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2020年4月29日 (水) 17:13時点における版
ヘビーメタル(Heavy Metal)とは、『重戦機エルガイム』に登場するロボットの総称。略称は「HM」。
概要
ペンタゴナワールドの戦闘ロボットの総称。ヘビーメタルの操縦者はヘッドライナーと呼ばれる。
ヘビーメタル(重金属)という名称に反して、装甲にはFRPのようなプラスチック素材であるジーンプラが主だって使用されている。
太陽光をエネルギーとし、不完全だが重力制御システムも持つ。L・M・Sの3種類のムーバルフレームという内部構造があり、それに装甲をとりつけるため、バリエーションが豊富。かつての大戦で活躍したオリジナルのヘビーメタル、それらが発掘されて作られたレプリカがA級ヘビーメタル、量産用に構造を簡素化したものがB級ヘビーメタルと呼ばれる。他にも作業用のマシンナリィというのも存在する。
エルガイムMk-IIに設置された全天周モニターなど、後の『機動戦士Ζガンダム』以降のモビルスーツの描写に影響を与えている。
スーパーロボット大戦における特徴
運動性が高く、HP・装甲が低く、Mサイズと機体性能はモビルスーツに近いが、一部を除くB級HM以外は対ビームコーティングを有するため、ビーム兵器主体のモビルスーツの天敵ともいえる存在である。ただしヘビーメタルの主力武器もまたビーム兵器である。
『GC』以降はA級HMが標準的に飛行できるようになり、地上面での移動に困らなくなった。ただし地形適応は陸の方が高いので使い分けが必要。
『OE』では飛行可能な事に加え、従来のビームコートに代わってツインメリットコーティングが本格実装された為、ビーム兵器に対して更に高い防御力を持つようになった。
主な機体
A級ヘビーメタル
かつてペンタゴナで起こった大戦で活躍したオリジナルの物と、それのレプリカ及び近い性能を持った優秀な機体は希少性の高い物として扱われている。 現在では既に文明が退行しているため、同様の物を量産するのは難しくなっている。
- エルガイム
- ガイラムを元にして作られたカスタムメイドHM。性能よりフレームの柔軟性・生産性を重視した為、性能はガイラムに遠く及ばないが、量産性に優れる。
機体の隠されたフレームには素体となったガイラムの識別名「アーメス」と搭載されていたファティマ「クローソー」の名が残されている。 - エルガイムMk-II
- ダバ一行が強奪したアモンデュール・スタックのボディに放棄されていたブラッドテンプルNo.3の頭部を装着して改良した機体。
- プローラーに変形して高速巡航形態となる。
- バッシュ
- A級ヘビーメタルとしては最も量産された名機、性能面でもエルガイムに勝っている。
- アシュラテンプル
- テンプルシリーズの一つで、背部の副椀・サーカスバインダーを駆使した高い火力を誇る。
- カルバリーテンプル
- テンプルシリーズの一つ、接近戦を重視した機体。黄色いカラーのオリジナルはヘルミーネと呼ばれ、その他に黒いカラーのレプリカ機が存在する。
- オージェ
- ポセイダル家所有の黄金のヘビーメタル。両肩のラウンドバインダー内に大量の武装を収納している。
- グルーン
- 頭部の角と標準装備のロングスピアが特徴的なA級ヘビーメタル。
- アトール
- 高出力タイプのA級ヘビーメタル。
- アトールV
- アトールをベースに複数のA級ヘビーメタルのパーツをミックスしたマクトミン専用のカスタムメイド機。
- ヌーベルディザード
- アモンデュール・スタックのプロトタイプとして開発された新型機。テンプルシリーズとしてクルツ・テンプルという別名を持つ。
- アモンデュール・スタック
- ヤーマンの技術を取り入れて数百年ぶりに新規開発されたA級ヘビーメタル。後に強奪され、エルガイムMk-IIに改造された。
- SRWではユニットとしては未登場だが、いくつかの作品においてエルガイムMk-II改造前の素体として存在が言及されている。
- また『Another Century's Episode』においては隠し機体としてプレイヤーが使用可能。
B級ヘビーメタル
