「ファフナー」の版間の差分

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ティターンモデルそのものは『RoL』本編よりもかなり以前に完成しており、フェストゥム因子移植第一世代の数が少なくなった一因として、ミツヒロ・バートランドがこの機体を使った無茶な訓練を繰り返したことが挙げられる。
 
ティターンモデルそのものは『RoL』本編よりもかなり以前に完成しており、フェストゥム因子移植第一世代の数が少なくなった一因として、ミツヒロ・バートランドがこの機体を使った無茶な訓練を繰り返したことが挙げられる。
  
当初は8人シフト制で運用されていたが、ジークフリード・システムの内蔵の影響と技術的に未熟な機体だったため、搭乗時パイロットにかかる同化現象の負担はノートゥングモデルの'''数十倍'''という恐るべきもので、凄まじい早さで同化現象が進行。2機は作戦中に大破し、最終的には2人のパイロットが残った2機を使用する形で運用された。
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当初は8人シフト制で運用されていたが、ジークフリード・システムの内蔵の影響と技術的に未熟な機体だったため、搭乗時パイロットにかかる同化現象の負担はノートゥングモデルの'''数十倍'''という恐るべきもので、凄まじい早さで同化現象が進行する。
その残った2機も最終的にはフェンリルによって消滅し、本計画で回収されたのはフェンリルを発動した1機の無人のとなったコックピットブロックのみとなってしまった。これに残されていた音声記録を頼りに、アルヴィスはフェストゥム襲来に対する準備を進めていくことになる。
 
 
 
余談だが、L計画参加者の内パイロット8名は、戦死者よりも本機に搭乗したためにいなくなった人間のほうが多い。当時はまだ同化現象の治療法が確立されておらず、昏睡状態に陥った仲間が末期症状となる結晶化を起こして「いなくなっていく」のを、誰もがただ見ているだけしか出来なかった。そのため、パイロット達はフェストゥムより寧ろ自分達の唯一の武器であるファフナーを恐れていたようである。
 
  
 
=== エーギルモデル ===
 
=== エーギルモデル ===

2015年12月12日 (土) 06:46時点における版

ファフナー(Fafner)

蒼穹のファフナー』及び『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』に登場する機動兵器。フェストゥムの読心能力を防ぎつつ戦うことのできる唯一の武器。

機体の名称は北欧神話に出てくる、竜に変身してしまった巨人「ファフニール」に由来している。

概要

専用インターフェースである「ニーベルング・システム」により、搭乗者の思考や身体感覚を機体制御に反映して動く。端的に言えば「操縦する必要が無い」ということであり、反応速度が非常に高く、操縦も容易なものとなる。操縦桿に設けられた左右合計10個の指輪に指を通すことでファフナーは起動し、両肩・両脇腹・両膝にコネクトを打ち込むことで、搭乗者とファフナーが一体化する。特に後述するノートゥング・モデルはより一体感を高めるため、このコネクト打ち込みに際して絶叫するレベルの痛みを伴う。シナジェティック・スーツの着用によって多少軽減されるが、スーツを着用していない場合はコネクト打ち込み部分の衣服は欠損する。

機体装甲は内側が金属系、外側がセラミック系で、その間に液体金属を挟んだ積層装甲であり、刃物に対する防御性能が高い。フェストゥムのワームスフィア現象による攻撃はあまりにも威力が高いため、初期は一撃でもまともに喰らえば致命傷になるなど防御面では脆かったが、後に日野洋治の設計思想を反映することで、通常のワームスフィア程度なら無傷で耐える防御力を得ている。

装備・機能

ファフナーの性能は機体ごとに異なるが、ある程度共通の武装を持つ。以下の通り。

射撃兵装

ゲーグナー
小型のレーザー兵器。充分な火力を保有しているがエネルギー装填が必要なのが欠点。
PSPゲーム版では威力は微妙だが時間と共に弾数が回復していくという継戦能力に優れた武器だった。
ガルム44
携帯式の機関砲。マークザインによって同化した時は弾丸一発で大爆発しており、威力も桁違いである。なお、銃口下にグレネード弾が装填されている。
レールガン
実弾の射撃武器。電磁誘導で加速した弾丸を射出し、充分な威力を持つ。劇場版ではマークジーベンの主兵装として使用される。
デュランダル
標準装備のハンドガン。三点バースト射撃機能を備える。小型なので携行性に優れるが威力は低い。
スコーピオン
ビームマシンガン。カノンが愛用していた。
ドラゴントゥース
長距離狙撃用のライフル。マークジーベンの主兵装。高い攻撃力と射程を誇り、マークニヒト相手に通用しなかった事[1]を除けば百発百中。劇場版ではマークツェーンに回された。
メデューサ
肩のハードポイントに装着する大口径化学レーザーキャノン。燃焼ガスと酸化剤を充填したタンクを有するために大型化。威力は高いが、化学レーザーであるため被弾すると最悪誘爆を起こして大爆発する危険性を抱えている。
劇中ではマークアハトが両肩に一門ずつ装備していたが、PSPゲーム版ではマークフィアーも左肩に一門装備している。
Kでは「メデューサ」、UXでは「メドゥーサ」と表記揺れしている。

