ヴァン
ヴァン(Van)
- 登場作品:ガン×ソード
- 声優:星野貴紀
- 種族:人間(惑星EI・改造人間)
- 性別:男
- 所属:オリジナル7(欠番)
常にテンガロンハットと黒のタキシードに身を包む流浪の男。長身痩躯で猫背、いつも眠たそうにボーッとしたさえない風貌の持ち主で、生まれつき天涯孤独の無頼の徒であったが、ヨロイの技術者であったエレナにヨロイ乗りの才能を見いだされ、オリジナル7の一人であるガドヴェドの指導を受けた。そして、愛し合うエレナと結婚式を挙げることになる。
しかし、式の途中にカギ爪の男によってエレナを殺され、自身も瀕死の重傷を負うが、エレナの最期の望みによってガドウェドに改造手術を受けて復活、最愛の女性エレナを殺したカギ爪の男を殺すために生きる復讐者となる。そして第1話にてウェンディ・ギャレットと出会い兄ミハエルを捜す彼女と共に改めて旅に出ることになり、カギ爪の男とその一派との戦いへと身を投じていくことになる。実は元々生身でヨロイを動かせる電気体質だったらしく、さらに改造手術を受けたことにより最終局面でオーバーフロウという現象を引き起こした。 常に持ち歩いている蛮刀をV字型に振りかざすことでオリジナル7の一体であるダン・オブ・サーズデイを呼び寄せる事ができる。
独特のキャラクター性を持ち合わせた人物であり、強烈な味覚音痴故に料理には常に大量の調味料をかけて食べる、女性の名前を覚えられない、変なタイミングで敬語を使う、エレナへの愛故に童貞を貫くなどの個性を持つ。「復讐鬼」として作られたキャラクターで、復讐はダメだから止めようと一切思わない、思わせないキャラクターとして形成されただけあって、仇に遭遇した際には何が何でも殺そうと躍起になっていた。その際、怨敵であるカギ爪の男に見せる主人公にあるまじき狂気的な笑顔はファンの間で「オリジナル笑顔」と呼称されている。
ちなみに、漫画版のヴァンは人間の三大要求の塊という設定。スパロボでこの漫画版の呼び名が使用されたが、本人に漫画版の設定は無い。また、『ガン×ソードさん』では無職扱いだったり、作中3回も殺されたり、チンピラ扱いだったりととても本編の主人公とは思えない扱いを受けている。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦K
- 童貞発言や調味料の乱用の食事シーンは再現されているが、物語の最後でようやく覚えたはずのカルメンの名前を早々に覚えたり、エルドラメンバーを救援する際に「心意気にうたれた」と発言する等、原作の彼とは違う行動や言動が目立つ。
- パイロットとしては機体性能共々優秀であり、序盤で仲間になる割には息切れを起こすことなく最後まで使える。原作イメージ通り、格闘値はトップクラス。ダンもアタックコンボが非常に優秀なので、早々にスキルパーツでアタックコンボを養成してやりたい(ヴァン自身はアタックコンボの習得が遅い上にレベル1止まりである)。パイロット時は顔グラが2回も変わるなど、待遇はかなり良い。「オリジナル笑顔」も「神は裁き」のカットインでしっかり再現されている。
- なお今回「ダリウス狩のヴァン」など、スパロボオリジナルの通り名がついたが、作品自体の扱いは極めて杜撰。ファンからの評価を受けている点は通名がついたのとレイとの合体攻撃ができる点だけである。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
技量が高く、格闘値はトップクラスの高さを誇る。反面、回避が低い。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- YII、オーバーフロウ、斬り払いL3、カウンター、底力、インファイト、援護攻撃、援護防御、アタックコンボL1
