「スパイク・スピーゲル」の版間の差分
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;「過去はどうあれ、未来は有るだろ?」 | ;「過去はどうあれ、未来は有るだろ?」 | ||
:Session#15ラストより。過去を知る手掛かりが潰えた事で落胆するフェイへ、上述の台詞を発して遠回しに励ます。この言葉はフェイの救いにも成っていたようで、後々彼女自身がスパイクへ返す事と成る。 | :Session#15ラストより。過去を知る手掛かりが潰えた事で落胆するフェイへ、上述の台詞を発して遠回しに励ます。この言葉はフェイの救いにも成っていたようで、後々彼女自身がスパイクへ返す事と成る。 | ||
− | ;「あるトラ猫がいた。そのトラ猫は好きでもない飼い主に飼われて100万回死んで……生き返って100万回生きた。あるときトラ猫は自由な野良猫だった。トラ猫は一匹の白い猫と出会い、二匹は幸せに暮らした。白い猫はやがて年老い、死んでしまった。トラ猫は100万回泣いて……そして二度と生き返らなかった」 | + | ;「あるトラ猫がいた。そのトラ猫は好きでもない飼い主に飼われて100万回死んで……生き返って100万回生きた。あるときトラ猫は自由な野良猫だった。トラ猫は一匹の白い猫と出会い、二匹は幸せに暮らした。白い猫はやがて年老い、死んでしまった。トラ猫は100万回泣いて……そして二度と生き返らなかった」<br />「俺はこの話が嫌いだ」<br />「……俺は、猫が嫌いだ」 |
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:Session#26(最終話)。ジェットとの最後の語り。危地に飛び込むのは自分が生きていると実感するためではなく、「本当は夢を視ているだけなのかもしれない。だから死んだら、また違う夢を見始める」――そう思っていた。けれどジュリアと出会って、スパイクは初めて生きていることを実感できたがそのジュリアはもう、いない。なら自分はどうなるのだろう。だからこそ彼は征く。宿敵と決着をつけ、誰のものでもない現実の時間を進めるために。 | :Session#26(最終話)。ジェットとの最後の語り。危地に飛び込むのは自分が生きていると実感するためではなく、「本当は夢を視ているだけなのかもしれない。だから死んだら、また違う夢を見始める」――そう思っていた。けれどジュリアと出会って、スパイクは初めて生きていることを実感できたがそのジュリアはもう、いない。なら自分はどうなるのだろう。だからこそ彼は征く。宿敵と決着をつけ、誰のものでもない現実の時間を進めるために。 | ||
:ちなみにこの語りは『100万回生きたねこ』という絵本が元ネタであり、あるいはこの『カウボーイビバップ』の世界でもこの絵本は存在しており、それを引き合いにして彼は語ったのかもしれない。 | :ちなみにこの語りは『100万回生きたねこ』という絵本が元ネタであり、あるいはこの『カウボーイビバップ』の世界でもこの絵本は存在しており、それを引き合いにして彼は語ったのかもしれない。 | ||
;「バァーン!」 | ;「バァーン!」 | ||
:Session#26ラストより。ビシャスとの決着をつけ、致命傷としか思えないほどの傷を負ったスパイクが階段を下りていく。光が差し、一段一段ゆっくりとした様はまるで聖者のようで神々しさを覚えた面々は誰にも命じられるでもなく武器を下ろして見上げていた。いつものおどけた調子で撃つ仕草をすると、スパイクは倒れ込んだ。満足したような、笑みを浮かべて――。 | :Session#26ラストより。ビシャスとの決着をつけ、致命傷としか思えないほどの傷を負ったスパイクが階段を下りていく。光が差し、一段一段ゆっくりとした様はまるで聖者のようで神々しさを覚えた面々は誰にも命じられるでもなく武器を下ろして見上げていた。いつものおどけた調子で撃つ仕草をすると、スパイクは倒れ込んだ。満足したような、笑みを浮かべて――。 | ||
