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2015年に「NX」のコードネームで開発が公表され、2016年10月に正式発表された任天堂の据え置き型第9世代ゲーム機となる。 | 2015年に「NX」のコードネームで開発が公表され、2016年10月に正式発表された任天堂の据え置き型第9世代ゲーム機となる。 | ||
− | + | 最大の特徴は「'''据置型ゲーム機と携帯型ゲーム機の両立'''」をコンセプトとした点で、周辺機器の着脱式コントローラ「Joy-Con」や「Nintendo Switchドック」との組み合わせで据置・携帯両方のゲーム機のスタイルを取ることを可能としている(インタビュー等で任天堂は据置機として公言)。 | |
− | 据置・携帯・省電力・省スペース・体感コントローラー・タッチパネル等と、[[ファミリーコンピュータ|ファミコン]]から[[Wii|Wii U]]、[[ゲームボーイ]]から[[ニンテンドー3DS]] | + | 据置・携帯・省電力・省スペース・体感コントローラー・タッチパネル等と、[[ファミリーコンピュータ|ファミコン]]から[[Wii|Wii U]]、[[ゲームボーイ]]から[[ニンテンドー3DS]]までの任天堂ゲーム機の特徴を多く内包した設計思想となっており、任天堂がかつてより目標としていた「テレビに依存しない据え置きゲーム機」という理想を実現したハードと言える<ref>同社の前世代機であるWiiUも近いコンセプトで開発されていたが、本機は様々な最新技術が投入された事でより洗練された形となった。</ref>。また、任天堂の据え置き型ゲーム機としては[[NINTENDO64]]以来の光ディスク非搭載機となった。 |
− | + | 任天堂の据え置きゲーム機としては初めて、NVIDIA社製アーキテクチャを採用している。省電力統合型プロセッサ「NVIDIA Tegra X1」が搭載されており<ref>モバイル型CPUで有りながら[[プレイステーション3]]や[[Xbox360]]の性能を上回る。</ref><ref>[[NINTENDO64]]、[[ゲームキューブ]]~Wii UまではAMD(ATI)社製のアーキテクチャを使用。</ref>、従来の任天堂ゲーム機と異なる仕様から、本機は「Wii Uや3DSの後継機ではない」と位置づけられており、それぞれのプラットフォームへの後方互換性はなく<ref>両ハードのソフトの移植版や完全版が発売される事はある。</ref>、Wiiから続いていたゲームアーカイブ配信サービス「『バーチャルコンソール』についても本機では非対応となった<ref>代替措置として、定額オンラインサービスである「Nintendo Switch ONLINE」にて、ファミリーコンピュータ用タイトルが加入者限定で無料配信されている。2019年9月からはスーパーファミコン用タイトルの配信も開始。2021年10月からは[[NINTENDO64]]とメガドライブのタイトルを配信する有料の「追加パック」が加わっている。</ref>。 | |
オクタコアスレッドのCPU、RAM容量4GB、HD~フルHD解像度の表示機能<ref>TVモードであればフルHD(1080p)まで、テーブルモード・携帯モードであればHD(720p)まで対応している。</ref>、6.2インチ液晶、静電容量式タッチパネル搭載の上、Wii Uや[[プレイステーション3]]を上回るスペックを持ち、更に携帯用モードであってもそれとほぼ遜色ない性能を発揮できるため、携帯用ゲーム機としては従来までの機種とは一線を画する性能を誇り、[[プレイステーション・ヴィータ]]生産終了後の新作の受け皿としても注目されている。スパロボシリーズにおいては2019年3月20日に『[[スーパーロボット大戦T]]』が[[プレイステーション4]]とのマルチタイトルとして発売された。 | オクタコアスレッドのCPU、RAM容量4GB、HD~フルHD解像度の表示機能<ref>TVモードであればフルHD(1080p)まで、テーブルモード・携帯モードであればHD(720p)まで対応している。</ref>、6.2インチ液晶、静電容量式タッチパネル搭載の上、Wii Uや[[プレイステーション3]]を上回るスペックを持ち、更に携帯用モードであってもそれとほぼ遜色ない性能を発揮できるため、携帯用ゲーム機としては従来までの機種とは一線を画する性能を誇り、[[プレイステーション・ヴィータ]]生産終了後の新作の受け皿としても注目されている。スパロボシリーズにおいては2019年3月20日に『[[スーパーロボット大戦T]]』が[[プレイステーション4]]とのマルチタイトルとして発売された。 | ||
