「特務室のアキレス腱」ぶりを遺憾なく(?)発揮している。幸いと言うべきかそれが大きな問題に発展することはないが、第47話と第48話のシナリオデモで失言をした際には前者では浩一から、後者ではジョーイとランカから非難されるという一幕もあった。更に浩一の[[カリ・ユガ]]に対する[[戦闘前会話]]には'''参加させてもらえない'''という、ある意味では原作再現と言える扱いを受けている。その一方、[[エイーダ・ロッサ|自軍]][[ホリー・バージニア・ジョーンズ|内の]][[フェイ・イェンHD|音楽]][[ランカ・リー|仲間]]とライブを通じて交流したり、浩一にもステージ上での自分の姿を褒めてもらえるなど、アイドルとしてはいきいきと活動しており、そのおかげか孤立ぶりも原作ほど酷くない。EDでは引退に追い込まれることもなく[[エイーダ・ロッサ|エイーダ]]と[[ホリー・バージニア・ジョーンズ|ホリー]]とともに新ユニットを結成しており、その際には仲間達への感謝の気持ちを見せる一幕もある。上記の通り、原作ではアイドルを続けることもできず散々な目に遭っているので、彼女もスパロボ補正に救われたと言える。 | :終盤戦では空気を読まない発言があったり、かつての敵との共闘に一人だけ難色を示したり、[[フェストゥム]]や[[ELS]]をあくまで敵としてしか見なかったりと、原作そのままの「特務室のアキレス腱」ぶりを遺憾なく(?)発揮している。幸いと言うべきかそれが大きな問題に発展することはないが、第47話と第48話のシナリオデモで失言をした際には前者では浩一から、後者ではジョーイとランカから非難されるという一幕もあった。更に浩一の[[カリ・ユガ]]に対する[[戦闘前会話]]には'''参加させてもらえない'''という、ある意味では原作再現と言える扱いを受けている。その一方、[[エイーダ・ロッサ|自軍]][[ホリー・バージニア・ジョーンズ|内の]][[フェイ・イェンHD|音楽]][[ランカ・リー|仲間]]とライブを通じて交流したり、浩一にもステージ上での自分の姿を褒めてもらえるなど、アイドルとしてはいきいきと活動しており、そのおかげか孤立ぶりも原作ほど酷くない。EDでは引退に追い込まれることもなく[[エイーダ・ロッサ|エイーダ]]と[[ホリー・バージニア・ジョーンズ|ホリー]]とともに新ユニットを結成しており、その際には仲間達への感謝の気持ちを見せる一幕もある。上記の通り、原作ではアイドルを続けることもできず散々な目に遭っているので、彼女もスパロボ補正に救われたと言える。 | ||
:ちなみに原作ではスーツ姿になったことが'''一度もないため'''<ref>原作でのペインキラー搭乗時はライブ衣装か菱美高校の制服のどちらか。</ref>実はスパロボ[[オリジナル設定]]だったりする。 | :ちなみに原作ではスーツ姿になったことが'''一度もないため'''<ref>原作でのペインキラー搭乗時はライブ衣装か菱美高校の制服のどちらか。</ref>実はスパロボ[[オリジナル設定]]だったりする。 |
2014年11月23日 (日) 16:16時点における版
九条美海(Miu Kujou)
- 登場作品:鉄のラインバレル
- 声優:平野綾
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:女
- 生年月日:7月22日
- 身長:169cm
- 血液型:O型
- 職業:高校2年生
- 所属:JUDA
- 趣味:ブログ、写真
- 主な搭乗機:ペインキラー
- キャラクターデザイン:下口智裕(原作漫画版)、平井久司(アニメ版)
『鉄のラインバレル』はアニメ版と原作漫画版でキャラクターやメカの設定が大なり小なり異なることで知られているが、「もはや別人」というほどに差異が顕著なキャラが二人いる。そのうちの一人がこの九条美海というキャラクターである(もう一人は中島宗美)。原作漫画版では本格的な出番はアニメ版より後であったということもあり、共通しているのは、浩一に対して良くも悪くも強い恋心を抱いているという点くらいである。