− | ; | + | ;(どっかのブルースマンが、ブルースの定義を訊かれてこう言ったそうだ)<br />「ブルースってのは、どうにも成らない困り事を言うのさ」 |
:封印エピソードたるSession#XXラストより。吐き棄てるように呟くスパイクのモノローグを以って、痛烈かつ刺激的なキー局批判は幕を下ろす。 | :封印エピソードたるSession#XXラストより。吐き棄てるように呟くスパイクのモノローグを以って、痛烈かつ刺激的なキー局批判は幕を下ろす。 | ||
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;「俺とお前は違うんだよ…!」 | ;「俺とお前は違うんだよ…!」 | ||
:対[[北辰]]の特殊戦闘台詞の一つ。[[声優ネタ]]でもあるが、裏社会に身を置いている者と、そこを去った者との対比でもある。 | :対[[北辰]]の特殊戦闘台詞の一つ。[[声優ネタ]]でもあるが、裏社会に身を置いている者と、そこを去った者との対比でもある。 |
2020年9月17日 (木) 12:12時点における版
スパイク・スピーゲル | |
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外国語表記 | Spike Spiegel |
登場作品 | カウボーイビバップ |
声優 | 山寺宏一 |
デザイン | 川元利浩 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦T |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
誕生日 | 2044年6月26日 |
年齢 | 27歳 |
出身 | 火星 |
身長 | 185 cm |
体重 | 70 kg |
血液型 | O型 |
所属 | ビバップ号 |
概要
ビバップ号を拠点に宇宙を渡り歩くカウボーイ(賞金稼ぎ)。もじゃもじゃの髪と長身痩躯の優男で、青いスーツとネクタイ、黄色いシャツがトレードマーク。かつての事故の後遺症により右目は義眼となっており、僅かながらに色の違うオッドアイをしている。暇さえあればよく寝ている。 靴を履いている時は『ルパン三世』のルパン三世のように、足先が膨らんでいる。
普段はニヒルで芝居がかったキザな言動が目立ち、気怠げに振る舞う三枚目だが、その本質は自らの流儀を貫きながら困難を乗り越えるハードボイルドな男。上から命令される事や他者から束縛される事を嫌い、自由を愛し、スリルを楽しみ、どんな時でも軽口を忘れない。その一方で意外と大人げなく剥きに成り易いところが有り、それを周囲から指摘されクールダウンを求められても当人は「冷静」である事を頑なに主張する[1]。特に機嫌が悪かったり、喧嘩を売られたりすると口より先に手が出てしまい、時には相手の仕様もない挑発に乗せられる事もしばしば。やられたら利害に関係なくきっちりやり返す主義で、特に食い物に関する恨みは相当なもの[2]。
本人曰く「ガキとケダモンと跳ねっ返りの女が嫌い[3]」なのだが、どういうわけかビバップ号にはガキ(エド)もケダモン(アイン)も跳ねっ返りの女(フェイ)も全て揃っているので、スパイクは不満を覚えている。
拳銃は西暦1990年[4]に登場したイスラエルの拳銃「ジェリコ941改」にレーザーサイト搭載のカスタムグリップを装備したものを使用している。ブルース・リーを師と仰いでおり、ジークンドーの達人で腕っぷしは強く、手先も器用でスリや手品といった小手先の技も得意。隻眼でありながら視力が非常に良く、カードゲームでは負けた事がないのだが、それが原因でイカサマ扱いされる事があるので、カジノで遊ぶ事ができない。
