「フェイルロード・グラン・ビルセイア」の版間の差分
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2012年7月27日 (金) 12:00時点における版
フェイルロード・グラン・ビルセイア
- 登場作品:魔装機神シリーズ(バンプレストオリジナル)
- 声優:置鮎龍太郎
- 種族:ラ・ギアス人
- 性別:男
- 年齢:25歳(EX当時)
- 所属:神聖ラングラン王国
- 階級:王族(第一位王位継承権保持者)
- 役職:治安局次長→第288代国王
- キャラクターデザイン:河野さち子
神聖ラングラン王国第287代国王アルザール・グラン・ビルセイアの長子にして、第一王位継承権保持者。魔装機神第一部では治安局次長という国土防衛上の要職を務め、マサキたち魔装機操者の上司として国土防衛の指揮を執っていた(魔装機神操者には独立行動権が与えられているが、名目上は彼が上司にあたる)。
人の上に立つ王族として非常に強い責任感の持ち主で、軍事・政治等の各分野に自ら率先して参加している。とはいうものの真面目一辺倒というわけではなく、階級の立場を超えて魔装機操者と気さくに語り合う柔軟さも備えている好人物で、魔装機操者からの信頼は厚い。たいていは相手が誰であろうと対等の立場で会話をするマサキが、一定の敬意を払っていた(タメ口ではあるが「殿下」と呼んでいる)数少ない人物である。
指揮官としての手腕は優れたものであったが、そんな彼の唯一と言っていい弱点が生来の魔力が不足していることであった。ラングランの王族には、政(まつりごと)への参加が要求されない代わりに「調和の結界」を維持するための高い魔力が必須とされており、王位継承権を得るためには魔力テストに合格する必要があるのだが、事もあろうに彼は不合格となってしまう。彼は血の滲むような努力、更には薬物の助けまで借りて何とか再テストに合格したが、その代償として身体は蝕まれ、余命を縮めてしまう結果になった。
その後、ラセツらの陰謀によるシュテドニアス連合国の王都急襲で父アルザールが死亡し王都も壊滅、引き続いて起こったシュテドニアスによるラングラン全土への侵攻という国家存亡の危機に際し、責任感の塊のような彼が僅かな余命の中で感じていたであろう焦燥は察するに余りある(加えて、王都襲撃事件において負った傷が更に彼の命を縮めていた)。彼は事態の打開のため再度の地上人召喚を試みるが、プログラムのミスにより想定以上の大規模な召喚が発生してしまい(ラ・ギアス事件)、かえってラ・ギアスを混乱させる結果となってしまった。その後マサキ達と地上人の協力を得てどうにか王都の奪回には成功するものの、戦乱終結の兆しは見えず、最終的に彼は超魔装機デュラクシールの威力に訴えシュテドニアスを屈服させるという、残り少ない命で自ら実行可能な解決手段へと走った。
結局、彼の行動はマサキたち魔装機神操者により食い止められ、彼らに討たれることとなったが、最期の時に感じていたのは、重い責任と不運な宿命の中で味わうことの出来なかった穏やかな時間への憧れであった。最終的に敵対することになったとはいえ、彼の悲壮な決意にはマサキ達を始めとする多くの人物が同情しており、その悲しい結末を残念に思う者も多かった。
皮肉にも、魔装機計画のパトロンであった彼の死により、魔装機神操者達はラングランからの支援が受けにくくなってしまう。更に、マサキとファングの確執の一因にもなってしまった。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦EX
- 初出演作品。マサキの章のラスボスで、場合によってはリューネの章でもラスボスとなる。EXの時点ではまだミドルネームの設定が確立していなかったため、「フェイルロード・ビルセイア」名義。
魔装機神シリーズ
- 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 第1部で登場。彼の人となりや手腕が描写され、人物が深く掘り下げられた。EXでのいきさつは#40「メモリアル・デイ」で確認可能。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- リメイク前と同様だが、第一章のすき焼きパーティに参加したり、ゼオルートの死後、プレシアの親権についての話し合いを行うためにゼノサキス家を訪れ、そのまま夕食をとるなど、リメイク前で彼が切望していた「マサキ達と過ごす穏やかな時間」が多少なりとも叶えられる事になった。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 精霊界にて、彼の思い出が具現化した存在がマサキの最後の修行相手として登場し、マサキの迷いを完全に断ち切った。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
回避能力は低いが、射撃・命中能力が高い典型的なラスボスタイプの能力。
精神コマンド