PSPゲーム版ではアニメ版の人物像をベースに原作漫画版の設定を折衷した形となっている。
原作漫画版
人気アイドルグループ「スマッシュドール」の一員であるのだが、学校でもグループ内でもイジメにあっているという孤独で悲惨な境遇にあった。性格こそ根は温和であるものの、前述のイジメが原因で情緒不安定となっており、また心を許せない他者への警戒心も非常に強くなっている。
人気のあるアイドルでありながら、周囲に理解者がいない事への孤独感から、飛び降り自殺しようとしたが、それを目撃した浩一と道明寺に説得されて思いとどまる。直後に突風でバランスを崩し、落下した所をラインバレルに助けられ、それ以来浩一に依存心に近い恋愛感情を抱くようになった。
しかし、浩一との交友関係を深めていく中、彼から貰ったイルカのぬいぐるみをグループのメンバーによってズタズタにされてしまったショックから、一人飛び出して情緒不安定に陥ったまま、浩一を求めて黄泉比良坂へと向かい、辿り着いた地下空洞で眠っていたペインキラーに導かれて固有ナノマシンを移植され、ファクターとなる。ペインキラーが彼女をファクターとしたのは、精神的に追い詰められている美海を「生命の危機にある」と意図的に曲解したためだと推測されている。
JUDA所属後は、浩一に対する依存心が病的な域に達しており、JUDAに対しての忠誠心も皆無と特務室のアキレス腱となりかねない存在になっている。
戦闘スタイルはアニメ版とは正反対で、苛烈にして残酷なものである。特に初戦闘時には自分の故郷の町が壊滅するほど暴れまわり、我に返った後も口元にうっすらと笑みを浮かべていた。また、戦いぶりに容赦がないのは、ペインキラーが美海を精神的ダメージから守るために、倫理観など攻撃に不要な感情を麻痺させているのが原因。
その後、ライブの最中に襲って来た加藤機関から人々を守るべくペインキラーを転送。そのため、現在では唯一、公に「マキナの操縦者」であることが知られている。
その言動故に特務室の側からは厄介者扱いされがちで、意中の人である浩一にさえ信頼のおける仲間と見なされていない節があり[1]、周囲から浮いてしまうことも多い。
今まで敵対した加藤機関との共闘に対しても難色を示しているが、長い間敵対していた組織といきなり共闘する事に反感を抱く事は別におかしな事ではなく、この時の美海の考え方は至極全うなもので、[2]むしろこの場合は、周囲の方が物分りが良過ぎたと言えなくもない。
ヒトマキナの襲来後は、自らがマキナの操縦者である事を明かしてしまったのが原因で社会的信用を失っており[3]、情緒不安定が加速している。
そんな中、イズナとの対話で互いを理解し合い、若干歯止めがかかったかに見えたのも束の間、ラストライブで観客の悪意(しかも直前応援していた人まで掌を返している)を受けた際に殺意を抱いてしまい、それに感応したイズナと引きずられてヒトマキナ化したディスィーブの暴走を招いてしまう。
事態を収拾すべくペインキラーを転送し、随伴機と合体した真の姿となってディスィーブを迎撃。最後にはイズナの頼みを受け、涙しながらディスィーブを破壊、そのまま行方を晦ませている。
なお、この時起きた観客の虐殺は、ディスィーブが来なければ美海とペインキラーが行っていた事象であり、ディスィーブが現れたのはこの時、介入しなければイズナが殺されるというビジョンを彼を通じて見ていたからであった(20巻末の見開きはこのビジョン)。
その後は沢渡と接触し加藤機関と共闘を持ちかけているが一蹴された[4]挙句、ペインキラーを全損寸前まで追い込まれ自身は首から下を失い、「偽りの善」を抉られた後、ロストバレルに支配されたパルドとロックにペインキラーの電脳を食い取られてしまったため生命維持が不可能となり死亡。後に青山が現場に赴き、首だけとなった遺体を確認している。
美海の死後に道明寺が見立てたところでは、彼女が本当に見ていたのは浩一の「力」であるラインバレルの方であり、沢渡に接触したのは、自身の「力」であるペインキラーをしのぐ「力」、即ちロストバレルに目を付けたからだとされている。これらのエピソードを総合するに、彼女が「アイドル」や「正義の味方」に憧れたのは「皆に愛されたい」という願望があったようだが、それだけで戦った事で「アイドル」としての地位を失い、「正義の味方」にもなれずに悲惨な末路を辿る事となってしまった。