格闘兵装

マインブレード
敵に突き刺した後に爆発する短刀。
ロングソード
マインブレードの強化型。敵に突き刺した後に爆発する長剣。
ピラム
伸縮式の刃を敵に突き刺し電流を流し込む電撃兵器。性質上長時間敵に接触し続けるため同化速度が速いフェストゥムに対してはかえって危険な側面もある。
ルガーランス
代名詞的武装。その名の通り中世の騎兵が使う馬上槍のような形状をしている。[2]
本来はフェストゥムに突き立てて刀身を展開、レールガンへ変形させながらフェストゥムの体を強引に切開し、コアをゼロ距離射撃で破壊するのが正しい使い方である。…が、マークザインが同化させて使った時は非常に強力になっており、一振りで通常のフェストゥムを撃破し、巨大なビームでアルヴィスと人類軍のファフナーを圧倒したプレアデス型をこれ一発で粉砕した。更に劇場版では改良の結果か弾頭が核融合プラズマに変更され、ビームを撃つのが本当に正しい使い方になってしまった
実は扱いが難しく、特に刀身(銃身)は思いの外折れやすいらしいのだが、作中では二刀流で扱ったり投げつけて銃弾を弾くなど、かなり乱雑に扱われている。

フェンリル

気化爆弾による時限式の自爆装置。名前の由来は北欧神話で主神オーディンを噛み殺した狼「フェンリル」から。

フェストゥムを殲滅できる威力を有しているが、これの起動は即ち搭乗者に既に座して死or同化を待つか、刺し違えるかの二択しか残っていない絶望的状況が大半であり、パイロットの犠牲が付きまとってしまう。羽佐間翔子日野道生はこれで戦死してしまっている。特にマークザインに搭載されたフェンリルはノートゥングモデルの3倍であり、パイロットの同化現象が進行しきった瞬間に起爆される仕様となっている。本機の特殊性を考えればやむを得ない措置ではある。

本来はその威力から国際条約で保有数が制限されているのだが、従う義理がないとはいえアルヴィスはこれを無視しており、新国連側との軋轢の原因の一つになっている。

極めて非人道的な兵器に見えるフェンリルだが、同化されるのを待つだけとなった兵士が役目を全うしつつ人として最期を迎えるための装置でもあり、結果的に人の尊厳を尊重したシステムとなってしまっている。また、同化によって強力な兵器や優秀なパイロット(の形をしたフェストゥム)がかつての同胞に刃を向けかねないこと、その最悪の例がマークニヒトであることを考えれば仕方のない処置でもあり、ファフナーという作品の苛酷さを象徴するものの一つといえる。

アルヴィス製ファフナー

ノートゥングモデル

遺伝子操作を施され、「シナジェティック・コード」を形成できる子供達しか操縦することができない。竜宮島の子供たちはほぼ全員が人工子宮で生み出されているが、その時点でファフナーに載れるよう調整が施されている。機体カラーは基本的にパイロットの心理に合わせて決定される。パイロット共々損耗が激しく、HaE終了時点で12機中5機が完全に損失。HaEで1機が新造される。

フェストゥムの核が組み込まれており、パイロットは乗るたびに同化現象が進む。パイロットと感覚を共有しており、操縦のためには「自分がファフナーになる」という意識が必要なほか、痛みなどがフィードバックされる。クロッシングによりジークフリードシステムのバックアップを受けられる。シナジェティック・コードの影響で搭乗者に一時的な性格変化が現れる。ただし、高い意識を持てば抑え込むことも可能だが例は希である。

名称は『ニーベルングの指環』に出てくる竜を殺した霊剣「ノートゥング」から採られている。さらに言うと「ノートゥング」も北欧神話に出てくる竜(ファフニール)を殺した剣グラムに相当する。

マークアイン(Mk.I) 
汎用格闘型。ライトグレー。日野道生の専用機。無印で損壊。
マークツヴァイ(Mk.II)
SRW未登場。接近戦仕様。黒。蔵前果林の専用機。本編では搭乗直前に蔵前が行方不明となり、マークエルフの修復パーツとなった。以降欠番。
マークドライ(Mk.III)
汎用格闘型。オレンジ。要咲良の専用機だったが、蒼穹作戦ではカノン・メンフィスが搭乗する。
マークフィアー(Mk.IV)
中距離支援型。ダークグレー。春日井甲洋の専用機。HaEにて損壊。
マークフュンフ(Mk.V)
防御特化型。紫。小楯衛の専用機だったが、HaEでは衛の後輩の堂馬広登が搭乗する。衛のゴウバインヘルメットは広登、広登から更にその後輩へと、フュンフ乗りに受け継がれていく。
マークゼクス(Mk.VI)
空戦型。白。羽佐間翔子の専用機。無印で損壊。
マークジーベン(Mk.VII)
空戦型。紫。遠見真矢の専用機。狙撃担当。HaEではスナイパー役を暉に譲る。
マークアハト(Mk.VIII)
中距離支援型。緑。近藤剣司の専用機。
マークノイン(Mk.IX)
黄。西尾里奈の専用機。マークアハトの同型機。火炎放射器を使用。無印では空席。
マークツェーン(Mk.X)
ライトグレー。里奈の双子の弟・西尾暉の専用機。マークアハトの同型機。ドラゴントゥース使用。無印では空席。
マークエルフ(Mk.XI)
汎用格闘型。水色。真壁一騎の専用機。ツヴァイのパーツが流用されたため、カラーリングは2話にして変更。無印で人類軍に接収された後、行方不明。
マークツヴォルフ(Mk.XII)
赤。立上芹の専用機で、マークドライの同型機。特殊すぎる装備『ショットガンホーン』を持つ。無印では空席。
マークドライツェン(Mk.XIII)
真紅。羽佐間カノンの専用機。カラーリングはかつての愛機ベイバロンと同じ。HaEでの完全新造機。