− | + | メディアは[[ニンテンドーDS]]シリーズから実装されていたフラッシュROMカードを採用、容量は8・16・32・64GB<ref>64GBは2019年以降に投入。最大容量128GBまで対応予定。</ref>で、本体保存メモリーの容量は32GBだが、拡張用の外部記録媒体はmicroSDカードが採用されている<ref>microSDXCカード2TBまで対応予定。</ref>為、ソフトのダウンロードにも対応している<ref>参考として『T』のプレミアムアニメソング&サウンドエディションであれば使用容量は5.5GB程度。</ref>。また、グラフィックAPIはDirectX12まで対応しているため、一部でプレイステーション4より効率化されたグラフィック処理を行う事が可能となった。 | |
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+ | 累計販売台数は2023年現在で国内3000万台、全世界1億3000万台を達成しており、同社のゲーム機としては[[ニンテンドーDS]]に並ぶ普及速度となっている。 | ||
== 機能 == | == 機能 == | ||
;3形態のゲームモード | ;3形態のゲームモード | ||
− | :Switch本体をNintendo Switchドックに装着し家庭用テレビと繋ぐ「TVモード」、本体のスタンドを立てて卓上などでプレイするための「テーブルモード」、本体にJoy- | + | :Switch本体をNintendo Switchドックに装着し家庭用テレビと繋ぐ「TVモード」、本体のスタンドを立てて卓上などでプレイするための「テーブルモード」、本体にJoy-Conを装着して携帯機のように使用する「携帯モード」の3形態によるゲームプレイが可能。モードの切り替えは完全シームレスに行われ、切替スイッチのようなものはない。据え置きモードでのゲームプレイ中にドックから本体を抜けばゲームが一切中断されずに携帯モードに切り替わる(逆も同様)。 |
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:Switch本体をテレビと繋ぐための周辺機器で充電用クレードルも兼ねる。USB端子も3つ備えている。 | :Switch本体をテレビと繋ぐための周辺機器で充電用クレードルも兼ねる。USB端子も3つ備えている。 | ||
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:従来のコントローラ同様のグリップ形状のワイヤレスコントローラ。機能は基本的にJoy-Con二本分を集約したものだが、モーションIRカメラは非搭載となっている。また、USBケーブルで接続している際はNFC機能が使用できなくなる。 | :従来のコントローラ同様のグリップ形状のワイヤレスコントローラ。機能は基本的にJoy-Con二本分を集約したものだが、モーションIRカメラは非搭載となっている。また、USBケーブルで接続している際はNFC機能が使用できなくなる。 | ||
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現時点では[[プレイステーション4]]や[[パソコン]]とのマルチタイトルのみとなっている。ただしプラットフォームの特性上カスタムサウンドトラック機能とトロフィーについては非実装である。 | 現時点では[[プレイステーション4]]や[[パソコン]]とのマルチタイトルのみとなっている。ただしプラットフォームの特性上カスタムサウンドトラック機能とトロフィーについては非実装である。 | ||
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− | :2019年にPS4版との同時発売。前世代機のWii Uではスパロボシリーズ作品がリリースされなかったため、同作は『[[スーパーロボット大戦NEO]]』以来10年ぶりの任天堂据置ゲーム機製向けタイトルとなり、2Dのスパロボで任天堂据置ゲーム機製向けタイトルが発売されるのは『[[スーパーロボット大戦64]] | + | :2019年にPS4版との同時発売。前世代機のWii Uではスパロボシリーズ作品がリリースされなかったため、同作は『[[スーパーロボット大戦NEO]]』以来10年ぶりの任天堂据置ゲーム機製向けタイトルとなり、2Dのスパロボで任天堂据置ゲーム機製向けタイトルが発売されるのは『[[スーパーロボット大戦64]]』以来'''20年ぶり'''となる。 |
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− | :PS4/[[プレイステーション・ヴィータ]] | + | :PS4/[[プレイステーション・ヴィータ]]からの移植作。2019年にPC版と同時リリース。 |