SFC版・PS版ともにド根性を持つため、自軍の一員として戦う際には落とされる心配はまずない。
特殊技能(特殊スキル)
切り払い(PS版)
パイロットBGM
- 「ARMAGEDDON(ネオ・グランゾン)」
- EXにおける戦闘BGM。旧シリーズのラストボスの戦闘BGMとしても有名。
人間関係
- モニカ・グラニア・ビルセイア
- 妹。フェイルが生来の魔力が不足している事を知っていた数少ない人物。
- セニア・グラニア・ビルセイア
- 妹。彼の乗るデュラクシールの開発も行った。
- テリウス・グラン・ビルセイア
- 異母弟。
- アルザール・グラン・ビルセイア
- 父。
- シュウ・シラカワ
- 従弟。彼には生来の魔力が不足している点を見抜かれていた。
- カークス・ザン・ヴァルハレビア
- カークスの才覚を誰よりも早く察しており、昼行灯呼ばわりされていた頃からカークスを推薦していた。EXでは、立場と目的の違いはあれどラングランを救いたいという点では共通の認識を持っており、地上人召喚後の事態の収拾については水面下で協力し合っていた。
- ファング・ザン・ビシアス
- フェイルに忠誠を誓う近衛騎士。フェイルの死により、彼を殺したマサキを憎むようになってしまう。
- マサキ・アンドー
- 元部下(魔装機神操者となった事で立場上は彼に命令できなくなった)。マサキは言葉こそ全く敬っていないが、フェイルを強く信頼しており、友情すら感じていたようだ(LOE以前の攻略本の中ではマサキとフェイルを「立場を超えた親友」としているものもあった)。それ故に、フェイル自身が教えた魔装機神操者の義務に従ってフェイルの野心を否定し、彼を殺した事はマサキに深い傷痕を残す事となった。
- テュッティ・ノールバック
- リカルドの死後、密かにフェイルに想いを寄せていたが、マサキと共に敵対し、フェイルを倒す事に。…テュッティのせいで死亡フラグが発動したとか言ってはいけない。
名台詞
旧シリーズ
- 「…デュラクシール…すさまじいパワーだ…」
「…この力…これさえあれば…」 - EXマサキの章「フェイルの闇」にて、ヴォルクルスの分身と互角に戦ったデュラクシールの性能を体感しての台詞。この時から、余命僅かとは言え、デュラクシールという力に魅入られたフェイルの暴走が始まる。
- 「その通りかもしれん。しかし私は自分の信じた道を歩む。後世、私のした事が悪行として非難されるかもしれない」
「だが、私はそれをおそれたりはしない。今、この瞬間に生きている私に、できるだけの事をやるしかないのだ!」 - シュテドニアスへの侵攻を決意し、マサキにそれを「二流の政治家」「第二のカークスになるつもりか」と非難された際に。
- 「どうした!遠慮などいらん!私を倒すのが、お前達魔装機神操者の義務だろう!」
- EX・マサキの章最終話にて、マサキ達と対峙した際のセリフ。誰よりも魔装機神操者の権利と責務を尊重していたフェイルは、自身が討たれるべき存在であることも、また誰よりも理解していた。
- 「終わった……な……すべてが……これで……よかったのかもしれん」
「……セニア……モニカ……わかってくれとは言わない……ただ、許して欲しい」
「……私も、君達と同じ時を……歩みたかった……さぞ楽しかったろうなあ……」 - 戦闘後、セニアに向けての最期のセリフ。彼がどれほどの重圧を自らに課していたかが窺い知れる一言。
- 「は……はは……セニア……強制脱出装置は、取り外しておいたよ……どっちにしろ私の命は……もう……」
- 上記のセリフの後セニアから脱出を促された際に返した言葉。自身の死期を悟りデュラクシールから強制脱出装置を外したフェイルだがデュラクシールを悪用されることを見越してか、アカデミーに残されていた設計図からもご丁寧に脱出装置をオミットしていたようで、魔装機神第2章ではそれに気付かずにデュラクシールに乗り込んだある人物が命を落とすことになる。
魔装機神シリーズ
- 「マサキ、君に伝えておかねばならない事がある。魔装機神操者の権利と義務についてだ」
「言葉で説明する分には、別段難しい事ではない。よく聞いて、忘れないようにしてくれ。魔装機神操者の権利とは、あらゆる権力に従わなくていい権利だ」
「そして、魔装機神操者に唯一かせられた義務とは、世界存続の危機に際しては、すべてを捨てて立ち向かう事」
「今はまだ、実感がわかないだろうな。だが、君が思っているより、この義務は過酷だぞ」 - #18「地上で」にて、マサキに語った魔装機神操者の義務。皮肉にも、マサキはこの義務に従ってフェイルへの情を捨てて彼の暴走を止めることになってしまい、後にその事を嘆いていた。
- 「君がなくしたものを取り戻すためなら、私は喜んで相手になるよ」
- 魔装機神IIにて精霊界でマサキと対峙して。
関連機体
余談
- フェイルロードという名前は「Fail」(失敗)と「Lord」(君主)を組み合わせたものと思われる。
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