エリック・グレゴリック
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エリック・グレゴリック(Eric Gregorick)
- 登場作品:魔装機神シリーズ(バンプレストオリジナル)
- 声優:川津泰彦
- 種族:ラ・ギアス人
- 性別:男
- 所属:晨明旅団
- 役職・称号など:ヘッド
- キャラクターデザイン:下山剛史
ラ・ギアス各地を騒がせるテロリスト集団、「晨明旅団」のヘッド(=ボス)。モヒカン頭にトゲ付き肩パッド&凶悪な面構えと、某世紀末救世主伝説を彷彿させる、ラ・ギアスよりも修羅界の方が似合っていそうな外見。マルテナ社を介して南部シュテドニアス聯合のオンガレッドやヴォルクルス教団と通じ、テロ活動に見せかけた施設の破壊や要人の暗殺を請け負う。善悪の区別も思想もなく、楽しければそれで良いという刹那的・快楽主義的な動機で破壊活動を行う非常に危険な人物である。
……はずなのだが、それら悪人的な側面を全て帳消しにする、スパロボ史上稀に見るバカという特徴があり、作戦目的を敵であるマサキ達の前ででかい声で喋る、依頼主をうっかり明かしそうになる、依頼内容を忘れる等、魔装機神シリーズ屈指のギャグメーカーとなっている。また敵味方問わずくだけた言動で、手下達への面倒見も良く、全く憎めない親しみの持てるキャラクターでもある。 手下の名前を覚えるのが苦手なため番号で呼ぶなど、そのバカさ加減を示すエピソードは数多い。そんな彼だが、操縦技術は本物であり、操者としてはかなりのレベルで、技術屋としても結構な腕と目の持ち主。
登場作品と役柄
魔装機神シリーズ
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 物語序盤より敵として登場。以後、度々戦う事になる。馬鹿だが、その実力は本物。戦力が揃わず資金も少ない序盤では、そこそこの強敵である。特に相性の悪いサイバスターが背後から攻撃を受けた場合、甚大なダメージを受けることも。くれぐれも慎重に対処しよう。
- 物語が進むにつれて、オンガレッドの非情な作戦やヴォルクルスら邪神との苛烈な戦いがクローズアップされ、殺伐としたムードになりがちな今作において、彼の人間性が(シモーヌの言葉で表現するなら)プレイヤーを「ほっこり」させてくれる一抹の清涼剤になっていることは疑いない。物語後半では、自分達の「やられキャラ」というポジションやバカ集団であることを理解しつつ、期待通りのザコっぷりを発揮するという、ある意味賢い立ち回りを見せてくれる。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- 相変らず強敵にしてお笑い担当でもあるが、今作ではギオリアスの拡張性やガッデスが新型プラーナ増幅装置の試作型をつけているのを見破るなど技術的な視点に長けた姿を見せた。バゾーダン極の武装はリニューアルされだが、対策は変らない。今作はゲームバランスに隔たりがあるので、慎重に戦わないと思わぬ打撃を被ることも。
- キャンペーンマップの出番も多く「邪霊バスターズ」では味方として使用可能。「儲からざる者食うべからず」の後日談にあたる「女の敵」ではアンティラス隊に関わった他組織の女性パイロット(さすがに暗殺者、司祭、そして反アンティラス隊の2人はないが)のコラ写真までも作ってしまい、彼女達に追われることに。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END
- 状況が状況だけに妙にハマっている……のだが、まともに戦うのは最初に登場するときの1回だけで、直後のシナリオの冒頭でヴォルクルス教団大司教のボーロに突撃して返り討ちに遭ってしまう。[1]しかしながら終盤の巨人族編にてようやく部下たちがボーロを追い詰めたものの返り討ちに遭いそうになっているところで突然の再登場、そしてボーロを倒してヴォルクルス教団にトドメの一撃を与えるというある意味重要な役割を果たす。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
精神コマンド
- 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 必中、不屈、突撃、幸運、熱血、魂