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:PS4、PC(Steam)とのマルチプラットフォーム。 | :PS4、PC(Steam)とのマルチプラットフォーム。 |
2023年8月4日 (金) 08:08時点における版
Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は2017年3月3日に任天堂から発売されたハイブリッド型ゲーム機である。
概要
2015年に「NX」のコードネームで開発が公表され、2016年10月に正式発表された任天堂の据え置き型第9世代ゲーム機となる。
最大の特徴は「据置型ゲーム機と携帯型ゲーム機の両立」をコンセプトとした点で、周辺機器の着脱式コントローラ「Joy-Con」や「Nintendo Switchドック」との組み合わせで据置・携帯両方のゲーム機のスタイルを取ることを可能としている(インタビュー等で任天堂は据置機として公言)。
据置・携帯・省電力・省スペース・体感コントローラー・タッチパネル等と、ファミコンからWii U、ゲームボーイからニンテンドー3DSまでの任天堂ゲーム機の特徴を多く内包した設計思想となっており、任天堂がかつてより目標としていた「テレビに依存しない据え置きゲーム機」という理想を実現したハードと言える[1]。また、任天堂の据え置き型ゲーム機としてはNINTENDO64以来の光ディスク非搭載機となった。
任天堂の据え置きゲーム機としては初めて、NVIDIA社製アーキテクチャを採用している。省電力統合型プロセッサ「NVIDIA Tegra X1」が搭載されており[2][3]、従来の任天堂ゲーム機と異なる仕様から、本機は「Wii Uや3DSの後継機ではない」と位置づけられており、それぞれのプラットフォームへの後方互換性はなく[4]、Wiiから続いていたゲームアーカイブ配信サービス「『バーチャルコンソール』についても本機では非対応となった[5]。
オクタコアスレッドのCPU、RAM容量4GB、HD~フルHD解像度の表示機能[6]、6.2インチ液晶、静電容量式タッチパネル搭載の上、Wii Uやプレイステーション3を上回るスペックを持ち、更に携帯用モードであってもそれとほぼ遜色ない性能を発揮できるため、携帯用ゲーム機としては従来までの機種とは一線を画する性能を誇り、プレイステーション・ヴィータ生産終了後の新作の受け皿としても注目されている。スパロボシリーズにおいては2019年3月20日に『スーパーロボット大戦T』がプレイステーション4とのマルチタイトルとして発売された。
メディアはニンテンドーDSシリーズから実装されていたフラッシュROMカードを採用、容量は8・16・32・64GB[7]で、本体保存メモリーの容量は32GBだが、拡張用の外部記録媒体はmicroSDカードが採用されている[8]為、ソフトのダウンロードにも対応している[9]。また、グラフィックAPIはDirectX12まで対応しているため、一部でプレイステーション4より効率化されたグラフィック処理を行う事が可能となった。
累計販売台数は2023年現在で国内3000万台、全世界1億3000万台を達成しており、同社のゲーム機としてはニンテンドーDSに並ぶ普及速度となっている。
機能
- 3形態のゲームモード
- Switch本体をNintendo Switchドックに装着し家庭用テレビと繋ぐ「TVモード」、本体のスタンドを立てて卓上などでプレイするための「テーブルモード」、本体にJoy-Conを装着して携帯機のように使用する「携帯モード」の3形態によるゲームプレイが可能。モードの切り替えは完全シームレスに行われ、切替スイッチのようなものはない。据え置きモードでのゲームプレイ中にドックから本体を抜けばゲームが一切中断されずに携帯モードに切り替わる(逆も同様)。
- Nintendo Switchドック
- Switch本体をテレビと繋ぐための周辺機器で充電用クレードルも兼ねる。USB端子も3つ備えている。
- Joy-Con
- Switch本体の両サイドに装着される専用コントローラ。「Joy-Con(L)」と「Joy-Con(R)」で構成され、それぞれが独立したコントロールパッド(計10ボタン+アナログスティック1本)として機能する。付属の「Joy-Conグリップ」に装着してひとつのコントロールパッドとしての使用も可能。
- HD振動機能を搭載し、触感も再現したよりリアルな振動を体感できる。(L)にはスクリーンショット用のキャプチャーボタンが備えられ、(R)にはホームボタンの他、モーションカメラとNFCリーダが内蔵される。
- 双方ともにジャイロセンサーを内蔵しているため、Wiiリモコンのような体感操作も可能。
- Nintendo Switch Proコントローラー
