同化

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同化とは、『蒼穹のファフナー』に登場する用語。

概要

生命体としての性質が同作の敵勢力である「フェストゥム」に近づく現象を指す。

フェストゥムの目的は、他の生命体を自身の性質に近づけることによって自身の存在をより高次元化し、最終的には単一の存在とすることであり、その為に彼らが生じさせる現象が「同化」である(その趣旨は、他作品の用語で言えば「人類補完計画」や「ODEシステム」の発想が近い)。

同化の対象となった人間は、意識を彼らに統合され、個としての存在が消滅する。またそれに至らないまでも、意識の浸食を受けた人間は廃人と化し、再起不能となってしまう場合もある。しかし、ごくごく稀に、同化された人間の意識が同化した個体に影響を与えることもある。そういった場合、通常は全体の中で整頓されるが、真壁紅音を同化したフェストゥム(便宜上ミョルニアと呼称される)は彼女の意志による共鳴力場の影響を受け続け、ミールと拮抗する個として存在するようになっている。

同化を続けていったフェストゥムはいつかは臨界点を向かえ、崩壊する。これをフェストゥムは「無に帰る」と呼んでおり、フェストゥムが同化を行うのはこの崩壊を起こすためのプロセスに過ぎない。崩壊したあとは周囲の質量・エネルギー量そのものが減るという不可解な現象が発生するために、まさに「無に帰った」ことになる。

しかし、フェストゥムが言うところでは、これはあくまでこの三次元世界で存在しなくなっただけであり、より高次元の世界へ転移したことになるらしい。フェストゥムはこの次元の多くのモノとともにより高次元へ転移することを望んでおり、彼らの概念からすると同化とは他者への「祝福」である。

しかし、続く劇場版ではフェストゥムが蒼穹作戦を通じて「個々の存在」と「憎悪」「怒り」という概念を認識したため、フェストゥムの内部に派閥が発生。その中の主戦派は、人類を「滅ぼす」ために同化を仕掛けて来るようになっている。

ファフナー搭乗に伴う同化

同化を行うために人類と対峙するにあたり、フェストゥムは相手の思考を「読心」能力によって把握した上で戦闘を行うため、通常の方法では人類がフェストゥムに対してまともに戦うことは不可能である。

人類が唯一「読心」能力に対抗し得る兵器が、思考防壁を展開することが可能な「ファフナー」である。その内、アルヴィスが主力としているノートゥング・モデル、及び新国連の最新鋭機であるザルヴァートル・モデルにはフェストゥムのコアが移植されており、染色体に特殊な因子(後述のシナジェティック・コード発生に必要な因子)を持つ少年少女しか搭乗することは出来ない。

ファフナーに搭乗する際、パイロットの脳内にはファフナーとの連結を齎す「シナジェティック・コード」が生成され、これによって操縦が可能となる訳だが、これはつまりフェストゥムのコアを介して擬似的な同化現象を発生させるとでもいうべき活用法であって、搭乗者はシナジェティック・コード形成の都度少しずつ染色体が書き換えられていく。進行が進むと「瞳が常に赤く変色したまま(普段は搭乗時のみ変色)になる」「身体機能の異常」等の症状が出始め、一定の限度を超えた場合には、肉体の結晶化やフェストゥムの「同化」同様に廃人化などの影響が生じることになる。また、ジークフリード・システムを内蔵していたティターン・モデルはノートゥング・モデルに輪をかけて同化の進行具合が早く、1回につき数分の戦闘が数回行われただけで、昏睡状態に陥ったり結晶化する者が出る程だった。

尚、新国連の開発した汎用ファフナー(グノーシス・モデル等)については擬似シナジェテック・コード生成装置が搭載されているため、上記の適性を持たない人物でも操縦可能。しかしフェストゥムとの戦闘においては力不足が否めず、アルヴィス執行部は非人道的であることを承知でノートゥング・モデルを活用していたのである。

同化現象の被害者

原作では新国連の一般兵を中心に、多数の人間がフェストゥムによる同化の犠牲となっている。また上述の点から、ノートゥング・モデル、ザルヴァートル・モデルに搭乗するパイロットは、程度の大小こそあれ同化が進行している。 劇場版以降はミョルニアが齎したデータによりかなり改善されている。