現在の技術水準に合わせて大量生産に向いた仕様となっているヘビーメタル、パーツの多くが代用品となっていて性能面ではA級に及ばない。
- ディザード
- 反乱軍がエルガイムを元にして開発したB級ヘビーメタル。元々エルガイムが量産を想定した設計だったこともあってか反乱軍の主力として活躍した。
- アローン
- ペンタゴナで最も普及しているB級ヘビーメタルの一つ。宇宙仕様や民間仕様など多数のバリエーションがある。
- ゴロンゴ
- アローンの反乱軍仕様。頭部の形状が生産性向上のため変更されているが、基本的な部分はアローンと変わらない。
- グライア
- アローンに続いて開発され、同じく最も普及しているB級ヘビーメタル。
オリジナルヘビーメタル
過去の戦争で実際に使用された高い性能を持ったヘビーメタル。現存している機体は極少数で、実質裏設定となっている機体も多い。
オリジナルヘビーメタルはそれぞれの機体が専用の有機コンピューター「ファティマ」を搭載し、ヘッドライナーと連携する事で並のヘビーメタルを寄せ付けない強さを持つ。
- オージ(オリジナル・オージェ)
- 正確には、オリジナルのパーツから戦後に組み上げられた機体。
- ガイラム
- ヤーマン王朝の所有していたオリジナルHM。専用装備「パドルスピアー」はパワーランチャーが内蔵された攻防一体の優れた武器。後にエルガイムの母体となった。
- ブラッドテンプル
- ポセイダル軍のテンプルナイツが使用した強力なオリジナルMH。火炎放射器「フレームランチャー」はヘビーメタル軍を一瞬で消滅させる能力を持つ。3番機の頭部がエルガイムMk-IIに流用された。後の『ファイブスター物語』に登場するL.E.Dミラージュのデザイン元にもなっている。
関連用語
- ジーンプラスチック
- 主にヘビーメタルの装甲に使用されている特殊硬質樹脂。
- 『リアルロボット戦線』にはヘビーメタル専用の強化パーツ『強化ジーンプラ』が登場する。
- バスターランチャー
- 幾つかのヘビーメタルが使う必殺級武器。高圧縮化したエネルギーを封入したカートリッジを砲身に装填し、ヘビーメタル本体のパワーを利用して一気に射出する。ヘビーメタルが単機で携行可能な武装の中では最も高い攻撃力を誇り、また機能を切り替えることにより撃ち分けが可能で、中でも「バスター」モードは射線上にいる敵ヘビーメタル数十機を一気に薙ぎ払うなど、凄まじい破壊力を持つ。
- 反面、砲身が非常に長い(一般的なヘビーメタルの全長よりもさらに長い)ため取り回しが悪く、またヘビーメタル本体のエネルギーも相当に必要とするため、単機での運用は高性能なA級ヘビーメタルでなければ不可能(発射するだけならば、一応B級ヘビーメタルでも機体によっては複数機が協力すれば可能)で、加えて発射後はエネルギー切れや過負荷に伴うオーバーロードなどで機体が行動不能に陥ったり、最悪機体が耐え切れずに自壊するおそれもあるなど欠点も多く、総合的な使い勝手は決して良くはない。
- SRWではおおむね「エネルギー消費が大きいが強力な必殺級武器」と位置づけられており、これを装備しているかしていないかで使い勝手が大きく分かれてしまう作品も少なくない。また、長らくマップ兵器専用武器であったが、『GC』以降は「マップ兵器」兼「通常の必殺級武器」と撃ち分けが可能になり、ヘビーメタル単機の爆発力が増して使いやすくなった。反面、未装備の機体の使い勝手がさらに悪くなってしまったという弊害も。敵A級ヘビーメタルも状況は同じだが、バランス調整で雑魚が使ってくるものはそこまで強力ではないのが救い(一方、オージェに限ってはバスターランチャーに匹敵する対単体武器を備えている)。
- ファティマ
- 一部のヘビーメタルに搭載される独自の意志を持った生体コンピュータ。ヘッドライナーをサポートする。本来は没設定である。
- ツインメリットコーティング
- 上級ヘビーメタルに用いられている耐ビーム・光エネルギー吸収コーティング。ゲーム中では対ビームコーティングと表記されることが多いが、『OE』で本格採用。
- ランドブースター
- ヘビーメタルの飛行や輸送などに使われる支援メカ。ヘビーメタルの背部に装備される小型機と、有人タイプでレーザー砲などの武装もされた大型機がある。