ドクター・ウェスト

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ドクター・ウェスト(Dr.West)

「~である」という口調が特徴のブラックロッジに所属するマッドサイエンティスト。エレキギターとギターケース型のロケットランチャーを愛用しており、単独で行動する時は赤いハーレーを乗り回す。
ゲーム版では口にピアスをしているが、アニメ版では表現的な問題があったのか無くなっている。

自らを一億年に一人の大天才と称しており、実際現代科学では太刀打ち出来ない戦闘力を持つ「破壊ロボ」の開発に限らず、デモンベインのコピー(基本スペックもほぼ同等)を数日で作り上げたり、エルザのような自我を持つアンドロイドを作り上げる、終盤ではアルの戦線離脱により戦えなくなったデモンベインを改造し、エルザを代用回路として使用することで純粋機動兵器としてではあるが復活させているなど、天才を名乗るに相応しい頭脳と眉唾ではない知識を持ち合わせている。

……が、非常にハイテンションな性格と常人には理解できない思考の持ち主ゆえ事あるごとにエレキギターで弾き語る、黙っていればそこそこ美形だがギャグシーンなどで事あるごとに顔が崩れる、口にするネタは過去の名画からメタ、自社、他社作品まで何でもありなど、奇行が非常に目立ちすぎるあまり登場人物からは科学者としてではなく変態としての印象を抱かれている。
正に「馬鹿と天才は紙一重」を地でいく人物……と言いたいが、原作におけるウェストのテーマは「天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸」である。

そんな彼ではあるが、彼には彼なりの美学があり、九郎曰く「『悪党』ではあっても『邪悪』ではない」という一面を持つ。その為、アンチクロス(より正確にはアウグストゥス)とは相容れずエルザと共にブラックロッジを離反し、その後は九郎達の心強い仲間となる(なお、福利厚生がしっかりしていた為かブラックロッジ当時の部下からは強く慕われており、彼が脱走した際には全員が共に離反している)。
ちなみに、毎度派手に暴れまわっているが、彼の破壊活動により犠牲者が出たことは一度もない。アーカムシティが事件慣れしている賜物……と言いたいところだが、彼以外による襲撃では犠牲者が出ているのでぶっちゃけギャグ補正である。とはいえ、街を破壊しているのは確かな上、そのしわ寄せが覇道財閥の財政や九郎(の給料)に来ることもあるのではた迷惑に違いは無いのだが。

実はデモンベインの世界が無限のループを繰り返す中で以前の周回と同じ行動を決して取らないという裏設定がある。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
初登場作品。初登場時は彼の台詞の度にエレキギターをかき鳴らす音が響くため、非常にうるさい
最初は敵として登場するが、第33話クリア時に破壊ロボで参戦する。搭乗機に資金増加ボーナスがある他、本人の能力も存外高い。
エレキギターもスキルパーツで登場。射撃・技量を5、防御を10上げてくれる。

パイロットステータスの傾向

精神コマンド

不屈必中闘志脱力熱血
スーパー系のお手本とも言えるラインナップ。「脱力」を覚えるのがらしいというか何というか。
足りない「加速」や「突撃」はエルザが覚えるので、やはり何だかんだで息はぴったりである。

特殊技能(特殊スキル)

底力援護攻撃援護防御全体攻撃
UXの特殊スキルに天才があれば間違いなく所持していたであろうが、残念ながら未採用。

パイロットBGM

「機神咆吼―交錯する刃金と刃金」
「天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸」
原作におけるウェストのテーマ。『UX』ではアニメ版のイントロがギターを鳴らした際のSEに使われている。

