EVA量産機
- 外国語表記:Eva Mass-produced Type
- 登場作品:新世紀エヴァンゲリオン 劇場版(ビデオソフトでのTVシリーズ改定版)
- 分類:汎用人型決戦兵器(エヴァンゲリオン)
- 型式番号:EVA-05~13 PRODUCTION MODEL
- 全高:40~200 m
- 重量:700~96000 t
- 動力:S2機関
- 装甲:12000枚の特殊装甲
- 開発:NERV(5,6号機はドイツ、8号機は中国)
- 所属:ゼーレ
- 主なパイロット:ダミープラグ(KAWORU)
- メカニックデザイン:佐山善則
概要
劇場版(またはTV版を改定したビデオ・DVDで“真の第弐拾伍話”とされた)『Air』において、戦略自衛隊を壊滅させたEVA弐号機にゼーレが差し向けた9機の量産型エヴァンゲリオン。機体色はホワイト。形式番号としては、EVA5号機~13号機に該当し、認識コードはEVA-05~13。
機体形状は弐号機以降のEVAと同型であるが、肩部のウェポンラックは装備されていない。頭部は従来のEVAとはだいぶ印象が異なり、ウナギやミミズを思わせる形状で眼部がなく、大きな口部が目立つ異形の姿を持つ。また従来のEVAにはなかった伸縮性のある翼を持ち飛行能力を有するが、外観上推進装置らしいものは見られないので、羽ばたいて飛んでいるのだと思われる。
これまでのエヴァンゲリオン、使徒などからのデータを元に開発されたのがこの量産型エヴァシリーズであり、ゼーレの指示で世界5カ国で製造が行われた。使徒の無限動力「S2機関」を標準搭載、起動にはダミープラグ(KAWORU(渚カヲルのパーソナルデータ))を使用。表向きの開発目的は全く判明してないが、ゼーレの言葉を借りるなら、サードインパクトの「儀式」を行うために開発されたといっていいだろう。
頭部の輪郭形状がウナギを想起させるので(実際にウナギの頭部と見比べてみるとそうでもないのだが、あえて言うなら九州・有明海の干潟に生息する「ワラスボ」という魚が近い)「ウナギ」「ウナゲリオン」の愛称で呼ばれる事も。儀式の際には頭部の形状が変化し(大きな口の中から顔が現れる)、首が長い女性の顔(リリス)のような形態になる。
ダミープラグによって制御されている為、これを破壊すれば停止するはずなのだが、本編では特に言及されていない(もう一つの手段はコア破壊)。
劇中での様相
TV版では葛城ミサトと日向マコトとの会話で存在が確認されたが、登場はせず。前述の通り『Air』で初めてその姿が明らかとなった。
弐号機に差し向けられた量産機の戦闘能力は高くなく、アスカが完調だったこともあるだろうが9機全機が弐号機の活動限界である3分30秒で蹴散らされた。しかし直後に何事もなかったかのように(弐号機に与えられた損傷自体はほぼそのままの状態で)活動を再開し、ロンギヌスの槍で弐号機を串刺しにした挙句、鳥葬の如く群がり機体を食いちぎった。その後、EVA初号機を寄代としてサードインパクトを引き起こし、量産機は綾波レイ(第2使徒リリス)に変化し、そのまま量産機も寄代の一部となる。エンディング場面では死海の十字架に掛けられているさまが確認できる。漫画版では地球に落ちた後石化、遺跡と呼ばれている。また、少なくとも二体が日本に存在する事が確認できる。
新劇場版
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でのEVA5~13号機(欠番あり)はTV版とは設定からして全く別物で、外見も個々別々なものに変わっている。詳しくはエヴァンゲリオンを参照。
登場作品と操縦者
原作『Air/まごころを君に』の憂鬱な展開をなぞって出現する場合が多い。その場合、スーパーロボット軍団(プレイヤー部隊)がギリギリのタイミングで駆けつけ、一気に大逆転という展開になる。また、上述の「ウナギ」というあだ名について『α』で兜甲児が「ウナギみたいなやつ」と発言している(『MX』ではケーン・ワカバが「ウナギ」と表現する)。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 初登場作品。原作通りサードインパクトを引き起こすべくゼーレが投入し、EVA弐号機が単機で相手をすることになる。弐号機のENが切れるまで9機撃破するのが勝利条件(とはいえアンビリカルケーブルを繋いでいれば全く問題ない)。9機破壊すると原作通りに復活するが、弐号機が鳥葬になる前にマジンカイザー(入手している場合のみ)、真ゲッターロボ、ライディーン、主人公機を筆頭としたスーパーロボット軍団が到着する。味方の気力は150になっているので、楽に蹴散らせる。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 生き残っていたゼーレがαナンバーズに差し向ける。