「蒼穹のファフナー」の版間の差分

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2013年7月18日 (木) 15:33時点における版

概要

機動戦士ガンダムSEED』が大ヒットしてから半年、平井久司氏が再びキャラクターデザインを手掛けたことで話題となった、ジーベック制作のロボットアニメ。

2005年には本編の前日談である『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(未参戦)が放映された。また、2010年には続編である劇場映画『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』が上映され、映画公開に併せ同年12月16日から21日まで『蒼穹のファフナー FACT AND RECOLLECTION』として舞台化された。

更に続編『蒼穹のファフナー エグゾダス-EXODUS-』の制作が決定した。

ストーリー

長閑な空気に満たされている平和な島・竜宮島。だが、どこからか声が聞こえる…。

あなたはそこにいますか?

その瞬間、島の上空に謎の未確認生命体が現れるのだった。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

竜宮島アルヴィス

主要人物は、搭乗機の特性やキャラクターの立ち位置を反映した名前になっている事が多い。

島の子供達とファフナー搭乗者

真壁一騎
主人公ファフナーは、一騎当千の活躍をするマークエルフ及びマークザイン
皆城総士
一騎の親友。皆の城と呼べるジークフリードシステムにより、ファフナー各機を指揮し、皆を総べる
遠見真矢
ヒロイン百発百中の狙撃手。ファフナーは、遠距離からの狙撃を得意とするマークジーベン
羽佐間翔子
悲劇のヒロイン。ファフナーは、空を翔ける飛行タイプのマークゼクス
小楯衛
気弱で心優しい少年。ファフナーは、イージスを装備し防御に特化した『』であるマークフュンフ
春日井甲洋
一騎をライバル視する少年。ファフナーは、肩部装甲に設けられたハードポイントで武装の換装が可能なマークフィアー。彼の同化がきっかけで、仲間たちの結束が深まる。正に『かすがい』である。
近藤剣司
お調子者のヘタレキャラだが、終盤で成長を見せる。ファフナーは、中・長距離からの支援及び初撃を担当する『』であるマークアハト
要咲良
衛、剣司とチームを組む姉御肌の少女。ファフナーは、チーム戦闘において『』のリーダー機となるマークドライ
皆城乙姫
下の名前は『つばき』と読む。竜宮島のコアとなっている総士の妹。名前の由来は『竜宮島(りゅうぐうじま)』の『乙姫(おとひめ)』だと思われる。
蔵前果林
皆城家の養女で、総士の義姉にあたる。家族としての絆は希薄だったが、本編開始前は数少ない理解者だった。第1話においてマークツヴァイで出撃するべく移動中、フェストゥムの攻撃を受け戦死。格納庫に着く直前……すなわち蔵の前で果てた。SRWでは名前のみの登場。小説版では精神が限界に来ており、ヒステリックな面が目立っている。最終的には自分はここにいて良かったと言い残し、同じ結末を辿る。

その他関係者

真壁史彦
一騎の父でアルヴィスの司令補佐。総士の亡父・公蔵に代わりアルヴィスを指揮する。厳格さと父親としての情を兼ね備えた人物だが、私生活ではとことん不器用。旧姓は「麻木」。
溝口恭介
平時は飲んだくれを装っているが、本当の姿はアルヴィスの特殊工作員で、真壁夫妻とは旧知の仲。ファンの間では作中屈指の死亡フラグクラッシャーとして有名。
遠見千鶴
真矢の母で、島唯一の医師。アルヴィスではパイロットたちの健康管理からファフナー搭乗の副作用たる同化現象の研究までを担当している。ファンの間では25歳と14歳の娘がいるとは思えない若々しさで有名。
遠見弓子
真矢の姉。一騎たちの学校の養護教諭で、アルヴィスではパイロットの引率やオペレーターを務める。
羽佐間容子
翔子の養母。ファフナーの整備関連を担当する理科教諭。後にカノンを下宿させる。
小楯保
衛の父でアルヴィスのメカニックチーフ。実は、衛の愛読する漫画『機動侍ゴウバイン』の作者。
西尾行美
駄菓子屋の店主で、アルヴィスのご意見番。かつてはファフナーの建造に携わっていた。
要澄美
咲良の母で、柔術師範も務める体育教師。アルヴィスではオペレーター兼研究員。
近藤彩乃
剣司の母。フェストゥムの解析を担当。お調子者の息子に頭を痛めている。
狩谷由紀恵
冷徹な雰囲気を漂わせる女性で国語教師。アルヴィスでは一騎たちパイロットを統率しているが、その真意は……

人類軍

日野道生
竜宮島出身の、人類軍ファフナーパイロット。弓子・由紀恵とは幼なじみ。
カノン・メンフィス
道生の部下で、後に道生共々アルヴィスに下る。自己否定が強かったが、島の暮らしで徐々に心を開いていく。
ヘスター・ギャロップ
新国連を率いる女傑。アルヴィスの戦果を自らのプロパガンダに利用するなど、老獪な性格。
日野洋治
道生の父で、マークザインの開発者。ミツヒロとは共同研究者だが、真逆の設計思想を持つ。
ミツヒロ・バートランド
千鶴の元夫。現在は新国連に身を置き、マークニヒトを開発する。