人間関係

エルザ
制作したアンドロイド。見た目は人間そのものだが、自分同様性格に問題あり。
原作者の鋼屋ジン氏曰く「外見は妹がモデル」だが、別ライターが書いた小説版ではミスカトニック大学在籍時代の同僚とも言及されている。
大十字九郎
一方的に敵視。彼からは「本物の電波」「超弩級変態科学者」「〇〇〇〇」と呼ばれているが終盤で手を組むことに。
マスターテリオン
ブラックロッジの首領。ウェストの技術を高く評価しており、彼が自らスカウトした。
また、アニメ版のドラマCDではウェストにアンチクロスのモノマネをさせて楽しむ等、茶目っ気のある一面を見せていた。
アウグストゥス
ブラックロッジの大幹部であるアンチクロスのリーダー格。マスターテリオンとは逆にウェストを見下しており、ウェストも傲慢な彼を快く思っていないため、互いに反りが合わない。
クラウディウス
離反後、覇道邸での戦闘時にロケットランチャーで彼を吹き飛ばしたり、ハーレーで轢き潰そうとする……が、後者の場合は反撃され、自身がハーレーの下敷きになってしまう。
サンダルフォン
ブラックロッジでの同僚。離反後は彼と対峙したり、ウェストの開発したマシンに彼が搭乗したり等、ルートによって関わり方が大きく異なってくる。SRW未登場。
ブラックロッジ構成員
ブラックロッジの末端構成員たち。ウェストは意外にも上司としてはかなり有能らしく、彼のブラックロッジ離反時には全員が付いて行くなど、強く慕われている。
チアキ
後半、覇道の地下施設に於いて共にデモンベインの整備をすることとなる。
……が、整備の方向性が合わず、 ことあるごとに半殺しにされる。ウェストも負けじと「凡人眼鏡」と罵る。
ラバン・シュリュズベリイ
続編『機神飛翔デモンベイン』、並びに外伝小説『遺跡破壊者』に登場するミスカトニック大学教授。魔導書「セラエノ断章」の編者にしてマスターであり、鬼械神「アンブロシウス」を駆る魔術師。
モデルはオーガスト・ダーレスが手掛けたクトゥルフ神話関連の連作小説『永劫の探求』のメインキャラ。
外伝小説ではウェストがアーカムシティへやって来たのは遺跡調査の際、たまたま出会った彼の誘いに乗っての事であるとされている。
スパロボ未登場だが、『UX』でウェストをクラウディウスと戦闘させた際に彼に纏わる戦闘メッセージが聞ける。
フェラン
『遺跡破壊者』に登場するシュリュズベリイの生徒の一人。モデルは『永劫の探求』第一部の主人公アンドルー・フェラン。
遺跡調査を引っ掻き回すウェストといがみ合っているものの、何の因果か何度もウェストを救出するハメになる。

他作品との人間関係

ドクターミナミ
『UX』ではライバル関係(ミナミ曰く、無視され続けていたらしい)。ある意味、『ヒーロー戦記』における東と南の光太郎コンビを彷彿とさせるが、変態度・頭脳プレイでは西の方が一枚上手である。また、ミナミのことは「凡人デコ」呼ばわりする。大元の原因はノーベル物理学賞を受賞したミナミに対し、「他人の作った賞なんて意味がないのであ~る!」と一蹴したことらしい。
マシュー・デントンレイチェル・キャルヴィン
『UX』にて、ウェストがギターを弾き語った際にスクラッグが撤退した事で高周波装置のヒントを得る(ウェスト本人は自身に威圧されたと勘違いした)。

