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− | 異世界[[セフィーロ]]を祈りの力で支える姫。『柱』と呼ばれる、重要な役目を担っている。 | + | [[異世界]][[セフィーロ]]を祈りの力で支える姫。『柱』と呼ばれる、重要な役目を担っている。 |
日本から[[獅堂光]]、[[龍咲海]]、[[鳳凰寺風]]ら3人の少女を「魔法騎士」としてセフィーロへと召喚した。神官の[[ザガート]]にさらわれて幽閉されており、光達は彼女とセフィーロを救うために旅に出る。 | 日本から[[獅堂光]]、[[龍咲海]]、[[鳳凰寺風]]ら3人の少女を「魔法騎士」としてセフィーロへと召喚した。神官の[[ザガート]]にさらわれて幽閉されており、光達は彼女とセフィーロを救うために旅に出る。 | ||
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− | セフィーロは「心が全てを決める世界」であり、その世界を支える『柱』に選ばれた者は''' | + | セフィーロは「心が全てを決める世界」であり、その世界を支える『柱』に選ばれた者は'''一切の感情を抑制し、ただセフィーロの安定と万民の幸せだけを祈り続ける生涯'''を義務付けられる。 |
しかし、『柱』たる彼女は柱システムを儚んだ'''ザガートを愛するようになり、彼1人の幸福を祈ってしまった'''ことでセフィーロのバランスが崩れたため、彼への想いを断ち切ろうと自ら幽閉されたのが真相であった。つまり、セフィーロの異変は全て彼女がザガートを愛したことに起因しているのである。 | しかし、『柱』たる彼女は柱システムを儚んだ'''ザガートを愛するようになり、彼1人の幸福を祈ってしまった'''ことでセフィーロのバランスが崩れたため、彼への想いを断ち切ろうと自ら幽閉されたのが真相であった。つまり、セフィーロの異変は全て彼女がザガートを愛したことに起因しているのである。 | ||
− | + | 幽閉された状態でもセフィーロのために祈ることは可能だったが、どうしてもザガートへの想いを断ち切ることはできなかった。 | |
崩壊へと進むセフィーロを前に、追い詰められたエメロードは最後の手段を選択する……それが、魔法騎士の召喚。 | 崩壊へと進むセフィーロを前に、追い詰められたエメロードは最後の手段を選択する……それが、魔法騎士の召喚。 | ||
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『柱』となった者は自ら死ぬことを許されず、セフィーロの者も『柱』を傷つけることは出来ない。『柱』を殺すことができるのは、異世界から呼び出された魔法騎士のみ。つまり、魔法騎士の召喚は『柱』だけに許された自決用の魔法であり、'''魔法騎士とは柱の自殺を幇助する為の始末屋的な存在であった'''(当時はこの制度にかなりの批判が寄せられ『本当にこんなのってない』という声が大多数をしめていた)。 | 『柱』となった者は自ら死ぬことを許されず、セフィーロの者も『柱』を傷つけることは出来ない。『柱』を殺すことができるのは、異世界から呼び出された魔法騎士のみ。つまり、魔法騎士の召喚は『柱』だけに許された自決用の魔法であり、'''魔法騎士とは柱の自殺を幇助する為の始末屋的な存在であった'''(当時はこの制度にかなりの批判が寄せられ『本当にこんなのってない』という声が大多数をしめていた)。 | ||
− | ところが、彼女への愛から魔法騎士討伐に動いたザガートが最終的に魔法騎士に討たれてしまう。愛する者を殺された復讐心に囚われたエメロードは成熟した女性へと急成長を遂げ、[[魔神エメロード]] | + | ところが、彼女への愛から魔法騎士討伐に動いたザガートが最終的に魔法騎士に討たれてしまう。愛する者を殺された復讐心に囚われたエメロードは成熟した女性へと急成長を遂げ、[[魔神エメロード]]を召喚して魔法騎士に襲いかかり、激しい憎悪からセフィーロの完全な崩壊と消滅を願う寸前にまで至ってしまう。 |
− | + | 事態を飲み込めず困惑する魔法騎士に、残留思念として残った彼女の一片の良心が全ての真実を伝える。最期は彼女の『本当の願い』を知った魔法騎士の手で枷から解き放たれ、愛するザガートのもとへ旅立った。 | |