- ※「突撃」がほぼ死に精神だったり、「熱血」と「魂」が重複していたりするが、総じて本人の性格にはよく合っているラインナップ。
- 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- 必中、不屈、突撃、幸運、熱血、魂
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「親分登場!」
- 晨明旅団そのものにもBGMがあるというのに、さらに個人で専用BGMを持っている。まあエリックのキャラで「迫り来る敵」やら「巨大な闇」やらが流れたら違和感が凄まじくなることは容易に想像がつくのでしょうがない。このBGMをバックに繰り出す奥義・全部粉砕破は、カットイン演出も合わさって非常に豪快。曲自体も明るく激しいハードロックであり、良曲の呼び声も高い。
- ……ROEでは、戦闘デモにてツレインVSエリックの戦闘でこれが流れるため、下手するとツレインの専用BGMと勘違いされる。
人間関係
- ズネロ・ホネーガ
- 晨明旅団のナンバー2。頭の足りなさ過ぎるエリックをフォローする常識人。エリックの人柄に魅かれており、嫌々下に付いているわけではない。
- 実際エリックがボーロによって斃されてしまった(と誰もが思っていた)後は、残された部下共々エリックの仇討ちに執念を燃やす事となる。
- メフィル・ザニア・ボーラング
- エリックに九九の7の段の簡単な覚え方を教え、感謝される。
- シモーヌ・キュリアン
- 彼女には発言の数々を聞かれるたびにほっこりされている。
- ミオ・サスガ
- 会うたび漫才のようなやり取りをする仲。COEではエリックが戦死したと聞かされて「なんかひょっこり帰ってきそうな気もする」と発言していた。事実、アンティラス隊の知らぬ所で…
- ウーフ
- 彼を「兄貴」と敬い、ついていくことを誓う。ウーフ本人は微妙そうであったが。
- 魔装機神IIIでは彼から貰ったサフィーネの画像データを用いてサフィーネのコラ写真を作った。
- レミア・ザニア・ヴァルハレヴィア
- 部下が禁句を言ったため、怒りを買っている。それでもCOEでは、エリックの最期(?)を目の当たりにしてしまいショックを受けていた。
- ニーマイル・ゲインザ
- 彼を不意打ちで倒す。
- シエーナ・ルドランティス
- エリックに禁句を言われた、年齢不詳の女性。余談だが、レミアの禁句は手下に言われた。
- バッシュ・ザレイド、ドレル・ボードル
- 復讐するつもりだったが、結果的には彼らの下剋上計画を手助けした。
- スメラ・パラオム、ユノー・ヌイーゼン、ジャンナ・マウリシオ、サンナ・ゲインズ、オキュラ・ザニア・ビフラズバ、セレマ・ゼオラ・オクスティン
- 「女の敵」におけるコラ写真を作られた被害者達(アンティラス隊を除く)。
- サフィーネ・グレイス、モニカ・グラニア・ビルセイア
- 「女の敵」にて彼女達のコラ写真を作った結果、彼女たちに追われた上にシナリオエンドデモにて、文字通り手痛いしっぺ返しを受ける羽目に…。
- ジノ・バレンシア
- 「儲からざる者食うべからず」にてプレシアのコラ写真を作ったためにジノの怒りを買ってしまうことに…(しかもこのステージでの強化パーツ取得条件はジノでエリックを撃破となっている)。
- ブロウ・ティゴール
- 彼から三下呼ばわりされる。もっとも第三者視点から見るとどっちもどっちであるが。
- ボーロ・フェイブル
- 彼に一蹴された際、脱出装置が動かず、機体ごと果ててしまった……と、思いきやマサキ達の預かり知らぬところでリベンジを果たす。
名(迷)台詞
魔装機神シリーズ
魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 「このエリック・グレゴリックをバカ呼ばわりして生き延びたヤツぁ、200人しかいねぇんだぜ!」
- 初登場の「晩餐会」での台詞。実際は(この話でバカと言ったセニアを含め)エリックをバカ呼ばわりしたのは194人で、200人に満たない。その後「四捨五入すれば200人だ」と言って「一の位で四捨五入したら190人では」とズネロに言われ、初登場だというのにどこから突っ込んでいいのか判らない有様である。