フェストゥム

イドゥン
「もう一つのアルヴィス」内部で発見された少年が急成長した存在。人間の姿を持つ「マスター型フェストゥム」である。
ミョルニア
一騎の母、紅音(あかね)の姿を持つフェストゥム。一騎にマークザインを託した他、人類の未来に関する「ある情報」を島にもたらす。

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

アルヴィス製ファフナー

マークエルフ
マークゼクス
マークジーベン
マークアハト
マークドライ
マークフィアー
マークフュンフ
マークアイン

人類軍製ファフナー

マークザイン
マークニヒト
メガセリオン・モデル
ベイバロン・モデル
グノーシス・モデル

フェストゥム

スフィンクス型
グレンデル型
アルヘノテルス型
プレアデス型

主題歌とBGM

「Shangri-La」
オープニングテーマ。元から評価の高い曲だったが、パチンコのCMが放送されたことで一般層にも認知度が広がった。
K・UX共に戦闘BGMとして採用。ただし後者ではデフォルトでは流れないので設定する必要がある。
「Separation」
エンディングテーマ。通常はこちらが流れる。アニメソングカバーメドレーアルバム『百歌声爛』にて一騎役の石井真氏がちょっとだけ歌っていた。
「Separation[Pf]」
エンディングテーマ。「Separation」のピアノアレンジで、歌詞が2番になる。メインキャラが「いなくなった」回に流れる。その他、「Separation」のインストゥルメンタルがエンディングテーマになった回がある。
版権曲としては珍しく、イベント用のBGMとしてK・UX共に採用されている。ただし、Kではファフナーキャラの生存フラグを立てるように行動すると一度も流れず、BGM登録されない。UXでは進行に関係なく頻繁に流れる…どころか、プロローグで流れる「Shangri-La」と「ナイトヘーレ開門」はBGM登録されないので、12話で流れるこの曲がファフナーのBGMで一番最初に登録されてしまう(13話開始時に「Shangri-La」と「ナイトヘーレ開門」も登録されるが)。戦闘BGMとして設定することも可能だが、気が滅入る可能性が高いのであまりお勧めはできない。
「ナイトヘーレ開門」
劇中BGM。「ナイトへーレ」とはファフナー用の出撃ハッチの事。
K・UX共にマークザイン以外のデフォルト戦闘BGMとして採用。
「マークザイン」
劇中BGM。タイトル通りマークザインのための曲。
UXでのみ採用。原曲をしっかり再現しているが故にサビに入るまでが長いのが玉に瑕。サビから始まるイベント用バージョンもあるため、そちらを戦闘BGMとして設定したかったという声も。

登場作と扱われ方

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦K
初参戦作品。条件次第では原作の悲劇EDを回避することが出来るが、条件を満たしていない場合は原作以上の悲劇が待っているというスパロボらしからぬ酷な扱いを受けてしまい、結果としてKの評価を下げる一因となっている(しかも、条件を満たすにはかなりの苦行を乗り越えなくてはいけない)。ちなみに原作における「日本が消滅した」という設定は再現されていない(実質『百獣王ゴライオン』と同様の処置)。
初参戦作品だが本作メンバーの正式合流は中盤で、仲間になるのが遅いのが定番の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』メンバーより更に遅い、と言うかDESTINYの原作再現が完全に終了してからの加入となる。これは原作にてアルヴィスの方針として言われていた「ファフナーは人とは戦わない」という主張を再現するためという説が濃厚。
パイロット・機体性能は個性豊かかつ優秀だが、加入時には既に主力が固まっていて使わない場合も多い。ただ、それをすると一周目ではバッドエンド一直線なので、フラグを満たしたい場合は彼らを一軍として使わなければならない。逆に言えば、フラグを満たさない場合は、最終的にメンバーが4人に落ち着くのでそのメンバーだけを使えばいい(ただし、カノンを使う場合はベイバロン・モデルの扱いに注意しなければならない)。フラグを満たすための裏道として、撤退及び撃墜されてもフラグのための信頼補正がプラスされるので、シングルで運用するユニットのパートナーにしてすぐ撤退させるという手もある。
余談だが、基本的に顔グラの変化がない携帯機スパロボにおいて、本作のファフナーのメインキャラは2パターンは当たり前、多いキャラは4パターンも顔グラが用意されていたりする。
スーパーロボット大戦UX
劇場版と共に堂々参戦。ファン待望の声つきである。『K』同様日本消滅はなかったことになっているが、今回はフェストゥムの出現事例や日本人の受胎喪失なども過去に起きていたと言及されている。
プロローグの第1話再現に始まり、第1部・第2部をフルに使って原作の主要なエピソードが概ね再現されている(しかもほとんどが共通ルート)。DVEも非常に多く、『K』の反省もあってか非常に優遇された扱いとなっている。自軍加入も特別遅いということはなく、もちろん条件を満たせば各死亡イベントの回避も可能。キャラクターごとに凄まじい理由づけがされることで生存する(そして3復帰時に味方の窮地に駆けつけるという熱い展開を辿っており、劇場版主題歌「蒼穹」の歌詞「大丈夫、必ずそこへ帰る」を体現している)。その中の驚愕のクロスオーバーはUXの作品を象徴するかのようなものになっている。今作は人類間の戦争こそ無いものの、連邦政府との対立やテロ組織である加藤機関との戦いが描かれる為、『K』の様に「人とは戦わない」という事は無く、それにキャラクター達が苦悩するイベントが多々ある。ただし、逆にTV版の完結が第2部終盤であるため、劇場版展開の開始(=後輩組の参戦)が第3部冒頭と遅れに遅れる事になってしまった。
クロスオーバー面では『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』との関わりがある。ファフナーの設定を一部共有する形をとり、オーブがアーカディアン・プロジェクトの支持者であり、MSが対フェストゥム用の兵器であることがプロローグからいきなり明かされる。キャラクターデザイン繋がりで再び絡むであろうということを予想したユーザーはいただろうが、まさかプロローグから設定レベルのクロスをかましてくるとは予想だにしなかったであろう。面々とはプロローグから絡んでおり、ユーザーからはまるで同一作品のように見えると評判。
なお、前述の通りの「K」における(特に通常EDでの)酷な扱いへの面当てか、一部では「ファフナーシリーズはUXがスパロボ初参戦作品」などと言われている。