将陵僚
生駒祐未
船橋幸弘
柴田小百合
鏑木早苗
柳瀬徹
L計画に参加したティターン・モデルのパイロット達。一番上の二人は『ROL』の主人公とヒロイン。最速で6度目の戦いで結晶化が始まり、仲間が立て続けに倒れていく姿を見ていた村上剛は恐怖と絶望のあまりに「どうせみんないなくなる」と殴り書き、将陵僚を激昂させてしまう。
ジークフリード・システムを内蔵しているのと、システムが未成熟であったのが原因でパイロットへの負担がかなり大きくなり、過程を飛ばす形で同化現象が進んでしまっていた。同化現象にて倒れなかったのは立木惇とフェストゥムとの戦いで戦死した村上剛のたった2名だけであった。
真壁紅音
夫・史彦を庇って同化される。しかし、同化される瞬間にフェストゥムの存在を理解し、逆に自分から彼らを「祝福」した。
この結果、同化したフェストゥムであるミョルニアは徐々に個我を確立し、蒼穹作戦決行及びフェストゥムと人類の共存への道を開く鍵となった。
そのためか、ミョルニアの中には彼女の意識が残響という形で残っており、ある場面で表面化している。
春日井甲洋
中枢神経を同化されて植物人間状態になっていたが、後にスレイブ型として覚醒。蒼穹作戦にはスフィンクス型となって助力し、劇場版における第二次蒼穹作戦では、コアを失った愛機マークフィアーに同化して参戦している。
要咲良
終盤、同化現象に倒れてしまう。劇場版では同化現象からは回復しているが、それの後遺症として虚弱体質になってしまっている。この時期は変性意識が「身体を動かせる喜び」になっていたが、続編では「自我の分裂と消滅への恐怖」に変化している。
皆城総士
TV版の最終盤にて完全に同化され、存在が消滅。しかし、その意志はあるフェストゥムによって護られており、第二次蒼穹作戦終了後に帰還している。
真壁一騎
終盤、同化現象を発露してしまい、蒼穹作戦で非常に危険な状態にまでなってしまう。作戦終了後~劇場版開始一年前まで昏睡状態に陥り、劇場版では色盲となっていた。
蔵前果林
TV版第1話で死亡した皆城総士の義姉。『ROL』で3回目のテスト後にはすでに目が赤くなっており、特殊な偏光レンズを用いた眼鏡で隠していた。SRW未登場。

SRWでの扱い

特殊能力「同化」

K

マークザインマークニヒト特殊能力として採用。

相手がファフナー系ユニット(マークザイン:フェストゥム系 マークニヒト:マークザイン以外のファフナー系)である場合、攻撃が命中すると敵の気力を減少させる。減少値はシナジェティック・コードのLvにより上昇する。

更に攻撃の命中によって相手の気力が90以下となった場合、残りHPに関わらず対象は撃墜扱いとなり、更に自機のHP・ENが10%回復する。HPの高いアルヘノテルス型プレアデス型等との戦闘の際には非常に有用な能力となるが、敵の気力が上昇してしまうと撃墜効果を得にくくなるので、マークザインはマップ開始早々に強敵に攻撃を仕掛けるのが良い。イドゥン・スフィンクス型のみこの同化効果を逃れる事が出来るが、気力は下がるのでイドゥン・スフィンクス型の撃墜を目指す場合はマークザインで気力が50になるまで攻撃し続けると脱力も節約できる。

C・コード 気力減少値
Lv1 -12
Lv2 -13
Lv3 -14
Lv4 -15
Lv5 -16
Lv6 -17
Lv7 -18
Lv8 -19
Lv9 -20

UX

上記2機に加えて全てのフェストゥムが所持するようになり、効果対象も自軍の全ユニットとなった(マークザイン・味方版マークニヒトはフェストゥムしか同化できない)。読心能力もある関係上、元々回避が見込めない戦艦やスーパーロボットの天敵のような能力となっている。

この能力自体がレベル制となり、レベル1ではK同様気力を90以下、レベル2では100以下、レベル3では120以下にすることで敵を同化できる。普通のフェストゥムがレベル1、イドゥンがレベル2、マークザイン・マークニヒトがレベル3。また、減少量は気力と「同化」Lvに依存し、このようになる。

攻撃側気力 防御側気力減少値と同化Lv
L1 L2 L3
100~104 -1 -5 -10
105~109 -3 -8 -13
110~119 -5 -10 -15
120~129 -8 -13 -18
130~139 -10 -15 -20
140~149 -13 -18 -23
150~159 -15 -20 -25
160~169 -18 -23 -28
170~230 -20 -25 -30

特殊能力によって発生する効果なので、「気力低下」を無効化できる精神耐性を付けても同化の効果は受けてしまう。ただし物語上の理由で、ヒーローマンは同化されることはなく、更にヒーローマンは読心も通用しない。バリア、或いは特殊装甲が発動してノーダメージになった場合も同化されないが、フェストゥムの武器はバリア貫通が存在する事が多いため、バリアは基本的にあてにならない(逆に必ず発動する特殊装甲…すなわちVPS装甲は「セカンドステージのモビルスーツはフェストゥム戦を想定している」というUXでの設定を裏付けるものとなっている)。

関連項目

フェストゥム
身体の99%が珪素で構成された謎のシリコン生命体。フェストゥムの他の知性体を同化する能力は、人類にとっての脅威となっている。
ファフナー
フェストゥムに対抗するために製造された機動兵器。
なお、フェストゥムの核を使用したアルヴィス製のファフナーおよび人類軍製の最新型ファフナー・サルヴァートル・モデルには、パイロットがそれに乗る度に同化現象が進んでしまうという大きな欠点が存在する。
ラビッドシンドローム
Kにおいては共通性のある症例という設定だった。
真ゲッターロボ
原作漫画版『ゲッターロボ號』では最終的に敵(どころか自分に乗り込んでいるパイロットも)を片っ端から同化融合していく(味方である翔とシュワルツは残すという取捨選択はしていた)というとんでもない事を行っている。同化された人物もゲッターの影響を受けるようでどんなにゲッターに憎しみを持っていた人物でも「そうか…そういうことだったのか…」と納得しながら取り込まれる。物理的に取り込まれるに至らない場合でもその人物の精神が弱い場合は精神を取り込まれてしまい、恐慌状態にになったり、脳死状態になってしまうことがある。幸い、スパロボではここまでの全力全開になった事はないが、万が一再現されようものならマークザインも真っ青のバランスブレイカーになると思われる。

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