多重人格
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多重人格とは、一人の人間に二人、またはそれ以上の人格が存在している状態を指す用語。
概要[編集 | ソースを編集]
現実においても症例の多い「解離性同一性障害」は心的外傷、特に幼少時の性的虐待などが原因で発症する解離性障害の一つで、精神疾患の一種として扱われる。心的外傷からの自己防衛を図った結果、複数の人格が発生し自我同一性が失われる。俗に言われる「二重人格」や「多重人格」もこの疾患の場合がある。あくまで精神疾患の一つである為、激昂しやすい、キレやすいという程度では多重人格とはいえない。かつては人格を統合する方向で治療が進められていたが、現在は無理な統合をせず、人格同士が共存できるようにしていくのが主流のようである。
勿論、公私をきちんと区別している人物は一見すると二重人格に見えてもあくまで「見える」にすぎないので注意。
なお当項目は医学の専門記事ではないため、正確性は保証できない。心当たりのある人は記事をあてにするより、専門医へ相談するようお勧めする。
スパロボにおける多重人格[編集 | ソースを編集]
解離性同一性障害の場合、一方の人格が表に出ている場合、それ以外の人格はその時点の記憶を持っていないことが多い。ゆえに障害なのだが、フィクションにおいてはたいてい意識や感覚を共有しており、原因が心的外傷によらないことが殆どであるので、厳密な意味でこの症例に当てはまる人物は皆無といっていい。またスパロボ的に考えるとあしゅら男爵は近いかもしれないが、彼はこれとはまた別物と考えた方がいいだろう。
- ガンダル司令
- 女性としての人格「レディガンダル」が存在する。この場合は種族的特徴というべきか。
- 秋津マサト
- 木原マサキによって作られたクローン。天のゼオライマーのコクピットに座った時、木原マサキとしての記憶と人格が蘇るように作られており、戦闘時には冷酷にして残虐な性格となる。マサキが表に出ている間、マサト本人はその事を覚えてないという珍しいケースではあるが、疾患ではなくマサキが意図的に仕組んだものである。だが、一人の人間として暮らしてきたマサトの人格を消すことができず、マサキの復活は未遂に終わった。
- ロール・クラン
- 平常時は大人しい青年だが、ダンガイオー搭乗時は一転してスーパー系らしい熱血漢に変貌する。
- レディ・アン
- 冷酷な軍人としての人格と、慈愛にあふれた聖母のような人格をもつ。
- 次大帝プロイスト
- 男性と女性両方の人格を持つ。ガンダルと同様に種族、あるいは本人の特徴というべきか。
- エルチ・カーゴ
- イノセントの洗脳によって、カシム・キングの人格を植え付けられた。
- ドゥエート・ラングラフ
- 戦闘時と非戦闘時で異なる人格を持つ。発生の原因は不明だが、二つの人格がお互いを認識しているので、疾患とはやはり異なる。
- アレルヤ・ハプティズム
- 超人機関での過酷な体験がもとで別人格「ハレルヤ」を発現しており、ドゥエート同様人格同士が互いを認識している。基本的にコンビネーションは悪いが…。
- ソーマ・ピーリス
- 五感を持たなかった「マリー・パーファシー」を実戦投入するために外部から付加された人格。アレルヤとは異なり、互いの存在を認識してはいるがコミュニケーションは基本的にない。
- ジェミニ・サンライズ
- 「ジェミニン」というもう1つの人格を持つ。この人格は本来生まれるはずだった双子の姉であり、ジェミニの体内にはその身体の一部も宿っている。
バンプレストオリジナルの該当人物[編集 | ソースを編集]
明確な意味での多重人格者は少なく、「複数の魂を持っている」ケースが多め。
- ウェンディ・ラスム・イクナート / テューディ・ラスム・イクナート
- 死亡した姉のテューディが精神体となって妹のウェンディの精神に潜んでいた。記憶も共有している(ただし、ウェンディがラングラン兵に「何かおかしな行動を取らなかったか」と訊ねる場面もある)。ルートによって、テューディに乗っ取られる、あるいはイブンの助力によって消滅させるなど分岐するが、魔装機神IIの北部ルートにてウェンディとテューディが和解し、テューディはウェンディの別人格としてお互い合意の上で生きる事になった。
- レビ・トーラー / マイ・コバヤシ
- 特殊脳医学研究所の被験体だったが、事故を起こし行方不明に(この際、イングラムにより誘拐された)。バルマーに送られてからはレビ・トーラーとしての人格を与えられる。αシリーズ、OGシリーズともに呪縛から解放されてからは、アヤの妹・マイとして生きていくことになる。
- イングラム・プリスケン
- 「枷」による不安定な人格とガイアセイバーズとしての本来の人格を持つ。なお、彼の場合本来の人格が発現するのは大体が死に際。
- イルイ・ガンエデン
- イルイの意識と「マシヤフ」としての意識を持つ。第3次αではマシヤフの人格が消滅し、ナシム・ガンエデンの意識が介在している。
- クリアーナ・リムスカヤ
- フェリオ・ラドクリフの実験によって一つの体に二つの魂が生じ、「クリス」と「リアナ」という二つの人格が同居している。感覚と記憶を共有しており、人格の交代も当初は任意で行えた(後に普段はクリスが、戦闘中はリアナが出るようになった)。生活においても特に支障はない為、疾患とは根本から異なる。考えようによってはもっと深刻な状態かもしれないが。
- Dでは「リアナ」の人格消滅を思わせる展開もあったが、結局最後までそのままであった。しかし第2次OGでは「クリス」の人格のほうが消滅してしまう。その後ペルフェクティオがみせたフェリオの記憶から、「クリス」が本来の人格であり、実験によって「リアナ」の人格が生まれたこと、「リアナ」はメリオルエッセのなり損ないだったことが判明することになる。
- インファレンス
- 冷静な司令としての顔と感情に任せたカズマそっくりの荒っぽい顔の二つの面を持つ。ただし彼の場合は「キレると収拾がつかなくなるタイプ」なので、多重人格とは少し異なると思われる(「二面性が強い」と言うべきか)。ノイ・ヴェルター(特にカズマ)との戦闘後に大切なことを知り、父親と母親の言う事を聞くようになり本物の家族のようになった。
- ダークブレイン
- 古人によってつくられた「暗黒の叡智」。数多の世界で知的生命体を滅ぼしその想念をとりこんできた。その為、無数の人格が同居しており、一人称が「我ら」である。疾患の類によって形成された多重人格ではなく、無数の人格が統合された思念体である。ハガネ&ヒリュウ改の面々に討ち取られ、多重人格を露わにして精神を掻き乱しながら消滅した。
- ジ・エーデル・ベルナル
- 無数の並行世界における同一人物の人格を統合している。なので厳密にいうと「多重人格」ではない。
- 西条涼音
- スパロボオリジナルキャラクターの中では最も現実世界に近い形の多重人格者といえる人物。アムブリエルを自称する裏人格はジ・エーデルの並行存在であるが、ここからすると元々の主体人格はこちらだった可能性が高い。なお、最終的には二つの人格は統合されている。
- オリーヴ・オペール
- イベントシナリオ「オリーヴ冥王記」にて、ベルタ・ベルンシュタインとの冥王になるための特訓の最中、高圧的な別人格が出現。