ビッグオー
ビッグオー | |
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外国語表記 | Big-O |
登場作品 | |
メカニックデザイン | さとうけいいち |
分類 | メガデウス(ザ・ビッグ) |
装甲材質 | 超合金O |
主なパイロット | ロジャー・スミス、R・ドロシー・ウェインライト |
概要
世間では黒いメガデウスと呼ばれる陸のザ・ビッグ。ネゴシエイター「ロジャー・スミス」がドミュナス(操縦者)として乗り込む。
ロジャーが「ビッグオー・ショータイム!」と文字盤の無い腕時計にコールする声と共に地下から現れるが、その輸送には専用の鉄道車両「プレーリードッグ」を使い現在は使用されていない地下鉄の路線を利用している。
巨大ロボットというものが存在する世界観ながら(巨大ロボットを作る為のメモリーが珍しいというのもあるが)、軍警察が巨大ロボットに対抗する有効な手段を持たないということもあってかパラダイムシティ市民が野次馬根性丸出しで応援するシーン等も見受けられるなど、ある程度の人気ないし娯楽的要素として市民達には受け入れられているようだが、シティは(ドーム外などは、それなりに荒廃しているとはいえ)高層ビルが乱立するメトロポリスであり登場するだけで地面は割るわ、戦闘の度にビルは崩すわと超常的な修理技術などないビッグオーの世界観的には迷惑この上ない存在であることは想像に難くない。その複雑な事情は第1話での対ドロシー1戦でのダン・ダストンの、ビッグオーの登場で頭を抱える(火に油と発言している)にも関わらず、次のシーンでは応援し(身体を動かすほどのめり込んでいる)、ドロシー1がビルに叩きつけられると「何てことを…」ともう一度頭を抱えるという一連の行動から垣間見ることができる。
ザ・ビッグ達は自我を持っており、自身が動き続けるために自身の乗り手(ドミュナス)を機体自身が選ぶ。乗り手が自身のドミュナスにふさわしく無いと判断した場合暴走を起こし、最悪乗り手の殺害まで行う。
ビッグオーは劇中登場したザ・ビッグの中では暴走が最も少なく、暴走らしい暴走といえば、戦闘中にある人物の危機を察知して自分から制御不能となり、ロジャーをその人物の危機に駆けつけさせたり、最終決戦で危機に陥った時ロジャーを自身の機関に取り込もうとしたりしたこと程度であり、その際も結局ロジャーを取り込まず、ロジャーと共に戦う道を選んでいる。
ロジャーとはある種の信頼関係のようなものがある事から、劇中ではロジャーがビッグ・オーにふさわしいドミュナスであることが示唆されている。
対地戦闘に主眼を置いて開発されており、全身に内蔵する火器と分厚い装甲、何よりもその豪腕から繰り出すパンチを武器に戦う。ザ・ビッグの中では最も火力と装甲の高い機体だが、それゆえ高機動な敵に苦戦するシーンも多々見られた。
なお、コックピットは首元に存在。乗り込む際は首元の装甲が上にスライドし、そこへビッグオーの手などで運ばれ直接乗り込むことが多いが、第20話において左足のつま先から車ごと乗りこみ、そのまま運転席がせり上がりロジャーがコックピットに移動するシーンもある。また、足のペダルで歩行、スライドするレバーが腕の動きと連動し、技それぞれも専用のコンソールや使用時のみ出てくる特別なレバーを使用しているなどスーパーロボットアニメでは珍しくコックピット内での操縦シーン描写が多い。
ザ・ビッグシリーズはすべて仮面を被っており、下の顔は(体全体その物)アーキタイプと同じ顔をしている。
ちなみにデザインから技に至るまで、古い特撮作品のオマージュが溢れている(例えばあのビョインビョインという動作音は『スーパーロボット レッドバロン』から来ている)。