アニメ版
ペインキラーのファクター。両親を車の事故で亡くし、美海自身もそれが原因でJUDAの医療施設にいたことがあり、それが縁でファクターとなった。
こちらでは所謂「世話好きな年上のお姉さん」で、初めて浩一がJUDAに来た際に出迎えたり案内したりと、何かと浩一を気にかけていた。その後の戦闘で浩一に助けてもらったことから彼に好意を抱くようになる。割と天然で、浩一の前で服を脱いでいた絵美を見て自分も服を脱ごうとしたり、浩一の良いところを特務室の面々に力説したりしている。
隠し芸大会ではサンバ衣装でナイフ投げを披露した[5]。
ペインキラーの機体特性を考慮し積極的な近接戦闘は行わないが、支援役としての力量は十分に持ち合わせる。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 初参戦作。アニメ版での参戦だが、宗美とは異なり漫画版の設定は取り入れられていない(アイドルコンテストで歌を歌っている程度)。第1話から登場し、優秀な援護役として序盤から活躍。なお、機体ボーナスや能力を考慮すると、浩一と組ませるのが最適だったりする。
- スーパーロボット大戦UX
- 26話「The Shadow Over Innsmouth」において、何故かインスマウスで飛び降り自殺を図ったところを、浩一に助けられる[6]。その後は島根ルート「キエルイタミ」で参戦。原作漫画版設定で参戦なので、戦い方とフェイスアイコンはアニメ版とはもはや別人。Lから入ったユーザーは恐らく驚くはず。そして声が入ったため、この作品で平野氏はスパロボ初参加となったが、アニメとは180度違う原作版の美海の声をあてるという異例のケースとなった(広義で言えば前例も無くはないが)。
- 終盤戦では空気を読まない発言があったり、かつての敵との共闘に一人だけ難色を示したり、フェストゥムやELSをあくまで敵としてしか見なかったりと、原作そのままの「特務室のアキレス腱」ぶりを遺憾なく(?)発揮している。幸いと言うべきかそれが大きな問題に発展することはないが、第47話と第48話のシナリオデモで失言をした際には前者では浩一から、後者ではジョーイとランカから非難されるという一幕もあった。更に浩一のカリ・ユガに対する戦闘前会話には参加させてもらえないという、ある意味では原作再現と言える扱いを受けている。その一方、自軍内の音楽仲間とライブを通じて交流したり、浩一にもステージ上での自分の姿を褒めてもらえるなど、アイドルとしてはいきいきと活動しており、そのおかげか孤立ぶりも原作ほど酷くない。EDでは引退に追い込まれることもなくエイーダとホリーとともに新ユニットを結成しており、その際には仲間達への感謝の気持ちを見せる一幕もある。上記の通り、原作ではアイドルを続けることもできず散々な目に遭っているので、彼女もスパロボ補正に救われたと言える。
- ちなみに原作ではスーツ姿になったことが一度もないため[7]実はスパロボオリジナル設定だったりする。
- スキルパーツとして、「スマッシュ・ドールのディスク」があるが、加藤機関四番隊隊長(3話)と旧支配者(26話)を撃墜したときに落としたりする。前者はともかく、後者がなぜそんな代物を持っているのだろうか……(生贄となった「深きものども」か召喚者が持ってたのかもしれないが)。
- JUDAのファクター達は勿論、加藤機関メンバー達に対する特殊援護台詞なども用意されているが、後者の方は(長期間敵対していたことも相俟って)前者の面々への台詞と比べるとかなり棘がある。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- 原作漫画版で参戦。原作通りに街を壊滅してしまったものの、ニアと心を通わせた甲斐あってか病んでる一面が少なく、むしろ「対話」に対して肯定的な姿勢をとり、ハイネルの死(実際は生きていたが)を愚弄するゼロに怒りを露にするなど、原作漫画版と比べていい方向に改善している。