EVA初号機を寄代としてサードインパクトを引き起こそうとするが、シンジが自我を取り戻したため失敗。その後はDC版α同様にゲンドウの手に渡り、αナンバーズと最後の戦いを行う。寄代状態の初号機に付き従っている際は無限再生するが、ゲンドウとの最終決戦時は普通に破壊できる。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- ソーディアンが手駒として運用しており、ソーディアン側についたパプテマス・シロッコが決戦の際に従えている。この世界では製造はまだ行われていないが、ソーディアンの巡った世界の中に量産機が既に配備された世界があり、そこで情報を入手した模様。HPが一定以上に減ると一度だけ全回復し、しかも大幅にパワーアップしてしまうので、必殺技を使うなどして回復させずに仕留めたい。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 大まかな流れは前々作『α』と一緒。今回は『α』での流竜馬や兜甲児達の代わりに、ロム・ストールがいつもの口上とともに救援一番手として駆けつけてくれる。
- 次面「遙か久遠の彼方」にて再戦するが、気力の上がっていない状態でまともにやり合うと手強いので1機ずつ確実に撃破しよう。こちらでは敗北条件に関わる機体が多い上に、あろうことかその敗北条件になっている機体(特に初号機)ばかりを執拗に狙ってくるのでMX最大の難ステージとなっている。
- スーパーロボット大戦MX PORTABLE
- HPがPS2版から1.5倍跳ね上がってるので更に倒すのが面倒になった。
装備・機能
武装・必殺武器
- 強襲
- 『α』のみの攻撃。文字通り、敵機を強襲する。飛行可能になると何故か攻撃力が下がる。
- ロンギヌスの槍
- 本物ではなく複製。A.T.フィールドを貫いたことから、基本部分は複製できたものと推測される。SRWでは「投擲」という名称。
- 余談であるが、『α』での諸刃の剣の投擲後すぐにロンギヌスの槍に形状変化を起こすが、原作では弐号機のA.T.フィールドに衝突した瞬間に形状変化を起こしている。
- α:最大射程が8と長く、距離補正の恩恵もあって威力が高い(とは言え、弐号機のA.T.フィールドを貫けるほどでもない)。
- 第3次α:全体攻撃になったが、戦闘演出に違和感あり。この状態で複数の敵機に纏めて命中させるEVA量産機の技量(?)は凄まじい。
- 諸刃の剣
- 両刃の剣。ロンギヌスの槍が変形したもの。『α』では射程が長く、P属性の武器という中々の性能。
特殊能力
- 剣装備
- 切り払いを発動。
- A.T.フィールド
- 敵が使うと恐ろしい能力の一つ。生半可な攻撃では無効化される。『第3次α』では専用能力A.T.フィールド(強)が追加された。(強)の通り、通常のATフィールドより効果が高い。
- S2機関
- 作品により微妙に効果が違う。SRWでは強力なEN回復効果だが、EVA量産機にはENを消費する武装が無い為、殆ど死に能力に近い。大気圏内での飛行や宇宙空間での移動用のEN確保としては使えるが。
- HP回復(中~大)
- この能力のお陰で多少の損傷は意味を成さない。短時間での撃破が望ましい。
- EN回復(中~大)
- S2機関同様にほぼ死に能力。
移動タイプ
サイズ
- L
機体BGM
対決・名場面
スパロボシリーズの名場面
- 「回天」
- 『MX』第53話より。アスカの駆るEVA弐号機によって全て沈黙したが、それもつかの間、量産機から投擲されたロンギヌスの槍によって弐号機は沈黙。そし全滅したはずの量産機は活動再開、身動きが取れない弐号機を追いつめ、トドメを刺そうとしたその時、「待てぃッ!!」の一声で攻撃を止めてしまう。
- 驚愕(?)した量産型が見たのは、太陽の光をバックに立った男、ロム・ストール。口上を全て言い放った後、ロムはすぐさまバイカンフーにパイルフォーメーション。それを待っていたかのようにマグネイト・テン、そして再び立ち上がった碇シンジの駆るEVA初号機が現れた。ロムの口上の通り勝負は一瞬で変わってしまい、量産機は完全に「沈黙」してしまう。
関連機体
商品情報
プラモデル・LMHGでは通常版とは別に最終決戦仕様が発売された。双方の違いは付属している武器と一部パーツ等。通常版では交換可能な二種類の頭部と諸刃の剣、最終決戦仕様は開口ギミック付き頭部とロンギヌスの槍(複製)。余剰パーツ扱いだが、両方ともパレットライフルが付属しており、別売りのエヴァ系キットに付属している武器とともに持たせることも可能。
なお、最終決戦仕様は開口ギミック付き頭部を成形するための金型に問題があるらしく、絶版となっている。Yahoo知恵袋