漫画版では腕部をそのまま換装するという大胆なギミックが付加されており、落雷を受け止めて一気に莫大なエネルギーを放出するアーム、海面に巨大な渦を引き起こす程のドリルアーム(本来は地中専用なのでゲッター2のようなドリル攻撃をするものと思われる)、トリッキーな攻撃を繰り返すアーキタイプに対抗する為に鉄球アーム、最終決戦では、三つのピストンが直結した強化型サドンインパクトを披露したが、水圧がかかった状態での運用は自壊の危険性があるという弱点があった。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 陸適応S、味方ユニット屈指の耐久力、高い攻撃力、ネゴシエイター技能と至れり尽くせり。だが、やはり対空が弱いのでアダプター系かミノフスキークラフトは必須(特に宇宙戦も苦手なのでアダプター系が良い)。後半に2度に渡って武装が追加されると、マップ兵器も備える上にドロシーもサブパイロットになる。最強武器は弾数制なのでBセーブと相性が良い。シールド防御も出来るが、ロジャーがブロッキングを持っていないので養成で付ける必要がある。初期状態では無消費の格闘と必殺武器のサドン・インパクトの格闘属性武器が強力だが、追加武装は最強武器のファイナルステージも含め全て射撃属性。どちらを強化するか悩み所である。細かい演出として、強化パーツで空を飛ばせて「格闘」で攻撃すると、推進機関を持たないためモビーディック・アンカーで敵機を引き寄せて攻撃する。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- ファイナルステージが使用できない点を除けば、ほぼ前作と同じ性能である。特に前作で猛威を振るった、ENを消費しない格闘は本作でも健在であり他にENを消費しない武装を持つ機体は1機のみである(∀ガンダムの手刀)。ちなみにオープニングムービーで本作で初参戦のダイ・ガードのパーツを運んでいる4台のトラックの右隣にいる黒いスーパーロボットの正体はビッグオーである。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 第20話「白と黒と」で初参戦。カスタムボーナスと相まって非常に堅く、終盤でファイナルステージが追加される。ちなみにオープニングムービーでは、ダイ・ガードと共にパイルバンカー攻撃を行っている。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 参戦は中盤。立ち絵も含めて戦闘シーンが刷新された。
- 高い火力と堅牢な装甲は健在だが、相変わらず宇宙Bなので宇宙戦をする際はしっかり強化パーツで補う事。堅いとは言えカスタムボーナスが変更されているので前作ほどダメージは抑えられない事に注意。また、格闘が若干ENを消費するようになった。
- 今回は参戦後しばらくの間ロジャー単独で操縦する事になるが、終盤でドロシーがサブに追加され、ファイナルステージが解禁される。今作ではBセーブの仕様が変わったので、Bセーブを付けると『Z』の如く2発撃てる 。
- また、シュバルツとの最終決戦では敵仕様のビッグオーも登場する。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 新武装としてモビーディック・アンカーが単独武装として追加され(従来通り対空演出でも使用する)、中距離戦での弾数武器として重宝する。
- 最初からドロシー搭乗かつファイナルステージが使用可能、そして今作は敵の攻撃が激しいので保険としても序盤から終盤まで活躍できるだろう。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦D
- 「ビッグ・オー」表記。飛行できず、そのままだと最強武器が空に撃てないため、地上ではミノフスキークラフトないしドライブの装備が急務。加速持ちのサブパイロットのドロシーが離脱している間は移動力の低さもネックになる。原作でベックビクトリーデラックスのビームを弾いていた事からビームコートを装備している。武装が長射程の射撃武器と短射程の格闘P武器にきれいに分かれており、パイロット養成の方針が難しい。最強武器は格闘だが、使いやすい武器は射撃に偏っているため運用方針次第であろう。
装備・機能
武装・必殺武器
- 格闘
- その巨大な腕部で殴りつける。殴るだけなので勝負を決める程の威力は無いが、弱らせたり牽制としてはよく使われた。
- 『D』、Zシリーズ共に射程は短いがENを消費しないが、『第3次Z』でENを消費するようになった。
武装
- サドン・インパクト