賞金首に対しては殺さなければ殴る蹴るは当たり前で、周囲の被害にも無頓着なところがあり、そのせいで賞金首を捕まえても器物損壊や治療費を請求される事も多く、差引ゼロで賞金が全額パーになることも。このため、賞金首達からは一番捕まりたくない賞金稼ぎとして非常に嫌われている上に万年金欠状態となっている。一方で、嫌いなケダモンである筈のアインが危機に陥った時は、放っておけずに賞金首を後回しにして助けに行ったり、僅かに交流を交わした人の為に一肌脱ぐなど人情家なところも見せる。
かつてはマフィア「レッドドラゴン」に所属していたが、とある事件を経て脱走、公式には死亡した事にされている。本人は自分の過去の事をあまり語ろうとはしないが、何故か「ジュリア」という名の女にこだわっていて、彼女が原因でジェットと一歩間違えば決裂は避けられない喧嘩別れになる程の派手な大喧嘩をやらかしたり、チャイニーズマフィアの構成員だった頃のかつての相棒・ビシャスに付け狙われていたりと、今もなお過去に囚われている節がある。自分の過去が絡んだ件では、昔愛用していたレインコートを羽織り、愛用のジェリコの他にもベレッタM92FSを携えた二丁拳銃と、手榴弾で武装を固めたスタイルで臨んでいる。
過去に死にかけた経験やジュリアとの出会いから『もしかすると自分は夢を見ているのかもしれない』と思っており、危険に投じるのも全てはそこから来ていた。死ねば自分はどうなるのだろうか、別の夢を見始めるのだろうか。 気が付けば、そんな夢から覚めており、ビシャスがレッドドラゴンを掌握した時にスパイクはジュリアとのひと時の再会の後に単身、ビシャスとの決着をつけた。その後、スパイク・スピーゲルという賞金稼ぎがどうなったのかを知る者は、いない。
本作の主要人物はほぼ全員が喫煙者であるが、中でもスパイクはタバコがトレードマークと言えるほどのチェーンスモーカーで、マルボロを愛飲している。
登場作品と役柄
VXT三部作
- スーパーロボット大戦T
- 初登場作品。最初は相容れない雰囲気を出していたが、様々な人物が己の生き様をもって道を提示していく姿に感銘を受けて協力することになる。同じ声同士の台詞や特殊セリフもバッチリ実装されている。
- EDでは原作同様に単身ビシャスとの決着を着けに行き、生死不明となっている。多くの人間が困難に立ち向かい、打ち勝っていくのを見ていくうちに、気がついたら夢から覚めていたのかもしれない。
- その為、エキスパンション・シナリオへの参戦が危ぶまれていたが、第4話にて無事自軍へと加入している。
パイロットステータス
能力値
能力値は防御以外高く纏まっており、特に命中は東方不敗と並んで味方パイロット中1位タイとなっている。作中でも精密射撃をこなしまくっていた。
精神コマンド
特殊スキル
- T
- カウボーイ、アクロバット、底力L6、援護攻撃L2
- 2種類の先天技能が共に個性的かつ有益。
- 「カウボーイ」は「強運」の上位互換であり、気力の値に応じて獲得資金が増加する。また、獲得資金5,000以上で気力+3されるなど、獲得資金が条件となる極めて特殊な技能である。
- 「アクロバット」は、気力に応じて運動性と照準値にボーナスがかかる。
- なお、ソードフィッシュIIがSサイズなのでサイズ差補正無視が欲しくなるが、ソードフィッシュIIはカスタムボーナスで全武器にサイズ差補正無視が付くので実質無駄になる。
エースボーナス
- 特殊スキル「カウボーイ」の効果が強化される
- 『T』で採用。
- スキルの効果が「気力120以上で獲得資金1.5倍、獲得資金5000以上で気力+5」へ強化され、本作不動の稼ぎ担当となる。
人間関係
ビバップ号
- ジェット・ブラック
- 相棒。家事などは彼にまかせきり。
- フェイ・ヴァレンタイン
- とある事件を経てビバップ号で共同生活を送る事になる。
- エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世
- 通称「エド」。ビバップ号で共に暮らす事になった天才少女。
- アイン
- とある事件で飼う事になったデータ犬。
レッドドラゴン
- ビシャス
- レッドドラゴン時代の相棒にして宿敵。
- ジュリア
- スパイクの過去を知る女。
- マオ・イェンライ