- 「面白半分じゃねぇ! 面白全部だ!!」
- 同じく「晩餐会」でのマサキとの戦闘前会話より。馬鹿騒ぎができればそれで良いらしい。どこかの軍団員とはおそらく無関係。
- 「何っ!? 7×2は12じゃねぇのか!?」
- 「往古来今、これを宙と謂う、四方上下これを宇と謂う」から。自信満々で言い出した九九の7の段をいきなり間違える。その規格外のバカっぷりが却ってシモーヌやベッキーを和ませるのであった。ちなみに、2×7は分かっている。
- 「勉強ができるんだったら、こんな事はやってねぇぜ!」
- 同話にて、ベッキーから「バカにされたくなかったら、もう少し勉強しろ」と言われて。
- 「バカ野郎! 俺達ゃ目立ってナンボだ! たとえやられても、華々しく散れ!」
- 「謎の病」での台詞。この後ズネロも言っているが、やられることが前提なのが笑わせる。
- エリック「俺は悟ったのよ。利口だらけのこの世界、あえてバカになるのも一つの道だとな!」
ミオ「おおっ! 本物のバカ!」
エリック「よせよ、照れるだろーが」
ミオ「スパークする本物のバカ!」
エリック「いやいや、それほどでも」 - 「陰夜の蠢動」より。もう、何て言ったらいいのやら。もちろん、エリックがあえてバカになったのではないことは言うまでもない。まぁ、本人が満足してるんなら、それでいいんじゃないでしょうか。
魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- 「愚連隊……? よくわかんねぇがカッコいい響きだな!気に入ったぜ!」
- レミアから愚連隊と呼ばれて。ズネロから本当の意味を教わり憤慨していた。
- 「ん?その機体、まだまだ色々いじくれそうじゃねぇか。俺様が改造してやってもいいぜぇ?」
- ファングとの戦闘前会話。少し見ただけでギオリアスの拡張性を見破った。
- 「なんでもそのシエーナさんってのは、魔装機の設計で有名人らしいじぇねぇか。だから俺たちの改造した機体を、ちょいと見てもらおうと思ってよ!」
- シエーナに会いに来た理由。この言葉にシエーナも気を良くしていたが……。
- 「おい、俺達を馬鹿にするんじゃねぇぞ?俺達が聞いた話じゃ、シエーナは60過ぎのババアのはずだぜ!」
- シエーナの姿を見て。この言葉で彼女を怒らせることとなった。
- 「おうよ! てめぇらの艦を足止めして、動けなくなったところをテロリスト同士で一斉に攻撃するって作戦だぜ!」
- ドックで修復中のアンティラス隊の前に現れて。ほかのテロリストとの連携をするつもりだったが一足遅れていた。
- 「……あっ、おい! アレは何だあ!?」
- 自分たちを仲間はずれにしたテロリストたちに復讐に現れて。この古典的な方法でニーマイルの殺害に成功している。
- 「そう、それよ! 宝の地図だ! 間違いねぇ!」
- 偶然手に入れた学術書から謎の地図を発見して。実際はグラギオスの資料があるワッシャーの隠れ家の一つを示していた。
- 「よーし、さっそく宝の地図探しだ!」
- 上の地図を発見したことに味を占め古本屋から大量の本を買い集めて。この時集めた本の中から貴重な古い紙幣を発見し大儲けすることに成功するしかし……。
- 「いや……聞け、ズネロ! 俺はもっと良い方法を思いついたぜ! こいつを元手に、もっともっと古本を買うのだ! そして、更にお宝ゲット!」
- そこでやめておけばいいものをさらに儲けるためにそのお金を使ってしまい結局儲けは無くなってしまった。
魔装機神F COFFIN OF THE END
- ブロウ「晨明旅団だぁ!?てめぇらみてぇな三下が出てくる幕じゃねぇ!ボケがぁ!」
エリック「ああん?なんだァ、てめぇは?」
ブロウ「ブロウ・ティゴールだ!このシマは俺らのモンだ!」
エリック「へっ、何言ってやがる!全てのモンは俺のモンだ!てめぇのモンなんてねぇんだよ!」 - 14話「イルゼノン社の依頼」でのブロウとのやり取り。ラ・ギアスが危機的状況に陥っても晨明旅団は相変わらずの調子である。
- ただ後にズネロが「物資も資材も無いのに…」と発言しており、彼らにとっても物資の確保は必至だったと言える。ジャイアニズムを持ち出す時点でどっちもどっちだが。
- 「……ぐしゃ? 何か潰れたのか?」