- バレンタインデーイベント「聖バレンタインの騒乱」では絵美とともに浩一に問い詰めて窮地に追いやる場面が。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
Lでは防御・命中に優れる。反面攻撃能力はさほど高くないため、支援がおもな役割となるだろう。何度も周回プレイをする場合は命中や射撃を育てておくと便利。第1話から数話、強制出撃が続くからだ。一方UXでは打って変わって攻撃能力に優れるが防御が脆い。
精神コマンド
Lでは1つ目から応援など多少サポート寄り。UXでは完全戦闘型と真逆な構成となっており、「加速」を覚えない浩一と組むとよい。
最後に愛を覚えるのは共通するが……全く違った印象を受ける。一歩間違えれば、丁度この人と同じくらいに歪む。
特殊技能(特殊スキル)
- L
- ファクター、底力L6、援護攻撃L2、援護防御L2、アタックコンボL2
- 序盤参入にしては中々のラインナップ。Bセーブ・Eセーブにガード辺りがあれば耐久力が上がる。
ファクターは「特殊技能」でペインキラーの修理装置による自動回復は「特殊能力」と別物なので、回復が重複し物凄い再生能力を誇る。
- 序盤参入にしては中々のラインナップ。Bセーブ・Eセーブにガード辺りがあれば耐久力が上がる。
- UX
- ファクター、底力L5、援護攻撃L2、カウンター、全体攻撃L2
- やはり『L』時代とはうって変わって攻撃偏重型。ペインキラーの能力と相まって十分アタッカーとして活躍できる。
- デフォルトでカウンターを持っているので、スキルパーツで技量を強化したり「先手必勝」を習得させたりして発動率を高めれば生存性の低さをカバーしやすくなる。
パイロットBGM
- 「鬼帝の剣」
- 主題歌。
人間関係
- 早瀬浩一
- ラインバレルのファクター。原作漫画版ではヤンデレといってもいい程の好意を抱くが、当の彼からは「信頼における仲間」としてみなされなかった。
- 同じ境遇を経験した者同士である為、本来ならば互いを理解し合えるはずだったかもしれないが、浩一が行方不明になってしまったのが原因で、美海は孤立を深める結果に。
- アニメ版ではJUDAに来た当初から気にかけていたが、その後の戦闘で助けられてからは密かに好意を抱く。
- 城崎絵美
- もう一人のラインバレルのファクター。原作漫画版では彼女に嫉妬される場面がよく描かれ、UXやCCでは美海に嫉妬するたびにファクターアイで浩一を睨みつけ、彼を震え上がらせる。
- アニメ版では浩一を巡るライバルだが、彼女の事情を考慮してか彼女に対してはやや遠慮している部分がある。
- 新山理沙子
- アニメ版における浩一を巡るライバルその2。絵美とは違い真っ向から張り合うことが多かったが、浩一を抜きにすれば仲はそれほど悪くない。
- 中島宗美
- JUDAの同僚。
- アニメ版では加藤機関二番隊隊長なので敵対者の立場であり、初交戦以来執拗に狙われる。
- 彼も美海同様、原作漫画版とアニメ版で設定が大幅に異なっている。
- 山下サトル
- 同僚。
- アニメ版では原作と異なり付き合いが古いせいか彼とコンビを組むことが多い。
- 道明寺誠
- 原作漫画版では普段の言動や態度が原因で彼と良好な仲を築けなかったらしく、最終章の時点では衝突する事も多かった模様。それ故か、已む無くイズナの命を奪ってしまった一件も否定的な見解を抱かれていた。
- 『L』ではアイドルコンテストの際にナース服を貰い、それを着て参加。
- 遠藤イズナ
- 原作漫画版における最大にして唯一の理解者だったが、皮肉にもその彼を手にかけてしまう。さらに結局、彼の遺した「正義の味方になって欲しい」という願いも叶うことはなかった。
- 遠藤シズナ
- 原作漫画版にて彼女の弟であるイズナを殺してしまったが、シズナの方は姿を消してしまった彼女の安否を心配していた。
- スマッシュドール
- 所属アイドルグループ。美海を含めて3人構成だが、美海はチームメイト2人からいじめられており、浩一から貰ったぬいぐるみも切り裂かれてしまった。
- 沢渡拓郎