- レッドドラゴン幹部でスパイクとビシャスの恩人。スパイクの死を誰よりも認めず、帰還を信じ続けている。
- リン
- ビシャスの側近。嘗てはスパイクの弟分だった。
- シン
- リンの双子の弟。兄とは違い最後までスパイクに味方する。
賞金稼ぎ
- アンディ・フォン・デ・オニヤテ
- 西部劇のガンマン姿に身を包む凄腕の賞金稼ぎ。ジェット達の評価によると「傍迷惑」な行動パターンがスパイクと被っているらしいが、指摘される度に「こいつと一緒にするな!」と全力で否定する。
賞金首・犯罪者
- アシモフ・ソーレンサン
- 非合法目薬の「レッドアイ」を盗んだ男。
- ロコ・ボナーロ
- チンピラ。彼に請われて初歩的なジークンドーを指南する。
- グレンシア・マルス・エリヤ・郭・エッケナー
- 通称「グレン」。元タイタン義勇軍のサックス奏者。臨終間際に対面しただけの間柄だが、ジュリアの近況を教えてくれた彼の最期を看取り「タイタンに行きたい」という願いを叶えてやる。
- 東風(トンプー)
- 「マッドピエロ」の異名を持つ神出鬼没の暗殺者。彼の殺人現場を目撃してしまい、次の標的にされてしまう。
- テディ・ボマー
- クマのぬいぐるみを愛する連続爆弾魔。スパイクとアンディの騒動に巻き込まれる。
その他
- ラフィング・ブル
- 占い師。時折話を聞きに行く。彼からは「泳ぐ鳥」と呼ばれている。
- アニー
- ドラッグストアの女主人。レッド・ドラゴン時代のスパイクを知る数少ない人物。
- V.T.(ブイティー)
- 「ヘヴィメタル・クィーン」の通り名を持つ女宇宙トラッカー。作中で唯一、彼女のフルネームを言い当てた。
- ドゥーハン
- ソードフィッシュIIの元の持ち主で、現在でもオーバーホールに訪れる。
他作品との人間関係
- キャプテンハーロック
- 『T』では最高額の賞金稼ぎである彼を狙う。実はスパイク役の山寺氏はハーロック役を演じたこともあるため新旧(語弊はあるが)が共演するという形になる。
- カミーユ・ビダン
- 『T』では、彼の心意気に触れ、引き続きT3に協力することを決めた。
- テンカワ・アキト
- 『T』では彼の境遇に自分を重ね、精一杯のアシストをする。
- 北辰
- 同じ声の人その1。『T』では特殊台詞が実装。てめぇの声は気に入らない、とのこと。
- ギュネイ・ガス
- 同じ声の人その2。親近感のあるいい声らしい。
- サイゾウ・トキトウ / サギリ・サクライ
- 基本的には良好な関係だが、一度彼らに獲物を掻っ攫われて報酬を受け取り損ねたことから、スパイクの嫌いなものの4つ目として「面の皮の厚いサラリーマン」が追加された。
名台詞
- 「俺は一回死んでるんだよ…女に殺されてね」
- Session#1で手掛かりを求めてラフィング・ブルを訪ねた際、彼から「お前は女に出逢い、狙われ、そして死ぬ」と自らの死を予言されるも、シニカルな笑みを浮かべつつ上述の台詞を自虐的に呟く。
- 「時代遅れのカウボーイさ」
- 同・Session#1より、賞金首の情婦相手に発した自己紹介。
- 「目に頼り過ぎなんだよ!カメレオンじゃねぇんだ、そうあちこち見えねえのさ!!」
- 同・Session#1より。違法目薬『ブラッディアイ』に頼って戦う賞金首のアシモフに対して。いくら薬でドーピングして動体視力が上がろうと、ジークンドーの達人であるスパイクには何てことはなく圧倒して見せた。スパイクの強さとカッコよさを象徴する名場面である。
- 「チャーリー・パーカーがゲーテの格言吐くかねぇ…?」
- Session#3で文豪ゲーテの格言まで引用して己のギャンブル好きを正当化するジェットへ呆れて発したツッコミ。なおチャーリー・パーカーは現代ジャズの起源となった「ビバップスタイル」を確立したアメリカ合衆国のジャズミュージシャンでアルトサックス奏者。
- 「俺は運がいい訳でも、腕がいい訳でも無いんだ」