- 前腕(肘に相当する位置)のシリンダー状パーツである「ストライク・パイル」で吸引圧縮された空気をパンチと共に急速に打ち出す必殺技。空気を打ち出すことがメインなので、殴りつけなくても空気砲として使え、圧縮空気だけでもビル数棟を貫通する威力がある。ちなみに水中でも水を吸引圧縮することで使用可能。戦闘にはあまり関係ないが吸引圧縮された空気はゆっくり打ち出せば安全に元の状態に戻せる。
- 『D』では最強武器で、Zシリーズでは対地・対空によって大きく演出が変わる武器の一つ。ちなみに1Zにおいては、シュバルツ、アラン、アレックスにトドメで使用した場合、ロジャーのカットインが入る。
- 3Zからは殴る前にロジャーと操縦桿の一連の動きのリアルカットが追加された。
- モビーディック・アンカー
- 腰の周囲に幾つも装備されているロケット射出式の錨。原作での使用頻度は最も高い武器。普段は錨の部分を少し広げた状態で突き刺さり保持力を上げるが単発射出でコクピットから操作し精密誘導する事も可能で錨の先には操作可能な二股のアームが内蔵されており展開して使用する事も出来る。円形全周囲に多数を同時発射出来、そのまま突き刺したり、鎖で相手を捕らえ引き寄せる他、ビルなどに突き刺して巻き戻す事により高速移動を行うなど、補助的な移動手段として用いられる事も多かった。ビッグオーの巨体と比較するとかなり細い鎖だが、一本でビッグオーを吊り下げる事が可能な強度がある。
- ちなみに名前の由来は、小説『白鯨』に登場するクジラ「モビー・ディック」。なんとも小粋なネーミングである。
- 『D』では敵ユニットの移動力を1ターン半減させる特殊効果がある。Zシリーズでは対空の格闘やサドンインパクトの戦闘演出となっていたが、『第3次Z天獄篇』で『D』以来久々に単独武器に復帰。リアルカットで一斉発射のボタンを勢い良く叩く。
- ミサイル・パーティー
- 腹部装甲から発射ユニットを展開し発射する多連装ミサイル。キャノン・パーティーと併用する事が多かった。ミサイルは時限爆破及び発射ユニット左右1セットのみの発射も可能。
- 『D』では扇形範囲の方向指定型MAP兵器。『第3次Z時獄篇』以降はこれのみの発射になった。
- キャノン・パーティー
- 上半身を迫り上げた中から展開するキャノン砲群。こちらも基本は一斉射。
- 『D』では有射程P武器だが火力は低め。Zシリーズでは『第2次Z再世篇』までミサイル・パーティーはこれを加えた一斉射となっていた。
- アーク・ライン
- 両眼から発射する光線。ザ・ビッグシリーズに共通して搭載されている。ビッグオーの遠距離兵装としては構えも少なく、すぐ発射されるため、遠距離牽制兵器としてよく使用された。
- クロム・バスター
- 頭部のクリスタルから放たれる高威力の光線。その光条はアーク・ラインより太く大きい。独特の構えをした後、拳を突き合わせるポーズをとって発射されるが、独特の構えは省かれることもしばしば。
- 元ネタは特撮『スーパーロボット レッドバロン』よりレッドバロンのエレクトリッガー。
- Oサンダー
- 前腕部を展開して現れる回転砲身ユニットから光弾を高速多量に放つ機関砲。ザ・ビッグを貫通してなお背後のビル数棟を貫通する威力がある。普段は手は小さく引っ込め、回転砲身ユニットと逆方向に回転させるのだが相手を鷲掴みにして手の回転を止めた状態でも使用可能。使用時にはコクピットで普段使っている操縦桿が反転し、青い専用と思しき操縦桿が現れる。その軌跡にはアルファベットのOのように見えるハレーションが生じる。
- 元ネタは特撮『流星人間ゾーン』よりゾーンファイターの流星ミサイルマイト。Zシリーズでは原作アニメをとても忠実に再現しており、3Zでは原作の操縦桿が収納、反転、Oサンダー用操縦桿が展開、前に押し出して発射態勢に入るリアルカットが入った。
- プラズマ・ギミック
- 上半身(位置的にはキャノン・パーティの位置と同じ)と両腕の装甲を展開して放つ巨大なプラズマ球。コクピット内に展開される足踏みスイッチを踏むと両腕と肩が展開してフィールド発生装置らしきパーツが現れ、ビッグオーを中心に巨大なプラズマの光球を作り出してその圧力で敵を押し潰す。ファイナルステージの伏線でもある。原作劇中では敵の電撃を跳ね返すバリア的な副次効果が有る事が分かるがSRWでは現状未採用。
- 自己中心型のマップ兵器。『第2次Z破界篇』ではカスタムボーナスで追加され、『第2次Z破界篇』以降は最初から搭載されている。また『第3次Z』ではカスタムボーナスにより移動後使用が可能になる。