しかし、何も知らずに彼女とその恋人を殺めてしまう結果となった魔法騎士は[[トラウマイベント|心に深い傷を負い]]<ref>エメロードの死と同時に召喚魔法が解けて帰還した彼女たちは悲嘆のあまり泣き明かしている。光は拳を握りしめるあまり無意識に爪で拳を傷つけ、さらにアニメでは自罰感情から[[ノヴァ|もう一人の自分を生み出したり]]、長らく[[ランティス]]への想いを受け入れられなかった。海は『ボスキャラにも深い事情があるかもしれない』『向こうから見れば、私のほうが悪なのかもしれない』とRPGを遊ぶことができなくなっていた。</ref>、セフィーロの危機も[[イーグル・ビジョン|新たな]][[デボネア|局面]]を迎えてしまう。 | しかし、何も知らずに彼女とその恋人を殺めてしまう結果となった魔法騎士は[[トラウマイベント|心に深い傷を負い]]<ref>エメロードの死と同時に召喚魔法が解けて帰還した彼女たちは悲嘆のあまり泣き明かしている。光は拳を握りしめるあまり無意識に爪で拳を傷つけ、さらにアニメでは自罰感情から[[ノヴァ|もう一人の自分を生み出したり]]、長らく[[ランティス]]への想いを受け入れられなかった。海は『ボスキャラにも深い事情があるかもしれない』『向こうから見れば、私のほうが悪なのかもしれない』とRPGを遊ぶことができなくなっていた。</ref>、セフィーロの危機も[[イーグル・ビジョン|新たな]][[デボネア|局面]]を迎えてしまう。 | ||
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*実は、エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれることは可能だった。この点については[[モコナ|創造主]]に'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するものたちを守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。 | *実は、エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれることは可能だった。この点については[[モコナ|創造主]]に'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するものたちを守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。 | ||
**こういった経緯もあってか、ファンからはエメロードは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。 | **こういった経緯もあってか、ファンからはエメロードは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。 | ||
− | + | *光・海・風たち魔法騎士以外で唯一関連玩具が存在し、なりきりアイテムとしてエメロードのティアラが商品化されている(ただし実際のエメロードのティアラの色は緑と青だが、玩具は緑と赤を基調にしている)。 | |
== 脚注 == | == 脚注 == |
2019年5月31日 (金) 22:24時点における版
エメロード | |
---|---|
外国語表記 | Emeraude |
登場作品 | 魔法騎士レイアース |
声優 | 緒方恵美 |
デザイン |
CLAMP(原案) 石田敦子(TVアニメ) 門之園恵美(OVA) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦T |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | セフィーロ人 |
性別 | 女 |
外見年齢 | 幼女→成人女性程 |
髪色 | 金 |
髪型 | 足元まである波打つ長髪 |
瞳の色 | 青 |
役職 | 柱 |
エメロードは『魔法騎士レイアース』の登場人物。
概要
異世界セフィーロを祈りの力で支える姫。『柱』と呼ばれる、重要な役目を担っている。