- 15話「暗躍せし者達」にて、ボーロから追い回されていたレミア共々「集い集いて愚者ばかり…」と言われて。相変わらずのバカっぷりを発揮している。
- 直後にズネロから「愚者」の意味を教えられて激怒し、ボーロに攻撃を仕掛けるも大して効かず、その後の彼の反撃で……
- エリック「や、やべぇ……! 脱出装置が作動しねぇ!」
レミア「えっ!?」
ズネロ「そんな……ヘッド!? 早く脱出しないと! いっそ機体から飛び降りてくだせぇ!」
エリック「そ、そんな無茶言うんじゃ……ぐ、うおおおおおおおおっ!?」 - 大破した機体から脱出出来ずに爆散してしまうというあまりにも呆気ない、まさかの展開を迎えてしまう。エリックの最期(?)にレミアも強いショックを受けており、彼女の「殺しても死なないようなヤツだと思ってたのに……」という発言がプレイヤーの心情を代弁していると言える。
- その後生きているかもしれない……といった描写も無く、晨明旅団共々物語から消えてしまった為、誰もがエリックが死んでしまったと思っていたのだが……
- 「ちっ、てめぇら! 何たるんでやがる!」
「随分待たせちまったなぁ! エリック様の登場だぁ! ヒャッハー!」 - 48話「ジャイアントキリング」にて、何事も無かったかのように(爆散した筈のバゾーダン極で)まさかの再登場。あの状況で一体どうやって生きていたのかを考えるのは野暮だろう。部下達が全滅の危機に陥っているところに、まさに「親分登場!」と言わんばかりの専用BGMを引っ下げて現れる、非常に燃えるシチュエーションである。
- 「へっ……なんだか知らねぇが、装甲に相当ガタが来てたみてぇだな! そこをちょいと突きゃこんなもんよ!」
- 15話のリベンジマッチとばかりに、魂の篭もった天地爆砕烈破(実際に「魂」の使用エフェクトが入る)をボーロに食らわせ、アンティラス隊との戦いで機体が限界に近づいていたモーヴァはこれに耐え切れず爆散、まさにタイトル通りのジャイアントキリングを果たす。このステージは巨人族との戦いがある為、「ジャイアント」=「巨人族」と思われていた所にこの快挙。紛れもなくこの話の主役は彼である。
- エリック「アンティラス隊ィ? そんなもん放っておきゃいいのよ! 今何をやってるのかは知らねぇが、どっちみちあいつらに関わると面倒な事になるだけだからな」
手下(小)「そ、そうですね……またやられるのはコリゴリです」
手下(女)「こっちはこっちで、好き勝手やればいいのさ!」
エリック「おうともよ! やりたい事をやるってのが、俺達のポリシーだからな! とりあえずまずは、食いもんだ! あちこちうろつき回ったせいで、腹が減って死にそうだぜ!」
ズネロ「へい! 分かりやしたぁっ!」
エリック「よーし、行くぞてめぇら! ヒャッハー!!」 - 部下達との感動の再会を喜びつつ、晨明旅団はいつものノリに戻っていく……という流れで出番終了。ある意味で旅団名の通りに夜明けが訪れたかのような清々しい幕引きとなり、例えるなら「俺たちの戦いはこれからだ!」と言った所か。なお、これらはボーロが逃亡した先での出来事であり、またエリック達がもうアンティラス隊に関わらないようにしようと決めた為、マサキ達は今もなおエリックが生存している事は知らない……だが、いつもの様にバカ騒ぎを起こしてアンティラス隊が介入する事になれば、あっさりバレそうな気もするが。
- それにしても、装甲が脆くなったところを狙う、あえてアンティラス隊を避けるといった行動は、彼がほんの少しだけ賢くなったということを暗に示しているのだろうか?
搭乗機体・関連機体
- バゾーダン極
- エリアル王国の旧式魔装機。パワーだけは一級品。
余談
- 彼の声はテンザン・ナカジマ役の川津泰彦氏が担当している。テンザンとエリックは「自分の愉悦のために戦う」という点では共通しているのだが、ご覧の通りエリックにはテンザンのような陰湿性は皆無である。
脚注
- ↑ この時に死亡したと思われており、ズネロ達部下一同も仇討ちの為に大いに執念を燃やしたほか、話を聞いたテュッティからは「死んだことを喜べるような憎い人間ではなかった」と評されており、何やかんやで人望も厚くアンティラス隊からもある意味認められていた描写がある。
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