「気風 がいいのさ」 - 同・Session#3より、フェイとのブラックジャック勝負で彼女のイカサマを看破しつつ飄々と嘯く。ちなみに、この台詞を受け取ったフェイは「ここまで計画通りだから、次で例のものを渡す」といった類のものと誤解してしまった。
- 「俺はただ醒めない夢を見ているだけさ」
- Session#5で再会したビシャスへ発する第一声。彼からの「天国を追い出された天使は悪魔になるしかない」との問い掛けに対する答えとしては抽象的な文言だが、この噛み合わぬ会話が嘗ては背中を預け合う程に信頼していた「盟友」との隔絶振りを雄弁に物語っている。これは後の伏線で、スパイクの死生観が濃く現れている。
- なお、このスパイクの語る「醒めない夢」というのは、本作のテーマにもなっており、いずれの登場人物も「醒めない夢」を見ていたのに、物語から退場する事によってその夢から醒める事を暗示してもいる。
- 「…そんな血はもう、流し尽くしたさ」
- 同・Session#5に於けるビシャスとの第1ラウンドで、彼から「同類」である事を指摘された際の返答。
- 「…そのまま、歌ってくれ…」
- 同・Session#5に於けるスパイクの回想シーンで、瀕死の重傷を負った自分の介護を務めている女性へ、直前まで彼女が口ずさんでいたハミングの続きを促す。
- 「妙な同居人が増えた分、あんたも寂しくないだろ?」
- Session#12で「ジュリア」の名を聞いた途端、理由も告げずビバップ号から出撃しようとする豹変振りを案じたジェットへ、スパイクが上記の台詞を発した事に因り過去最大の大喧嘩が勃発。ジェット曰く「寂しさを感じてたのはスパイクの方」との事だが、果たして…?
- 「俺にも分からねぇ…」
- 直後、「最後までお前って奴が分からなかったぜ!」と吐き棄てるジェットへ自嘲気味に呟く。それはジェットと組んで気ままに賞金稼ぎを行なっていた3年の歳月に対するものなのか、それともジュリアへの「呪縛」めいた拘りに対してなのか…?
- (これが終わったら、俺は足を洗う。そしたら、俺と一緒に…)
(この左の眼は『過去』を見てるんだ) - Session#13でコラージュ的に散りばめられた過去の記憶と共に、スパイクの脳内へと響くモノローグ。映像はもとより、同時に響いてくるジュリアやビシャスのモノローグも、スパイクの過去や本質を窺わせるもので統一されている。
- 「ビシャス! お前みたいな奴を護って命を落としたんじゃ、リンも救われねえ!!」
- 同・Session#13より。自身を庇って落命した部下・リンの死にすら何の感情も見せぬビシャスへ激昂し、猛然とドッグファイトを挑むが、機体性能や攻撃力はビシャス機の方が上回っていた。
- 「過去はどうあれ、未来は有るだろ?」
- Session#15ラストより。過去を知る手掛かりが潰えた事で落胆するフェイへ、上述の台詞を発して遠回しに励ます。この言葉はフェイの救いにも成っていたようで、後々彼女自身がスパイクへ返す事と成る。
- 「あるトラ猫がいた。そのトラ猫は好きでもない飼い主に飼われて100万回死んで……生き返って100万回生きた。あるときトラ猫は自由な野良猫だった。トラ猫は一匹の白い猫と出会い、二匹は幸せに暮らした。白い猫はやがて年老い、死んでしまった。トラ猫は100万回泣いて……そして二度と生き返らなかった」
「俺はこの話が嫌いだ」
「……俺は、猫が嫌いだ」 - Session#26(最終話)。ジェットとの最後の語り。危地に飛び込むのは自分が生きていると実感するためではなく、「本当は夢を視ているだけなのかもしれない。だから死んだら、また違う夢を見始める」――そう思っていた。けれどジュリアと出会って、スパイクは初めて生きていることを実感できたがそのジュリアはもう、いない。なら自分はどうなるのだろう。だからこそ彼は征く。宿敵と決着をつけ、誰のものでもない現実の時間を進めるために。
- ちなみにこの語りは『100万回生きたねこ』という絵本が元ネタであり、あるいはこの『カウボーイビバップ』の世界でもこの絵本は存在しており、それを引き合いにして彼は語ったのかもしれない。
- 「バァーン!」
