シンジロウ・サコミズ
シンジロウ・サコミズ/迫水真次郎 (Shinjirou Sakomizu)
- 登場作品:リーンの翼
- 声優:小山力也
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:男
- 所属:日本海軍特攻隊→ホウジョウ国
- 階級:聖戦士→ホウジョウ国当主
- キャラクターデザイン
- 小説:湖川友謙(カドカワノベルス版)、大森英敏(角川文庫版)、寺田克也(完全版表紙)
- アニメ:工藤昌史
ホウジョウ国の王。 かつて太平洋戦争時の大日本帝国海軍特攻隊(小説版では階級は二等飛行兵曹)に所属しており、戦いの最中にバイストン・ウェルへと召喚され『リーンの翼』を持つ靴を履いた聖戦士として戦った経緯を持つ。
バイストン・ウェルは地上と時間の流れが違うためか、それとも聖戦士の持つオーラ力によるものなのか地上では70年以上の歳月が流れた中、サコミズ自身は壮年程度の歳となっている。
原作小説版『リーンの翼』の主人公でもあり、OVA版でも一応の主人公であるエイサップ・鈴木を食ってしまうほどの存在感を放っている。また、完全版小説では全編を通して主人公となっている。
小説版
第二次世界大戦中、沖縄の上空付近で特攻の最中に米軍機コルセアに撃破された瞬間、突如オーラロードが開きバイストン・ウェルに召喚される。その後、直心陰流剣術を奮い見知らぬ土地で「聖戦士」として活躍する。そして戦い続ける中で彼のオーラ力が「リーンの翼」として顕現した。
いつかは無事に地上に戻れるものと期待していたが、同胞であったアマルガンに裏切られて死亡。彼の意思はリーンの翼と融合して地上界に戻り、小倉に落とされるはずだった第三の原爆を防いだ。
アニメ版
小説のラストとは違った運命を辿っており、リュクスが語った中ではアマルガンらと対立し自分に従っている兵を引き連れてホウジョウ国を作り上げたと語っている。
再び地上界に戻った際、現在の日本の有り様を見て絶望し東京の崩壊を行おうとした。その際、急激な老化とオーラ力の暴走でハイパー化したがエイサップの説得と特攻前に残していった特攻人形を見て改心、核弾頭をリーンの翼とオウカオーのオーラ力を使い、核爆発を吸収し死亡。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 初登場作品。今作では世界観が未来寄りになっている都合上、時間の流れが原作以上に激しいものとなっており、バイストン・ウェルで70年ものの時間が経過し、地上では200年も経過した事が明らかとなった。
- 基本的に原作通りの結末を辿るが、特定のフラグを成立させると生還、ヒトマキナとの戦いに味方援軍として乱入して来る。
- 日本の有り様を見て絶望する理由の1つは「自分と同じ目線に立てる人間がいなくなってしまった」ことではないかと解釈されているようで、自分と同じく大日本帝国軍に所属していた加藤久嵩とのやり取りにおいては、穏やかな一面をみせていた。
ACEシリーズ
- Another Century's Episode 2
- OVA本編に先駆けてサプライズ参戦。
- Another Century's Episode 3 THE FINAL
- 中盤から本格的にシナリオに絡んでくるが、ルート選択によっては一度も戦わないことも。最期はフィフス・ルナを相手にリーンの翼を発動させて、自らの命と引き換えにフィフス・ルナの落下を阻止する。最期の流れも併せて、フィフス・ルナが原作において朗利と金本によってアメリカ軍から奪取されて東京に投下された核弾頭の代わりも兼ねている。
パイロットステータスの傾向
能力値
版権ボスだけあって全体的に高い。特に搭乗するオウカオーが格闘専用なのもあって格闘が最も高く設定されている。
精神コマンド
- 直感、気迫、直撃、理想、魂
- UXのもの。エイサップと違い「集中」がないため単機での切りこみは厳しいが、「魂」があるため一発の火力で勝る。PUを組ませるなら雑魚はエイサップで刈り落とし、サコミズはボス相手に「魂」+ツインオーラアタックを叩き込むのがいいだろう。
特殊技能(特殊スキル)
戦術指揮
- 格闘武器の攻撃力10%上昇、CRT率30%上昇、サイズ差無効
- 格闘機向けの非常に強力な指揮。サイズ差無効がある為サイズの小さな三国伝とも相性が良い。
パイロットBGM
- 「MY FATE」
人間関係
- リュクス・サコミズ
- 前妻との実の娘。
- コドール・サコミズ
- 後妻。
- コットウ・ヒン
- フガクの艦長を務める部下。同部族のコドールと共謀してサコミズを討とうとしたが……。
- アマルガン・ルドル
- かつて共に戦った同志だが、現在は反乱軍の頭目。
- エイサップ・鈴木
- 彼をリュクスの婿にさせようとした。
他作品との人間関係
- ショット・ウェポン
- 『UX』では彼がオーラバトラーを開発したため、顔なじみ。
- ショウ・ザマ、チャム・ファウ、マーベル・フローズン
