「鉄のラインバレル」の版間の差分

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2013年6月3日 (月) 18:47時点における版

概要

タイトルの「鉄」は「くろがね」と読む。
清水栄一・下口智裕作のロボット漫画作品。2008年にはGONZOによりTVアニメ化。

原作である漫画版とTVアニメ版は登場人物等の基本設定や序盤の主なストーリーは同じだが、それ以外は全く違った内容になっている。原作とはほぼ別人になっている登場人物も存在し、アニメ版は原作に先んじて独自の結末を迎えている。

ストーリー

(原作漫画版)

現代とは「少しだけ」技術が進んだ時代。


小学6年生の早瀬浩一は社会科見学の際事故に逢い、何かが変わった。
数年後。中学三年生になった浩一は表向きは優等生、裏では中学校の悪ガキどもを束ねる番長として日常を謳歌していた。
ある日、自分を狙う何者かの存在と、自分を救う<マキナ>と呼ばれる巨大ロボット、「ラインバレル」との出会いから、
自らの理想である「正義の味方」として振舞うが…


表向きは医療機器メーカーとして、裏では12体のマキナの保護を推し進める企業「JUDA」。
現代の技術より数段進んだ技術を持ち、世界に暗躍する秘密組織「加藤機関」。
そして彼等すら凌駕する第三の存在…。


様々な出会いと別れ、そして再会を通じ自らの正義を見出していく浩一。
マキナとは? ラインバレルとは? 32年後に訪れるという「世界の滅亡」とは?
世界の真実を巡り様々な思惑が渦巻く中、少年は「正義」を貫くべく仲間と共に戦い続ける。

(アニメ版)

21世紀初頭、世界の多くの軍隊において「アルマ」と呼ばれる人型兵器がすでに実用化されている時代。

中学三年生の少年・早瀬浩一は典型的ないじめられっ子であり鬱屈した日々を送っていた。そんなある日、空から突然、裸の女の子と謎のロボット・ラインバレルが降って来て、よくわからないうちにその女の子にいざなわれてラインバレルのパイロットとして、世界征服を企む悪のテロ組織「加藤機関」のアルマ軍団と戦うハメになってしまう。まるでロボットアニメのような展開に、かねてから「正義の味方」に憧れていた浩一は大興奮。その異常な状況を喜んで受け入れ、自らを正義と名乗り鬱屈した感情を爆発させるかのように大暴れをすることになる。

しかし、彼の子供じみたヒーロー願望による暴走は友人の死という取り返しのない悲劇を生むことになり、浩一は本当の正義の味方とは何かを問うようになる。やがて彼は加藤機関と敵対する正義を名乗る企業「JUDA」にスカウトされ、この世界の真実に向き合うようになる。

登場人物

JUDA

加藤機関

その他

登場メカ

マキナ

アルマ

ヒトマキナ

その他

主題歌とBGM

『鬼帝の剣』
(歌・演奏:ALI PROJECT、作詞:宝野アリカ、作曲・編曲:片倉三起也)
オープニングテーマ。LにおいてBGMとして採用。
『雨が降る』
(作詞・歌:坂本真綾、作曲:かの香織、編曲:斎藤ネコ)
前期エンディングテーマ。
『Remedy』
(作詞・歌:坂本真綾、作曲・編曲:Sol、aya)
後期エンディングテーマ。
『PROUD』
(作詞:小峰理紗、作曲:山崎ますみ、編曲:山崎淳、江口貴勅、歌:コミネリサ)
挿入歌。L・UXにおいてBGMとして採用。
どちらも原作再現の山場で流れ、展開を大いに盛り上げてくれる。初参戦のLはもちろん、2回目とはいえ原作漫画版参戦で主題歌が省かれていたUXでも意表を突かれたプレイヤーは少なくないだろう。
『linebarrel』
次回予告BGM。ただし、ネット配信版は次回予告が長尺(30秒)になっていたためBGMが異なっている。
UXにおいてBGMとして採用。イベント用でイントロ込みのバージョンも存在する。

登場作と扱われ方

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦L
初参戦作。アニメ版設定で登場するが、漫画版、さらには本作のプロトタイプである読み切り漫画『鋼鉄の華』(余談の節を参照)から取り入れられた要素も散見される。JUDA本社が自軍部隊LOTUSの拠点となったり、1話から原作再現があるなどで物語の中心的活躍をするため、扱いは非常に良い。
スーパーロボット大戦UX
Lとは異なり、漫画版名義での参戦となる。事前に公開されたPV1でもキャラクターや機体のデザイン、使用している武装など、漫画版の要素が散見されており、その後原作者2人のサイトで「参戦するのは『原作版』」と言及され、UX公式サイトの作品紹介でも「鉄のラインバレル(原作漫画版)」名義となった(PV2やゲーム上でも同様の表記)。なお、CVやBGMはアニメ版のものが使われている。今回は鬼の名を戴く機神達と共演する。
原作がまだ未完であるためヒトマキナとの決戦までが物語として描かれ、クライマックスのデウスエクスマキナとの戦いは半ば本作オリジナル。Lで厚遇を受けたばかりではあるが、本作でも扱いは十分に良い。
原作での主要イベントは軒並み再現されているが、クロスオーバーの都合上順番の変更がいくらかみられる(4巻の衛星兵器破壊作戦が11巻の核ミサイル破壊作戦の直前に移動、2巻の沢渡戦に3巻の陸の初登場シナリオが統合されているなど)。

用語

加藤機関
本作のおもな敵。その実態は……。
ファクター
マキナの操縦者を表す言葉。ある人物いわく「人殺しの因子」。
マキナ
自己修復能力を備えた戦闘ロボ。特定の人物にしか動かせない。
アルマ
劣化マキナとも言うべき戦闘メカ。この世界でロボットといえば基本これ。原作漫画版では加藤機関独自の兵器であり、沢渡が連れて現れるまで誰も知らなかった。
JUDA
世界的薬品メーカー。その実態は加藤機関への対抗組織だが、実は……。
キリヤマ重工
迅雷を開発した兵器メーカー。
Dソイル値
ファクターとマキナの「同調率」のようなもの。自己修復能力に影響する。
早瀬軍団
道明寺が立ち上げた集団。
巽学園
アニメ版の要素。浩一達が通う高校。
マキナ人間
アニメ版の要素。マキナと融合された人間。
統一意志セントラル
アニメ版の要素。あちら側に存在している本作の真の敵。
高蓋然性世界
アニメ版の要素。「高い確率で存在する世界」のこと。マサキや久嵩はここの出身。

主要スタッフ

制作会社
GONZO
監督
日高政光
キャラクターデザイン
平井久司
メカニックデザイン
鈴木勤
音楽
コーニッシュ

商品情報

DVD

漫画本など

余談

  • 原作漫画版と同じ作者が過去に読みきり作品として描いた『鋼鉄の華』という作品があるのだが、これが『鉄のラインバレル』のプロトタイプとも言える作品となっている。内容は、早瀬浩一と城崎絵美という二人の少年少女が「マキナ」と呼ばれるロボットに乗り込んで戦う、というもの。ただしキャラ・メカの外見や性格は『鉄のラインバレル』の漫画・アニメとは全く異なったものとなっている。TVアニメ版最終回にライバレルが次元のゲートを抜けるときにすれ違った謎のロボと少年少女は、この『鋼鉄の華』バージョンの浩一と絵美、そしてマキナである。

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