- Kでの構成。接近戦向けのスキルを取得しており、終盤に追加されるオーバーフロウによってさらに火力を叩きだせる。なお、彼を象徴する「リベンジ」は残念ながら採用されてないため、持っていない。
人間関係
- ウェンディ・ギャレット
- 旅の仲間。兄を探す目的にヴァンに付いて来る。道中幾度かの衝突もあったが、次第に信頼関係を築いていく事となる。
- エレナ
- ヴァンが愛した女性。優秀な科学者でもあった。ヴァンに人の温かさを教える。幸せの絶頂期に結婚し、彼の妻になるはずだったが…。
- カギ爪の男
- エレナの仇。ヴァンが彼に抱く憎しみの感情は筆舌に尽くし難い。
- カルメン99
- 旅の仲間。付き合いは長いが、名前を覚えてもらえない。最終話では実はヴァンに惚れていた事が判明する。
- ジョシュア・ラングレン
- 旅の仲間。だが、彼のその性格を心底迷惑がっており、置いていこうとした事も。
- エルドラメンバー
- 旅の仲間で、苦手だが認めている。自称「ヴァンの師匠」である。
- プリシラ
- 旅の仲間で、優秀なヨロイ乗りだったためか、珍しくすぐ名前を覚える。彼女自身はヴァンに恋心を抱いている。
- レイ・ラングレン
- 『カギ爪の男を殺す』という同じ目的を持つ人物。だが、相容れずに互いに衝突する。
- ガドヴェド・ガオード
- 古い知人であり、信頼していた男だったが、目指すものの違いから敵対する。
他作品との人間関係
スーパー系
- 猿渡ゴオ
- Kではヴァンの復讐に理解を示しつつも、その復讐心を諌めようとする。
- 藤村静流
- Kでは珍しく女性でありながら彼女の名前をいち早く覚える。プリシラ同様優秀なロボット乗りだったため。あるいは静流の名前を覚えてなくて「私を誰だと思っているの?」と怒られたのだろう。もちろん周囲に突っ込まれた。
- ローサ・ベルニコフ
- Kでは序盤から度々彼女に素行を諌められる。それでも名前を覚えた描写はない。
- ディック・アルカイン
- Kではさほど絡むわけではないが、ヴァンを「ミスター・ガンソード」と呼ぶ。ヴァン本人も「ガンソードのヴァンか…」とこの呼び名に満更でも無い模様。ちなみにガンソードのヴァンは漫画版の設定で、この作品では漫画版の呼び名が幾つか使われる。
- サコン・シロウ
- Kでは彼を「メガネ」呼ばわりしているが、科学者として信頼している様子を見せる。
- ミラ・アッカーマン
- Kでは彼女のリハビリを手伝った。
- マックス・ジュニア
- Kでは彼の暴走を「俺だって似たようなもの」と唯一肯定したが、寝床(ダンナーベース)を破壊されたので容赦なく敵対。
ガンダムシリーズ
- シン・アスカ
- Kでは過去の自分を省みてヴァンの復讐心を良く理解していた。
リアル系
- 皆城総士
- Kの中盤では自由奔放に戦っていることを彼に毒づかれてしまう(ヴァンがその場にいない時ではあるが)。
- 遠見真矢
- 彼女の本質を見抜く能力故に、Kでは苦手意識を持っていた。
- ゲオルグ
- Kでは彼と対決した際に打倒ラ・カンに燃える彼に好感を抱くが、ちょっと変な意味に受け取られてしまい、微妙に逆ギレしてしまう。
- カシマル・バーレ
- Kでは二度にわたって彼のオーバースキル攻撃を打ち破って見せた。
バンプレストオリジナル
- ミスト・レックス
- ヴァンの復讐を「ただの復讐じゃない」と訳の分からない解釈をしているが、ヴァンはそんな彼の言葉に度々呆れ返っている。また、彼に復讐心の空しさを説かれる場面もあるが、その際には彼に対して大いに激怒している(後述)。
パイロットBGM
- GUN×SWORD
- OP曲。
名台詞
- 「俺は童貞だ!」