- Session#26ラストより。ビシャスとの決着をつけ、致命傷としか思えないほどの傷を負ったスパイクが階段を下りていく。光が差し、一段一段ゆっくりとした様はまるで聖者のようで神々しさを覚えた面々は誰にも命じられるでもなく武器を下ろして見上げていた。いつものおどけた調子で撃つ仕草をすると、スパイクは倒れ込んだ。満足したような、笑みを浮かべて――。
- (どっかのブルースマンが、ブルースの定義を訊かれてこう言ったそうだ)
「ブルースってのは、どうにも成らない困り事を言うのさ」 - 封印エピソードたるSession#XXラストより。吐き棄てるように呟くスパイクのモノローグを以って、痛烈かつ刺激的なキー局批判は幕を下ろす。
迷台詞
- 「肉の無いチンジャオロースなんてのは、チンジャオロースとは言わねぇンじゃねえのかな…?」
- Session#1より。ジェットご自慢の「特製チンジャオロース」に肉が入ってない事へクレームを付けるが、ジェット曰く「金が無い時は言うんだよ!」との事。
- 「……音痴」
- Session#5ラストより、回想から繋がる形でハミングを口ずさんでいたフェイへと咬ますダメ出し。直後、ビバップ号内にスパイクの断末魔が響き渡る。
- 「…なぁジェット、俺の嫌いなモンが3つ有るって知ってたか…?」
「ガキと、ケダモンと、跳ねっ返りの女だ…」
「ほぉ~…じゃねぇよ!どうしてその3つが揃いも揃ってココに居るンだよ!?」 - Session#9ラストで、済し崩し的にエドがメンバーへ加わった事への愚痴をジェットへとぶつける。ともあれ「擬似家族」としてのビバップ号の物語がここから幕を開ける。
- スパロボTのボーナスシナリオ「対決!カウボーイVS社長!」では、もう1つ「面の皮の厚いサラリーマン」が加わる。
- 「いやぁ、どっちかと言うと納豆の腐ったような匂いだろう」
- Session#11でジェットの為に煎じた漢方薬が放つ悪臭を「牛乳拭いた雑巾そのまま干したような匂いね」と評したフェイの発言を受けて。自分で煎じておきながら「飲むのはジェット」とばかりに酷評するスパイクが何気に酷い。
- 「いやぁ…その…ネズミか何かが突然変異か何かを起こして…謎の生物に進化か何かして…謎の毒を持つようになったとか何とか…」
- 同・Session#11より。ジェットを侵した病魔について「謎の宇宙生物」説を唱えるエドを一笑に付すも、彼女から数々の疑問点を指摘された事で返答に詰まり結局は宇宙生物説に同意してしまう。
- (冷蔵庫の中の物は、入れっぱなしにしちゃいけない……それが教訓だ)
- 同・Session#11ラストで宇宙生物騒動の決着後にスパイクが痛感した教訓。「ビバップ号壊滅」という衝撃の結末を以って『カウボーイビバップ』は最終回を迎える…[5]が、翌週には何事も無かったかのようにSession#12へと移行するのであった。
- ちなみに冷蔵庫の中身は一年前に購入したロブスターを他の奴らに食べられないよう、後生大事にとっておいたのに忘れてしまったためにほったらかしにした結果、クトゥルフもビックリなおぞましい何かに変貌したモノであった[6]。
- 「不愉快だ…猛烈に不愉快だぁぁぁッ!!!」
- Session#12でスパイクから金を巻き上げようと追い縋ってきたゴロツキ共から、よりにもよってビシャスと間違われた事で完全にブチ切れ、少なくとも10人は居たゴロツキ連中をジークンドーでボコボコにする…そりゃもう徹底的に。
- 「話が長過ぎるんだよ」
- Session#15より。トイレに篭っていた際、入口前でフェイがアイン相手に昔語りを始めた事によって出るに出られず、話が一段落ついたのを見計らっての第一声。シチュエーション的にはギャグだが、これによってスパイクはフェイの過去と莫大な借金をこさえた理由を知る。
- 「スゲー屁理屈をキッパリと言い切ったな!?」
- 同・Session#15より。捕えた賞金首が昔の知人だった事で引き渡しを拒絶し、「賞金も処遇もアタシに権利が有るの!」と主張するフェイの「ご乱心振り」を目の当たりにしての一言。