- 従来のコントローラ同様のグリップ形状のワイヤレスコントローラ。機能は基本的にJoy-Con二本分を集約したものだが、モーションIRカメラは非搭載となっている。また、USBケーブルで接続している際はNFC機能が使用できなくなる。
- ファミリーコンピュータ コントローラー
- 『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch ONLINE』配信ソフト用の、ファミコンのコントローラーとほぼ同形状となったコントローラ。ボタンが少ないため『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』専用となっており、このためか店頭販売は行われずマイニンテンドーストア専売となっている。
- Iコン・IIコンのセット販売となる。
- スーパーファミコン コントローラー
- 『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』配信ソフト用の、スーパーファミコンのコントローラーとほぼ同形状となったコントローラ。やはりボタン数の問題で『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』専用となり、マイニンテンドーストア専売である。
- こちらはコントローラー一個での販売。
バリエーション
- Nintendo Switch Lite
- 2019年9月20日発売。本体とコントローラの一体化やテレビ出力機能の廃止により携帯モードに特化した廉価モデルで、同年6月にプラットフォーム展開を終了したニンテンドー3DSの実質的な後継機となるものとみられる。
- 一体化モデルという仕様上Joy-Conの一部機能(HD振動・モーションIRカメラ等)も省かれているため、これらの機能を使用したソフトをプレイする場合はJoy-Conが別途で必要となる。
- Nintendo Switch (有機ELモデル)
- 2021年10月8日発売のアッパーモデル。ディスプレイに有機ELを採用し、ディスプレイサイズも7インチへと大型化している。本体保存メモリは64GBへ倍増。テーブルモード用スタンドがフリーストップ方式となったほか、ドックには新たに有線LANポートが搭載されている[10]。
商品情報
Switch専用ソフト
現時点ではプレイステーション4やパソコンとのマルチタイトルのみとなっている。ただしプラットフォームの特性上カスタムサウンドトラック機能とトロフィーについては非実装である。
- スーパーロボット大戦T
- 2019年にPS4版との同時発売。前世代機のWii Uではスパロボシリーズ作品がリリースされなかったため、同作は『スーパーロボット大戦NEO』以来10年ぶりの任天堂据置ゲーム機製向けタイトルとなり、2Dのスパロボで任天堂据置ゲーム機製向けタイトルが発売されるのは『スーパーロボット大戦64』以来20年ぶりとなる。
- スーパーロボット大戦V
- PS4/プレイステーション・ヴィータからの移植作。2019年にPC版と同時リリース。
- スーパーロボット大戦X
- PS4/PSVからの移植作。2020年にPC版と同時リリース。
- スーパーロボット大戦30
- PS4、PC(Steam)とのマルチプラットフォーム。
参戦作品
- ROBOTICS;NOTES ELITE
- パッケージは続編『ROBOTICS;NOTES DaSH』とのバンドル『ROBOTICS;NOTES お得セット』のみで、単品版はダウンロード専売。
脚注
- ↑ 同社の前世代機であるWiiUも近いコンセプトで開発されていたが、本機は様々な最新技術が投入された事でより洗練された形となった。
- ↑ モバイル型CPUで有りながらプレイステーション3やXbox360の性能を上回る。
- ↑ NINTENDO64、ゲームキューブ~Wii UまではAMD(ATI)社製のアーキテクチャを使用。
- ↑ 両ハードのソフトの移植版や完全版が発売される事はある。
- ↑ 代替措置として、定額オンラインサービスである「Nintendo Switch ONLINE」にて、ファミリーコンピュータ用タイトルが加入者限定で無料配信されている。2019年9月からはスーパーファミコン用タイトルの配信も開始。2021年10月からはNINTENDO64とメガドライブのタイトルを配信する有料の「追加パック」が加わっている。
- ↑ TVモードであればフルHD(1080p)まで、テーブルモード・携帯モードであればHD(720p)まで対応している。
- ↑ 64GBは2019年以降に投入。最大容量128GBまで対応予定。
- ↑ microSDXCカード2TBまで対応予定。
- ↑ 参考として『T』のプレミアムアニメソング&サウンドエディションであれば使用容量は5.5GB程度。
- ↑ 従来モデル・Liteでは周辺機器であるLANアダプタを必要とした。