- ウェンディがお嫁さんになると言って断る為に言った台詞で、ヴァンを象徴する発言。ここまで言っといて、ウェンディが「私だって…」と言いかけると「言うな、はしたない!」と止める。放送当時、視聴者の度肝を抜き、同時にヴァンのファンを生み出した正に名言であった。この台詞によってヴァンはファンの間で「童帝」という異名を得る。
- 「自分を曲げたお前に、もう二度とラッキーはやらない!」
- 第一話の敵「ラッキー・ザ・ルーレット(スパロボ未登場)」に発した台詞。ラッキーは「相手には正面から向き合う」というポリシーの元、持ち前の運で困難を切り抜けてきた男だが、背後からヴァンを銃撃してしまった彼はそれを自ら破ってしまった。この後、それに激怒したヴァンは蛮刀を用い愛機を召喚する――。このシーン以降は視聴者が抱いていた印象を一八〇度ひっくり返す、衝撃の展開の連続だった。
- 「チェストォォ!」
- ヴァンが戦闘中に良く叫ぶセリフだが、別に示現流を習得しているわけではない。
- 「人呼んで夜明けのヴァン!」
- ウェンディと出合った時に貰った本編中最初の通り名。その後もたびたび使用した。
- 「へっ、まったく…変なジジイ共だ」
- ブッチの駆るバッドローズ(スパロボ未登場)に苦戦しながらも「皆の思い出を守る」ために戦うネロ達を見て呟いた台詞。この後ダンを呼び出し、格納庫に残っていたピンクアミーゴをエルドラIVに向かって投げつけてエルドラVへと合体させた。この行動や決着時の表情や様子から察するになんだかんだでネロ達のことを気に入ったらしい。Kでもこの台詞があるが、携帯機スパロボでは表情や様子を出すのが難しかったためか、この後、ヴァン自らネロ達を気に入ったと発言した。
- 「素晴らしい事じゃないか! このまま置いていこう」
- 怪我で入院したジョシュアの治療に、時間が掛かると聞いた時のセリフ。非常に良い笑顔で爽やかに言ってのけた。
- 「ガドヴェド、俺はさあ…あんたが好きだったよ。てめえの掟を頑固に守るあんたが。今でもそうだ。だから、あんたが邪魔なら、力づくで押し通る!」
- ガドヴェド戦で圧倒されうろたえるヴァン。そこで偶然、仇であるカギ爪の男を目撃し、自分を取り戻す。
- 「いつか、同じ夢の話をしよう」
- 名言オンパレードのガドヴェド戦直後のヴァンの台詞。対戦した相手が相手だっただけに哀愁に満ちた言葉である、
- 「エレナ、俺は死にたくないらしい。ウェンディにも言われたよ俺は……逃げる。仇討ちはおしまいだ、おまえとも…あぁ、でも、今の俺はお前が手伝ってくれたおかげなんだよな。お前はもう俺の中にしかいない、俺といっしょに…いっしょ…なら…。
(パズル解ける)
あああぁぁぁぁぁぁ!!! ああぁぁ!! だぁぁっ!! わぁぁぁぁっ!! ああぁっ! くそぉっ!!! エレナぁぁぁっ!!! 愛してるッ!! おまえに夢中だ!! エレナああぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」 - 苦悩の末、夜明けと共に童帝覚醒。高らかに愛の告白を叫ぶ。エルドラチームの言う「ヨロイと人の心の合体」の境地へと到達した。
- 「悪いな、俺童貞なんだ。てめえに俺の純潔は渡せねえな!」
- 戦いながら誘惑してきたファサリナに対しての台詞。男らしい。多分童貞が美女に言ってみたいセリフのベスト3には入る。
- 「これ…ヤバイだろ、ヤバイって…コレ。あ、コイツは覚えてる…お嫁さんがどうとか…幸せの…幸せの…幸せの絶頂の時…!!(脳裏にエレナが浮かび上がる)」
「エレナァァァァァアアアアアア!!!!!」 - オーバーフロウ覚醒時の叫び。ヴァンは成長するたびにエレナの名前を叫んでいる。この時ヴァンとヨロイ、そして展開がピークに達した。
- 「エレナは死んだ! お前が殺したんだ! 俺からエレナの死まで奪う気か!
死んだ奴は絶対に生き返らねぇんだ!