日本から獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風ら3人の少女を「魔法騎士」としてセフィーロへと召喚した。神官のザガートにさらわれて幽閉されており、光達は彼女とセフィーロを救うために旅に出る。
幼女の外見に反して、実年齢はかなりのもの。クレフよりは年下らしい。
真相
セフィーロは「心が全てを決める世界」であり、その世界を支える『柱』に選ばれた者は一切の感情を抑制し、ただセフィーロの安定と万民の幸せだけを祈り続ける生涯を義務付けられる。
しかし、『柱』たる彼女は柱システムを儚んだザガートを愛するようになり、彼1人の幸福を祈ってしまったことでセフィーロのバランスが崩れたため、彼への想いを断ち切ろうと自ら幽閉されたのが真相であった。つまり、セフィーロの異変は全て彼女がザガートを愛したことに起因しているのである。
幽閉された状態でもセフィーロのために祈ることは可能だったが、どうしてもザガートへの想いを断ち切ることはできなかった。
崩壊へと進むセフィーロを前に、追い詰められたエメロードは最後の手段を選択する……それが、魔法騎士の召喚。
『柱』となった者は自ら死ぬことを許されず、セフィーロの者も『柱』を傷つけることは出来ない。『柱』を殺すことができるのは、異世界から呼び出された魔法騎士のみ。つまり、魔法騎士の召喚は『柱』だけに許された自決用の魔法であり、魔法騎士とは柱の自殺を幇助する為の始末屋的な存在であった(当時はこの制度にかなりの批判が寄せられ『本当にこんなのってない』という声が大多数をしめていた)。
ところが、彼女への愛から魔法騎士討伐に動いたザガートが最終的に魔法騎士に討たれてしまう。愛する者を殺された復讐心に囚われたエメロードは成熟した女性へと急成長を遂げ、魔神エメロードを召喚して魔法騎士に襲いかかり、激しい憎悪からセフィーロの完全な崩壊と消滅を願う寸前にまで至ってしまう。
事態を飲み込めず困惑する魔法騎士に、残留思念として残った彼女の一片の良心が全ての真実を伝える。最期は彼女の『本当の願い』を知った魔法騎士の手で枷から解き放たれ、愛するザガートのもとへ旅立った。
しかし、何も知らずに彼女とその恋人を殺めてしまう結果となった魔法騎士は心に深い傷を負い[1]、セフィーロの危機も新たな局面を迎えてしまう。
登場作品と役柄
VXT三部作
- スーパーロボット大戦T
- 初登場作品。本作においても担当声優の演技は健在となっている(後述)。少女時は中断メッセージでボイスありで、敵対時もまた緒方氏による演技が光る。
パイロットステータス
能力値
回避はそこまでではないが、他が全体的に高水準。強力な技能ラインナップと相俟って、強敵との連戦で疲弊したプレイヤーを驚愕させてくる。
精神コマンド
特殊スキル
- T
- 3回行動、気力限界突破L3、極、サイズ差補正無視L3、闘争心L3、フルカウンター、プレッシャーL4
- とにかく攻撃に特化した構成。恐るべきは3回行動に加えて最大レベルのプレッシャー。これで無消費武器を振り回すのだからたまったものではない。
- 一方で防御面は底力やガードを持たず脆め(プレッシャーはあるが)。それを補う為かフルカウンター持ち。幸いこれはダイレクトアタックで剥がせる。
エースボーナス
- 気力130以上で与えるダメージが1.3倍になる
- 『T』で採用。竜馬のエースボーナスの気力条件が緩和されたもので、ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得する。
- ただですら攻撃力が高いのに、このエースボーナスが発動すると10段階改造された機体ですら精神コマンド無しだと一撃で沈みかねないので、ザガート戦で全力を出しきらないようにしよう。
人間関係
- 獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風
- 彼女達3人を召喚し、度々助けていた。第一章ラストでは彼女達への殺意と復讐に身を染めてしまうが、最終的には『本当の願い』を叶えてもらう形で討たれる。
- モコナ
- ザガートの手に渡らないようにクレフに託した。原作漫画版ではモコナの正体を唯一知っている。
- ザガート
- 神官にして想い人。彼への想いを隠し通そうとしたが気付かれてしまい、相思相愛となったことが全ての発端になった。
- セフィーロの崩壊と引き換えに自分への愛を貫こうとする彼を否定するが…。
- クレフ
