鉄のラインバレル
- 2008年10月3日 ~ 2009年3月20日(TBS系) 全24話+番外編2話
- 連載「チャンピオンRED」(秋田書店・刊) 2004年~連載中
- 初参戦スパロボ
- アニメ版:スーパーロボット大戦L(2010年)
- 原作漫画版:スーパーロボット大戦UX(2013年)
概要
タイトルの「鉄」は「くろがね」と読む。 清水栄一・下口智裕作のロボット漫画作品。2008年にはGONZOによりTVアニメ化。
原作である漫画版とTVアニメ版は登場人物等の基本設定や序盤の主なストーリーは同じだが、それ以外は全く違った内容になっている。原作とはほぼ別人になっている登場人物も存在し、アニメ版は原作に先んじて独自の結末を迎えている。
ストーリー
(アニメ版)
21世紀初頭、世界の多くの軍隊において「アルマ」と呼ばれる人型兵器がすでに実用化されている時代。
中学三年生の少年・早瀬浩一は典型的ないじめられっ子であり鬱屈した日々を送っていた。そんなある日、空から突然、裸の女の子と謎のロボット・ラインバレルが降って来て、よくわからないうちにその女の子にいざなわれてラインバレルのパイロットとして、世界征服を企む悪のテロ組織「加藤機関」のアルマ軍団と戦うハメになってしまう。まるでロボットアニメのような展開に、かねてから「正義の味方」に憧れていた浩一は大興奮。その異常な状況を喜んで受け入れ、自らを正義と名乗り鬱屈した感情を爆発させるかのように大暴れをすることになる。
しかし、彼の子供じみたヒーロー願望による暴走は友人の死という取り返しのない悲劇を生むことになり、浩一は本当の正義の味方とは何かを問うようになる。やがて彼は加藤機関と敵対する正義を名乗る企業「JUDA」にスカウトされ、この世界の真実に向き合うようになる。
(原作漫画版)
登場人物
JUDA
加藤機関
その他
登場メカ
マキナ
- ラインバレル
- ラインバレル mode-B(ラインバレル・オーバードライブ)
- ラインバレル mode-C
- ヴァーダント
- ハインド・カインド
- ディスィーブ
- ペインキラー
- タリスマン
- グラン・ネイドル
- プリテンダー
- アパレシオン
- シャングリラ
- 量産型マキナ
- セントラル
アルマ
その他
- 迅雷
- ヘリオス
- フラッグ
主題歌とBGM
- 『鬼帝の剣』
- (歌・演奏:ALI PROJECT、作詞:宝野アリカ、作曲・編曲:片倉三起也)
- オープニングテーマ。LにおいてBGMとして採用。
- 『雨が降る』
- (作詞・歌:坂本真綾、作曲:かの香織、編曲:斎藤ネコ)
- 前期エンディングテーマ。
- 『Remedy』
- (作詞・歌:坂本真綾、作曲・編曲:Sol、aya)
- 後期エンディングテーマ。
- 『PROUD』
- (作詞:小峰理紗、作曲:山崎ますみ、編曲:山崎淳、江口貴勅、歌:コミネリサ)
- 挿入歌。LにおいてBGMとして採用。
- 『linebarrel』
- 次回予告BGM。ただし、ネット配信版は次回予告が長尺(30秒)になっていたためBGMが異なっている。UXPV2においてBGMとして使用された。
登場作と扱われ方
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 初参戦作。アニメ版設定で登場するが、漫画版、さらには本作のプロトタイプである読み切り漫画『鋼鉄の華』(余談の節を参照)から取り入れられた要素も散見される。JUDA本社が自軍部隊LOTUSの拠点となったり、1話から原作再現があるなどで物語の中心的活躍をするため、扱いは非常に良い。
- スーパーロボット大戦UX
- Lとは異なり、漫画版名義での参戦となる。事前に公開されたPV1でもキャラクターや機体のデザイン、使用している武装など、漫画版の要素が散見されており、その後原作者2人のサイトで「参戦するのは『原作版』」と言及され、UX公式サイトの作品紹介でも「鉄のラインバレル(原作漫画版)」名義となった(PV2も同様の表記)。
- なお、CVやBGMはアニメ版のものが使われている。
用語
- 加藤機関
- 本作のおもな敵。その実態は……。
- ファクター
- マキナの操縦者を表す言葉。ある人物いわく「人殺しの因子」。
- マキナ
- 自己修復能力を備えた戦闘ロボ。特定の人物にしか動かせない。
- アルマ
- 劣化マキナとも言うべき戦闘メカ。この世界でロボットといえば基本これ。
- JUDA
- 世界的薬品メーカー。その実態は加藤機関への対抗組織だが、実は……。
- キリヤマ重工
- 迅雷を開発した兵器メーカー。
- Dソイル値
- ファクターとマキナの「同調率」のようなもの。自己修復能力に影響する。
- 早瀬軍団
- 道明寺が立ち上げた集団。
- マキナ人間
- マキナと融合された人間。
- 統一意志セントラル
- あちら側に存在している本作の真の敵。
- 高蓋然性世界
- 「高い確率で存在する世界」のこと。マサキや久嵩はここの出身。
主要スタッフ
- 制作会社
- GONZO
- 監督
- 日高政光
- キャラクターデザイン
- 平井久司
- メカニックデザイン
- 鈴木勤
- 音楽
- コーニッシュ
商品情報
DVD
漫画本など
余談
原作漫画版と同じ作者が過去に読みきり作品として描いた『鋼鉄の華』という作品があるのだが、これが『鉄のラインバレル』のプロトタイプとも言える作品となっている。内容は、早瀬浩一と城崎絵美という二人の少年少女が「マキナ」と呼ばれるロボットに乗り込んで戦う、というもの。ただし外見デザインはキャラ・メカともに全く異なり、性格設定も全く別物。TVアニメ版最終回に突然出てくる謎のロボと少年少女はこの『鋼鉄の華』バージョンの浩一と絵美、そしてマキナである。