名(迷)台詞

「ヘーイ! そこな若者っ! 大人しくその娘を我が輩に渡すのであるっ!」
初登場時。アルを捕獲しに来た…のだが、初っ端からこのテンションである。その男を見た九郎は絶句し思考が混乱してしまう。
「なななななななななな、なぁぁぁぁぁぁんとっっっっ!?」
「何と!? 我輩を! 一億年に一度と呼ばれた天才科学者たる、このドクター・ウェストを知らないとっ!?」
「ななななななな何たる無知! 無知とは罪! 無知とは悲劇!」
「悲しみと絶望に彩られた君の人生は喩えるならば、この手のひらに舞い降りた儚い淡雪……雪がすべてを白く埋め尽くす……僕の悲しみも何もかも…… ゴゴゴゴゴ……何?」
「何が起こったの? な、雪崩れ!? ギャー!」
で、九郎に「どちら様ですか」と言われて。九郎からは地の文で電波と揶揄されてしまう。斬魔大聖に至っては本物の〇〇〇〇だの、目の前の(検閲)と容赦ない。
UX』ではその場に居合わせていたジョーイリナはこれを聞いてドン引きしていた。
「うひゃーははははははっ! どうだね、これが『スーパーウェスト無敵ロボ28號改ドリル・エディション~男の夢よ永久に~』であーる!」
「この前は油断ゆえに遅れをとったが今度はそうはいかん!」
「我輩の破壊ロボ最強伝説をしかと胸に刻み込み、冥土の土産とするが良いのである!」
原作での二回目の戦闘時。一戦目ではデモンベインの装甲を突破できなかったが、短期間でダメージを与えられるように破壊ロボを改造した彼の力量は口だけではない(結局負けるが)。
ちなみに彼は『』の部分をちゃんと括弧、括弧閉じと発言する。
「ををぅ!? エルザ!? 何処へ行かれるのであるか、エルザ!?」
「あれれれ? 君は我輩を置いて、自分の夢を追いかけ、旅立ってしまうのであるか!?」
「――そして無力な僕は、飛んでゆく飛行機を、君を乗せた飛行機を、ただ黙って見送り続けるしかなかった……」
「そして、そんな青春の憧憬すらも嘲笑うかの如く、無慈悲に情け容赦なく怒涛の質量が我輩の頭上を覆いつくさんとす――」
「そんな緊迫した状況なのですが、良い子のみんなは分かったかなぁー?」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――いっ!」
戦闘中、エルザに離脱され崩れる瓦礫の中に一人だけ飲み込まれた時の台詞。さっさと逃げろよ、とは言わないのがお約束。
「カムヒアァァァァァァ!スーパーウェスト無敵ロボ28號DX!」
「ふはははははは!そう!これが我輩の新作、スーパーウェスト無敵ロボ28號DX――通称『DEMONPAIN』……デモンペインである!」
デモンペイン召喚時の台詞。当然九郎たちは呆れていた。
「悪の秘密結社が慰安旅行してはいけないという法律が何処かの州にあるのであるか!? いつ制定されたのであるか!?」
「それと〇〇〇〇言うほうが〇〇〇〇なのであるぞ! やーい〇〇〇〇!」
「何年何月何日何時何分何秒地球が何回まわったとき!? えひゃひゃひゃひゃ!」
インスマウスの浜辺で偶然九郎と出会った際の台詞。子供のような挑発の仕方だが、九郎はしっかりとキレていた。
その後、台詞の2行目からPC版では「それと〇〇〇〇~」、PS2版では「何年何月~」と続く。
「なななな何ィィィィ! ノォォォ……NOォォォォ! この天才たる我輩の、ドクター・ウェストの計算が誤算で無惨で凄惨!?」
「馬鹿な……そんな馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!」
で、エルザが九郎と仲良くしていることに腹を立て海から破壊ロボを呼び出そうとしたが、錆だらけで使い物にならなくなってしまい、ショックを受ける。
そしてエルザから「馬鹿は博士自身ロボ」と止めを刺されてしまうわ、九郎にボコボコにされるわと散々な目に…。合掌。
「何故、我輩が宿敵である貴様を助けなければならん?」
宴会の席にて女装させられそうになる九郎に対して。しかしエルザの純粋な意見の方がエグい。
「なんて……美しい」
無数の量産型破壊ロボを相手にしながらも、文字通りの全兵装を用いて圧倒するデモンベインを眺めながら。流石のウェストもこの時ばかりはふざけることも忘れ、決して折れない魔を断つ剣の姿にただ魅入るしかなかった……。
「ふはははははは!」
「我輩のしぶとさとしつこさとウザったさとマッタリさ加減を甘く見るなよ衆愚!」
「そんなにも甘いのがお好みならサッカリン等を大量に摂取するが良いさ!」
「存分に貪り尽くせ、夜明けまで!」
中盤における九郎とのやりとり。相変わらずのハイテンションぶりだが、実はこの時彼はマスターテリオンに反旗を翻したアンチクロスに楯突いて返り討ちに遭い、数時間前まで重傷を負って死にかけていた
ちなみに「貪り尽くせ、夜明けまで」はニトロプラスの他タイトル『吸血殲鬼ヴェドゴニア』のキャッチコピー。要は自社パロである。
「ふはははははは!」
「これだけの設備とシステム、そして我輩の芸術的天才的超頭脳があれば、この程度のこと朝飯前どころか昨日の夕飯前どころか昼飯前どころか朝飯前であり」
「何? 戻った? それともこれは一日食事を抜いてぶっ通しってこと? 我輩にも分からぬ」
大破したデモンベインを地下シェルターの設備を駆使し、驚異的な速度で修復させながら。九郎から地の文で「俺にはもっと分からぬ」と冷静に返されている。本当に分からぬ。
「さあ、後は貴様次第であるぞ、大十字九郎」
アルを失いながらも闘志を失わなかった九郎に対し、デモンベインを修復した上にエルザを同乗させることで起動可能となるよう改造し、再起のお膳立てをした後の一言。
九郎が迷うはずも無く、ウェストと腕をクロスさせながらブラックロッジへの反撃を誓うのであった……。
原作でのかなり熱い場面の一つ。
「貴様の好きにはさせんのである、サンダルフォン! この天才ドクター・ウェスト……戦友の為ならば、この命を喜んで賭けよう! いざ!」
ティベリウスの人質となった瑠璃の救出を試みたメタトロンを妨害するサンダルフォンに砲撃した装甲車の上に立って。
これだけ見れば「最初は敵だったが、友情に目覚めて改心して再登場した」かのような台詞であるが、彼自身は何もしておらず、ネス警部から突っ込まれた。いいのか博士。
「ヘイ! カモン! カラテカ! HAHAHA!」
直後、妨害されたことで怒りを募らせるサンダルフォンに対してさらに挑発する。その後、サンダルフォンに吹き飛ばされてしまうが、結果的に瑠璃の救出は成功した。
「ふはははははは!治安警察なんぼのものぞ!」
「この大・天・才ッ!ドクター・ウェストが開発したこの『スーパーウェスト無敵ロボGR1~全てはビッグ・アフロの為に~』は空前絶後史上最強!」
「この最高傑作で、我輩は学会に復讐してやるのであーる!」
「―――別段、恨みなどないが」
原作アルルートエンディングにて。直後にネス&ストーンのコンビから「愉快犯かよ!」とツッコミを受ける。どんなにループしようが、何処の世界へ行こうが、歴史が少々変わろうが、世界が平和になろうが、ウェストだけは絶対に変わらないロボ的なシーン。
もう彼をどうすればいいのか誰にもわからない。プレイヤーにも、きっと脚本家にも―――
28號からGR1に変わっているが、どちらもパロディ元が横山光輝氏の作品である。アフロはニトロプラスの広報担当、ジョイまっくす氏の被っているアフロヘアーから。
ウェスト「おのれ見す見すやられてなる物かぁ! エルザ、反撃だ!」
エルザ「博士、やっぱりこの世に悪は栄えないロボォ」
ウェスト「諦め早すぎ~!」
ゲーム版『機神咆吼デモンベイン』に付属したOVAにおけるエルザとのやり取り。
UX』では2行目以降の台詞がデモンペイン搭乗時の被弾台詞に採用されている。
「任務、完了」
アニメ版のドラマCDで同僚の物真似を一通りやらされた後にマスターテリオン自身の真似を振られて。それ違う人だからしかしエセルドレーダの御眼鏡には敵わず、「ABRAHADABRA」を食らってしまう…(そもそも、緑川氏の声真似は非常に難しいらしい)。因みに、直前までアンチクロスの面々の物真似も披露していたが、そちらは恐ろしいほど似ていた。
「うおおおおっ!? これはまさかスーパーなロボットの対戦に!?」
『機神咆吼デモンベイン』の続編『機神飛翔デモンベイン』より、いずこから現れたデモンベインとの対戦にて。まさか本当に参戦する日が来るとは……
「さあやれい! 蒼穹のスーパーウェスト無敵ロボ28號DESTINY~その力見せ付けろガグ!~」
同じく『機神飛翔デモンベイン』より。何の因果か『UX』ではパロディ元の作品と共演する事となった。
「あなたが――蜘蛛だったのですね」
これも『機神飛翔デモンベイン』より。隠しエンドにおけるもので、何があったのかアトラック=ナチャに言っている(まんま蜘蛛ですよドクター……)。
元ネタは京極夏彦氏の小説『絡新婦の理』の冒頭の一文から。このセリフも『UX』で登場している(もっとも、この台詞を言ったのは別の人だが)。