- セフィーロで最高位の導師。ザガートとランティスは彼の弟子だった。生まれた頃から成長を見守られており、ザガートへの想いも知られていた。
- フェリオ
- 魔法騎士と行動する少年。実は弟。アニメでは彼の頼みで彼自身の記憶を封じていた。彼が城を離れる前にお守りとして、魔法で通信できるオーブ(原作では彼がピアスの様に身につけているリング)を贈っている。
- ランティス
- かつての親衛隊長で想い人の弟。ある事情によりセフィーロを出奔し、オートザムへと渡っていた。
- ラファーガ
- 現在の親衛隊長。ザガートに洗脳されてしまう。
- イノーバ
- ザガートへ贈った精獣。ザガートとの関係も知っていた。
- イーグル・ビジョン
- 担当声優が同じ。ザガートを愛したためにセフィーロに滅びを招く『柱』として死を選んだエメロードに対し、彼は滅びゆくオートザムを救うために『柱』を志願した。アニメ版の彼はザガートと声優が同じランティスを救って命を落とし、原作漫画版の彼は自分ごとセフィーロを永遠に眠らせようとしてエメロードの死を後悔した光たちに救われている。
- 原作漫画版・TVアニメ版では特に面識は無いが、OVA版では大きな繋がりがある。
スパロボシリーズの名台詞
搭乗機体
余談
- 名前の由来は、三菱自動車が1992年から1996年まで販売していた「三菱・エメロード」から。
- 緒方恵美氏は少年~青年キャラを演じることが多いが、氏が担当したエメロードは現在でも類を見ないお淑やかなお姫様というキャラクターで、このキャスティングはアニメスタッフからのオファーによるものである。当時、緒方氏は男性役ばかりやっていたこともあり、エメロードの役作りに苦労し、海役の吉田小南美氏やフェリオ役の山崎たくみ氏に弄られていたという。曰く「お前を助けられるヤツはいない!!」とのこと。
- 女性役も少ないながら担当していたものの、男性キャラをやることが多かった緒方氏がエメロード役を担当することに衝撃が走り、2014年に行われたインタビューTV放送から20年「魔法騎士レイアース」椎名へきる&緒方恵美インタビュー-前編- 2019年4月14日閲覧。によると、当時所属していた事務所でマネージャーが「は?」「もう一度言ってください」「うちの緒方に姫の役を?」と信じられない様子で電話で聞き返していて、事務所中がザワッとしていたことからその驚き具合が伺える。
- 第1話放送当日も事務所のテレビの前で一同が待機して視聴して聴くと「本当に緒方がやってるの……?」という空気が漂っており、原作者のCLAMPや監督を努めた平野俊弘氏らの話によれば、「なかよし」読者向け試写会で流した第1話でのEDで配役のテロップが流れた瞬間、会場にいる視聴者は驚きのあまり大絶叫したとのこと。勿論、緒方氏がエメロードを演じることを想像だにしなかった意味と、「聴いただけで氏が本当に演じているのかわからない程の女声」だったため。アニメ誌のインタビューでエメロードの声で「これが地声なんです」とインタビュアーを魅了したエピソードもある。
- 実は、エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれることは可能だった。この点については創造主に「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するものたちを守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」と評されている。
- こういった経緯もあってか、ファンからはエメロードは「悲劇のヒロインにして物語の元凶」という複雑な評価が根付いている。
- 光・海・風たち魔法騎士以外で唯一関連玩具が存在し、なりきりアイテムとしてエメロードのティアラが商品化されている(ただし実際のエメロードのティアラの色は緑と青だが、玩具は緑と赤を基調にしている)。
脚注
- ↑ エメロードの死と同時に召喚魔法が解けて帰還した彼女たちは悲嘆のあまり泣き明かしている。光は拳を握りしめるあまり無意識に爪で拳を傷つけ、さらにアニメでは自罰感情からもう一人の自分を生み出したり、長らくランティスへの想いを受け入れられなかった。海は『ボスキャラにも深い事情があるかもしれない』『向こうから見れば、私のほうが悪なのかもしれない』とRPGを遊ぶことができなくなっていた。