俺はそんな与太話を聞きにきたんじゃねえ! 俺は…お前をぶっ殺しに来たんだ!」
「俺の話を聞けぇ! エレナの仇ぃいいいいっ!!」 - 死んだ恋人を生き返らせるというカギ爪に対して発したセリフ。カギ爪としては別に不思議でない理屈を理解できないヴァンの発言に、カギ爪はヴァンを「バカ」と認識した。しかしその馬鹿さ故に無意識に真理を突いている様子が窺える。
- 「お前…背、伸びたか?」
- 最終回、ウェンディに対して。エレナしか見ていなかったわけでもなようだ。
- 「おう、世話になったな。カルメン。」
- 同じく最終回、カルメン99に対して。ヴァンがようやくカルメンの名前を覚えた瞬間だ。
- 「すみません、何か食べ物を…」
- 最終回、数年後ウェンディと再開したときの台詞。ここからエンディングロールが流れる。
スパロボシリーズでの名台詞
- 「理屈は知らんがどこにいようと、俺が呼べばダンは飛んで来るんだ…」
- Kにて、もう一つの地球はおろかダリウス界でも平然とダン・オブ・サーズデイを呼び出していたことについて問われて。ダンはどこにでも来る、その移動先がどこだろうと飛影の様にどこでも行けるらしい。
- 「あのファフナーの女、苦手だ…」
- 遠見真矢は自分の心に思ってることに気付くので苦手なのだ。
- 「見りゃ分かんだろ」
「しつこいって。いるっつてんだろ」
「ええい!さっきから何だ、てめえは!同化したいんじゃないのか!?」 - フェストゥムの三度にも及ぶ「『あなたはそこにいますか?』」という呼びかけに対して。本来フェストゥムの問いかけに反応してしまうと同化の恐れがあるため非常に危険なのだが、ヴァンは全く意に介さない。理屈は不明だが、「バカ」もしくは改造人間には通じないのだろうか。『蒼穹のファフナー メモリアルブック』でスタッフの一人が同じ発言をしているが、これによるとバカ(≒ごちゃごちゃと考えない人間)には通じない、というのはあながち間違いでもない模様。これを参考にしたのか、偶然かは不明だが。
- 「てめえが言うんじゃねえっ!」
- 「復讐心は悲しみの連鎖を生むだけですよ」と自身に説教するミストに対して激怒して発した台詞。確かに、(ミスト自身復讐はよくないこととわかっているとはいえ)イディクスを相手にして幾度となく復讐心を暴発させて一人突撃しては勝手にピンチになって味方に散々迷惑をかけているミストに復讐の虚しさを説かれたら、激怒してしまうのも頷ける話である。しかもこの場面以前にミストはヴァンに対して「ヴァンさんの復讐はただの復讐だと思っていませんから(ヴァンの復讐を)邪魔するつもりはありません」とヴァンの復讐を肯定する発言をしており、ミストのヴァンに対する説教の説得力の無さが一層引き立っている(加えて、彼は後にカギ爪の男を討ち果たし復讐を成就したヴァンに対して真っ先にヴァンの復讐の成就を祝福するような発言をしている)。
- 「俺にも何か苦手なものがあったはずだが、今の俺にはそんな物関係ねえ!」
「俺の心の中は、エレナでいっぱいに満たされてるんだ!!」
「エレナ!エレナ!エレナーッ!!」 - ヴァン復活の後、リオンネッターのオーバースキルを使ったカシマルへのセリフ。これでオーバースキルを破った。
- 「てめえが何者かは知らねえが、陰険なやり方が気に入らねえ!」
- Kでのダイモンとの決戦で彼に対して言い放った台詞。ヴァンの言うとおり、確かにダイモンはかなり陰険である。しかしダイモンはそんなヴァンに対して「ネズミの中のネズミ」と容赦なく嘲笑する。
- 「…俺の戦いは終わった。お前と戦う義理はねえ…だがな、あの星がなくなったら、俺の住む所がなくなっちまう。そいつはちょっと都合が悪い…」
「あいにく俺はまだ死にたくないんでね。だからてめえを倒して、あの星を守る事にした!」 - Kのル=コボルとの最終決戦で彼に言い放った台詞。
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話題まとめ
- ヴァン役の星野貴紀氏は190cmの長身。長身痩躯の体格が似通っていることを生かして、イベントに参加する際にヴァンのコスプレで(蛮刀は自分で製作)登場、ファンやスタッフ関係者に大絶賛された。
- 星野氏はスパロボラジオにゲスト出演しているが、「K」にはボイスが無いため、戦闘キャラを演じながら収録に参加していないという異例の形での登場となった。本人によれば、収録できなかったことは非常に残念だったとのこと。