- 「だからティディ・ボマーはあっちだって言ってンだろこの野郎ォーッ!」
「オマエ記憶力ないのか!? 昨日逢ったばっかりだろうッ!」
「馬がチェスをするかよおッ!?」 - Session#22で天敵・アンディに発したツッコミの数々。さしものスパイクも規格外の大ボケを連発する彼が相手ではツッコミが追い付かない。
- 「俺の何処があのクソ馬鹿野郎に似てるってンだぁよッ!?」
- 同・Session#22で殊更アンディ相手に剥きに成る理由をフェイから「同属嫌悪」と指摘されての反論だが、直後にジェットから「傍迷惑なトコだな」と追い討ちを掛けられ絶句してしまう。
- 「ま、所詮ボンボンの道楽よ。俺とはレベルっちゅーか、ランクっちゅーの? 違うからよ…おい、聞いてんのかよ?」
「結局は俺の敵じゃ無かったってコトよ。尤も、最初から眼中に無かったけどなあ……聞いてンのかよ?」 - 同・Session#22ラストより。なんだかんだでアンディに競り勝てた事が余程嬉しかったのか、「絶対に喰わない」と明言していた筈のオニヤテ牧場産シチューを頬張りながら「俺TUEEE」自慢を延々続ける。
- …が、聞き手役のジェットはスパイクの大人げ無さに辟易し「はいはい」と適当に聞き流していた。
スパロボシリーズの名台詞
特殊戦闘台詞
- 「俺とお前は違うんだよ…!」
- 対北辰の特殊戦闘台詞の一つ。声優ネタでもあるが、裏社会に身を置いている者と、そこを去った者との対比でもある。
- 「行くぜ、ドラゴン! 怒りの鉄拳だ!」
- 対ドラクル、真ゲッタードラゴンの特殊戦闘台詞。元ネタはジークンドーの創始者、ブルース・リーが主演を務めた映画『ドラゴン怒りの鉄拳』からであろう。
- 「六連、うずら…。食ってねえなあ、八宝菜…」
- 対北辰六人衆の特殊戦闘台詞。読みづらい六連を読んでくれるのはありがたいが、普段から手の届かない八宝菜に繋げるのは如何なものか。
- 余談だが、小説『カウボーイビバップ The Wild Man Blue』でも賞金首の吐瀉物を見て自分が空腹だったことを思い出すというシーンがある(作中の本文でも最低度が高いと突っ込まれていた)。
- 「ゾンダー、ゾンダーって他に言うことねえのかよ…」
- 対ゾンダー人間との特殊戦闘台詞。もっとも、それ以外を言う知能はそれにはないのだが。
- 「ありがたい…! これで6体まとめて方がつく!」
- 対合体原種 の特殊戦闘台詞。
- 「綺麗な動きってのは、読みやすいのさ」
- 対システム保安要員の特殊戦闘台詞。確かに、ディーヴァ保安局からの指示通りにしか行動せず、保安局メインサーバーからの演算バックアップだけを頼りに保安要員自身が精進しないとなれば機械化しているも同然で、その行動パターンを容易に把握出来てしまうだろう。
- 「キャプテンを狙うんなら、俺の後にしな…!」
「プライドが高すぎる男ってのは、面倒くせえ…」 - 対フェーダー・ゾーンの特殊戦闘台詞。後者は彼自身の経験が入っている所為か、いささかながら語気の低さを感じられる面がある。
- 「どこから来ようが獣は獣だ!」
- 対魔物、イノーバの特殊戦闘台詞。台詞内の『獣』の読み方は「ケダモノ」である。
- 「ろくでもねえ連中とばっか手を組みやがって…!」
- 対イーグルの特殊戦闘台詞。事情はさておき、自分らの敵であるUNDに与する側となれば厄介な存在でしかないだろう。
- 「ええっと、魔神だっけか、マジンだっけか…」
- 対魔神 (レイアース)との特殊戦闘台詞。スパロボには似たような名前がある為かややこしくなるのも無理はない。
- 「ロマンのねえ未知との遭遇だぜ…」
「名刺代わりに、こいつで挨拶だ」
「やだねえ、ブラック企業の犬ってのは…!」
「俺はカウボーイだ。傭兵にはならねえよ…!」
「地球ってのは怖い所だって教えてやらねえとな…!」 - 対UNDとの特殊戦闘台詞。どの台詞も彼の性格がよく表れている。
シナリオデモ
- 「あんた…顔に似合わず、豪気だな…」