用語

フェストゥム
読心能力を持ち、人間を同化していく珪素生命体。
竜宮島
本作の舞台となる人工島。
ファフナー
フェストゥムに対抗するために造られた人型兵器。読心能力に耐性を持つ。
機動侍ゴウバイン
作中に登場する劇中劇(漫画)。
ゴウバインヘルメット
ゴウバインを模したヘルメット。衛が戦闘時に着用する。
アーカディアン・プロジェクト
ジークフリードシステム
アルヴィス
人類軍
同化
ミール
蒼穹作戦

各話リスト

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
1 楽園〜はじまり
2 告知〜いのち
3 迷宮〜しんじつ
4 逃航〜ふなで
5 約束〜ちかい
6 翔空〜ぎせい
7 家賊〜おやこ
8 確執〜こうよう
9 同化〜わかれ
10 分解〜すれちがい
11 旧新〜じんるいぐん
12 不在〜あせり
13 侵蝕〜フェストゥム
14 覚醒〜せんりょう
15 記憶〜さけび
16 朋友〜おかえり
17 生存〜しかけ
18 父親〜おもいで
19 真矢〜まなざし
20 燈火〜ともしび
21 咲良〜みらい
22 守護〜ちから
23 劫掠〜おとり
24 対話〜ミール
25 決戦〜きょうせい
26 蒼穹〜そら

※TV放送では25話・26話を纏めて最終回1時間SPとして放送しており、25話が「蒼穹〜そら」だった。

主要スタッフ

制作会社
XEBEC
監督
羽原信義
キャラクターデザイン
平井久司
メカニカルデザイン
鷲尾直広
脚本
山野辺一記(1~15話)、冲方丁(12~26話)
※12~15話は二人脚本体制
文芸統括
冲方丁
シリーズ構成
山野辺一記 → 冲方丁
※16話で変更。山野辺氏は16話以降は「ベースプランンニング協力」とクレジットされている
音楽
斉藤恒芳

余談

  • 前日談の「RIGHT OF LEFT」や、劇場版の「HEAVEN AND EARTH」のようにファフナー関連作にはサブタイトルがつけられているが、実は最初に放映されたTV版にも「Dead Aggressor」というサブタイトルがある。これはTV放映時のオープニングに出てくるタイトルロゴで確認が可能。しかし、これがメディアで表記・呼称されることは極めて少ない。ファンが他のファフナー関連作と区別するときさえ「無印」「TV版」などと呼ぶことの方が多い。
  • 「理由も知らされず突然戦いに巻き込まれた少年少女」というコンセプトの強調のためか、序盤は視聴者にもロクに状況説明がされないまま話が右往左往気味に展開する。この点はファンからの評価も芳しくなかったが、文芸統括を務めている冲方丁氏の奥方がプロデューサーに面と向かって「なんであんなにつまらないんですか」と問い詰めた翌日、シリーズ構成が山野辺氏から冲方氏に交代したという伝説がある。
    元々スタッフからの評価も芳しくなかったのも影響していたこともあり、この発言がトドメになったらしい。結果は見ての通りであり、後半(16話以降)の展開が高く評価され、以降、OVA、劇場版そして続編と展開していくことになる。ただし、後半の展開も前半の積み重ねを踏まえてこそ感動が高まるような内容であり、前半が無意味になっているわけでは決してないので(前半のフォローと言ってしまえばそれまでだが)、後半のみの視聴は推奨されない。

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蒼穹のファフナー Arcadian memory

蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT

小説版

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