- 原作漫画版では彼にJUDAと共闘しようと説得するが、その直前に沢渡が頼った組織の者達を皆殺しにした為に、自身の「偽善」を抉られて拒絶された挙句、支配下に置かれたパルドとロックによって殺害された。
- UXでは彼から「俺なんかよりも、よっぽどイカれてる」と評された。
他作品との人間関係
スーパー系
- エイーダ・ロッサ、ホリー・バージニア・ジョーンズ
- UXでの音楽仲間で、アルカトラズでは共にライブを行う。エンディングでは彼女達とドリームユニットを結成し、ともに活動することに。
- ジョセフ・カーター・ジョーンズ
- UXでは彼に不用意な発言を咎められる一幕がある。
- カレン
- UXでは敵対時、彼女が一度はダミアンの気持ちを裏切ったことに怒りを向ける。また、自分の想いに殉じてその命を散らしたあとも彼女を敵であるザ・ブームの人間と見なしており、竜宮島での灯籠流しの際には彼女の分の灯篭を流して戦いへの決意を新たにしたダミアンを白眼視していた。
- キバの輩、ガラン軍兵士
- UXではアルカトラズでのライブで彼らから熱烈な声援を受けるが、その後第二次蒼穹作戦の際にハザード達人類軍の手で特攻兵器に仕立て上げられ次々と死んでいく彼らの姿を見てしまう。
- アル・アジフ
- UXで彼女が一度命を落とした際には悲しみを見せていた。
- ニア・テッペリン
- CCでは彼女と心を通わせており、彼女がメッセンジャーになった時でも必死に説得をしている。後後の展開においても美海に大きな影響を与えている。
リアル系
- ランカ・リー、フェイ・イェンHD
- UXでの音楽仲間で、アルカトラズでは共にライブを行う。
- しかしながらランカには敵対した人物と打ち解けようとしないことを不安視された他、不用意な発言を咎められる一幕も。
ガンダムシリーズ
- 刹那・F・セイエイ
- UXにて直接の絡みこそないが、初対面時に心中で美海を『戦う意志こそ本物だが同時に危うさも感じる』と評している。この危うさというのは生きる意味を他人に委ねていたかつての自分のような危うさのことと取れる。
名台詞
原作漫画版
- 「誰にも望まれず…必要とされるコトのない人間なら、生きている意味なんか、どこにも無い…」
「だって私が死んでしまってもこの世界は変わらないし 私が生きていたってやっぱりこの世界は何も変わらない けど――」
「そんな私にも、私の世界を変えるコトだけはできる。だから…」 - 屋上から飛び降りようとして。UXではインスマウスでこの台詞が使われているが、二行目だけはなぜか抜けている。
- 「これがペインキラーの…私の本当の姿」
- 原作でわざと増加装甲を破損させ、本来の凶悪な姿を現したペインキラー。頭部の増加装甲を脱ぎ、演技じみた動きと口調で言い放った。
- ファクターになったばかりで攻撃的になっていたとはいえ、数々の苦境に傷ついた彼女の中には何か凶悪なものが眠っていたのだと思わざるを得ないような台詞である。
- 「うふふ……騙したなんて人聞きが悪いわ」
「私を甘く見て、油断して引っかかった……」
「これは演出なのよ」 - 蛇腹剣でアルマの首を絞め切った時のセリフ。随伴機、本来の姿と2度も加藤機関を欺いたことへの二番隊隊長・真田の毒づきへの反論。
- あまりに凄惨な戦いを「演出」と言い切る美海の姿に真田や浩一、さらには普段感情を表に出さないマサキでさえもただ戦慄するしかなかった。
- 「皆さん大丈夫です、だから落ち着いてください」
「来て、ペインキラー」
「皆さんは私が守ります!! だから安心して下さい!!」 - 福岡でのライブの途中で長崎で行われている戦闘に巻き込まれる可能性を視野して中止、避難を開始した時の台詞。これが切っ掛けで世間にファクターとして認知されることに。
- UXではライブの最中に襲撃してきたバジュラに対処すべく、ペインキラーを転送した際に中段をDVEで言う。
- 「でも加藤機関は私達の『敵』なハズでしょう? それなら社長も―――」
- 石神がジュダに乗って現れた時の名乗りを聞いて。直後に浩一にその先を遮られる。UXでは遮るタイミングが早くなり、『の時点で遮られる。