ティターンモデル

『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(SRW未参戦)に登場した、竜宮島製ファフナーの第二世代モデル。開発者は日野洋治ミツヒロ・バートランド。 TSX001〜004の全4機が製造され、全機が「L計画」にて運用された。ティターンはギリシア神話に出てくる巨人から。ノートゥングモデルにほぼ倍するサイズで機体色は紅色。

動力炉はエーギルモデルよりは小型化したが、技術的にまだ未成熟であったためジークフリード・システムは内蔵型となっている。 武装も内蔵された機関砲とミサイル、試作型ガンドレイク(射撃機能を強化したルガーランス系の兵装)と、後に開発される装備と比較すると至って心許ないが、ノートゥングモデルに匹敵するパワーを持っていた。また、当時はフェストゥムが海中で活動出来ないと認識されていたため、いざという時に海中に逃げるために背部にサイレーンド(水中用推進装置)を装備している。コクピットは胸部にあり、頭部を喪失してもハッチを解放した状態で有視界戦闘が可能。ニーベルング・システムなど、インターフェース周りはノートゥング・モデルに比して洗練されておらず、シナジェティック・スーツも露出の全く無いデザインとなっている。

活動時間(厳密にはパイロットの連続搭乗リミット)もわずか450秒と、ノートゥングモデルなどよりも格段に短く、囮として長く戦う目的で投入されたにもかかわらず、使い捨てさながらの機体となっている。ジークフリード・システムによるクロッシングのため、ツーマンセルでのツインドック運用が最低限の前提であるが、劇中ではスリーマンセルのトリプルドック運用も行われた。

ティターンモデルそのものは『RoL』本編よりもかなり以前に完成しており、フェストゥム因子移植第一世代の数が少なくなった一因として、ミツヒロ・バートランドがこの機体を使った無茶な訓練を繰り返したことが挙げられる。

当初は8人シフト制で運用されていたが、ジークフリード・システムの内蔵の影響と技術的に未熟な機体だったため、搭乗時パイロットにかかる同化現象の負担はノートゥングモデルの数十倍という恐るべきもので、凄まじい早さで同化現象が進行する。

エーギルモデル

最初に設計されたファフナーで別名「ゼロファフナー」。エーギルとは北欧神話の巨人族のこと。HaEで専用機を失った西尾里奈西尾暉が搭乗。

人類軍製のファフナー

アルヴィスのファフナーとは別に開発されたファフナー。フェストゥムのコアは使用されておらず、その能力はノートゥングモデルに一歩及ばない。

メガセリオン・モデル
重装型。男性向け。800機製造された。道夫の機体はシリアルコードとパーソナルカラーを与えられている。
ベイバロン・モデル
高機動型。女性向け。200機と希少。
グノーシス・モデル
汎用量産型。約30000機が製造され、全長20mとファフナーで最も小型。武器腕タイプの機体。

ザルヴァートルモデル

スパロボに登場している中では最新型のファフナー。戦闘力は高いがその分同化速度も速い。サルヴァートルとはドイツ語で救世主の意。

ザルヴァートルモデルはコア周りに常気性の永劫導電回路を持つ。要するに空気中の物質を同化してエネルギーに変えており、本来の電源を消耗しない。ザインのそれは非常に強力なようで、同化した武器が威力を増していたのはこれが理由と思われる。

乙姫がいみじくも指摘したとおり、その本質は「人工フェストゥム」に他ならない。作品を重ねるごとにスーパーロボットじみていき、人の手に余るようになっていく。

マークザイン
日野洋治が「兵士(搭乗者)をより多く(もしくは長く)生かす」ために設計した。フェストゥムを同化吸収した為、外見が変貌した。
マークニヒト
ミツヒロが「敵(フェストゥム)をより多く殲滅する」べく造られたが、皮肉にもフェストゥム「イドゥン」にこの機体を乗っ取られ、その思想を「否定」された。HaEにてザイン同様に外見を変貌させる。

脚注

  1. 同化が施された状態で投げつけられたルガーランスに弾丸が弾かれた。
  2. ただしこれは本編時点での話で、RoLのティターンモデルは短い短剣型、以降も射撃機能の追加にあわせ形状が変化するなど、技術の進歩が見て取れる。