スパロボシリーズの名(迷)台詞

原作に比べて、まだ大人しいような気がするのは気のせいなのだろうか?

戦闘台詞

「ドリルのおかわりはいかがぁ?」
「ドリルの追加入りましたぁ!」
「掘って掘って掘って、掘りまくってやるのである!」
『トルネード・クラッシャー』使用時の台詞。
「脱サラした我輩に怖いものなどないのであーる!」
味方参入後の戦闘台詞の一つ。原作での慰安旅行の件と言い、悪の秘密結社(ブラックロッジ)をなんだと思っているのだろうか?
「我がライバルよ! ここは共闘で行くのである!」
大十字九郎への援護攻撃台詞。ちなみに九郎の方からもある。
「大天才たる我輩からすれば、貴様などその辺の凡人と同じ!」
「貴様! 我輩とキャラが被っているのであーる!」
ドクターミナミとの特殊戦闘台詞。確かに彼等は共通点が多い(違いとしては、ミナミは「自己顕示欲が強く、研究のために平然と人道を踏み外す」のに対し、ウェストは「基本的に自己満足型であり、正道は逸れても決して外道にはならない」という点)。
「グランドマスターもこんなものであるか? ビビってて損してたのであーる!」
「グ、グランドマスターが怒ったであるか!?」
マスターテリオンに対する被弾台詞。口でそうは言うものの、未だに彼のことをグランドマスターと呼んでいることから、彼への敬意は抱き続けたままの様子。
「我輩は未来永劫、我輩を生きるのみ! 機械の横やりなど認めんのである!」
「我輩の芸術的、天才的頭脳は今こそ生かされる! むしろ、我輩がラスボスなのであーる!」
カリ・ユガとの特殊戦闘台詞。最終局面だろうと彼の信念は揺るがない。とりあえず、お前がラスボスになってどうする。