- 別のバイストン・ウェルの聖戦士達。サコミズの頑なさと強すぎる信念から徐々にハイパー化への懸念を募らせていたが、最終戦でそれが現実となってしまう。
- 孫尚香ガーベラ
- 『UX』で、彼女を拉致した際に地上人だと勘違いしてショット共々驚愕する。
- 海動剣
- 『UX』で、単身乗り込んできた彼と白兵戦を展開する。
- シャア・アズナブル
- 直接関わる事は無かったが、ACE3では彼の作戦を結果的には阻止する。
- ギム・ギンガナム
- いろいろと似たような所が多い人物。ACE3では合体攻撃が存在する。
- 加藤久嵩
- 地上に出た後、彼ら加藤機関と一時期結託していた。サコミズ自身は第二次世界大戦当時、少将だった加藤と対面しており、互いを知っていた。
名台詞
OVA版
- 「今は昭和の何年だ?」
- エイサップが地上から来た事を知り、こう返す。この台詞からサコミズが長い間地上の状況を何一つ知らない事が解る。
- エイサップ「姫様にこの名無しの操作を教えてもらっているだけです!」
サコミズ「ナナジンと名付けたか! 七福神の!」 - 思いっきり聞き間違えた挙句、名前の由来まで決めてしまう。バイストン・ウェルの言語に慣れすぎたらしい。
- なお、現実に「ナナジン」という名前が付けられた経緯も「名無し」からの連想であることが明かされている。
- サコミズ「鈴木君には政治を司る新しい聖戦士をやってくれ!」
エイサップ「そんな事を言って、隙を作らせるのか!」
サコミズ「フ……そうでもあるがぁぁぁぁ!!」 - サコミズの代名詞とも言える会話で富野節全開である。UXではなんとDVEである。ついでにエイサップの台詞の方は汎用の回避台詞に採用。
- エイサップ「こ、こんな……こんなことが現実に日本で!」
サコミズ「あったのだ! この凄惨な記憶達は、紛れもない過去の現実! 目を背けてはならぬと、リーンの翼が語っておるのだ!」 - オーラロードを彷徨う中、沖縄戦の映像を垣間見て。かつて国のためと信じて戦争に身を投じた憂国の志士、在りし日の聖戦士は、それこそが現実なのだと若き聖戦士に叫ぶ。
- そして、忘れてはならないのは、リーンの翼が彼らに見せたこれら惨劇は、サコミズが言うように「紛れもない過去の現実」であるということである……。
- 「この苦しみ……この悲しさ、無念さ! 東京にいる俗物どもにもわからせるッ!」
「我が意思に力を貸せ! リーンの翼よォォォーッ!!!」 - 「さすらいの歌」が響く中、ホウジョウの王は叫ぶ。戦争の悲惨さ、奪われた命の叫びを知らぬ俗物にそれを知らしめると、そのための道を開けと。強すぎるその意志はリーンの翼をすら御し、彼らを元いた時へと送り返した。
- 「エイサップ君、ナナジンにリーンの翼はないぞ」
- 水爆を抱えて上昇するアッカナナジンに肉薄して。瞬間、リーンの翼が羽ばたき……。
- 「リーンの翼が聖戦士のモノなら……我が想いを守れェェェェッ!!!」
- 最期。アッカナナジンから水爆を奪い、ハイパー化したオウカオーでその爆発を吸収しながら叫ぶ。その姿は、妄執に取り付かれた王ではなく、紛れもない聖戦士のものだった……。UXではDVEで収録。
スパロボシリーズの名台詞
- 「核を動力源にするなど…あってはならん!」
「核を恐れる私ではないぞ!」 - ストライクフリーダム等の核が動力源の機体に対する特殊セリフ。ちなみにスパロボではガンダム以外にも小型核融合エンジンである熱核タービンエンジンを使うバルキリーや原子力エンジンから発生させる超電磁エネルギーを利用するコン・バトラーVやボルテスVなど、核動力の機体は意外にあったりする。もしサイサリスや山のバーストンと対面したらどうなるのだろうか…。
- 「対話の道など、祖国に原爆を落とした奴らを滅ぼすまでありえん!」
- 対刹那の特殊セリフ。
- 「米国人は滅びよ! 我が無念晴らしてくれる!」
- グラハム等のアメリカ人に対する特殊セリフ。上のセリフからも分かるように、アメリカへの深い憎しみを抱いていることがよく伝わる。もしサコミズ王がこいつやこの国の人と戦うことになったら血を血で洗う戦いが起きることは容易に想像できる。
- 「日本は…地上は一体どうなってしまったというのだ!」
- 『UX』にて、兵士が連れてきた孫尚香を見て漏らした言葉。彼女らは地上とも日本とも全く関係ない三璃紗の人間なのだが、まがりなりにも地上から転移してきた者がこんな姿だったら驚くのも致し方ない。
- 「威勢が良いな。自らの渇きのままに戦いを求める者……ガロウ・ラン気質の地上人と見た!」
- UXで、自らの首を取りに来たと吼える海動の言葉を受けて。ちなみにガロウ・ランとはバイストン・ウェルに存在する蛮族――というより種族――のことで、ガンダムのパイロットではない。
- サコミズ「鈴木君、決めて見せよっ!」
エイサップ「本当はご自身で決めたいんでしょうが!」
サコミズ「そうでもあるがぁぁぁっ!!」 - ツインオーラアタックの〆。こんなところで名台詞を使わなくても。