- 『T』第4話「戦いの赤い荒野」シナリオデモより。当話で初対面のサギリ・サクライへ対しての第一声である。この一言に当のサクライ本人は「セクハラか、誉め言葉か、迷うところだけど、今回は後者だと思う事にする」と答えている。
- 「キャプテンと同じだ。鋼鉄の女に正面から切ったタンカにしびれたのさ」
カミーユ「皆さん…」
「そういう事だ、カミーユ。お前さんの生き様を見せてもらうぜ」 - 『T』第22話「戦いは誰のために」より。一度は組織と方針と自身の信条との相違から離脱を決めたが、先代の意志を受け継ぎ、彼が進もうとした道の先にあるものを確かめようと、先代を越えんとするカミーユの姿に感銘を受け、遂に他のアウトサイダー勢と共にT3の一員として戦う事を決意した。
- 「やだねぇ…。ああいう年増の相手はご勘弁だ」
- 『T』第49話「果てしなく広がる未来へ」でのデボネアとの戦闘前台詞。デボネアが発した一言「羽虫共め!この私の邪魔をするか!」に対して、困り果てた表情を浮かべつつ呟いた。だが、この一言にフェイが…
搭乗機体
- ソードフィッシュII
- 搭乗機。スパイク曰く「腐れ縁」の関係。
- 基本的には宇宙空間でも私服のまま搭乗する事が多いが、船外作業を行なう必要が有る場合はパイロットスーツを着用する。
余談
- 公式に明言されている訳では無いが、モジャモジャの無造作ヘアをはじめとするスパイクのキャラ造型には、1979年放映のテレビドラマ『探偵物語』に出演していた頃の故・松田優作がモデルに据えられているらしく、Session#6で着用した丸型サングラスやSession#8の目玉付きアイマスク、Session#12のダウンジャケットなど、劇中でスパイクが使用するアイテムには『探偵物語』の主人公・工藤俊作を彷彿とさせるものが度々登場している。
- 作中ではコメディ、ハードボイルドもこなせる格好いいキャラクターだが、女性スタッフや女性声優陣からは「生き方が自分勝手すぎる」とあまり人気は芳しくなかったという。
- 諸説あるラストシーンの描写であるが監督的にはあくまで『生死不明』であって死なせたつもりはないらしい。
- スパイクを演じた山寺宏一は『カウボーイビバップ』が放送された1998年当時に「スパイクは芸歴13年目にしてようやく掴んだテレビアニメ[7]の主人公」と語っており、一際思い入れのある役であるとコメントしている。これは、七色の声の持ち主と呼ばれる程芸幅が広かった事から「(キャスティングに)困った時の山寺」という理由から起用されることが多かったため、テレビアニメでは長く主役を担当したことがなかった事が主な理由であった[8]。
脚注
- ↑ 一例として、Session#2でアインを追跡している最中、同じくアインを狙う賞金首から轢き殺されそうになった事でブチ切れ、クールダウンを促すジェットからの忠告に対してこのように反論している。
- ↑ Session#7では二日酔い状態で難儀している最中、乱闘に巻き込まれた事で酔い覚ましの卵(これが『T』作中で登場する強化パーツの「プレイリー・オイスター」である)を台無しにさせた者たちに引き攣った目で睨みつけている。
- ↑ 要するに世話の焼けるヤツが苦手。女嫌いというわけではなく、芯の強い女性や淑やかな魅力ある『自立している女性』が好き。
- ↑ なお『カウボーイビバップ』の舞台は西暦2071年の設定。
- ↑ 実際、この回のクロージングは通常の「SEE YOU SPACE COWBOY…」では無く「THE END」で締め括られている。
- ↑ この話には諸説あり「この中身にある何かが変異した結果、件の生物となった」といった話もあるが、真実は明かされていない。
- ↑ OVAでは『デトネイター・オーガン』の真道トモルを皮切りにちょこちょこあった。
- ↑ 反対にその「芸幅の広さ」から、サブキャラクター、モブ、果てはSEに至るまで演じた数は山ほどある。
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