インターミッション・戦闘前会話

「それはもちろん、我輩の芸術的で天才的な研究を完成させるためであーる」
「これすなわち、真理への到達!」
「エルザにもいつか理解できる日が来よう」
「我輩の天才的な頭脳によって自我と心を与えられた人造人間、エルザ!」
「やがてそれは命について葛藤しながら、良心を司る何かが教授の笛でピーヒャラなドラマを展開!」
「果たしてピノキオは人間になって本当に幸せだったのかと……げほおっ!」
第32話「BIG“C”」のインターミッションにて。エルザからブラックロッジにいる理由を訊かれ、いつものようにぶっ飛びテンションで捲し立てる。
そのテンションと言い回しからスルーしがちだが、内容を読み解いてみると、UXの世界観の根底=「命の始まり」に迫ろうとしていることがわかる。しかもエルザの存在と文字通りの天才振りからするに、知らない間に到達していた可能性まである。
ちなみに「良心を司る何かが教授の笛で~」の台詞は『人造人間キカイダー』のパロディ。
なお、喋り過ぎたせいで最後にむせてしまっているが、アニメではバルザイの偃月刀で切り落とされたビルの一角が頭部に直撃し、そのまま押し潰されてしまっている(上述の原作におけるエルザに離脱された場面に該当する)。
「いーや、全く知らない顔なのである」
「知らないものは知らないのである。そもそも我輩がお前のような凡人デコと知り合いになるはずがないっていうか?」
ドクター・ミナミと遭遇した際の台詞。ミナミ曰く「無視し続けてきた」との事だが、どうやら無視どころか眼中にすら入ってなかった模様。本人の習性から、単にド忘れをしている可能性も否定できないが。
「HAHAHA! 吹きすさぶ風がよく似合ったりする天才科学者・ドクタァァァ・ウェスト!」
「世界中の凡百の輩どもに、この超天才が生み出した破壊ロボの素晴らしさを知らしめてやるのであーる!」
第34話「始まりへの加速」における戦闘前会話。1行目の「吹きすさぶ風が~」のフレーズの元ネタは『サイボーグ009』のオープニング「誰がために」の歌詞。
「わざわざ助けてやったというのに、なんという言いぐさなのである!」
第38話「防人たち」のエンドデモにて。救援したことに感謝するアレックスに、まるで「UXが迅速に対応してない」かのような嫌味交じりの言葉をぶちまけたハザードに腹を立てた。
九郎から「悪党であっても邪悪ではない」と評されたウェストの人間性に加え、衛を死に追いやっただけでなくそれにすら罪悪感の一片も見せないハザードに対しては、当然彼も怒りを抑えられるはずなかった。
「や~れやれ、主が違うだけでこうも変わるものであるか」
「あの男に比べれば、お前の風など扇風機の微風以下! 涼しさすらも感じないのであ~る!」
第42話「リザレクション」でのクラウディウスに対する戦闘前会話。上記のラバン・シュリュズベリイと対比して。
ウェスト「今日のステージは満員御礼。銀河よ我輩の歌を聴け、であーる!」
エルザ「博士、行くロボよ!」
ウェスト「お前にラブハァァァァァット!」
第43話「THE RETURN OF THE SORCERER」の戦闘前会話にて。今回共演しているマクロスネタ……と思いきや、脅威の原作ゲーム版の再現台詞である。
中の人がと同じなので変則的な声優ネタとも言える(ついでにそのも『UX』にカメオ出演している)。
ウェスト「HAHAHAHA! そんなナマクラ刀では、キズひとつ付けられないのであーる!」
「チョンマゲ! ウチクビ! ハラキリ! カミカゼェェェ!」
ティトゥス「フ、相も変わらず、一風変わった存在よ… だが、拙者を愚弄した以上、その末路はわかっているのであろうな…?」
エルザ「うわー…。アイツ、地味にメチャクチャ怒ってるっぽいロボ!」
同じく第43話でのティトゥスに対する戦闘前会話。どことなく原作におけるサンダルフォンを挑発した時の台詞を思わせてしまう……(ちなみに挑発されたティトゥス本人は静かにブチ切れていた)。
「ななななななぁ~んと! 何を言うのであ~るかエルザァ! そのような変態ルートよりも、我輩と一緒に宇宙の神に進化するルートを選ぶのであーるっ!」
多元世界の可能性を話している内にエルザが「エルザが人間になってダーリンと結ばれるルートもあるロボか?」という台詞に対してウェストはこのように接している。
なお、このルートは『機神飛翔デモンベイン』で実際に存在する。――が、紡ぎ手であるエンネアそのような超展開に耐えきれず失神した
ナイア「君は本来この場所にいない存在! 運命にそう定められていたはずなのに!」
ウェスト「ふははははは! 運命? 運命ですとぉ!?」
「そんなもの我輩の血と汗と涙と、99.9999%の天才的頭脳の前には、越えて然るべき事象に過ぎないのである!」
マスターテリオン「フ、フフ…フハハハハ! かつては余に畏れと憧れを抱いた者が、余の絶望を否定するとはな!」
第51話「STRANGE EONS」でのマスターテリオンに対する戦闘前会話。ナイアはウェストの存在に激しく動揺するが、邪神が定めたちっぽけな運命など「馬鹿と天才は紙一重」を地に行く科学者はお構いなし。
何故なら、『機神飛翔デモンベイン』においてウェストが邪神の計略を崩壊させた結末があるのだから…
ウェスト「行くぞ、エェェェルザァ! ペダルを踏むタイミングを合わせるので…」
エルザ「無敵ロボ、フルアクセルロボォォォ!」
ウェスト「OH NO! 早いのである、エルザァァァァァ!」
上に続いて。「ペダルを踏む~」シチュエーションはゲッタードラゴンの「シャインスパーク」が元ネタで『機神飛翔』でも似たような台詞を言っている。