- ビッグオー・ファイナルステージ
- 胸部中央ユニットから現れる巨大な砲身から、クロム・バスターとは比にならないような威力の光線を打ち出す。威力は作中最強レベルだが、発射の際には、モビーディック・アンカーを周囲の地面に打ち込んで機体を支えつつ、プラズマ・ギミックの如く全身の装甲を展開して砲身を出してエネルギーをチャージしなければならない上、使用後砲身が使用不可能になる等、かなり制約が多い。ただしチャージ姿勢の時は、何故か普段存在しない電磁バリア(プラズマ・ギミックのパーツが一部展開されている為それと同じバリアフィールドとも考えられる)が展開されるため、別段隙だらけになるというわけでは無いらしい。
- 『2nd SEASON』の最終話で披露された為、『Z』で初登場。新たな最強武器となり、なぜか2発使える。Bセーブで3発に。何処に予備の砲身が収まっているのか、そのメモリーは誰も持っていないので永遠に謎のままである。ちなみに『第2次Z再世篇』では「ファイナル・ステージ」表記で弾数1に。
特殊能力
- ビームコート
- 『D』のみ。ベックビクトリーデラックスのビームを弾いた(特に額部のクリスタル状物質の描写)様子から『D』では所持していたと思われる。
- シールド防御
- 巨大な両腕をボクシングのピーカブースタイルのようにかざす。ドロシー曰く「ビッグオーの腕は盾ではないわ」だそうだが、ゲーム中ではシールド扱いである。盾ではない割に、盾として使われまくった原作では1度しか損傷したことがない。
移動タイプ
- 陸
- 空戦出来ない上に移動力は基本5しか無い。フォローは必須。
サイズ
- M
- Dのみ。
- L
- Zシリーズ。
カスタムボーナス
- 武器追加『プラズマ・ギミック』
- 第2次Z破界篇でのボーナス。
- 防御時、被ダメージ0.3倍
- 第2次Z再世篇での驚異のボーナス。ビッグオーが防御するということはつまりシールド防御が発動するので、受けるダメージは通常の0.12倍となる。ロジャーに援護防御、ビッグオーにバリア・フィールドをつければ、蜃気楼&ゼロをしのぐ最強の盾役として活躍してくれるだろう。弁慶のエースボーナスとは違い、防御しないと発動しないというのが一応の難点。
- 『プラズマ・ギミック』が移動後、使用可能になる
- 第3次Z時獄篇でのボーナス。
機体BGM
- 「SURE PROMISE」
- 『D』、『Z』、『第2次Z』、『第3次Z』の通常戦闘曲。
- 本機を象徴するBGMであり、主にビッグオーの登場シーンで使われた曲である。戦闘中はどちらかと言えば「stand a chance」が使われていた。
- 「BIG-O!」
- 『D』でのサドンインパクト専用曲。
- オマージュの多いビッグオーであるが、流石に曲は不味かったのかDVDーBOXやアニマックス、ネット配信等で差し替えられたため人気のある楽曲ではあるがD以降では使われていない。また、第2期のOPもギリギリ過ぎるオマージュで同様に差し替えられているが、本曲と2期OPの差し替えとして用意された統合OPも結局オマージュ曲であった…。
対決
- 対ビッグデュオ戦
- 初めての他のザ・ビッグとの戦闘で、相手は空中を自由に動く為にかなりの苦戦を強いられるが、ドームを利用して逆転勝ちした。
- 対ビッグファウ、ビッグヴィヌス戦
- 最後の決戦での相手。ビッグファウとの性能の差で苦戦を強いられたビッグオーは真の力「ビッグオー・ファイナルステージ」を解放、その力での破壊を試みる。しかし必殺の一撃はギリギリの所で避けられてしまう。ビッグファウの勝利かと思われた直後、突如として現れた第4のザ・ビッグ「ビッグヴィヌス」の介入によりビッグファウはあっけなく退場することに。
- ビッグオーはパラダイム・シティの全てを無へと帰していくビッグヴィヌスに差し向かいで相対し、同機の行動の意志決定を行っていた存在との最後の交渉がロジャーに委ねられる事となった。
名場面
- ビッグオー・ショータイム!
- ご存知ロジャーの呼び声で地面から登場するシーンで、力強さを感じる演出である。なお、時計に呼び声をかければ付いて来るのでロジャーの声をコピーすれば馬の人参方式で歩かせる事が出来る。