- 「やっぱりおかしいよ。 こんなコト…」
「みんな無理に明るく振る舞ったり、敵だった人と、普通に話したり…」
イズナ「それは…皆さん前向きになろうと頑張っているんだと…」
「私は…不自然なコトを前向きとは言えないよ…」 - ヒトマキナとの決戦の前に加藤機関がJUDAと共闘するという事実に美海は割り切れず、不満と苛立ちをあらわにした後その場を立ち去った。この後もかつて敵対していた味方に対してはあまり好意的な感情を向ける場面は無かった。
- UX第46話のエンドデモでもその台詞があるが、この時点では加藤機関に加え、過去への妄執を振り切ったホウジョウの王や呂布・貂蝉も加入している。
- そもそも、彼女の言う「敵だった人」と共に戦う展開は『鉄のラインバレル』のみならず、他のロボット作品やスパロボにも殆どあったりする。…とはいえ彼らと長期間敵対していたことは紛れもない事実である上、一概に彼女の考えが間違っているとも言えない(むしろ普通に考えれば至極当然のことを言っているに過ぎない)。
- 「私は九条美海……アイドルになって……みんなを笑顔にしたかっただけの……嘘吐き」
- イズナを殺害して加藤機関を離れた後、沢渡に接触を図るも、彼の駆るロストバレルに一蹴され、首だけとなった今際の際の一言。彼に自らの偽善を暴かれ、それと向き合うかのように呟くが、全ては遅かった。
- その直後、自らの機体の一部であるパルドとロック[8]にペインキラーの電脳を破壊され、その命は尽きることとなった。
アニメ版
- 「浩一君がそういう御褒美がいいなら…」
- 偶然部屋に行き、絵美が裸で浩一の前にいたので勘違いして自分も脱ぐ。いかに美海が天然なのかが分かる場面である。
- (絵美ちゃんには…負けない…!)
- 第18話で戦闘の際に発した絵美への対抗心。
- 「大丈夫! 誰が何と言おうと浩一君はカッコイイもの。どうしてみんな浩一君の事をダメ人間みたいに言うかな? 浩一君はすごいよ! 前よりずっと強くなってちゃんとみんなを守って、立派な正義の味方だよ! 私、本当に…あ…わ…私…。また来週~!」
- 第20話、皆から散々バカにされる浩一を見かねて思わず彼の魅力を力説してしまう。ちなみに第20話は彼女にスポットが当たる話なので、「また来週」となったら彼女の最大の見せ場が失われてしまうのだが…。
- 「私も正義の味方になりたかったな…」
- 第20話で浩一に発した弱気な台詞。直後に浩一から「もう一度目指せばいいんじゃないかな」と励まされ、彼にキスをする。
- 「させないっ!!」
「浩一君は…私が守る!!」
(浩一君…私の代わりに正義の味方になって…)
(大好きだよ…浩一君…) - 戦闘中、窮地に追い込まれた浩一を助けるためペインキラーをフルパワー稼動。タリスマンに向かって突撃し、死も覚悟するが…。
- 「私…もう一度正義の味方を目指そうかな?」
- 戦闘が終わった後、前述の言葉に対する返答をし、浩一にもう一度キスをする。
- 「私の全て、浩一君にあげる…!!」
- ファイナルフェイズ時の台詞。自らの命を削ってまで、愛する浩一が正義の味方であることを望んだ。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「悪い宇宙人はやっつけなくちゃ!」
- UXにて、対ELSなどの戦闘時に。実際に聞くと分かるのだが勇ましい調子ではなく、どこか甘ったるい声色で自分に酔っているようにも聞こえる。和解が可能であることが分かると次の台詞に変わるのだが……
- 「さんざんみんなを苦しめたんだもの。」
「話し合えるようになったって、私達の敵でしょ…!」 - 変わってもこれ。しかもUXでは珍しい1つの特殊戦闘台詞で2つ分の台詞を喋りきる。様々な犠牲が出たこともまた事実である以上、それなりに正論ではあるのだが。良くも悪くも敵に容赦しないUXの美海を象徴する台詞である。
- なお、「向かってくるんなら別に倒してもいいんだろ?」と嬉々として迎撃する地獄コンビがいるが、此方は対話に対してある程度の理解を示している。
L
- (道明寺君がくれたナース服…。ちょっと恥ずかしいけど、気に入ってくれるかな?)