搭乗・関連機体

破壊ロボ
自身が開発した巨大ロボ。
ドラム缶のような不格好な外見とは裏腹に高い性能を誇る。バリエーション機が非常に多彩。
デモンペイン
正式名称「スーパーウェスト無敵ロボ28號DX」。デモンベインを模した破壊ロボ。
量産型破壊ロボ
その名の通り量産型の破壊ロボ。
ウェストとしては不本意極まりない作品だったようで、ブラックロッジと敵対した後は嬉々としてこの機体の破壊に勤しんでいた。彼の方針から察するに、無差別攻撃で多くの犠牲者を出したことが我慢ならなかったのかもしれない。
ちなみに無人機にも関わらずコックピットが存在する。後からウェストの意に反して改造させられたのだろうか。
ゾンバイオ
アーカムシティにおける戦闘で鹵獲した量産型破壊ロボを改装した機体。破壊ロボを失ったウェストの乗機となる。基本的な形状は同一ながらも機体のカラーリングが鮮やかなグリーンになっている他、彼のアホ毛を模したかのようなアンテナが追加されている。
アニメ版及びスパロボ未登場。

余談

  • 名前の由来は『デモンベイン』の元ネタとなったクトゥルフ神話絡みの小説群を執筆した、H・P・ラブクラフトの短編『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』の登場人物から取られている。
    こっちのウェストは本作とは別ベクトルのマッドサイエンティストで、ギャグでは済まない悪行を繰り返し、最後にその報いとも言うべき凄惨な最期を遂げた人物である。
    なお、本作のシナリオライターである鋼屋ジン氏によると「ウェストが彼の人物当人かどうかは秘密」との事。
    • 小説版では『デモンベイン』のウェストもかつてはハーバート・ウェスト同様の研究を行っていたが、研究中にウェストに降りかかった悲劇が切欠で、完全に研究から手を引いている。
      この出来事はウェストのその後に暗い影を落としており、マスターテリオンにスカウトされた際も「死体蘇生だけはやらない」と言っているほど。
    • 同じく小説版では、過去にミスカトニック大学の医学部に在籍していた設定となっており、その頃から変わり者であったらしい。
      ただし、彼の過去は各メディアで語られる度にコロコロ変わるので、もしかしたら当人も良く覚えていないのかもしれない。原作の世界観を考えるなら本当に過去が違う可能性もあるが。
  • ファンからは名前を和訳した「西博士」という愛称が付けられている。