「機甲界ガリアン」の版間の差分
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:『ガリアン』視聴者にはある種のミスリードを招くであろう「[[ズワウス|黒邪の機甲兵]]」に関するクロスオーバーもある意味必見である。設定面でオリジナルとの関わりも深い。 | :『ガリアン』視聴者にはある種のミスリードを招くであろう「[[ズワウス|黒邪の機甲兵]]」に関するクロスオーバーもある意味必見である。設定面でオリジナルとの関わりも深い。 | ||
2015年11月9日 (月) 22:07時点における版
- 1984年10月5日 ~ 1985年3月29日(日本テレビ系) 全25話
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦BX(2015年)
概要
高橋良輔監督が『装甲騎兵ボトムズ』に続いて制作したロボットアニメ作品。
当時としては珍しい、中世風のファンタジー世界観からSFへと飛躍するハイブリット構造の作品となっている。しばしば比較される『聖戦士ダンバイン』がファンタジー的な「剣と魔法(ソード&ソーサリー)」的な世界観を持つのとは対照的に、魔法(超自然)的な要素をほとんど持たない「軍記物」としての要素が強い。
元々は1年の予定だったのが半年で打ち切られたため、序盤から中盤にかけてはじっくりとした展開だったのが終盤は怒涛の急展開となるが、一応綺麗に終わっている。打ち切られなかった場合、後半は宇宙が舞台となる予定だったとのこと。
ストーリー
イラスタント太陽系第5惑星アーストに位置し、3000年の歴史を誇るボーダー王国は、折りしも嫡子誕生に沸いていた。しかし、征服王マーダルの人馬兵の軍勢が突如侵攻してくる。圧倒的な戦力差の前に城はたちまち陥落、ボーダー王も戦死する。忠臣アズベスと共に辛くも城を脱出した王妃フェリアだが、追っ手に捕らえられ、残された王子ジョルディはアズベスの孫「ジョジョ」としてひそかに育てられる。
アズベスとジョジョは惑星アーストの伝説に残る鉄巨人を捜し求める放浪の旅を続け、12年後に反マーダル勢力が立てこもる白い谷にたどり着いた。マーダル軍の攻撃の中、少女チュルルに導かれたジョジョはいにしえの鉄巨人「ガリアン」を発見し、征服王マーダルとの戦いをはじめるのだった。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
反マーダル勢力
- ジョルディ・ボーダー / ジョジョ
- 主人公。マーダルに滅ぼされたボーダー王国の嫡男。
- チュルル
- ヒロイン。「白い谷」の指導者ダルタスの娘で10歳の少女。年相応に活発な性格で、ジョジョと会ってからは好意を持ち、よく行動を共にするようになる。
- アズベス
- ボーダー王国の元重臣。ボーダー城がマーダル軍によって陥落する際にボーダー王より王妃フェリアと息子ジョルディを託され産まれたばかりのジョルディを連れて落ち延びた。
- レッド・ウィンドウ
- 盗賊の少年。
- ヒルムカ
- 謎の女性。「白い谷」にいる流れ者で、ジョジョに興味を持ちマーダル打倒に力を貸すようになる。
- ダルタス
- マーダルに反抗する「白い谷」の指導者で、チュルルの父。
- ローナ
- チュルルの母。SRW未登場。
- ドン・スラーゼン
- 反マーダルを掲げる地方豪族の1人で、アズベスの知己。かつてはマーダルに仕えていたが、彼の正体を知った事から離反、白い谷の危機に配下の赤い機甲兵部隊を引き連れて彼らに加勢する。
- スミオン
- スラーゼンの家臣。スラーゼンと共にスカーツに搭乗し、コ・パイロットとして彼を補佐する。
- ジルムセン・ランベル
- ローダンの部下で、マーダル軍随一の勇者。ジョジョとの一騎打ちに敗れて捕虜になるが、彼の誠実さに心打たれたのか、後に共に戦う。
マーダル軍
- マーダル
- アーストに突如現れた謎の男。圧倒的な軍事力で惑星全土を支配下に置き、「征服王」として君臨する。
- ハイ・シャルタット
- マーダル親衛隊長。マーダルへの忠義一筋の男で、最期までそれは変わらなかった。
- ローダン
- マーダルの腹心。マーダル軍最強の軍団、別名「ローダン軍」を率いる将軍。後に思想の違いから反乱を企てる。
- プロッツ
- 無重力の谷の管理者。
- ビルセン
- ザバ
- マーダル軍の将軍。
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
機甲兵
- 鉄巨人ガリアン
- 主役機。飛行形態・ビッグファルコンへ変形可能。
- ガリアン重装改
- 通称「アザルト・ガリアン」。武装面を大幅強化した改修型で、戦闘機「飛装改(パンツァーファルコン)」と自走砲台「自走改(パンツァーイーグル)」の2機のメカへ分離可能。
- 機甲猟兵スカーツ
- 2人乗りの機甲兵で、スラーゼンとスミオンが搭乗する。背中に偵察および襲撃用の飛行メカ「鉄鷲機(バックインバネス)」を装備しており、スラーゼンが鉄鷲機で出撃する際は、スミオンがスカーツを操縦する。