- Lにて。道明時に勧められてナース服を着てアイドルコンテストに参加。浩一は錯乱し、鼻血を吹きだした。
これはラインバレルのラジオCD『鉄のラジオバレル』において、パーソナリティーで浩一役の柿原氏が、同じくパーソナリティーの能登氏に執拗にナース服を着せようとしていた事にちなんだネタ(このときに「ナイスな展開だぜ」をもじった「ナースな変態だぜ」と言う迷言が飛び出ており、L作中でも浩一は鼻血を噴きながらこのセリフを口にした)。ちなみにナース服は公開録音の時に加藤役の福山氏が実際に着た。 - また、この直後に美海は歌まで歌っているが、これは原作漫画版でアイドル活動をしていた影響だと思われる(中の人が歌手活動もしているためとも考えられるが)。
UX
- 「ダミアンさんの想い、あなたは踏みにじるつもりですか…?」
カレン「わ、私はくのいちで…人を想うことなど許されては…」
「可哀想な人ですね…。自分の想いも満足に表現できないなんて…!」 - 第28話地上ルートにて、カレンとの戦闘前会話。本意ではないとはいえダミアンを裏切ろうとしている彼女を非難して。使命と恋心の板挟みになって苦しんでいるカレンにもかなり棘のある言葉をぶつけているあたり敵に容赦しない美海らしい。
- (ザ・ブームの人のコトを思って戦う気になるなんて…)
- こちらはバイストン・ウェルルートを通過した際の第29話シナリオデモにて、カレンを失ったダミアンが「カレンの思いに報いるためにも戦う」と決意を固めた姿に彼女は冷めた視線で見ていた。
- 「早瀬クン!早瀬クン!ああ、どうしてこんなコトに…!」
浩一「わからないケド、とにかく今は危険だ!九条さんは下がって!」
「下がらないよ…。早瀬クンは私を助けてくれた…」
「今度は私が、早瀬クンの痛みを…止めてみせるッ!」 - 第34話にて、ラインバレル・アマガツとの戦闘前会話。原作通りの視野の狭さや心の弱さが目立つ今作の美海だが、この場面では浩一の危機に臆することなく立ち向かい、彼に対する思いの強さを見せてくれる。 ……浩一の反応を見る限り、やはり向こうからは信頼されていない感があるのは少々不憫だが。
- 何気にアニメ版を意識したような「痛みを止める」という表現があることにも注目したい。
- 「浩一クンの前での、せっかくのお披露目だったのに…」
「ステージの邪魔をしたヤツらは全員許さない…っ!」 - 第36話での戦闘前台詞。アルカトラズにて、浩一を前にしての晴れ舞台に乱入してきたバジュラ達に対し怒りを露わにした。
- 同じくステージを邪魔されたエイーダやフェイと比べてまさに恨み骨髄といった感じの反応であり、妙に怖い。ある意味ではヤンデレの面目躍如と言えなくもない。
- 原作と違って浩一に自分の歌を褒めてもらえたのが唯一の救いである。
- 「民…。あんなバケモノが!?」
- 第42話竜宮島ルートにて、芹がフェストゥムにも命と感情があると気付き、劉備が「フェストゥムもまたこの世界の住む民」の発言に食いついた。
- フェストゥムを「同じ世界に生きる命と心を持つ生き物」としてではなく、「滅ぼすべき敵」としか見てない。何気に第2部でUXから非難を買ったあの男を想起してしまう。
- 「ひ、ひどすぎる…!」
- 第47話にてハザードの策略により、脳波制御されたキバの輩とガラン軍兵士が次々と特攻していくのを目の当たりにして。敵対する者には冷徹な態度を取ることの多い美海ですら、彼らの悲惨な最期と人類軍の非道には少なからずショックを受け、絶句していた。
- 「これでまたひとつ、人類は滅びへと…」
浩一「!? 九条さん…!」
「わ、わかってるよ! みんな一生懸命戦っているのに、そんなコト言っちゃいけないって…」
「ケド、やっぱり気になるよ…」
「もし本当にすべての争いが無くなって、平和になったら、って…」 - 第47話エンドデモにて、今度こそフェストゥムとの対話に成功したことに安堵した自軍部隊をよそに彼女は「人類が滅びるのでは」と悲観を示した。
- 「あんな人たち、放っておけばいいじゃない!」
「フェストゥムやELSとの戦いがようやく終わったのに…!」
「これ以上、まだ戦わなくちゃいけないの!?」 - 第48話エンドデモにて、外宇宙にあるバジュラ本星へ向かった人類軍とマクロス・フロンティア船団を追撃する自軍部隊に難色を示した。周囲がフロンティア船団の住民やバジュラを案じている最中にこの台詞を言ったので、ジョーイやランカに厳しく注意されたが、浩一の説得により考えを改めたようだ。
- 「もし今ここにいなかったら、私はどうなってたんだろうって…」
「早瀬クンや、みんながいてくれたから、私はこうやって今、歌っている…」
「生きる勇気を、みんなからもらうコトができたから…」 - UXのエンディングで、エイーダやホリーといった音楽仲間たちに囲まれて。空気を読まない発言の多かった彼女だが、最後には自分の居場所を見つけることができたようだ。
- UX発売時点で連載中の原作漫画最終章では、浩一のためだけに戦っていたことが原因で破滅してしまったので、彼女もスパロボ補正に救われた一人と言えるだろう。
CC
- 「好きな人から貰った物なら、捨てれるワケがない…」
「それが過去を捨てきれない証拠じゃないんですか?」 - CCにて。想い人からもらった指輪をはめたままであることに気づいた彼女は、「メッセンジャー」にされたニアに呼びかけた。
- 「大丈夫よ。 本当のファンなら私の幸せを喜ぶハズだから…」
- CC「聖バレンタインの騒乱」にて、絵美から自身がアイドルであるにも関わらずチョコを作っていることを指摘されて。
- 原作最終章ではそのファンからも見放されてしまったコトを考えると、ある意味皮肉とも言えなくもない。
- 「あの人が邪魔をする限り、ここを通るコトはできない…」
「なら…私のやるべきコトは!」
「許せないコトがたくさんあって許せない人間がいた」
「だから私にとっての正義はそれを正すための力…だった」
「それだけじゃダメだってコトを教えてくれた子がいたの」
「例え異なる考え方だとしても…例え敵として現れても!」
「心が通じ合えるコトを、その子が教えてくれた!」 - ハイネルを助けるために立ちはだかるルイ・ジャンギャルを説得するも、グルルの横槍によって失敗する。かつては「正義は許せない敵を正すためのモノ」と考えたが、ある少女との出会いがそれを大きく変えたことを吐露した。そして…。
- 今作での彼女が原作漫画版やUX以上に良い方向に向かっている他、「対話」に対しても懐疑的でないのも見所。
- 「…私は信じている。 彼女の思いを守っていれば…」
「私の想いがいつか彼女への道につながるコトを!」
「だから、私は戦う! 人の痛みをなくすために!」 - そこに現れたのはパルドとロックと融合した姿――「ペインキラー有機統一体」。彼女の思いを成すために「痛み無きモノ」――否、「人の痛みを無くすモノ」の名を冠すマキナを駆って宇宙を駆け巡る。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「もちろん、私にくれるよね? ねェ、早瀬クン」
- CCにおいて、バレンタインデーに絵美と共に浩一に詰めよって。
- (知らぬコトとはいえ)原作では恋人どころか仲間扱いさえされていない節があることを考えると、何とも言えないのだが…。
搭乗機体
- ペインキラー
- 本機のファクター。
商品情報
脚注
- ↑ その根拠は16巻における天児と浩一との対話シーン。浩一の背後に映った「一緒に戦ってくれる仲間達」の中に美海だけいなかった。
- ↑ 更に美海は、ただでさえ人間関係をうまく築けないタイプであるので、なおさら警戒心が強くなるのも当然であった。
- ↑ いうなれば、テロリスト扱いされた上に所属事務所からもアイドル界からの引退を勧告される。
- ↑ 決裂された理由は、沢渡が頼っていた組織の人間を皆殺しにした為。
- ↑ ちなみに的は浩一だったりする。
- ↑ ただ、アルによると元々秘めていた負の感情がインスマウスに渦巻いた邪悪な気にあてられたことで一気に増大してこの様な行動に至った。
- ↑ 原作でのペインキラー搭乗時はライブ衣装か菱美高校の制服のどちらか。
- ↑ 倒された直後に沢渡のロストバレルの支配下に移った。