- 機甲猟兵ザウエル
- ランベルの乗機で、対機甲兵戦闘に特化した機体。刀身をドリルのように回転させて敵の装甲を貫通する「回転剣」が武器。
- 人馬兵プロマキス
- 機甲兵の代名詞とも言うべき、ケンタウロス型の機甲兵。突撃戦特化の機体で、四足歩行による高い走破能力を持つ。
- ハイ・シャルタット用ウィンガル・ジー
- ハイ・シャルタット専用のウィンガル・ジー。
- ツウィンガル
- 2機のウィンガルのそれぞれ右腕と左腕を外し、間に客室を挟んで連結したもの。マーダル等、要人の移送用に使われた。
- 重射兵モノコット
- 両肩に装備された「瞬光弾(マグネシウムアロー)」を用いての遠距離射撃が役目の、支援型。
- 水機兵アゾルバ
- 水中戦特化型。
- アゾルバ・ジー
- アゾルバの指揮官仕様機。
- 重歩哨機シールズ
- 機甲兵を参考にしてマーダル軍が開発・建造した人型機械。発掘兵器であるが故に絶対数の限られる機甲兵の不足を補うために開発された。所謂デッドコピーなので機甲兵より性能は低い。主に要地警備に使用される。
その他
用語
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「ガリアン・ワールド -Run For Your Life-」
- 作詞:三浦徳子、KING REGUYTH 作曲:井上大輔、EUROX 歌:EUROX
- 『BX』で採用。同作のアレンジはイントロや間奏のヴァイオリンソロなど原曲を極めて忠実に再現しており評価が高い。
- エンディングテーマ
-
- 「星の一秒」
- 作詞:三浦徳子、KING REGUYTH 作曲:井上大輔、EUROX 歌:EUROX
- 劇中BGM
-
- 「勇戦ガリアン」
- 『BX』で採用。
登場作と扱われ方
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 初登場作品。スパロボでも数多く見てきたであろう最古にして最新の武器、「ガリアンの剣」や回転剣の本家本元作品である。シナリオの中核を為しており、戦いの舞台を惑星アーストから地球へと移しつつ、原作のストーリーが忠実に再現され、同時期に放映されていた『聖戦士ダンバイン』や『巨神ゴーグ』と濃密なクロスオーバーを展開する。クロスオーバーすることで原作とはまた違う成長をしていくジョジョや、他勢力と手を組み力をつけていくマーダルも今作の見所の一つとなっている。
- 『ガリアン』視聴者にはある種のミスリードを招くであろう「黒邪の機甲兵」に関するクロスオーバーもある意味必見である。設定面でオリジナルとの関わりも深い。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第1話 | 伝説の始まり | |||
第2話 | ガリアンの目覚め | |||
第3話 | 白い谷の闘い | |||
第4話 | チュルルを追って | |||
第5話 | 無重力の谷 | |||
第6話 | 地底に眠る秘密 | |||
第7話 | ローダン軍接近 | |||
第8話 | マーダルの告発 | |||
第9話 | 裁かれるヒルムカ | |||
第10話 | 火を噴く重装改 | |||
第11話 | 騎士と勇者 | |||
第12話 | マーダルの正体 | |||
第13話 | ジョジョの悩み | |||
第14話 | ああ、ものいわぬ母 | |||
第15話 | 鉄の城脱出 | |||
第16話 | マーダル出陣 | |||
第17話 | 運命の対決 | |||
第18話 | アズベスの最期 | |||
第19話 | 白い谷崩壊 | |||
第20話 | そびえたつ野望 | |||
第21話 | 動乱の都 | |||
第22話 | フェリア再生 | |||
第23話 | 惑星ランプレート | |||
第24話 | 幻想の崩壊 | |||
第25話(最終回) | 伝説の光芒 |
主要スタッフ
- 制作
- サンライズ(第1スタジオ)
- 監督
- 高橋良輔
- キャラクターデザイン
- 塩山紀生
- メカニックデザイン
- 大河原邦男
- 出渕裕
- 音楽
- 冬木透
余談
- 本作に登場する機体や、その武器は後続の作品に多大な影響を及ぼしていったとされている。お馴染み「ガリアンの剣」や「ザウエルの回転剣」はロボットアニメやゲーム、漫画のみならず数多くのエンターテイメントに顔を出している。ちなみに既参戦作品だと、護式・斬冠刀、応用編としてルミナスコーンが挙げられる。
- なお、高橋良輔監督はこれらに知的財産権を主張することはせず、むしろ後続を歓迎するスタンスをとっている。
- 余談の余談だが、OVAに登場する邪神兵の「下半身が蛇のようになっているデザイン」は当時、かなりの衝撃を与えたという。まさに「この発想は無かった」である。もちろん、これらも後続の作品に多大な影響を及ぼしていったとされる。
- 寺田プロデューサーは公式ラジオにて「20年前の自分にガリアンがスパロボに参戦すると言っても絶対に信じないだろう」と語っている。